アメリカの対キューバ封じ込め政策の破綻!
パナマで行われた11日のアメリカとキューバの首脳会談は、1962年から約半世紀以上に及ぶアメリカのキューバ封じ込め政策の破綻を示すものとなった。もともとアメリカの封じ込めに賛成しているのはイスラエルと韓国ぐらいで、ほとんどの国がキューバと国交を持っている。中南米では孤立していたのはアメリカであり、キューバではない。
中南米ではボリビア、ニカラグア、アルゼンチン、エクアドル、ベネズエラ、キューバ等が反米左翼同盟を形成している。キューバ側がアメリカとの関係改善に踏み切ったのは昨年からの原油安で中南米の反米同盟を財政的に支える産油国ベネズエラが財政的に窮地に有ることだ。キューバの経済はニッケル輸出と観光、サトウの輸出が国の経済を支えており、人口1人当たりのGDPは約6300ドルで豊かとは言えない。
近年中国が第2運河をニカラグアに建設し始め、ロシアのプーチン政権がキューバとの関係改善を進めるなどアメリカにとって地政学的に油断ならない動きも激化していた。オバマにすれば国連総会で過去23回も対キューバ経済封鎖を終わらせる決議が圧倒的多数で可決されていただけでなく、中国・ロシアの中南米での戦略的台頭が、今回オバマに政策転換を決意させたのである。
もちろんアメリカの今回の対キューバ政策の転換は、大統領として目ぼしい外交的成果のないオバマが「歴史に名前を残したい」という成果狙いの動機があったことは疑いないことである。TPP締結を目指すアメリカが、かって裏庭と呼ばれた中南米が「反米の裏庭」のままにしておいては世界覇権を失いかねないことなのである。
キューバにとってもアメリカとの国交回復は冒険で、アメリカを含む海外からの投資で資本主義化が進めば、格差が広がり社会主義体制への批判が高まる可能性がある。未だカストロが健在とは言え、いずれカストロは死ぬのであり、カリスマのある指導者なきあとのキューバが、今後も社会主義体制を維持できるかは分からないし、むしろ難しいというべきであろう。
またキューバとベネズエラを中心とした中南米の反米同盟が今後解体に向かうのか?それとも今後も反米的動きを続けられるのか、注目される点である。アメリカが中南米との関係改善にどのような政策を出すのかも注目したい。
中南米ではボリビア、ニカラグア、アルゼンチン、エクアドル、ベネズエラ、キューバ等が反米左翼同盟を形成している。キューバ側がアメリカとの関係改善に踏み切ったのは昨年からの原油安で中南米の反米同盟を財政的に支える産油国ベネズエラが財政的に窮地に有ることだ。キューバの経済はニッケル輸出と観光、サトウの輸出が国の経済を支えており、人口1人当たりのGDPは約6300ドルで豊かとは言えない。
近年中国が第2運河をニカラグアに建設し始め、ロシアのプーチン政権がキューバとの関係改善を進めるなどアメリカにとって地政学的に油断ならない動きも激化していた。オバマにすれば国連総会で過去23回も対キューバ経済封鎖を終わらせる決議が圧倒的多数で可決されていただけでなく、中国・ロシアの中南米での戦略的台頭が、今回オバマに政策転換を決意させたのである。
もちろんアメリカの今回の対キューバ政策の転換は、大統領として目ぼしい外交的成果のないオバマが「歴史に名前を残したい」という成果狙いの動機があったことは疑いないことである。TPP締結を目指すアメリカが、かって裏庭と呼ばれた中南米が「反米の裏庭」のままにしておいては世界覇権を失いかねないことなのである。
キューバにとってもアメリカとの国交回復は冒険で、アメリカを含む海外からの投資で資本主義化が進めば、格差が広がり社会主義体制への批判が高まる可能性がある。未だカストロが健在とは言え、いずれカストロは死ぬのであり、カリスマのある指導者なきあとのキューバが、今後も社会主義体制を維持できるかは分からないし、むしろ難しいというべきであろう。
またキューバとベネズエラを中心とした中南米の反米同盟が今後解体に向かうのか?それとも今後も反米的動きを続けられるのか、注目される点である。アメリカが中南米との関係改善にどのような政策を出すのかも注目したい。
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