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大詰めを迎えたTPP交渉・決断迫られる米議会!

日本とアメリカの自動車分野の2国間協議が3月23日ワシントンで再開された。日本から外務省の森経済外交担当大使が、アメリカ側から通商代表部のカトラー次席代表代行が出席した。協議では日本側が自動車部品の速やかな関税撤廃を求めたのに対し、アメリカ側が日本市場の開放で協定違反があった場合、関税を元の水準に戻す措置の導入などを求めている。

アメリカ国内では、全米自動車労組等がTPPで輸入品が増え、国内の雇用が奪われるとして反対が強く、オバマ大統領に強力な交渉権限を与える貿易促進権限法案が難航している。アメリカ議会上下両院の民主・共和両党の議員から、TPPに為替操作に対する制裁条項を盛り込まなければ、議会はTPPの最終合意を支持しないという声まで出ている。

しかし為替介入は実際には行われていないこと、5年前にオバマ大統領が2015年までに貿易額を倍増させるとして、連邦準備銀行が大幅なドル安誘導をおこなったことなどから、日本に為替条項を呑ませるのは難しく、「TPP交渉そのものをダメにしてしまいかねない」との声も出ている。アメリカ議会の強硬姿勢のため、アメリカの貿易促進権限(TPA、通称ファストトラック)法案成立が遅れ、アメリカの交渉相手国から不満が高まっているといわれる。

カナダと日本がTPP交渉妥結前にファストトラック法案成立を求めているのは、合意後にアメリカ議会から再交渉を求められる可能性があるからである。昨年夏にはアメリカ議員団140名がTPP交渉で関税撤廃に応じない日本とカナダを批判する書簡をオバマ大統領に送った。同書簡は両国が譲歩しない場合は日本及びカナダ抜きでTPP交渉を進めるべきだと主張していた。米議会はカナダと日本との豚肉の交渉に不満を高めているのである。

日本側は先の「農協改革」で農協中央会の権限を削除し、TPP交渉受け入れの準備を整えた、農業人口の高齢化で日本農業は後継ぎがおらず、自民党は日本農業の切り捨てを決断しやすくなっている。長年自民党を支えてきた票田としての農民票も、公明党の選挙協力でもはや自民の圧力団体としての農民の力は減退した。TPP交渉の障害はアメリカの側だけとなっている。

オバマ大統領は3月18日の演説で「21世紀の巨大市場の貿易ルールは中国ではなくアメリカが作らなければならない」と述べアメリカ議会に理解を求めた。中国がアジアインフラ投資銀行でアメリカのドル支配に挑戦し、欧州諸国がこれに参加を決定した状況では、オバマはドル経済圏のTPP交渉をまとめなければならないのである。つまりオバマは、4月末の安倍首相訪米前に、議会に貿易促進権限法案の成立とTPP交渉妥結の了解を得たいところである。つまりTPP交渉は大詰めを迎えているのである。
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