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通貨切り下げ競争に参戦した欧州経済の行方!

欧州中央銀行は22日の理事会で国債などを毎月600億ユーロ(約8兆円)買い取り、大量の資金を市中に供給する量的緩和の導入を決めた。欧州は日本と同じデフレ経済に陥っている。ユーロ圏の政策課題は公的財政を立て直すことであるが、しかし緊縮を続けると経済がじり貧になる。だから輸出を増やす為に日本と同じ量的金融緩和策でユーロ安を誘導しょうというのである。しかし量的金融緩和策がデフレ対策になるわけではない、その事は日本の例を見れば明らかだ。

デフレ対策を口実にしている安倍首相の量的金融緩和策は、実はデフレ対策にはならない。実体経済が良くなると株価は上昇する。しかし投機資金を供給して株価を上げても、実体経済がよくなる訳ではない。この場合の結果と原因は相互転化しないのである。日本のデフレの原因は個人消費が縮小し、大企業に多額の資金が内部留保(=滞留)されていることである。個人消費を増やさないといけないのに逆に安倍政権は消費税を上げた。しかも法人税を減税するという。必要なのは企業経営上必要な予備資金をはるかに超えて、莫大な内部留保が滞留していることであるのに、やっている事は大企業の目先の利益拡大ばかりなのである。

欧州も、失敗する日本の真似をして巧く行くとも思えない。日本の場合は国民が協力して多額の国債を今も国内でほぼ全額消化している。欧州は国債を外国に売却している。欧州のような地域連合体が量的金融緩和策を取ればインフレが暴走する危険もある。

またユーロ安を誘導して輸出が増える情勢かどうかを考えるべきであろう。欧州の最大の市場は中国だが、中国は国内から国外に資金が1年間に40兆円も逃避するほど危機的だ。アメリカも活況にはほど遠い。中東やアフリカは戦争や内乱で市場が荒れるばかりだ。ユーロ安にしても輸出が伸びる環境にはないのである。つまり通貨切り下げ競争は景気回復の切り札にはならない。

デフレ経済の日本も欧州も、必要なのは大幅賃上げで内需を拡大し、個人消費を伸ばす事や、富の再分配が重要なのだ。しかし大ブルジョアの利益代表の政治家がそのような事ができるわけがない。従って世界資本主義の経済危機は長く続くであろう。欧州と日本、さらには中国経済から目が離せない。
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