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日本病にかかった欧州経済の危機!

年明け早々に欧州の経済危機が浮上している。銀行のすさまじい貸し渋り、製造業が衰退し膨れ上がる雇用の危機、経済政策でユーロ圏各国の対立、財政危機で膨れ上がる債務の危機、ユーロ圏全体の経済低迷、こうした時に原油価格の暴落である。

こうして欧州は深刻なデフレにはまりこんだ。ユーロ圏のデフレは日本の「失われた20年」をそのままなぞっているとの指摘が広がっている。銀行の貸し渋りで企業が資金不足となり、危機に陥った企業を中国企業が買収している。月刊誌「選択」1月号の報じるところによるとイタリアでは中国身売りサイトに1万8千社が登録している。2012年末までに約200社、従業員1万人が中国企業の参加に入ったという。

欧州の製造業の衰退もすごい、イタリアの製造業は08年と13年を比べると25%も落ち込んだ。ギリシャは29%、フランスは18%、ポルトガルが8%、ドイツが3%の落ち込みである。欧州全体の工業生産は08年の金融危機以前と比べ10%も下回っている。この間に350万人以上の製造業労働者が失職した。

こうした日本や欧州の経験が示しているのは、冷戦の崩壊後の、市場のグローバル化によって進んだ競争の激化・労動条件の劣悪化・雇用の非正規化・海外の安上り労働力の利用がもたらした野蛮な搾取が、個人消費の傾向的低下をもたらし、資本主義社会を空前の格差社会にし、本来の国民経済のバランスを破壊し、デフレ経済(=縮小・停滞)に巻き込んでいることである。

欧州では今「反ユーロ」「反EU」の政治勢力が伸長している。ユーロ圏各国の経済政策の対立も深まり、政治と経済の機能不全という点まで日本が経験したこととそっくりなのである。結局のところ冷戦後の強欲の資本主義が招いた経済的破綻、それが「失われた20年」の日本病なのである。

冷戦時の革命を恐れるが故の、管理された資本主義が自由化・民営化・規制緩和の政策(=ワシントン・コンセンサスと言われる政策)で本来の資本主義の諸矛盾が激化したということである。今回の原油価格の暴落で、アメリカもデフレにはまる可能性がある。資本主義の法則の前にアメリカだけが例外ということはあり得ないであろう。

先進国全体の同時不況の危機が迫っている。景気の機関車役の中国もバブル崩壊に直面しており、資本主義は冷戦に勝利したが故の、未だなかった大経済危機を招き寄せたと言える。
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