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日銀の金融緩和政策継続の間違い

日本銀行は「異次元の金融緩和」から転換しました。せっかくゼロ金利をやめたのに日銀総裁が金融緩和政策を継続することを表明した結果またも円安が進み、34年ぶりの1ドル151円97銭の円安になった。
そもそもなぜゼロ金利にしたのか?なぜインフレ政策を行ったのか?なぜ円安誘導を行うのか、なぜ金融緩和を続けるのか?私は不思議で仕方がない。日銀は何をやろうとしているのかさっぱりわからない。

金融緩和政策の継続が景気対策なら間違っている。日本経済は金がないから停滞を続けているのではないからだ。企業の内部留保はものすごい金額がたまっている。デフレ対策ならなおさら間違いだ。デフレは賃下げによる需要の減退で、物が売れず、値下げしないと売れない現象だ。インフレ政策を執ってもデフレが解決するわけではない。デフレで物価が下がるのは現象である。現象にインフレ政策で物価を上げるのは、現象に現象の間違った政策を行うに過ぎない。日銀は現象と本質が違うという認識論すら理解していないようだ。

円安でトヨタなど輸出企業は為替差益でぼろ儲けする。しかし国民は消費者物価が値上がりして困窮する。日銀は誰のために円安誘導しているのか?一部の既得利益集団のためであるなら間違いだ。倒産しかかったゾンビ企業をゼロ金利で助けても、景気はよくはならない。採算の合わない企業は倒産するのが資本主義の経済法則ではないのか?資本主義は自由競争である。競争に勝ち残るために企業は設備投資で生産性を上げ、超過利潤の獲得を目指すのではないのか。その企業活動の原点を忘れ、強欲から費用価格の低減と搾取強化ばかりやりすぎて、国民経済を成長出来なくしたのである。

日銀が「異次元の金融緩和」で国債の買い入れをしすぎて、金利を上げられなくなった、と言うのなら、自分の打ち出した政策で、新たな金融政策を打ち出せなくしたということかもしれない。「自縄自縛」とは自分の言行で自分の動きがとれなくなり、苦しむことをいう。今の日銀がこれに当たるのではないのか。

デフレによる国民経済の縮小・停滞は、労働者の実質賃金が上がらず,需要が縮小して起きているのである。それを理解して政労使が賃上げで協調するまでに30年もかかった。資本主義経済を理解しない者が、強欲から労働者に搾取をしすぎて少子化にして次世代の労働力を確保できなくしたのである。国民経済を30年も衰退させ続けたのである。

彼らの愚かさは、労組を叩き潰し、労働者の組織率を60%台から16%にまで減少させた間違いである。資本主義は資本家と労働者の矛盾があるから発展があるのである。独裁を強化して労働者のストライキ権を実質上奪っては、戦後改革の経済成長の仕組みを破壊するに等しい。「角を矯めて牛を殺す」とはこの事だ。
アメリカが戦後改革で作り上げた、高度経済成長の仕組みまで叩き潰した誤りを指摘しなければならない。
#日銀の金融緩和
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独裁国中国とは平等な競争条件はあり得ない

アメリカのイエレン財務長官は27日、中国で「太陽光(発電関連)や電気自動車(EV)、リチウムイオン電池などの新しい産業で過剰な生産能力が積み上がっている」と供給過剰による世界経済への悪影響に懸念を示し、次回の訪中時に協議する意向を表明した。米メディアによると、イエレン氏は4月の訪中を計画している。

イエレン米財務長官は、かつて中国による鉄鋼やアルミニウムの過剰な生産と供給で「中国での生産と雇用は維持されたが、世界の他地域の産業は縮小を余儀なくされた」と問題点を指摘し、太陽光発電関連などでも過剰供給を繰り返せば「価格と生産をゆがめ、アメリカや世界中の企業と労働者に打撃を与える」とし、訪中時に「この問題に対処するために必要な措置をとるよう圧力をかける」と強調した。

官僚独裁下の中国経済の特徴は、最高指導者が号令をかけると、各省や市の幹部が「右へなれい」式で競うように生産能力を上げる。このために14億人の中国で、30億人分のマンション建設を行う過剰生産の事態が生まれる。習近平が「自由放任の経済」を奨励した結果である。
社会主義的所有制が残る中国では、価値法則は貫徹しにくい、だからこそ計画経済で行くほかないのに、習近平は自由放任の経済政策を執った。この結果深刻な経済危機を招いているだけでなく、中国の過剰な生産能力が世界経済の障害となり、アメリカが計画経済であるかのように、過剰な生産力の削減を求め、中国政府が自由貿易の維持を主張する異常な歪み(=逆転現象)が生まれている。

独裁権力で賃金を低く抑えることのできる中国が、自由競争では一人勝ちするのは当然であり、その結果が過剰な生産能力である。鉄鋼・造船の過剰な生産能力は現在、軍艦や戦車の大増産に向けられているが、太陽光発電や電気自動車でこれをやれば、競争条件が平等でないので他の先進諸国の産業が大打撃を受けることになる。当然トランプのように「中国に60%の関税をかける」という政治家が出て来る。

習近平が相対的認識論を理解していないために、今の中国の政策は統制が取れないチグハグが特長であるように見える。例えば、一方で外資による中国投資の激減がある。中国の国家外貨管理局が発表した2023年の外資の中国投資は前年比で82%減、30年ぶりの低水準となった。慌てた中国政府は『対外開放のレベルを上げ、外資導入と利用の力度を確実に高めるための行動案』と題する公文書を公布した。報道によるとその内容は、外資を受け入れる産業分野の拡大や外資企業に対する行政サービスの強化などの24の「有力措置」が盛り込まれており、外資導入の促進に対する中国政府の熱意が示されているという。

しかし、他方で中国政府はスパイ取り締まりを強化した法律を公布し、外国企業の営業マンが次々理由も明らかにされないまま逮捕拘留される事態が生まれ、外国企業が投資を見合わせたり、撤退する騒ぎになっている。科学技術や先端産業面で遅れている中国から、先進国のスパイが盗む物などないのに、営業マンが発言した言葉じりをとらえて、逮捕理由も不明のまま何年間も逮捕・勾留されたのではたまったものではない。

つまり習近平の個人独裁下では、官僚組織がそれぞれバラバラな矛盾する政策を行っているのである。中国が市場経済を発展させるには自由と民主無しに不可能なのであるが、独裁権力で労働力の価格である労働賃金を権力的に低くすることで、中国経済は一人勝ちのうま味を経験した。自由経済下では「独裁が金になる」という経験主義(学習効果)が、一層の独裁強化となり、過剰な生産力を生み出し、他の先進国の産業に打撃を与えることになる。習近平の一面思考から見れば、独裁強化は理に適っているように見えるのである。

これは先進国から見れば、14億人の大きな市場(実際は自給自足経済なので人口ほどには大きくはない)に目がくらんで、中国(=独裁国)を市場経済に取り入れた負の作用といえる。市場経済における自由競争は、平等で民主的で自由な競争条件で初めて成立するのである。他国のスパイ取り締まりを口実に、外国企業の営業活動を制限する国との経済活動が平等であるわけがない。ゆえに今後、中国への関税をかけることが欧米諸国の外交課題となり、経済的対立が政治対立となり、戦争へと突き進む危険が高まっているのである。
#自由競争 #習近平独裁政権

宗教政党依存が自民党の組織を弱体化した

自民党は12日、2023年末の党員数について、109万人で、前年から3万人余り減少したと明らかにした。(朝日新聞)この党員数の減少は「裏金問題が要因」と報道されている。問題はこの裏金問題がなぜ起きたかという点にある。

自民党の党員数は1991年には547万人であった。ところが1999年10月の小渕第2次改造内閣から自民党と公明党が連立政権を組んだ。宗教政党の動員力と集票力がその後の自公連立政権の基盤を強化したのだが、この時期から自民党の党員数が激減する。当然後援会の組織も弱体化する。現在では自民党の党員数はかっての5分の1以下にまで弱体化した。

政党の政治資金は本来は党員の党費により賄われる。しかし党員の数が減少しても宗教政党が票集めに協力してくれるのであるから、党員は減るばかりだ。そこでパーティ券売却で金を集め、裏金として議員にキックバックするようになる。この派閥の裏金を後援会組織に移せば、派閥と自民党は法律上は別なので、どのように使おうと政治資金として表には出ないのである。

安倍政権が一強と評されたのは宗教団体に支えられた連立政権の強さであり、野党を細切れにする政党助成金の陰謀が背景にあった。議員が5人以上集まれば億単位の政治資金が政党に入る。こうして野党は細切れになり、自公の連立は一強と言われるほど強固になり、自民党内の驕りと腐敗が深刻化した。

「物事は矛盾があるから発展がある」(毛沢東)自民党は連立と野党を細切れにして政敵との矛盾を解消し、一強体制を確立したことで腐敗と組織的弱体化が始まったのである。とりわけ官邸が官僚の人事権まで握ったことで、官僚の反発を強めた。安倍氏が突然亡くなったことで、官僚が反撃に出た、東京オリンピック以後の政治腐敗追及は官邸と官僚の確執が背景にあるのであり、こうして一強政治家が君臨した間は表面化することがなかった自民党の腐敗が表面化することとなった。

自民党の派閥を舞台にした裏金疑惑は、宗教政党との連立で自民党の組織的弱体化(=党員数の激減)を促し、財政危機が企業へのパーティ券売却での資金作りとなった。この莫大な裏金のキックバックが政治腐敗を呼び、政治資金不記載という違法行為となった。安倍氏は官僚の反撃を心配して、キックバックをやめようとしたが、彼が亡くなったことが、裏金を温存することになった。自民党の「政治とカネ」の問題の深刻さは宗教政党との連立の結果であり、一強体制が長期政権を可能にし、政治腐敗を招き、その深刻さを露呈することになった。こうして自民党は不祥事が繰り返し起き、そのたびに党員数が減少する事態となっている。

したがって自民党の腐敗一掃は宗教政党との連立の解消以外ないのであり、それが出来なければ自民党は不祥事を繰り返し、国民の信頼を失い、近い将来衰退し、政権党ではなくなるであろう。裏金問題は自公連立政権の終わりの始まりといえる。
#自民党の裏金問題 #自公連立政権

中国市場に過度の期待を抱く誤りについて

以前ある会社の営業マンと話したとき、その人は中国市場の大きさを人口が巨大で、「トイレットペーパーの使用量だけ見ても巨大になる」と主張していたことを思い出す。彼は、「したがってこの巨大な市場を見逃してはいけない」と話していた。
中国政府が外国企業への投資を促す決まり文句がある。「中国は人口14億人の巨大な市場である」あまりにもこの文句を言いすぎて、中国政府自身が誤った経済認識を持つに至ったことを指摘しなければならない。

人口の大きさは市場規模の大きさを表さないということを指摘しなければならない。それは経済体制の違いを計算に入れない一面的思考なのである。中国は工業部門は全人民私有制(=国有)であり、農村は集団所有(=人民公社)である。つまり中国は社会主義的自給自足経済である。これは中国が人口が多くても市場は大きくはないことを示しているのである。

中国革命後、西側諸国は社会主義の中国に経済封鎖を行ったこともあり、またソ連と論争していたこともある。中国は自力更生を旗印にせざるを得なかったのである。だから飢きんの時、中国は穀物を輸入できず多くの餓死者を出したこともある。それを打破するために毛沢東は大衆を2度の水路建設に大動員して、治水を完備し、大衆運動で穀物の増産に成功した。

毛沢東は「計画経済を主とし、資本主義の価値法則を従とする」方針であった。それは資本主義の自由放任の経済が経済恐慌を招き、多くの無駄を生ずるからであり、計画経済の方が経済建設に有利であることを理解していたのである。

鄧小平が「一国2制度」をかかげたのは華僑資本と台湾の資金を利用するためである。経済特区と中国内陸部との政策の違いを堅持していた、鄧小平は「中国はエネルギ―大量消費の西側の政策は取らない。中国は人口が多くそれでは地球が持たない」と語ったことがある。ところが鄧小平以後の中国の指導者は、改革開放の市場経済化を経済特区と内陸部の見境なく進めた。

彼らは、合弁企業方式での外国企業への場所貸し経済で、多くの外貨を稼ぎ、その資金で各地に公共事業で「産業都市」を建設した。しかし資本蓄積のない社会主義的自給自足経済では、誰も投資できず、多くの「新鬼城」と呼ばれる廃墟を生産したに過ぎなかった。
そこで次に始めたのは土地使用権を販売することで、その財源を地方政府の財源として、数多くのマンション建設を始めた。各地の官僚が成果を競うようにマンションを建設した。その結果人口14億人の中国で30億人分のマンションができた。当然売れるはずもなかった。資本主義国においても、企業が投資をするにあたり市場調査を行うことも知らないのである。一面思考の習近平は資本主義の自由放任の政策でさえ理解していなかったのである。

中国が「一帯一路」の戦略でアジア・アフリカへの投資を始めたのは、自国への投資がすべて無駄になる学習効果からであった。こうして習近平の「自由放任の経済」政策は失敗した。外国企業の新規の投資は急減し、資本が逃避し始めたのである。そこで習近平は政治局を自分の配下で固めるべく、「反腐敗」を掲げて他の派閥の排除を進め、最近では、軍指導部を妻の人脈で固めようとしている。彼は経済政策が分からないのでこの経済危機を、独裁強化で切抜けようというのである。

香港における独裁強化は、事実上の「一国2制度」の放棄であり、台湾の平和的統一も、華僑資本の利用もできなくなった。李克強前首相が政治局会議で机をたたきながら習近平の経済政策を批判したのも当然である。中国経済は所有制と市場経済の矛盾で構造的に行詰まるのであり、それは毛沢東の「計画経済を主とし、資本主義の価値法則を従とする」経済方針を捨てた報いといえるものである。

中国が内陸部で需要を創出するには日本が戦後改革で行ったように「高米価政策」で農村を市場にする必要があった。しかし低賃金をテコとする外国企業への場所貸し経済では、穀物買い上げ価格を上げるわけにいかなかったのである。つまり「一国2制度」の政策的狙いは、実にこの矛盾を解決する点にあったのだが、習近平は人口の多さが市場の大きさと一面的思考で思い込んだのである。

農民が貧困で、したがって資本蓄積もない中国で、公共事業を行っても、それは無駄な投資となることは避けられない。日本企業は14億人の巨大な市場と誤認する過ちを捨てて、今後政治的混乱が避けられない中国市場から早く撤退した方がいいのである。
#14億人の中国市場

ロシアコンサート会場襲撃事件の深刻さを認識せよ

ロシアの首都モスクワ郊外で22日夜、133人の死者を出したコンサート会場の襲撃事件は、過激派組織「イスラム国」(IS)のアフガニスタンを拠点とする系列組織が関与していたことが明らかになっている。
「IS戦闘員がモスクワ郊外のクラスノゴルスクでキリスト教徒の大規模な集まりを攻撃し、数百人を殺傷し、基地に無事に戻った」。襲撃について、ISは犯行声明でキリスト教徒への攻撃であることを明らかにしている。 一方、AP通信などは米情報当局者の話として「アフガニスタンのIS支部がモスクワ攻撃を計画との情報を得ていた」と報じている。

アフガニスタンのイスラム教過激派組織は、旧ソ連がアフガンを侵略したときにアメリカが組織し、軍事訓練したもので、その後イラク戦争でアメリカがイラク人民200万人を殺したことで過激派組織「イスラム国」(IS)がうまれ、アフガニスタンの過激派もこれに統合された。
ロシアは現在アメリカが支持するウクライナ極右政権と戦争している。アメリカが組織し軍事支援し、育てたイスラム原理主義勢力(アフガン系)がロシアを標的にした理由が分かる気がする。

プーチン政権がコンサート会場の襲撃事件の犯人がウクライナ国境めざし逃亡を図り、ウクライナ国境でそれを受け入れる準備をしていた、と公表していることは、ロシア政府がテロの背後にアメリカとウクライナの画策があると見ていることは明らかである。プーチン政権は今後ウクライナの一般住民への無差別攻撃を強化するのは必至である。

現在行われているイスラエルのパレスチナ虐殺でイスラム過激派が膨張・過激化し、世界中でイスラムへの抑圧を行ったキリスト教国・ユダヤ教国(米・英・ロ・イなど)への反撃を行う可能性も高まっており、世界中にモスクワで起きた形の事件が拡散する危険がある。

イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)はイラク戦争で打倒された旧イラク政府の残党が組織しており、彼らはキリスト教国・ユダヤ教国への強い怒りで動いている。イラクのISが核となりアラブの過激派を統合しつつある。こうした組織を覇権国が敵国攻撃の使い捨ての道具とする危険を指摘しなければならない。一般市民を標的にした非対称の戦争が今後全世界に拡散する危険が高まっている。
#イスラム過激派

軍事的圧力で米に政策変更迫る中国政府

習近平主席が全人代に参加した軍幹部に「海上軍事闘争」の準備を支持し軍事闘争も辞さない強硬方針を示し、そのことを新華社に報道させたこと、その後台湾への軍事威嚇を強化していることには、彼ら流の外交上の狙いがある。。

報道によれば、台湾国防部(国防省)は22日、中国の軍用機延べ36機が同日午前6時(日本時間同7時)までの24時間に台湾周辺で活動したと発表した。軍艦延べ6隻の活動も確認された。軍用機のうち延べ13機が台湾海峡の暗黙の「休戦ライン」である中間線を越えたり、台湾の防空識別圏に進入したりした。台湾国防部は「厳しく監視し対処した」と説明した。(産経)台湾周辺では前日(21日)も軍用機32機が台湾侵攻の訓練を行っている。

香港立法会(議会)が19日、2020年に中国によって導入された香港国家安全維持法(国安法)を補完する国家安全条例案を全会一致で可決したのも、外国人や外国組織を標的にした圧力強化である。香港トップの李家超行政長官は法案可決後、「歴史的使命を完成させた」とその意義を強調した。

こうした中国政府の台湾進攻体制の軍事的・法的構築とその宣伝の狙いは、アメリカ政府がウクライナ戦争、パレスチナ戦争の2正面で財政的に窮迫している中で、台湾侵攻のポーズを示し、3正面の脅しをかけて、アメリカに中国への半導体隔離政策の変更を、軍事恫喝で迫るものである。つまり中国政府は現在の経済危機を脱するにはアメリカの隔離政策の変更が必要と考えているのである。

これに対し米軍のインド太平洋軍のアキリーノ司令官が、有事に米軍艦艇を日本で修繕できれば「抑止力を発揮できる」と期待を示し、日米両政府は日本企業が米艦艇の大規模補修に従事できるようにする方向で調整していること、米上院のリード軍事委員長(民主党)が18日、陸海空3自衛隊を一元的に指揮する常設の「統合司令部」と米軍との統合指揮の処力の向上に期待を示したことは、中国の軍事的恫喝への対応策といえる。

バイデン政権は、秋に大統領選が控えているので、対抗馬の共和党のトランプが、対中国への強硬姿勢を示しているので、対中国外交を現在緩和することはできない。つまり、習近平の軍事的恫喝には軍事的対抗措置を強化するしかない。習近平ファシスト政権のアメリカへの3正面の恫喝による、軍事的圧力による隔離政策変更は成功しそうもない。習近平が相も変わらず一面思考であることは、今後もアジアの政治指導者は忘れてはいけないことである。

見ておかねばならないことは、中国政府が独裁体制を固めれば固めるほど、外国資本の警戒感が高まり、外資の資本逃避を促し、中国の市場経済化を後退させる結果となることである。中国における不動産不況と巨大な負債、地方政府の財政危機が、一層経済危機を深刻化させ、中国の治安体制が揺らぎ、危機に立つ習近平政権が、外的矛盾の激化で内政面の危機を回避しようとすることは、可能性の高い流れといえる。

習近平ファシスト政権の軍事的冒険主義は、有り得る筋書きと見て、台湾政府と日本政府は、防衛力強化の備えを急ぐべきであろう。特にアジアの小国が中国覇権主義に各個撃破されないためには、反ファシズム統一戦線の形成を急ぐことが外交的重要課題となっている。
#習近平の3正面の脅し

前明石市長の「救民内閣」構想に野党は参加するか?

自民党が腐敗し、裏金問題で国民の批判を受けて、内閣支持率が16%にまで落ちている中で政権交代の大きなチャンスが訪れているが、野党各党からは政権の受け皿作りについての構想が一向に出てきていない中で、泉前明石市長が「救民内閣」構想を打ち出したことは注目に値することである。

前兵庫県明石市長で、退任後もテレビのニュース番組に出て積極的な発言を続ける泉房穂氏(60)は、自民党派閥の政治資金規正法違反の裏金事件で混乱する国政の現状について「転換が必要だ」として、国民の負担軽減を旗印とする「救民内閣」構想をうち出している。新たな政治勢力を結集し、次期衆院選で政権交代を目指す考えを示している。

泉氏は、岸田文雄首相の政権運営について、「政治が機能していない。官僚政治だ」と批判し「税金も社会保険料も上がり、国民がより苦しくなった結果、経済が回らなくなる悪循環が起きている」と指摘し、所得に占める税金と社会保険料の割合を示す「国民負担率」にも触れ、「5割なのに生活が苦しいなんて、政治が間違っている以外に理由はない」と断じている。 泉氏は、自身が出馬する可能性に関しては「私は役者ではなくシナリオライターだ。脚本を書き、キャスティングをしたい」と自ら首相になる野心を否定している。

この泉氏の「救民内閣」構想に最大野党の立憲民主党の党首が冷ややかだと言われており、また維新も泉氏が以前大阪万博を「大金をかけてやる意味はない」と語ったことから、同構想に「乗るつもりはない」と語っているらしい。野党に政権を取る気がないことは、国民にとり、自民党の腐敗以上に深刻なことである。

自公の政権が国民の支持を失っている時に、政権交代の構想も出せず、国民の願いを具体化した泉氏の「救民内閣」構想に、各野党が「小異を残して大同につく」決断が求められているといえる。

「救民内閣」構想に反対する野党党首はどのような政権構想を持っのかを国民の前に明らかにすべきである。維新は前から自民党との連立願望を持っていることを表明しているが、今回の裏金問題を見ても、まだ連立願望を捨ててないのか?国民は注目している。国民民主党は今回の自民党の裏金問題を見て自民との連立目標を捨てた。維新はこの点について公党としての意見を表明すべきである。

国民は、右の指導者と左の指導者、すなわち小沢氏や共産党が政権交代目指し、泉氏の「救民内閣」構想の具体化に向け、統一戦線実現に立ち上がることを願っている。日本経済を30年間衰退を続けさせてきた無能の自民党政権が腐敗したまま、いつまでも存続することは、日本国民にとり非劇でしかない。野党政治家なら勇気を奮い起こして立ち上がるべきであり、そうすれば「救民内閣」構想に参加しない野党は次の総選挙で消え去ることになるであろう。
#救民内閣構想

アメリカ大統領選の帰趨が世界の転換点か?!

報道によると、バイデン米大統領(81)が1日、パレスチナ自治区ガザに人道支援物資を投下すると記者団に明らかにした際、投下先をウクライナと2度言い間違えた。外国首脳の名前や国名の言い間違いは日常茶飯事となっており、高齢不安に拍車をかけそうだ。
直後に記者会見したカービー大統領補佐官は「ガザのことだった」と釈明した。バイデン氏は私邸などで機密文書が見つかった事件の特別検察官から記憶力の衰えを指摘された時に「私の記憶力は大丈夫だ」と豪語したが、国民の懸念を払拭できていない(産経新聞)
バイデン大統領は、自分の息子が病死したことを「イラク戦争で戦死した」といい間違いを何回も行うなどし、ボケが進行していることが露見するのを怖れて、このところ記者会見を避けている。昨年の記者会見はわずか4回だった。

アメリカでは高物価の中でウクライナ戦争への高額の支援が批判を集めており、トランプの海外の戦争には介入しない、という「アメリカファースト」が熱狂的支持を集めている。高齢でボケの進行が記者会見のたびに露見するバイデンでは、4年間の任期を全うできない可能性もある。これではトランプの当選を阻止できないことは明らかである。トランプ政権が同盟関係を解消へと向かうか、もしくは防衛予算の倍増を求めることは有り得ることであり、「もしトラ」が世界情勢を一変させる可能性がある。

アメリカではケネディが第3の候補として無所属で立候補すると報じられている。しかし第3の候補が勝つ可能性があるとも思えない。なぜなら第3の候補は民主党の票を奪うからで、岩盤支持層に支えられたトランプがますます有利になる。バイデンが副大統領にケネディを迎える可能性があるかもしれない。トランプ阻止に向けてバイデンが任期途中で引退し、第3の人物が表面に出て来るシナリオがあるかもしれない。

アメリカ金融資本と軍需産業が「海外の戦争には介入しない」というトランプ当選阻止にどのような手段を執るかが注目される。強引な手段は内戦を引き起こす可能性もあり、アメリカの次期大統領をめぐる動きが世界の転換点となる可能性が高く、その帰趨が注目される。
#米大統領選

自民党が腐敗と瓦解を招いた理由について

16日、東京・永田町の自民党本部で開かれた全国幹事長会議で地方幹部から裏金事件への有権者の憤りが紹介された。出席者によると、ある県連幹部は「県連の電話が鳴りやまない。出たら1時間ほど批判される。」という。自民党党員の減少は3万人を超えたという。裏金問題で自民党の幹部たちの口裏を合わせた「知らなかった」という誤魔化しが、自民党を瓦解へと導いている。自民党は結党以来最大の危機にある。

朝日新聞社が3月16、17日に全国世論調査(電話)を実施したところ、岸田文雄内閣の支持率は22%、不支持率は67%だった。裏金問題について、岸田首相のこれまでの対応を評価するかどうか質問すると、「評価しない」81%が「評価する」13%を大きく上回っている。
首相は「今回の件の政治責任、けじめの問題、再発防止、政治資金規正法の改正の議論にも臨んでいかなければならない」と述べた上で、「自民党が変わらなければならない」「党本部も命懸けで党再生に努力していきたい」と強調した。また6月23日の今国会会期末までに裏金問題で処分する考えを明らかにし、そのうえで「処分前に(衆院)解散は考えていない」と語った。
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自民党が瓦解し始めたことが示しているのは、彼らが「矛盾があるから発展がある」(毛沢東)という相対的認識論を理解していなかった結果である。

具体的に説明すると自民党の政権維持は社会党との矛盾関係の中で存在できたのであり、その社会党を支えていたのは総評であった。この総評・社会党ブロックを解体し、バブル崩壊の中で闘争資金を株投機に流用して危機にあった労組幹部を救済するために、労組幹部の反動的上層連合を組織し、唯一の労働者政党であった社会党を解体した。さらに自民党は宗教政党と結びつくこと、政党助成金で野党を細切れにする陰謀で、政権交代を不可能にし、自民党政権は一強と表現されるほど盤石になったように見えた。

しかし反面では、自民党は選挙に強い宗教政党に依存したことで、自民党の後援会組織は弱体化し、盤石ともいえる一強体制は党内の腐敗を助長した。議会内に政権維持を脅かすほどの強い野党の存在が無くなったことで、既得利益集団の利益第一の政治で裏金集めに狂奔し、今回の裏金問題となり、自民党は腐敗と瓦解を早めたということだ。

「スト国民迷惑論」を大宣伝し、労組を家畜化し、闘うユニオンつぶしを行ったことが、日本企業の腐敗と衰退を招いたことと、自民党の腐敗と瓦解を招いたたことは、哲学的には共通した認識論上の問題がある。「矛盾があるから発展がある」という相対的認識論を理解していないために矛盾を解体した方が目先の利潤=ワイロが増えると単純に考えたが、反面では国民経済はデフレとなり、経済成長できなくなった。最大野党を解体し、野党を細切れにするれば、長期政権が可能となると考える観念論が、日本経済を衰退させ、格差社会を生み、財界と自民党の腐敗を招いたといえるのである。

スポーツ界を見てもライバルがいるから成長・発展がある。政治も経済も同じで、資本家階級と労働者階級の階級矛盾があり、ストライキ闘争が保障されて、はじめて適正な労働力価格となり、需要が拡大して資本主義経済が成長できるのであり、政治の世界も階級間の政党のライバル関係が腐敗を防ぎ、成長させることを理解すべきであろう。

財界やその政党が矛盾関係を解体し、独裁体制を目指せば必然的に腐敗し、瓦解を早めるのである。資本主義の市場経済は民主と自由がなければ成長と発展はないのであるが、国家独占資本主義の時代には、大資本家階級は独占支配を追求するので、必然的に腐敗と瓦解を招くことになる。独占資本主義はまさに死滅しつつある資本主義の段階といえるし、労働者人民には夜明けが近いことを示している。民主と自由を否定すればするほど経済危機を招くことは中国を見れば明らかである。
#政治腐敗の理由

虐殺続けるイスラエルに手を焼くバイデン陣営

米民主党上院トップのシューマー院内総務は14日、イスラム原理主義組織ハマスとイスラエルの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの情勢を巡り、同国のネタニヤフ首相が「和平の大きな障害になっている」と述べ、ネタニヤフ氏が率いる右派連立政権の退陣を求めた。米議会の最有力者が同盟国イスラエルの指導者を批判するのは極めて異例。
ガザ攻撃や占領地ヨルダン川西岸への入植を続けるイスラエルにはバイデン政権もいらだちを深めており、今後、ネタニヤフ氏への圧力が強まるのは必至だ。
シューマー氏は同日の議会演説で、ネタニヤフ氏は「イスラエルの最善の利益より自身の政治的生き残りを優先し、方向性を失っている」とし、現政権が「同国の必要とするものにもはや適合していないのは明らか」だと語った。(産経新聞)
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アメリカ民主党のトップがネタニヤフ首相を批判し、バイデン大統領も「イスラエルを救うよりも傷つけている」とネタニヤフ政権を批判したのには理由がある。現在のイスラエル政権を支えているのはロシア(=旧ソ連)から帰還した国民が多く、その人たちが右派政権を支えており、それゆえネタニヤフ政権はアメリカが反対しているパレスチナ西岸への入植を強引に進めている。

イスラエルがアメリカ政府が支持しているウクライナ政府の、対空防御システム「アイアンドーム」の供与を要請したが、イスラエル政府は拒否した。つまりネタニヤフ政権は中東で影響力を増しているロシアを刺激したくないのである。ネタニヤフ政権のガザ虐殺でアメリカ国内のアラブ系支持者や、若者がバイデン政権を批判し、バイデンは支持率でトランプに5%以上離されている。つまり民主党のバイデンが大統領選で勝つためには、ネタニヤフ政権のパレスチナ人虐殺と一線を引くほかない局面が生まれている。

トランプは「私ならロシアに侵攻させなかった」と語ったように、トランプは、大統領になればウクライナには軍事支援をしないことを表明している。物価高で苦しんでいる貧困層(=黒人)でさえバイデン支持をやめる人が増えている。ネタニヤフ政権がウクライナを支援しないこともバイデン陣営には気に入らぬことである。しかしアメリカ大統領選では金融を握るユダヤ人の支持が欠かせないので、バイデン大統領も「イスラエルを救うよりも傷つけている」という表現にならざるを得ない。

アメリカの言いなりにならないイスラエルのネタニヤフ政権は、アメリカの一極支配の弱体化、すなわち世界の多極化を象徴している出来事といえる。現在の中東では、中国の仲介でイランとサウジが関係改善し、中東では中国・ロシア陣営が主導権を獲得する事態が生まれている。
アメリカ軍はそれでもイラクやヨルダンに派兵しているが、これは中国には思う壺である。アメリカ軍が駐留する限り、中東諸国は反米の旗印で中国・ロシア陣営が影響力を保持し続けることができる。トランプが登場すれば中東から米軍を完全撤退することは確実で、そうなると中東諸国は中国・ロシアに依存することをやめるであろう。

「もしトラ」が実現すれば、アメリカはNATOから脱退し、ウクライナはロシアに占領されている土地をあきらめて停戦せざるを得ないであろう。ウクライナが停戦すれば欧州はロシアから安いエネルギーを買うことができ、国民の不評を買っているインフレを克服できる。つまり冷戦の産物である軍事同盟はトランプは解消を目指すので世界情勢の多極化が一気に進む可能性がある。これは中国に取っては戦略的に不利になる可能性が強い。トランプは中国に60%の関税をかけると言っているので、中米関係は悪化すると見られるからである。

問題は、アメリカの軍需産業と金融資本がトランプ再選を見逃すのか?どうかである。アメリカの権力機構は得意の暗殺という手法を使うか、もしくは前回も使った選挙違反を駆使して阻止する可能性もある。もしトランプの再選が阻止されるなら、アメリカは内戦になる事態もありうる。アメリカ国内は、USスチールの日本製鉄の買収に国民が反発しており「アメリカ第一主義」が浸透している。それほどトランプ支持が熱狂的になっているのである。
#大統領選がらみの米外交

徴兵制と傭兵が世界の大きな流れに

徴兵制とは、国家が国民に対して兵役、すなわち軍隊の役務に強制的に従事させる制度である。冷戦崩壊後、世界的に徴兵制を廃止し、志願制への流れが強まったが、最近の国際情勢の緊迫をうけ現在60カ国ほどが採用している徴兵制を強化したり、復活する国が増えている。

ロシアとウクライナでは戦争が始まるや徴兵を怖れて多くの若者が国外(隣国)に逃亡した。ミヤンマーではクーデターに反対して徴兵逃れで隣国のタイへの避難者が激増した。ウクライナ軍はワイロで徴兵を外すなど腐敗が拡大している。ロシアでは兵士不足を補うため刑務所で服役している犯罪者を6か月戦地に行けば、刑期を免除する方式で戦場に送り出している。今ロシアではこうした元犯罪者が社会復帰し、犯罪が急増している。

一般的に徴兵逃れは不正義の戦争の場合多く見られる。ウクライナ戦争はどちらの側から見ても不正義の戦争である。台湾政府は徴兵期間を延長したが、この国は習近平ファシスト政権からの防衛のためであるので反対運動は起きていない。

世界的に侵略戦争への批判が高まっているので民間軍事会社への委託事業として戦争を傭兵にやらせる形をとる大国が増えた。アメリカでは傭兵会社が数十社も生まれ、大きな傭兵会社は社員(=兵士)5万人を抱えている。ウクライナの右派クーデターやウクライナ戦争にもアメリカの傭兵が多数派兵されている。アフリカではロシアの傭兵会社ワグネルがロシア政府の指示で多数派兵している。最近では中国政府の傭兵会社のアフリカへの派兵も増えている。つまり世界中で戦争の需要が拡大し、傭兵で戦争を生業とする「死の商人」(=民間軍事会社)が増えているのである。

アメリカの国防総省が民間軍事会社に発注して、米軍に変わり戦争を遂行している。これは侵略戦争を隠蔽する新しい戦争手法といえる。アフリカの右翼独裁政権の傭兵として米・ロ・中の傭兵会社が各国の権益保持のために闘っているので、これは新しい形の偽装侵略戦争といえる。

これらは、冷戦崩壊後のグローバル化の波が資本主義の不均等発展をうながし、覇権国アメリカの相対的経済力が衰退し、一極支配の戦争抑止力が衰退した結果世界が多極化し、大国間の覇権争奪が激化した結果である。経済力のある大国(米・ロ・中)が傭兵方式を採用し、経済的小国が安上がりな徴兵制を採用するのである。

徴兵制と傭兵が世界の大きな流れになっていることが示しているのは、世界が戦争の時代に突入していることであり、こうした時代に「憲法9条は日本の宝」と戦争放棄と非武装を天まで持ち上げる観念的平和主義は、中国覇権主義の侵略者に味方し、日本を亡国へと導くものである。アメリカの従属国であるがゆえに法整備と国防への備えで、日本は安全保障面での大きな不備と欠陥を抱えているといえる。
#徴兵制  #民間軍事会社

「もしトラ」で激変する情勢への備えを!

もしトランプが大統領選に勝てば、共和党がトランプ党に変質しているので、今回は思いどおりの政治を行うと言われている。彼はNATOを解体するか、もしくはアメリカがNATOを脱退するであろう。アメリカがNATOの予算の80%を負担していることに「アメリカ第一主義」のトランプは反対なのである。彼はプーチンとの取引で緊張は緩和できると考えている。

報道によると、ハンガリーのオルバン首相は、今月8日にアメリカを訪れ、ことし11月の大統領選挙で返り咲きをねらうトランプ前大統領と会談し、10日、地元テレビ局とのインタビューで会談の内容を説明した。オルバン首相は「彼は『ウクライナとロシアの戦争には一銭も出さない』と言った」と述べ、トランプ氏から大統領に返り咲けばウクライナへの支援を打ち切る考えを伝えられたと明らかにしました。
その上で「これでこの戦争は終わる。なぜなら、ウクライナが自力で立つことができないのは明らかだからだ。アメリカが資金を提供しなければ、ヨーロッパだけで支援を続けることはできない」と強調した。アメリカの代理戦争を引き受けたウクライナは占領地を放棄する形での停戦を余儀なくされるであろう。欧州連合は対ロシア外交をの見直しを強いられるであろう。

同様の事はアジアでも起きる。トランプは韓国駐留米軍2万8500人(うち陸軍2万人)の費用負担への韓国政府の負担が40%ほどであることに「ただ乗り」として不満を持っており、韓国からの撤兵もあり得る。トランプなら北朝鮮の金正恩と会談して撤兵を前提に取引をする可能性がある。

トランプが軍事同盟から離脱すれば覇権を追求している習近平には軍事的に有利な面があるが、トランプは「中国に60%の関税をかける」といっているので、バイデンよりも中国には厳しい関係になるであろう。中国の経済危機はより深刻化するであろう。

「もしトラ」の可能性が高まっているので、日本にも大きな影響がある。岸田首相が4月に国賓として訪米するが、これは岸田にとり政権の長期化につながるかは疑問である。トランプはバイデンに可愛がられた首相とは距離を取るであろう。ゆえに次の首相は岸田以外の者になることは確実だ。つまり自民党は9月の総裁選で新しい首相を選出し、総選挙を闘うことになる。

「もしトラ」で、日本の安全保障体制を再構築する必要が出てくる。トランプは以前から日本との関係を「対等の同盟」にすることを主張していた。また習近平ファシスト政権が深刻な経済危機に直面し、軍事侵攻に出る可能性もある中で、各個撃破を避けるには、アジアの国々を統一戦線に組織することが日本の外交課題となる。この政治を行うのは腐敗した自民党政権ではなく、政権交代で新しい政権が担うことがふさわしいのである。
#日本の安全保障

中国軍幹部の腐敗摘発と習近平の狙い!

毛沢東時代には中国共産党は定期的に整風運動が行われ、「人民に奉仕する」思想運動が行われた。ところが鄧小平が市場経済化を進め深圳の経済特区を作り、外国企業を誘致するとともに、私企業を奨励した。
鄧小平の「一部の人が先に豊かになるのはいいことだ」という言葉が、中国人民の中に「拝金思想」を拡散し、これらの人達を「紅眼病」と呼ぶようになった。中国に進出した外国企業が困惑したのは、中国各級の官僚たちのたかり・ゆすりに似た数多いワイロの要求であった。

中国人民解放軍は、各軍区で自立して戦える体制が整っている。各軍区が兵器企業や弾薬製造企業を保持しているのである。経済的利権があるゆえに市場経済化が軍内に波及するのは避けられない。以前から中国軍内で昇進するにはワイロが欠かせないといわれていた。中国軍の幹部たちは金持ちの息子が多いのである。一人っ子政策の結果「小皇帝」と呼ばれるほど我儘な幹部の息子がワイロで出世する。彼らは太子党と呼ばれ、自分たちは親が革命で苦労したので恩恵にあずかるのは当然と考えている。

中国におけるワイロ・汚職の額は巨額である。遼寧省公安庁長(日本の県警本部長に当たる)であった人物が2002年から2011年までに受け取ったワイロの額が「5億4100万元」(約113億円)というのである。このワイロの規模が大きいのが中国の特徴である。中国軍の戦略部隊であるロケット軍には巨額の予算が投入されているので、汚職の規模は桁違いに多いと見られる。

今回の中国軍内のロケット軍の汚職摘発はロシアへのウクライナ戦線への軍事支援がきっかけだった。中国から購入したミサイルが公表された距離を飛ばない、命中率も悪いのでロシア政府からの抗議が来たことが、ロケット軍幹部の汚職が表面化したのである。

この汚職で国防相からロケット軍司令官、やその政治委員など、少将以上の幹部15人が失脚した。この汚職摘発は当初のロケット軍から最近は全軍に及んでいると言われる。直近では核燃料関連の企業集団「中国核工業集団」の幹部や、ウラン濃縮企業の幹部が摘発されるなど広がりを見せている。

こうした失脚した後任に山東省出身者が多く抜擢されているという。習近平派の幹部の多くが習近平が省党書記を務めた福建省と浙江省の幹部が多くを占めている。この山東省出身幹部を推薦したのが習近平の夫人彭麗媛だという。この「習近平夫人」の人脈が習近平派の第3の派閥といわれ、最近力を増していると言われている。

浙江省派の幹部を率いるのが習近平の元秘書長だった李強(現首相)で、最近李克強前首相の複数の側近(経済の面で有能といわれている)を李強が抱え込んだことで、習近平の疑念・警戒心を呼び、先の全人代では首相の記者会見も廃止された。

習近平は独裁者として、側近が台頭するのを好まないのである。こうして現在広がりを見せている軍内の腐敗摘発は、習近平夫人の軍内への派閥形成が、その目的となっている。習近平は自己の絶対的な権力を打ち立てるため、夫人の派閥で軍を握ろうとしているのである。習近平ファシスト政権はますます個人独裁を強化しているといえる。
#中国習近平体制

対外軍事強硬路線で米に政策変更を促す中国!

新華社によると中国の習近平国家主席が7日、開会中の全国人民代表大会(全人代)に参加している人民解放軍などの代表団とのの会合で、東シナ海、南シナ海での衝突に備え、「海上軍事闘争」の準備を指示した。中国は東シナ海で台湾や沖縄県・尖閣諸島へ、南シナ海でフィリピンへの軍事的圧力を強め、軍事衝突も辞さない強硬路線を一段と強めている。また王毅共産党政治局員兼外相もアメリカに経済制裁などの圧力をやめるよう牽制する発言を行うなど習近平ファシスト政権の対外強硬姿勢が目立っている。

習近平の「海上軍事闘争」の準備を指示した発言や、王外相の全人代に合わせた7日の記者会見での、台湾独立を容認する国は「引火し身を焼くことになる」と述べたこと、さらには「アメリカが中国を抑圧するなら最終的に自らを害することになる」と軍事対立を示唆する一連の強硬発言の狙いは、軍事恫喝ではなく、狙いは別のところにある。

習近平ファシスト政権の強硬発言は、アメリカがウクライナ戦争とパレスチナ戦争で財政的苦境にあることを外交的好機として、対外強硬路線を表明することで、3正面を避けたいアメリカに、対中国外交の緩和・転換を促すのがその狙いであると見るべきだ。

王外相は、対米関係安定を目指すとしつつ「アメリカには中国の発展に客観的で冷静に対処するよう促す」と語り、アメリカの半導体経済制裁や、対中包囲網形成に反対した。
中国は経済が実質マイナス成長であるのに、見栄を張り、成長率目標を5%前後と高望みし、国防費は前年比7・2%増の1兆6655億元(約34兆8000億円)を計上するなど軍拡路線をさらに強化しているのは、経済政策面で需要を拡大する構造改革が行えないので、武器生産に活路を求めた結果であり、今すぐに戦争路線に進むわけではない。

中国軍は新兵器開発部門が、その能力不足を隠蔽し、新兵器のデーター改ざんが露呈し、またミサイルの燃料に水が入れられていたなどの不正が発覚し、現在多くの軍幹部や兵器生産企業幹部の入れ替えを行っており、多数の生産された能力不足の兵器の点検・改良・更新をこれから進めなければならず。またウクライナ戦争で明らかになったロシア戦車部隊が携帯ミサイルで壊滅されたことを見て震え上がり(中国軍もロシア製兵器体系であること)、中国は今後ドローンなどの無人誘導兵器の開発に力を入れなければならない。とても今すぐに戦争できる体制にはない。

しかし対日本・対フィリピン・対台湾などの小国には戦狼外交(=砲艦外交)を続けるであろう。習近平の願望(「中国の夢」)は東太平洋とインド洋支配にある。日本・フィリピン・台湾は東太平洋支配の野望を展望している。習近平ファシスト政権は「強国路線」「一帯一路」の覇権主義を強調しすぎて覇権を握るアメリカを警戒させすぎたこともあり、アメリカの対中国封じ込め外交の転換を促すうえで、ウクライナ・パレスチナの二つの戦争を抱えるいまが好機と判断したのである。
今後のバイデン政権の対中国外交が変わるのかどうかが、注目される。
#習近平政権の強硬発言の狙い

アメリカで急成長する戦争請負軍事会社

月刊誌「選択」3月号は「米民間軍事会社が急成長中」との見出しで、戦争請負会社が急成長していることを報じている。その記事によると民間軍事会社の創業者は元米陸軍エリート部隊「デルタ―ホース」の元隊員であったり、米海軍特殊部隊「シールズ」出身で、なかには社員(=兵士)5万人の会社まである。

こうした民間軍事会社に発注するのはアメリカ政府であり、また中央アフリカ政府であったりする。中東やアフリカで中国・ロシアの民間軍事会社に対抗して、アフリカの資源などの利権争いに投入される「死の商人」戦争屋(傭兵業)である。こうした民間軍事会社がアメリカには数十社もできて、この業界の世界市場を席巻する勢いだという。

民間軍事会社の兵士の派遣先は資源の多い中東・アフリカなどが多い。イラク・ソマリヤ・中央アフリカでロシアや中国の民間軍事会社と闘っているのである。アメリカはイラク戦争とアフガンで多くの兵士が精神疾患を患い、その保障が高額で現在対外軍事派兵ができないため、傭兵という形で世界中で資源争奪を繰り返しているのである。つまりロシアや中国との資源争奪を、民間軍事会社を使うことで「目立たない戦争」を繰り返しているのである。

同紙によると、こうした数十社ある軍事会社は最近では合併を繰り返し、社名も変わるので、どの軍事企業も巨大化し、匿名性が高まっているという。業界大手のダイコンコープは「アメントゥム」に吸収され、傘下の従業員(=兵士)は5万人だという。首都ワシントンに本社を置くバンクロフト・グローバル・デベロップメント」の創業者のマイケル・ストック氏はデルタ―ホースに配属された人物で、米原力委員会の委員長だったルイス・ストロース氏を祖父に持つ名家の出だという。この軍事会社はイラク・ソマリアなどでペンタゴン(米国防総省)の注文が途切れることなく膨れ上がったという。

アメリカは産軍複合体すなわち軍事産業の国であり、国防総省が戦争でない形で戦争する場合、民間軍事会社に請け負わせる形をとっている。ウクライナにも多くのアメリカ軍事会社の傭兵が戦争に参加していると言われている。これを経済的に支えているのが8860億ドル(約132兆円)の軍事予算で、基地整備など関連費用を含めると総額225兆円の国防予算である。アメリカは経済規模が大きいこと、世界通貨のドルの発行益が巨額であるので、巨額の国防予算を確保できるのである。つまりアメリカは米軍を派兵しなくとも傭兵を使い世界各地で資源争奪の戦争を繰り返しているのである。

今アメリカでは、高物価で生活が苦しくなっているアメリカ国民が増え、その反発から外国のために予算を使うなという「アメリカ第一主義」のトランプが熱狂的支持を拡大している。もしトランプが次の大統領になれば、ウクライナ向けの軍事予算はなくなり、したがって民間軍事会社も打撃を受けることになる。アメリカでは民間軍事会社に代わって規制緩和される石炭や石油会社などが儲けることになるであろう。ウクライナ戦争でロシアの民間軍事会社ワグネルも打撃を受けた。アフリカで中国の傭兵会社が今後伸長する可能性がある。

バイデン政権下の傭兵という形でのアメリカの戦争拡大路線が、トランプ大統領に変わることで内向きに代わり、中国・ロシアなど独裁連合がのさばる時代が来るのかもしれない。
#米民間軍事会社

トランプが勝てば世界は激変する

アメリカ大統領選に向けた共和党の指名候補争いで、15州の選挙が集中した「スーパーチューズデー」の5日、トランプ前大統領(77)が14州で勝利を確実にし、累計で23州・地域を制した。ヘイリー元国連大使(52)は6日、選挙戦からの撤退を表明。トランプ氏の指名獲得が事実上、決まった。

 トランプは「素晴らしい夜、素晴らしい一日だ」と一言で「勝利」を宣言すると、その後の演説の大半はバイデンへの批判に割いた。「我々なら、ロシアにウクライナへの攻撃をさせることはなかった」「インフレがすべてを破壊している」「アメリカを再び偉大にする」との言葉で演説を締めくくった。

今年秋の大統領選はバイデンとトランプが争うことになるが、ウクライナ戦争とパレスチナ戦争でバイデンオ支持が減少し、支持率ではトランプが上回っている。トランプが勝つ可能性は極めて高いのである。そのトランプがアメリカの同盟の解体や廃止を示唆している。欧州と日韓はアメリカとの同盟を維持できなくなる可能性がある。

アメリカはNATOの防衛費の80%を負担し、韓国駐留米軍の費用も多額に上る。駐留米軍のホスト国負担率は日本が80%後半であるのに対し、韓国は40%ドイツは32%だった。トランプだけでなく高物価に悩むアメリカ国民も韓国やドイツは安保ただ乗りだと考えている。安倍元首相がトランプと仲が良かったのは、日本の駐留米軍への「思いやり予算」が多額であったからだ。それでもトランプは日本に対等の同盟を求めた。

バイデン政権下においても欧州と日本、韓国は自国の防衛負担の増額を求められてきた。それがトランプ2期目になるとNATOからのアメリカの脱退、日韓の同盟も対等の関係か、もしくは同盟関係の解消を求められる可能性がある。

トランプが「我々なら、ロシアにウクライナへの攻撃をさせることはなかった」といったのは、彼がNATOの解体、もしくはアメリカのNATOからの脱退を考えていたからである。トランプがもし2期目の大統領になると、関税を10%以上にするので自由貿易体制は終わりを告げる。トランプは中国に関税60%をかけるとも発言している。これは自由貿易体制の終わりを意味している。トランプはウクライナへの軍事支援はやめるであろう。したがってウクライナは、現状の支配線での停戦を選択するほかないであろう。つまりトランプの「アメリカファースト」は世界を激変させる可能性が高いのである。

岸田政権はこうした世界の激変に向けた備えをすることなく、裏金問題の議論に終始している。少なくとも欧州・日本・韓国・台湾は安全保障上の激変を避けることはできないのであるから、それへの対処を国会で議論すべきではないのか?金儲けの抜け穴しか考えていない自民党に政権を担当する資格があるのかと言わねばならない。
#アメリカとの同盟の崩壊

経済改革政策を打ち出せなかった習近平の苦境

中国の全国人民代表大会(全人代)が5日、北京で開幕し、李強(リーチアン)首相は今年の経済成長率目標を「5%前後」にすると表明し,そのうえで「中国の発展が必ず明るい未来を切り開くことは十分に明らかだ」とも強調した。しかしその根拠となる長期の経済改革案は何も示されなかった。

中国経済はゼロコロナ政策の都市封鎖で民間企業が大打撃を受けた。若者の失業率は昨年20%を超えた。中国の失業率は改ざんされており農民工の失業がカウントされていない。消費者物価指数は4カ月連続でマイナスだし、不動産不況で地方政府は財政難になり一部の地方政府は公務員に6か月給与が未払いの例もある。また賃金が半額になった労働者も少なくない。

全人代で明らかになった中国政府の政策は、
(1)中国経済の先行きは明るいという「公明論」を国家の宣伝部門が宣伝する。
(2)停滞する消費には「新しい商品を買おう」と国民に働きかける。
(3)経済評論家や記者などには中国経済については「ネガティブ(否定的)な言及はするな」と指示、指示に従わず、中国経済衰退論に言及すると改正スパイ法で国家安全局が「虚異の宣伝をした」として逮捕することで、中国経済悲観論を封じ込める。
(4)国債を21兆円発行して公共事業と、国防予算を34.8兆円に増やし兵器生産で景気を刺激する。
(5)国家統計局がデータをねつ造し目標の5%成長を演出する。

つまり明らかになった政策には、外資の撤退を防止する経済改革案は何もなく、中身はヒトラーの軍拡による需要の拡大政策と、経済の落ち込みを隠蔽する強権的封じ込めに過ぎない。その内容が経済改革政策とは言えないものであるので「李強首相の記者会見は行わない」ことにしたのである。

これでは長期的な経済改革政策は何もなく、中国経済がぶつかっている市場経済化と所有制の矛盾は解決しない。習近平は国営企業は官僚たちの利権なのでこれに手を付けられない。国内需要を拡大するための高米価政策は外資への場所貸し政策なので賃金は上げられない。もともと全人民所有なので価値法則は貫徹しない。だから計画経済しかないが、習近平は市場経済化で「自由放任の政策」を取った。ゆえに人口15億の中国で30億人分のマンションを建設した。これでは習近平に「買え」といわれても売れるわけがない。

政治局会議で机をたたいて習近平を批判した李克強元首相を失脚させ、亡き者にした付けは非常に大きい。経済に明るい指導者を、自分の支配に邪魔だと排除した習近平は墓穴を掘ることになるであろう。官僚たちは李克強元首相の事例があるので、現行の中国経済の問題点を指摘すると、それが習近平批判となるので、誰も経済的問題点を指摘できない。つまり習近平は「裸の王様」状態なのである。ゆえに経済行動を変える政策は誰も口出しできない。したがって今後は経済衰退を権力的に封じ込め、ごまかすしかない。

資本主義国でさえ投資に当たり一定の市場調査を行う。官僚独裁の特徴は各省の官僚が「右えなれい」で競争のようにマンションを建設する。かっては新工業団地をこぞって建設したが、社会主義的自給自足経済なので、もともと資本蓄積がなく誰も工場を作れず、「新鬼城」という廃墟が各地に残った。

つまり習近平は、市場経済に対する理解がなく、全人民所有制の下で市場経済を行うにはどのような構造改革の政策が必要かが理解できていないのである。また理解していても「反腐敗」を掲げ政敵を打倒してきた習近平には所有制に手を付けるわけにはいかないのである。なぜなら国有財産である工場の払い下げや、売却(=民営化)は横領に等しいからである。

今後習近平を打倒する政変が起きなければ、習近平ファシスト政権は経済が行づまり、成長が長期にできず、人民の不満は高まる。したがって内的矛盾を外的矛盾に転化する道、すなわち巨大化した軍事力に頼り、対外軍事侵攻へと突き進む可能性が高くなった。

習近平に構造的経済改革など望むべくもないことが全世界に明らかとなった。治安官僚は成果を誇示しなければならない。今後改正スパイ防止法により、外国人が公安機関に次々逮捕されるであろう。外資の撤退を防止する民主化の方針もない、ゆえに今後外資の撤退が加速するであろう。
中国に進出している2万5000社の日本企業は傷が大きくならないうちに撤退したほうが賢いといえる。
(追記)
本日(7日)の朝日新聞の報道によると、国債発行の資金の一部を設備投資の補助に使い、製造機械の更新を行う方向であることが報道されている。しかし中国経済は個人消費が冷え込んでいることが問題で、設備投資がどの程度経済にプラスになるかは疑わし。個人消費を促すには賃上げが必要だが、それをやると外資が逃げる可能性がある。
#中国全人代

北朝鮮の金王朝の終わりが見えてきた

北朝鮮は経済的・軍事的に発展した奴隷制社会である。具体的には最高指導者が3世代にわたる世襲の金王朝であり、その血筋は「白頭の血統」と呼ばれる絶対王政である。形の上では「民主主義人民共和国」と社会主義的名称だが、金日成がコミンテルンの社会改革を一切拒否したために、労働党員が昔の李王朝時代のヤンバンであり、金王朝の奴隷制社会が今も続いている。

北朝鮮は朝鮮戦争と冷戦時代に、旧ソ連や中国からの援助がある間は豊かであったが、ソ連が崩壊し冷戦が終わり、その援助もなくなった。ゆえに北朝鮮にはいまも地方税がない、そのため首都は近代的だが地方自治体は予算がないので農村の実態は昔の「李王朝」時代の貧困が今も続いている。北朝鮮は1990年代半ばに大量の餓死者を出した。この時に配給制度が崩壊し、当局は移動の自由を認め、各自がかってに飢えをしのぐことになった。これを契機に北朝鮮に闇市場が拡大し、「金主」と呼ばれる新興のブルジョア階級が生まれた。

ところが北朝鮮に転機が訪れた。ウクライナ戦争でロシアに砲弾100万発や大量のミサイルを販売し、北朝鮮は今戦争特需に沸いている。そこで政府が「20×10」という政策を打ち出した。今後10年間20の地域で工場を建設して地方の生活水準を挙げていくという政策を打ち出したのである。つまりこれまで貧困な状況に放置していた地方を近代化=市場経済化していくという計画である。

戦争特需がいつまで続くかわからないが、奈良時代と変わらない貧困な農村が豊かになっていけば、新興ブルジョア階級がさらに豊かになっていくであろう。当然上部構造(奴隷制度=金王朝)との間で矛盾が激化する。北朝鮮の奴隷制の大王である金王朝は体制を維持することが難しくなるのは避けられない。経済的発展が政治に反映し社会変革へと進行するのが法則である。

つまり北朝鮮の戦争特需が経済を豊かにし、市場経済化を促し、上部構造との矛盾が激化し社会革命を必然とするであろう。もしアメリカの大統領にトランプがなれば、彼は北朝鮮と取引し、市場経済に取り込むであろうから、北朝鮮の社会変革は避けられない。奴隷制の大王である金王朝の北朝鮮支配の終わりが見えてきたといえる。
#北朝鮮の戦争特需

明日からの中国全人代の注目点は経済政策!

不動産不況が深刻化している中で、中国政府は昨年10月景気対策として全国人民代表大会(全人代)常務委員会が、1兆元(約20兆5千億円)の国債の追加発行を承認した。しかしこれは何らの効果もなかった。中国のような社会主義的所有制の下では、自給自足的経済なので、公共事業などは無駄な投資なのである。中国の不動産不況は中国の構造的なものである。

現在、習近平政権が進めている「中国経済政策」と思える内容は、(1)国家の宣伝部門を総動員して「中国経済光明論」を広げる(2)国家統計局を動員して「光明論」を支持する嘘の数字を発表する。(3)中国経済危機論を振りまく者に対し、秘密警察を動員して徹底的に封じ込める(4)国民に対し「新しいものを買おう」という習近平の最高指示を宣伝していく、というものである。

中国経済がぶつかっている壁は、市場経済と所有制の壁(=矛盾)なので、本来なら所有制に手を付けるか、もしくは外国企業の進出している地域とそうでない地域を区別する「一国2制度」を徹底するか、いずれかであるのだが、この2つとも習近平政権は執れない。「反腐敗運動」で多くの政敵を失脚させた以上、全人民所有財産の横領となるので習近平は国営企業の民営化などの所有制に手を付けるわけにはいかない。香港の民主化を叩き潰したように「一国2制度」は習近平の独裁強化の政策と相対立するので進められないのである。

中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が5日から、北京で始まる。この大会で李強首相の報告、とりわけ経済政策が注目される。国民に対し「新しいものを買おう」という習近平の最高支持を有効なものにするには、農産物=コメの高価格政策を取れば中国経済の需要は拡大する。深圳などの改革開放の地域は低米価で、低賃金を維持すれば、外国企業は撤退はしないであろう。だが、習近平は鄧小平の「一国2制度」の経済的意味を理解していないので、それは難しいのである。

もし全人代で打ち出される経済政策が、宣伝部門と統計局と公安部門の中国経済公明論と「新しいものを買おう」という、内容であるなら中国経済の深刻化は避けられず、その影響で、世界経済は大不況に陥る可能性がある。それほどに欧米と日本は中国に深入りしているのである。従って、全人代での習近平政権の経済政策に世界中が注目しているのである。その内容次第では外国企業の撤退、資金の引き上げが加速するであろう。中国政府の経済政策が外国企業の撤退を阻止できるものになるのかが注目点なのである。
#中国政府の経済政策

習近平の「最高指示」は一面思考の愚策だ!

中国国家統計局が29日発表した2023年の国民経済・社会発展統計によると、1人当たり名目国民総所得(GNI)は米ドルベースで1万2597ドル(約189万円)だった。景気停滞や人民元安で前年を0.1%下回り、29年ぶりに減少した。(日経新聞)(この数字自体が桁違いに改ざんされている可能性が高いのだが)確かなことは、これまで国民総所得が拡大を続けてきた中国経済が大きな壁にぶつかっていることを示している。

「古いものに換えて、新しいものを買おう」。習近平中国共産党総書記(国家主席)が出席した23日の重要会議の「党中央財経委員会」での最高指示である。この会議では「新品を買え」という命令めいた文句が目立ったという。人民、民間企業関係者の間で戸惑いの声が広がっている。

現在中国は歴史的な大不況下にある。いきなり官僚主義的上意下達でこんな指示を聞かされても、新製品を開発する資金、設備更新に充てるべき資金がないし、労働者の賃金が大幅に減少し、地方の公務員は賃金が6か月も払われていないのであるから習近平の指示はあまりにも一面的でトンチンカンと言うしかない。彼は経済が分かっていないのである。

習近平は自分が行ったゼロコロナ政策が、民間企業に大きな打撃を与えたことが理解できていない。習近平の計画経済放棄の「自由放任の経済政策」がマンションを必要数の数倍も建設してしまったことも理解していないのである。官僚独裁下では誰も習近平への批判めいたことは発言できない。ゆえに習近平は未だ経済の失敗を認識していないのである。自分の経済政策の失敗がどこにあったかを明らかにせずに、正しい経済政策は取りようがない。習近平に必要なのは市場経済に通じた経済顧問であることは疑いがない。

現在中国の国営企業の多くが兵器生産に活路を求めているのである。その反映が「戦狼外交」であり対外軍事拡張主義なのである。「古いものに換えて、新しいものを買おう」という習近平の最高指示は経済政策とは言えない。所得が大幅に減少しているのに新しいものを買えるわけがない。中国経済危機の深刻化は、外への軍事侵攻へと進む可能性は高いと見なければならない。。

オーストラリアを訪問しているフィリピンのマルコス大統領は2月29日、首都キャンベラの国会で演説した。南シナ海で海洋進出を強める中国を念頭に、「我々は今、地域の平和を損ない、安定を侵食し、成功を脅かす行動に対峙する最前線に立っている」「一国だけでは『彼ら』に対抗できない。戦略的パートナーシップがこれまで以上に重要になる」と述べ、海洋進出を強める中国を念頭に海洋安全保障での協力を強化すると確認した。

これは重要な動きである。アメリカの次期大統領が「アメリカ第一主義」で「同盟国を守りたくない」というトランプの可能性が高い以上、小国が中国軍による侵攻で各個撃破を回避するには、反ファシズム統一戦線を準備する以外にない。

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