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米映画「記者たち 衝撃と畏怖の真実」を観て


昨日の夜梅田の「大阪ステーションシネマ」で表題の映画を観ました。
映画の原題 はSHOCK AND AWE で 2019年3月29日から劇場公開され、2017年に製作されたアメリカ映画で監督 は ロブ・ライナーである。

2002年、米・ブッシュ大統領はイラクが核兵器をはじめとする大量破壊兵器 を開発及び保持していると非難。イラク侵攻が始まろうとする中、アメリカ国内でもデマ情報で愛国心が強まっていった。こうした社会の流れに中で、地方新聞社を傘下に持つナイト・リッダー社ワシント ン支局の記者ジョナサン・ランデーとウォーレン・ストロベルは、その作為的情報に疑問を持ち、証拠を探り真実を暴こうと取材を続けていく記者たちの奮闘を映画は描いている。

「スタンド・バイ・ミー」の名匠ロブ・ライナーが、イラク戦争の大義名分となった大量破壊兵器の存在に疑問を持ち、真実を追い続けた記者たちの姿を描いている。NY タイムズやワシントン・ポ ストなどの大手新聞社が政府の発する嘘を報道し続ける中、ナイト・リッダー社だけは信念を貫き、「それは真実なのか」と問い続ける。記者たちは大儀なき戦争を止めようと、米兵、イラク市民、家族や恋人の命を危険にさらす政府の嘘を暴こうと奮闘する。やがて記者たちは破壊兵器の証拠はなく、政府の捏造、情報操作である事を突き止めた。
しかし反テロの高まる波に押され記者たちは次第に孤立していく。そして2003年、ジョージ・W・ ブッシュ大統領は「大量破壊兵器保持」を理由にイラクを武装解除し世界を危険から守るため、“衝撃と畏怖”という作戦名の侵略戦争を始めるのである。

この映画が描いているイラク戦争へのニセの情報による、戦争への世論動員が、今のアメリカにおけるトランプ大統領が「へイクニュース」を口癖のように使うことになるほどアメリカ国民のNY タイムズやワシントン・ポ ストなどの大手新聞社の報道への疑心を高めたのである。
アメリカは軍需産業の国であり、儲けるためには戦争を必要とするがゆえに、貿易センタービルへのテロを好機とばかり、テロ組織と関係のなかったフセイン大統領のイラクが大量破壊兵器を開発しているという嘘をでっち上げて侵略戦争を開始し、大手新聞社がその世論作りに嘘の情報を報道し続ける中で、真実を報道し続けた記者たちの姿を映画は描いている。
映画のテーマが難しい内容であるために観客がガラガラであったのが残念であった、国際情勢がきな臭さを増している時でもあり、多くの方にぜひ見てほしい映画である。
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韓国経済がついにマイナス成長に転落!

弁護士出身の文在寅大統領の、自転車のぺタルを後ろにこぐような経済政策の結果、韓国の2019年1~3月期の実質成長率が前期比0,3%減とマイナス成長に転落した。韓国経済の厳しさが日に日増していたので予想されていたこととはいえ、来年4月に総選挙を控える文政権には打撃で、経済政策への批判が高まるのは避けられない事態となった。

弁護士出身の大統領らしく、その政策は野心的なものであった。反日から日本敵視にエスカレートして、国民の日本への憎しみを煽り、核保有の南北統一政府へのテコとして、北の経済開発を経済成長の柱に位置付けたが、米朝会談が決裂して文政権の野心的な統一政策は崩壊した。反日で中国に接近する外交路線そのものをアメリカが反発したのだから、始めから成功するとは思えなかった。アメリカや北朝鮮の指導者の考えを考慮しない身勝手な統一構想は実現するはずもなかった。国民の支持を得るためとはいえ最低賃金を2年続きで10%引き上げる分配を増やせば景気が良くなるという分配重視の経済政策が、大規模な雇用減少を招いたのだから明らかな失政と言える。

マイナス成長の主因は名目GDP(国内総生産)の4割を占める輸出の落ち込みだ。今年3月の輸出の落ち込みは前年同月比マイナス8%で、4カ月連続で下落した。輸出の2割を占める主力の半導体は17%減だ。鉄鋼も5%減、無線通信機器が32%減少した。これらの輸出の減少の背景には中国企業の台頭がある。中国企業の華為(ファーウエイ)や小米(シャオミ)などが増産し、低価格化で中国市場で韓国企業がシェアを失ったのである。

韓国政府は25日に関係閣僚を緊急招集した。洪経済副首相兼企画財政相は「世界経済が当初の予想より大きく鈍化している」と責任逃れの説明をし、「あらゆる政策を動員し、成長率目標の達成を」と発破をかけた。韓国経済の落ち込みは技術の日本、低賃金の中国のサンドイッチ状態が、なにも解決されていないのに、日本を敵視し中国・北にすり寄る外交の失敗、さらには経済政策の失敗が原因である。

国民経済が成長すると労働者の賃金も上がる。だが最低賃金を大幅に上げて分配を増やしても経済はよくならない。結果を原因と取り違える経済政策の失政がマイナス成長の原因なのである。日本のように消費不況のデフレ状態の国では賃上げは経済成長に意義を持つが、韓国のような財閥経済では分配重視の政策は景気刺激効果はない。国際競争力が低下して中国市場を失いつつあるのに、中国に接近する外交がそもそも間違いなのである。日本企業から技術をパックってこれまで成長したのに、日本敵視政策に転じたのであるから韓国企業には明日がないと言えるであろう。文在寅政権は来年の総選挙までに経済を立て直さないと政権が危うい事態となりかねない。

ダブル選に向け解散風が吹き始めた自民党!

自民党のニ階幹事長が「安倍4選」を口にしたが、新聞社の世論調査が4選反対が多かったことから、ニ階の4選発言の狙いが官邸と党の主導権争いから来ていることが明らかとなった。参院選と衆院解散でダブル選の声が出るとニ階幹事長が反対した。ニ階が細野ら野党議員を自民党に入れたことで自民の若手から批判発言も出た。官邸と党の主導権争いが激化している。

安倍首相に近い、荻生田幹事長代行が、景気の動向次第では消費税延期もあり得るとの認識を示し「増税をやめるなら、国民の信を問うことになる」と指摘した事は、安倍首相がダブル選に向け観測気球を上げたと見られた。この発言後自民党内に解散風が吹き始めた。

派閥の会合で伊吹元衆院議長が「誰かの発言で右往左往せず、いつ解散があってもいいように準備してほしい」と発言した。また額田元財務大臣は「衆院議員は、今こそ常在戦場で、夏の参議院選挙をみずからの選挙だと思って取り組むことで、いつあるか分からない衆議院選挙に結びつく。覚悟を持ってやった方がいい」とのべた。

次の参議院選挙は与党が負ける可能性が強い亥歳の選挙だ。負ければ首相の責任となりかねない。また参議院選挙を乗り越えても、10月には消費税増税が控えている。消費税を上げれば景気が悪くなる可能性が高く、そうなると次の衆院選挙を自民は勝つのが難しくなる。だから安倍首相がダブル選を挑む可能性は強いのである。この場合「増税をやめるなら、国民の信を問うことになる」との荻生田発言は、安倍首相がダブル選に傾いていることを示していると自民の派閥幹部が捉えるのは当然で、それが自民党内の解散風となったと見られる。

野党がバラバラで政権の受け皿を作れない状況、とりわけ立憲民主の党首の反対で選挙協力が難しい状況であることも影響している。ダブル選になれば自民圧勝は確実で、そうなれば安倍の4選の可能性も強まるであろう。
韓国政府の様々な反日挑発で日本国民は右傾化しており、これが安倍一強の原動力となっている。
閣僚の失言による辞任も安倍の任命責任になりそうもなく、しばらくは安倍一強体制が続くと見られる。

「親日」に転じた中国の戦略的意図を見抜け!

中国を、資本主義へと舵を切った鄧小平は「とう光養晦」(とうこうようかい=才能を隠し、力を蓄える)を外交の基本とした。国際社会に警戒心を抱かせない為であった。しかし習近平は党内に鄧小平ほどの人望はなかったので、多くの反対勢力を「反腐敗」を口実に追い落とすことで自分の支持基盤を固めざるを得なかった。

とりわけ中国軍は毛沢東が一部を占領されても7つの各軍区が自立して闘えるようにしていた為、軍組織内の自立的傾向が強く、胡政権のときに軍はさながら「独立王国」のようであった。習近平は30万人の軍人を削減し、軍区を5つに整備し、総参謀部・総政治部・総後勤部・総装備部等を中央集権的に改組し、軍内の派閥を切り崩すため多くの党と軍幹部を逮捕し、独裁的権力を打ちたてた。このため習近平は多くの敵を作り、それがさらに独裁を志向することとなった。

習近平はこうして中国軍の支配権をにぎり、同時に強軍路線を打ち出し、海洋戦略路線の大規模な軍事力強化にまい進することになった。こうした軍事力を背景に「一帯一路」戦略を打ち出すとともに「中国製造2015」を打ち出し、アメリカの技術覇権を奪う大胆な先進技術戦略を打ち出したのである。習近平の「中国の夢」とはアメリカの覇権を奪うことであるのは明らで、その覇権戦略は「一帯一路」で中国拡張主義の関心が西にあるかのように装いながら、実は東に戦略的狙いがあることを見て取らねばならない。東シナ海を睨みミサイルを多数配備し、南シナ海での多数の軍事基地建設で南シナ海を内海化し、出撃基地化を進めている。

中国軍の強大化に対し、アメリカのトランプ政権は防衛戦略の見直しを超党派部会で検討し、中国周辺の海域で「アメリカの軍事的優位はもはや保障されておらず、アメリカの利益とアメリカの安全保障に対する影響は深刻だ」との結論に至り、この結果米中貿易戦争に転じることとなった。アメリカの敵対的姿勢に驚いた中国走資派指導部内で習近平の露骨なアメリカ敵視路線を批判し、融和路線が出てきた。それは外交的に中国が反日から親日路線に転ずる変化を引き起こした。この変化は政治局で習近平への少なくない批判から出たものと見られる。

党内・軍内に多くの敵を作った習近平は毛沢東に並ぶ権威を手に入れることで自分の危うい地位への保険を手に入れようとしている。それは台湾の統一である。習近平が経済的に台湾の国民党を抱き込み、同時に軍事的統一を狙っている事は明白で、それなしに日本の占領は難しいと考えている。中国経済の弱点は技術であり、台湾と日本の占領なしに中国の覇権は有り得ないのである。つまり習近平拡張主義の当面の重点戦略目標は台湾にある。軍事的に台湾を占領するには日本を動けなくすることが不可欠なのである。

つまり台湾は中国軍の圧力と経済的揺さぶりで非常に危うい状態にある。日本から見れば台湾の独立を維持させることが、日本の防衛につながるという戦略関係が生まれているのだ。今は日本が台湾への支援を強めても中国は対アメリカとの覇権争いがあるので、日本に厳しい対応は取れない。軍事支援でなくとも間接的に台湾を支援することが重要な局面である。中国が最大の貿易相手国のアメリカと対立している今、中国が日本の台湾接近を咎めることはできない。すでに日本がベトナムに巡視船を支援しているように、台湾への支援が重要な局面になっている。政治が出来なければ民間の装いで支援すればよいのだ。

イラン産原油の取引停止のもたらす危機!

ポンペイオ米国務長官は22日、イラン産原油の輸入を日本・中国・インド・トルコ・韓国・台湾などに認めていた制裁の特例措置を5月2日に打ち切ると発表した。アメリカのトランプ政権はイランの外貨収入源を断ってミサイル開発や周辺国への武装勢力支援を封じ込める狙いと見られる。

イランはこの間アメリカ政府が「革命防衛隊」をテロ組織に指定した事以来激しく反発している。イラン議会では「アメリカに死を!」のスローガンが叫ばれ、イランの精英部隊である革命防衛隊幹部は原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡を封鎖すると警告した。このところイラン軍はホルムズ海峡での対艦ミサイル訓練を続けており、今回の経済危機は戦争を招きかねないものである。

日本等が5月2日以降イラン産の原油を輸入した場合、アメリカの制裁の対象になり、アメリカ国内の資産凍結や市場から排除されることになる。産油国のベネズエラもアメリカの経済制裁と経済政策の失敗で原油生産が急減している。つまり今回のアメリカの措置はイランを経済的に追いつめることになるだけでなく、年明け以来上昇傾向にある国際原油価格を高騰させる可能性が強い。

原油高を受けて22日のニューヨーク外国為替市場では資源国通貨が買われ、アメリカの産油企業株も半年ぶりに高値を付けた。原油の高騰はアメリカやロシア、サウジなどの産油国を経済的に潤わせるだけでなく、日本や中国等消費国経済を危機に追いつめることになる。

イランはサウジともイスラム革命の輸出をめぐり対立しており、イランが原油輸出ができなくなるとイラン革命防衛隊はホルムズ海峡を封鎖する可能性も高まる。外貨収入を断たれたイランが、サウジ等の原油増産を見過ごすとも思えない。つまり中東は戦争の危機を迎えることになるかもしれない。イスラエルは既にシリア内のイラン革命防衛隊基地を何度も空爆しており、戦争の危機が高まっている。

つまりトランプ政権のイラン敵視政策は中東を支払い能力ある武器市場にすることであり、世界一の産油国であるアメリカ経済を潤わせることになるが、同時に戦争の危機と、原油高による経済危機を招く可能性もある。先行きが暗い国際経済の中でのアメリカのイラン制裁の強化は、中東における戦争の危機を招く可能性が強いのである。

墜落したF35Aの技術情報を米に求めよ!

4月9日太平洋で墜落した航空自衛隊のF35Aの尾翼の一部とみられる破片が回収され、10日防衛省は同機が墜落したと断定した。同機はステルスだがレダーに移るようにされていたようで、訓練中に「訓練の中止」を伝えた後レーダから消えたという。パイロットは脱出していないと見られる。

米議会付属の政府監査院(GAO)は、昨年F35について966件の未解決の欠陥があることや、パイロットの酸素欠乏の症状などを指摘している。これが事実なら日本政府は未完成の欠陥機を買わされたことになる。事故機は日本で組み立てられており1機140億円である。しかも優秀なパイロットを失った事になる。事故原因を突き止めるには事故機を見つけ引き揚げるほかないが、引き上げても日本側が解明に参加することもできない可能性がある。

F35については「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法」に基づき、その性能等の情報を保全するため「SSA}と呼ばれる実施細目が取りきめられている。したがって機体を引き揚げても日本側が原因究明の主導権を握れない可能性が強いという。

日本はこの欠陥機をA型を105機B型を42機調達する。つまりF35は次世代の主力戦闘機なのだ。政府はアメリカ政府にF35の未解決の技術情報の開示を求めるべきだ。その技術上の問題を把握していないでは、航空自衛隊では今後飛行訓練も再開できないであろう。つまり日本の防衛に大きな穴が開くことになりかねない。

墜落した機のパイロットは訓練中止を伝えた後緊急脱出もできない事態になったと見られる。この事態を解明するにはアメリカに966件の未解決の欠陥についての技術情報を開示して貰う以外ないであろう。これ以上高価な機体と優秀なパイロットを失うことのないように政府に強く求めたい。

トランプ政権の特徴と多極化について!

トランプ大統領は自分が不動産業の中で会得した「デール」(取引)の手法を外交に使っている。だから現象的に見るとトランプ大統領があたかも多極化を進めているように現象するが、事実はそうではない。評論家の一部にトランプがあたかも隠れ多極主義者であるかの論さえ生まれている。

トランプは貿易交渉で同盟国に譲歩を迫るために、しばしば強硬なスタンスを取る。だから現象的にはあたかも同盟関係を傷つけ、破壊する孤立主義であり、多極化を目指しているかのように見える。シリアから米軍を撤兵させ、ロシアに中東の主導権を渡すかのように見える。またトランプはアフガニスタンからも撤兵したがっている。これらはトランプが経済人出身らしく、アメリカを経済的に立て直そうという表れであり、トランプ大統領は多極化を目指しておらず。むしろ強いアメリカの復活を目指している。国際情勢をみる上で重要なのは現象を分析することであり、現象を本質と見間違えないようにすることである。

世界の多極化は資本主義経済の不均等発展の結果であり、世界が経済的に発展し、中国が経済的力を高め、世界に占めるアメリカの経済比率が相対的に弱体化している表れであり、誰かが主導的に世界の多極化を進めているわけではないことを知らねばならない。重要なのは「見える」という現象と本質は違うということだ。トランプを多極主義者などと現象しか見ないで決めつける評論家を信用してはいけないのである。

トランプはアメリカの巨大な市場の力を使い外交でのデールで貿易関係を有利にし、アメリカの特権的力(それは世界通貨としてのドル支配の回復でもある)を回復し、軍事力を強化し、同盟国にアメリカ製武器を売り込むことでもある。つまりトランプは対中国外交を見てもアメリカの先端産業の優位を維持するためファーウェイ(華為)製品を同盟国に買わないよう圧力を加え、、中国の2025による先端産業戦略による市場支配に打撃を与えようとしている。トランプの「アメリカファースト」という、アメリカ第一主義は決して多極化を進めるものではない。むしろ資本主義の不均等な発展の結果である世界の多極化で失われつつあるアメリカの一極支配を維持しようとするものに過ぎない。

こうして一時的にアメリカ経済が支配的地位を延命させたとしても、資本主義経済の不均等な発展の法則は揺るがず、アメリカの相対的地位の低下は続くのである。トランプの強いアメリカの復活は淡い願望に似ている。この冷戦後のグローバル化が生みだした世界経済の発展は、必然的にアメリカの相対的地位の低下を促すのである。つまり多極化はグローバル化が生みだした世界経済の発展の結果であり、誰か政治家の多極主義者がいて陰謀をおこなっているのでは決してない。政治を経済の上部構造として見ることが重要なのである。

日米貿易交渉とせまる金融危機の脅威!

日米両政府はライトハィザ―USTR代表と茂木経済財政・再生相との第1回会合が終わった。アメリカ側は676億ドル(約7兆5000億円)の対日貿易赤字を改めて問題にした。貿易赤字の大部分は自動車だが、農産物やデジタル貿易についても議論する方針となった。

茂木氏は、ライトハィザ―氏に対し農産物では「TPPの水準が最大限」との立場を改めて強調した。夏には参院選挙があるので農業は具体的に踏み込まないと見られるが、自動車の輸出削減は厳しいものとなりそうだ。アメリカ車の輸入が日本市場には伸びる余地がないだけに自動車輸出削減を巡る交渉が中心となるであろう。デジタル貿易の交渉はアメリカは国際的なルール作りに狙いがあると見られている。

アメリカの農民には、TPPで欧州からの日本への農産物の輸出が拡大しているだけに焦りがある。しかし日本側は参院選挙があるので農産物での譲歩は夏までは難しい。日本側にしてみればアメリカが自分からTPPから離脱しておいて、TPP以上の条件を獲得しょうとすることに反発が強い。

報道によれば、アメリカの企業債務バブル破裂の脅威が迫っていると言われている。連邦制度理事会(FRB)のイエレン前議長は巨大化したレバレッジドローン(投資適格未満の信用力が低い企業に対する融資)市場に警鐘を鳴らしてきたという。このレバレッジドローン市場、およびその派生商品であるローン担保証券を日本の金融機関が大量に買いあさっているという。例えば農林中央金庫18年第4四半期だけで100億ドルも購入しているという。またゆうちょ銀行やメガバンクも同様に大量購入しているという。つまりアメリカの企業債務バブル破裂の脅威が高まっているなかで、バブルが崩壊すれば日本の金融機関も大打撃を受けることになる。

米中貿易戦争で世界経済の不況が近づいている中で、もし金融危機が発現すれば投資家は資金を保全するため円を買う、つまり次の金融危機になれば円高は必至で、1ドル70円台になる可能性すらある。円高は増えている観光客を激減させ、輸出も減少し日本経済に衝撃的打撃となるであろう。

日本企業の不正や違法が後を断たない理由!

スズキは12日、安全性能に関わる検査不正、無資格者による検査が新たに見つかったとして200万台のリコールを国交省に届け出る方針だと発表した。改修・無償修理の費用は800億円程度にのぼるという。社長によれば、不正の原因は検査業務の重要性に対する自覚の乏しさだと考えている。」とのことである。

また住宅メーカーの最大手の大和ハウスは12日、同社が施工・販売した賃貸アパートと戸建て住宅の約2000棟で不適切な設計や工事に建築基準法違反があったと発表した。2016年に社内の社員から内部通報があり発覚したという。違反に170人の設計者が関わっているという。

数年前から日本企業の検査不正や数値の改ざん等の不正が後を断たないのはどうした事であろうか?一流企業がまともな商品を作れなくなっていることは、日本製品の信用を失う行為であり、消費者を裏切る行為と言う他ない。

日本企業はリストラ経営を始めてから、解雇裁判で平気で嘘を付き、証拠をねつ造して違法解雇を繰り返してきた。こうした経営姿勢が、嘘をついたり、不正検査や、法律違反を平気で行うことが身に付いたという他ない。労働組合が家畜化していなかったときは労組が社内の監視役として目を光らせていた。ところが経営陣が労組幹部を買収し「家畜労組」にしたことで、社内の不正が正せない体制が出来上がっている。つまり日本企業に責任逃れの隠蔽体質が染みついてきているのである。

これではモノつくり国家とはいえない。労組が家畜化したことで社内に監視役が不在となっているのが実際なのだ。こうした不正や違法はスズキや大和ハウスに限ったことではないであろう。おそらくほとんどの会社で責任逃れの隠蔽体質や不正隠しが横行していると見るべきだと思う。資本主義の発展には、健全で闘う労組が監視役として不可欠だという点を指摘しなければならない。

文在寅韓国大統領の南北統一は破綻した!

韓国の文政権は、日本を敵国と位置付けた南北統一政府の樹立を目論んでいた。文在寅(ムンゼイン)は米朝会談が決裂してもこの夢を追い続け、トランプ大統領から北朝鮮への経済支援や南北経済交流への許可を目論んで面会した。文大統領は南北会談で非武装地帯の廃止を秘密合意していたし、トランプに対し「北朝鮮への経済支援は韓国が一手に引き受ける」とまで言っていた。彼は北朝鮮に開城工業団地や金剛山観光開発についても約束していた、彼はベトナムでの米朝会談が決裂するとは夢にも思っていなかったのだ。

北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官は3月15日各国の外交官やメディアを集めた席で「韓国はアメリカの同盟国であるためプレイヤーであって仲介者ではない」と言い放った。それを受けて4月4日韓国外交部の李度勲(イ・ドフン)朝鮮半島平和交渉本部長は「制裁では北朝鮮の核問題は根本的に解決できない」と語った。4月10日には北朝鮮の金正恩委員長は「制裁で我々を屈服させられると誤断している敵対勢力に深刻な打撃を与えるべきだ」と述べた。北朝鮮と韓国はこの時点でもまだ一致して国連の経済制裁に反対している。文在寅の経済危機脱出策は南北統一政府がすべてなのだ。

韓国の文在寅大統領は急きょ訪米し4月11日トランプ大統領と会談し南北会談と北朝鮮への人道支援への許可を得ようとした。トランプ大統領は「我々はビックディ―ルを協議している。核兵器を廃棄させなければならない。」と述べ、北朝鮮が全ての核関連施設を完全に廃棄するまで見返りを与えない一括合意を追及している事を明らかにして、文在寅の魂胆を一蹴した。韓国政府は非合法の「瀬取り」で北朝鮮に原油を供給していたがそれも監視が強化されて難しくなった。

こうして文在寅の「反日統一朝鮮国」が核保有大国として自立するとの画策は、アメリカに拒否され難しくなった。一部には「トランプに文在寅は赤っ恥をかかされた」と評する向きもあるが、元々恥知らずな連中には「赤っ恥」という認識はない。韓国の大統領府は韓国メディアにトランプとの会談で「文大統領は南北首脳会談の開催方針を伝え肯定的な返事を得た」と伝えた。韓国政府は何処までも国民をだまし続けるのだ。

安倍政権は、大阪で開かれるG20での韓国の文在寅との首脳会談を見送る検討に入ったと報じられているように、日本を敵国扱いする文在寅との話合いの余地がないとの判断のようだ。このままでは韓国と北朝鮮は世界で孤立を深めることになる。中国経済がアメリカとの貿易戦争で不況が不可避となる中で、中国政府が反日路線を修正したのに、韓国は反日路線をエスカレートしている。当然韓国経済が冷え込むことは確実で、文在寅大統領は墓穴を掘りつつあると言える。この見かけは左翼政権、本質は反動的反日民族主義政権が、その南北統一路線を修正できるのか?はたまた直面する経済危機を克服できるのか世界の注目点である。日本政府は経済制裁と取られない方法で韓国に圧力を加えるべきである。韓国は何もしなければ、ますます付け上がるであろう。文在寅にとって生き延びるには反日路線しかないのである。

衆参同日選か消費税増税回避か安倍の選択は?

森友・加計問題で安倍首相の政治権力の私的利用や、官僚の私物化が表面化したが、野党がバラバラのせいで、安倍政権は危機を切り抜けた。在庫一層内閣の弱点で2名の大臣が失言で辞任したが、これも安倍政権を脅かすものとはなりそうもない。

官邸の封じ込めを狙うニ階幹事長が、安倍総裁の四選を「党内外や海外の支持もあり、この状況では(4選も)十分有り得る。」と4選論をぶち上げると、安倍首相もまんざらでもなかったという、ところが後日朝日新聞・産経新聞の世論調査で「4選反対」が過半数を超えたことで、逆に4選どころか、安倍政権の退陣問題に焦点が移行した。つまりニ階の「4選論」は安倍への褒め殺しだったのである。

官邸主導の政治か、それとも党主導かの軋轢だが、ニ階の「中国の一帯一路支持」はアメリカの対中貿易戦争でニ階は不利だ。ニ階は東京都知事の小池支持で官邸を揺さぶったが、大阪の維新批判は維新勝利でニ階の敗北だった。ニ階派のオリンピック担当大臣の「震災復興よりも重要なのが議員だ」との失言は「病は口から入り災いは口から出る」とのことわざとおりとなり、ニ階派の大臣は切り捨てられた。これもニ階には打撃だ。衆参同日選挙をめぐっても官邸とニ階党幹事長は対立している。

安倍首相は秋に消費税を増税すれば、景気が悪くなり、次の衆議院選挙は負けるに決まっている。しかも夏の参院選は敗北濃厚だ。そこで官邸サイドは衆参同日選をもくろんだ。これに対しニ階幹事長は「参院選で勝てないから衆院選も一緒にやってください。そんなことで政治が成り立つか」と真っ向から批判したという。

ところが安倍首相は日ロの領土交渉も難しくなり、拉致問題の解決も米朝首脳会談の決裂で難しくなり、国民の民意を問う解散の口実がない。そこで浮上したのが消費税増税の先送りだ。しかしこれも安倍首相自身が「リーマン・ショック級の事態が起きない限り引き上げていく」との発言が障害となる。安倍首相は消費増税を先送りする口実を今探していると見て間違いない。

野党が政権の受け皿を作れないがゆえに「安倍一強体制」に揺らぎはない。安倍は選挙の時期を選ぶのが上手いので衆参同日選もないわけではない。野党がバラバラなのでもし同日選になれば自公の勝利は動かないであろう。世界の景気が中国経済やイギリスのEU離脱騒ぎで下向きなので、消費税増税先送りもあり得る。安倍首相の選択に注目が集まる。

政府は反日国にソフトパワー戦略を持つべきだ!

自国政権の支持率を上げるために、意図的に敵国を作り上げる国が中国であり、北朝鮮であり、韓国だ。この3国に防衛的対応策だけでは金がいるばかりだ。
アメリカ政府は、反米国であったベネゼエラに2005年から国務省が「民主化支援」進め、学生を育成・組織し「政権転覆マニアル」に基づく訓練で、反政府派の育成を続けたという。今では反政府派の大統領まで自称する民主化勢力になった。

日本も民主化・人権のソフトパワー戦略で反日国に民主化勢力を育成し、独裁権力を打倒できる民主派を育成すべきだ。これまでの自民党政権は外交下手で、日本の最大の武器が民主主義であり、人権が保障されていることであり、反日国がいずれも自国国民に嘘を吹き込み、あたかも日本が軍国主義で、悪辣な侵略国であるかにデマを飛ばし、自分たちの独裁政権を守ろうとしている事を暴露し、誰が自国国民を騙しているのかを明らかにしていく、ソフトパワー戦略を持つべきだと思う。

中国の独裁政権は、自国国民を奴隷のように扱い、少数民族を抑圧・支配している。人民は土地を奪われデモを行えば逮捕され、収容所に入れられ、一片の民主主義もない。中国が日本の1万円札を大量に偽造し、日本に輸出しているのは敵の経済撹乱策なのだ。北朝鮮に至っては奴隷制の大王が王朝を作り世襲の独裁政権で、日本国民を拉致し、奴隷として使役している恥ずべき国だ。韓国は日本の経済支援で、経済は発展したが、それでも日本の数分の1の経済力で、未だに発展途上国であり、したがって国民をデマで組織し、反日イデオロギーで統治する恥ずべき国でもある。

問題は日本政府がこれら独裁国家を放置し、経済支援し、付け上がらせ、のぼせあがって軍事力による占領まで夢見始めたことだ。独裁国家の弱点は民主主義がなく、人権がなく、国民が人間らしい生活をできないことだ。それゆえ日本は、反日国にソフトパワーで民主派を育成し、支援し、これら反日国に外に敵を作り上げ、憎しみで自国国民を組織する誤りを教育していくことが必要なのである。今日本には中国人や韓国人が何万人と働きに来ている。教育の機会はいくらでもある。北朝鮮の漁民が今多数遭難し日本に救助されている。これらの人を病気を治療し、ただ送り返すのは無策としか言いようがない。政府はソフトパワー戦略を静かに推し進めるべきだ。民主化なしに国民経済が発展しないことを教え、諭していくことが北東アジアにおける「闘わずに勝つ」唯一の道である。

中国は海洋強国路線を捨てていない!

日本経済を抜いて世界第2位になった中国経済は「一帯一路」戦略で、あたかもユーラシア経済戦略を重点にしているように見えるが、他方で巨大な海軍力を急速に増強し、同時に南シナ海に基地を数多く建設し、内海化と侵略拠点化を進めている。中国の戦略ミサイル原潜は静粛性に劣るために南シナ海を内海化しないと、軍事的意味を持たないのである。

また中国は、西太平洋を自己の管轄海域とするため東シナ海から太平洋への艦隊の進出を増やしている。尖閣諸島への公船の派遣を続け自国領とする野心を捨てていない。ただし近年自衛隊の対艦・対空ミサイル部隊の南西諸島への配備が進んだことから、中国は台湾の統一を戦略的に優先するようになった。中国の中距離ミサイルの大量の配備でアメリカ空母の接近阻止が可能になったゆえに台湾の軍事的統一が可能になったと判断している。

中国が台湾を押さえると、台湾とフィリピンの間のバシー海峡等から第一列島線を通らず第2列島線内の制海権を管轄海域とできると考えているのだ。アメリカの偵察衛星がゴビ砂漠に日本の沖縄・嘉手納基地や横須賀基地の地形や軍艦を描き、それを標的にミサイル訓練を行っていることが明らかとなった。中国軍は今も日本占領の戦略を捨てていないことは明らかだ。中国の1000基を超える中距離ミサイルは日本の米軍基地だけでなく、自衛隊基地も攻撃可能なのである。

アメリカがロシアとの間で結んでいた中距離ミサイル制限条約を破棄し、中距離ミサイルの開発を急いでいるのは、この中国の戦略に対抗するためである。中国が日本の小笠原諸島やフィリピンの近海で200隻を超える漁船で「漁業」をしているのは、漁船を使用した軍事演習に他ならず、その軍事的野心は今も持ち続けている。「一帯一路」は中国の関心が西にあるかのように見せつけ、実は中国の軍事戦略は東に主要な関心があるこを見て取らねばならない。西を撃つと見せて東の台湾や日本の占領を狙っているのだ。中国経済の弱点は工業技術に劣ることであり、それをアメリカから不正アクセスで奪い取るのも限界なので、すぐ近くの軍事的に無防備な台湾や日本を侵略するのは中国走資派指導部には自然な事なのだ。つまり台湾の自衛力を強化することは日本の防衛につながる局面であることを理解すべきだ。

元社会主義国が官僚独裁で社会帝国主義に変質すると、ファシズム的な危険極まりない軍事独裁国家になることは、旧ソ連がアフガニスタンを侵略した事を見ても明らかだ。中国は習近平の「中国の夢」である世界の覇権を目指しており、地球上最強の独裁国家としてかってなかったほどの軍事力増強を進めている。中国は毛沢東時代の集団化・自給自足経済で、その巨大な生産力を満たすだけの内需がない、経済的に見ても侵略国家にならざるを得ないのである。社会帝国主義の危険性はいくら強調しても、強調しすぎることはなく、この政権が「海洋強国」へ暴走しつつあることを絶対に軽視してはいけない。

ところが、日本は中国経済に依存し過ぎており、対中国貿易がアメリカを追い越し第一位を占めている。ゆえに中国の独裁や、チベットや新疆ウイグルへの植民地的独裁支配、人権抑圧、台湾侵攻の準備に対し批判することもできない。それは欧州諸国も同様で、中国の人権問題を見て見ぬ振りをしている。隣国が日本の軍事占領を目指し着々と侵略の準備をしているのに、安倍首相は「一帯一路」に協力を約束する始末だ。危ういというしかない。
アメリカのトランプ政権が自国第一主義である以上、日本は中国の侵略に対坑する自衛力を本気で備えなければならないのである。それは軍国主義の復活では決してなく、自国防衛への当然の備えに過ぎない。もはや「憲法9条は日本宝」という野党の法的観念論は害悪でしかない。

戦争か和平かを左右するイスラエル総選挙!

イスラエルの戦争か和平かを左右する総選挙が本日投票される。
政権を握る右派リク―ドは、ネタニヤフ首相が5期目続投を目指しているが、ネタニヤフ氏を収賄等の罪で検察が起訴する方針を固めていることもあり、世論調査ではガンツ元軍参謀総長が率いる「青と白」にリードを許している。トランプ米大統領はイスラエルが占領するシリアのゴラン高原のイスラエルの主権を承認する発言を行ってネタニヤフ首相を支援した。またロシアから戦争で死亡したイスラエル兵の遺骨を返還されたことなどで、ネタニヤフ首相は外交で得点を稼ぎ挽回しつつあると言われている。

トランプ大統領は4月8日、イランの精鋭部隊=革命防衛隊をテロ組織に指定すると発表した。トランプ政権はイスラム教シーア派の支配するイラン敵視を強めており、ネタニヤフ政権はこれを受けてシリア領内の革命防衛隊の基地を空爆するなど、核開発を進めるイラン敵視を強めている。こうした右派のネタニヤフ政権の戦争路線を危惧する人々の支持を受けて、ガンツ元軍参謀総長が率いる「青と白」がパレスチナの和平を掲げ、第1党をうかがう勢いとなっている。

つまり日本時間本日午後からの投票で、今後の中東情勢が決まる重大な局面を迎えている。ロイターの報道では「青と白」の予想獲得議席は30議席、右派リク―ドの26議席を上回ると見られている。しかしイスラエルでは過半数を取れる政党はなく、連立政権となるとリク―ドの右派連合が過半数に達すると見られており、戦争で多くの死体を見てきたガッツ元軍参謀総長の和平派は連立という点で劣勢となっているようだ。

ネタニヤフ政権は、これまでエルサレムを首都とする等アラブの人々を刺激する外交を展開し、中東を戦乱に巻き込んで武器市場とするトランプ米政権に呼応する外交を進めており、この戦争路線をイスラエル国民が支持するのかどうか、選挙結果が注目される。イランは革命防衛隊をアメリカがテロ組織に指定した事に反発し、アメリカ軍をテロ組織に逆指定した。もしネタニヤフの連立政権が続くとなると、中東情勢は戦争への流れを一気に強めることになりかねない。

リビアの石油権益で争う仏伊の代理戦争!

カダフィ政権を打倒するためにフランスを中心とするNATO軍が2011年にリビアを空爆した。その後のリビアは混迷している。カダフィ政権下ではリビアの石油の最大の貿易相手国はイタリアのENIで日産で24,4万バーレルの商権を握っていた。この時フランスのトタルは5,5万バーレルに過ぎなかった。この2つの会社の母国、イタリアとフランスがそれぞれの政治勢力を支持したことでカダフィ政権後のリビアは国家分裂状態にある。

イタリアは首都トリポリを拠点とする「国民合意政府」のシラージュ暫定政権首相の勢力を支援し、フランスが東部のベンガジを拠点とする「リビア国民軍」(LNA)を支援している。そして今「リビア国民軍」がトリポリの占領を目指して戦火が首都に近づいた。4月5日、グテレス国連事務総長はこの事態を懸念し、安保理緊急会合でトリポリでの軍事衝突を回避するよう訴えた。

フランスはリビアの南の、ニジュールやチャドでウランを採掘しており、この戦略拠点と国境を接するリビアの旧宗主国でもある。フランスは「リビア国民軍」のハリファ・ハフタル将軍をテコ入れし今やリビアの油田の大半を支配するまでになった。リビアの石油権益をフランスに奪われつつある中で、イタリア政府はマクロンのフランスを批判し続け、国民感情も悪化している。フランス政府はイタリアの批判に反発し、2月7日にイタリア大使の召還を発表した。

つまり、リビアにおける内戦はイタリアのENIとフランスのトタルの2つの企業の石油権益をめぐる対立なのである。このままではENIはリビアの石油権益を失うことになりそうだ。2011年のカダフィ排除のNATO軍の攻撃が、実は石油権益をめぐるものであったことが明らかとなった。リビアの石油は高品質と低価格で知られており、同じNATO内のフランスとイタリアの石油をめぐる争いは、リビアの内戦をたきつけているだけに、醜い植民地的手法と言わねばならない。

イタリアにしてみればリビア空爆後アフリカ系難民が押し寄せて経済的負担が重く、その挙句フランスにリビアの利権を奪われるのだから、フランス政府に怒りが高まるのも当然だ。イタリア政府が多くの警告を無視して、中国の「一帯一路」に飛びついたのは、フランスへの当てつけと言えるもので、EUはイギリスの離脱騒ぎの上に、イタリアとフランスの対立の中で、分裂への道を進み始めたように見える。欧州の植民地主義的手法がEUの分裂を促すことになるであろう。

北朝鮮から台湾へ変わる戦略的争点と日本!

中国の習近平国家主席が尖閣をめぐる反日路線を転じ、台湾の武力統一を示唆したことで台湾がアメリカと中国の戦略的争点として浮上した。北朝鮮の核問題は、北朝鮮が核を放棄しないことが分かって、米朝協議が決裂したことで北朝鮮問題は当分の間経済制裁を続けることになるので、米軍にとって重点ではなくなった。

最近中国軍は台湾海峡周辺での実弾演習に力を入れており、中国国内で動乱が起きれば中国軍の台湾侵攻もありうる情勢となっている。北朝鮮と台湾を睨んで沖縄の米軍の戦略的・地政学的価値が貴重で、沖縄県が辺野古の埋め立て反対運動で、政府から金を獲得しようとする利権運動は戦略的争点が台湾になった以上、、沖縄県の米軍基地の「県外」との要求は極めて実現性は乏しい。

日本にある米軍基地の70%が沖縄に存在するのは、アメリカにとって主要には北朝鮮と台湾を睨んで沖縄の戦略的価値が高いことに原因がある。何も本土が沖縄を犠牲にしているのではない。アジア情勢を見れば沖縄県も米軍基地の「県外」との要求が無理だと分かっている。かつて政府開発資金として3000億円をせしめたように、沖縄知事の狙いは政府の金にあるのだ。

沖縄県は米軍に出ていかれると年間約800億円の地代が入らなくなる、だから彼らは絶対に対米自立を掲げない。いつまでも米軍基地を県外に移転せよ、と言うだけだ。沖縄県の反基地闘争が全国的支援を得られない理由がここにあるのだ。アメリカと中国の覇権をかけた戦争に、日本が巻き込まれない為には、対米自立で沖縄を含めた日本防衛は日本の力で行うべきなのである。その為には沖縄県民の反基地闘争が利権狙いではなく、対米自立の運動として闘われなければいけない。

台湾問題では、アメリカのように台湾の防衛のために武器を売却するという態度は日本政府は取れない。中国経済に依存しているので、恥ずかしい事に日本は、台湾の軍事的危機を見て見ぬ振りをしている。安倍政権は中国の人権問題やチベットやウイグルへの植民地統治に抗議もできない。台湾問題でも「軍事力による国境線の変更に反対する」というスタンスで、台湾の防衛をなぜ側面から支援しないのか、安倍政権のへたれ外交は情けない限りだ。台湾が中国の手に渡れば、次は尖閣から南西諸島へ、さらには沖縄から本土が狙われることになる。日本の防衛のためにも日本政府は、断固中国の台湾への侵略に反対すべきだと思う。中国は既に社会帝国主義に変質しており、その拡張主義は危険極まりないものであり、その中国に日本は経済的に取り込まれてはいけない。

英がEU離脱骨抜きへ動き始めた!

中国の経済危機、イギリスのEU離脱の危機、トランプが招く経済危機が心配されているが、このうち国民投票でEU離脱を決めたイギリス政局が混迷を深めていたが、保守党・労働党・自由民主のEU残留派が結則してEU離脱骨抜きへ動き始めたようだ。

報道によればメイ首相が3月27日離脱協定案可決なら「辞任する」と表明して離脱潰しが明らかとなった。メイ首相は表向きは「国民投票で決まったことだから」と言いながら、3月13日に「合意なき離脱はしない」という動議を下院で可決した。その翌日には離脱を「6月30日まで延期」することが可決された。離脱強硬派の議員達からメイ首相に裏切られたとの声が出始めた。

保守党・労働党・自由民主のEU残留派が目指しているのは「関税同盟にとどまる」という、事実上のEU離脱の骨抜きで、離脱の経済的打撃を最小限度にする、という案だ。しかしこの方向はEU離脱に投票した有権者が納得しない。こうしてイギリスはEU離脱を巡り、家族や友人・恋人・夫婦の間が仲たがいや対立が激化し、イギリス世論は混迷状態となっている。

イギリス支配層は、当面際限なく離脱を延期しながら、時間をかけて再投票へと導く道を選択したかに見える。国民投票が予期しない結果となり、移民嫌いが高じて離脱を決めたばかりに、日産の工場閉鎖発表で離脱による大規模な雇用喪失を招きつつある中で、イギリス支配層は事態の深刻さを自覚しつつあり、超党派でどのように再国民投票に持ち込むかが政治的焦点になったかのようだ。

イギリスのEU離脱問題は、感情的判断で国民投票を行うと、国家を経済的破滅に導くといういい見本である。国論が割れている問題で国民投票を行う愚劣を指摘しなければならない。国民投票が国家の命運を過ちへと導く愚を避けなければならない。

北朝鮮と韓国の両首脳の地位が危うい!

原子炉の部分的破棄で経済制裁を回避できると読んだのは金正恩委員長と文在寅大統領だ。米朝首脳会談がまとまると読んで、この両者は首脳会談で非武装地帯の廃止=開発を秘密合意していたことが明らかとなっている。月刊誌「選択」4月号の情報カプセルによれば韓国政府筋は南北直結鉄道の敷設、自然保護エリアの設置、交流センターの建物等が検討されているという。

この非武装地帯の廃止を国連軍(米軍)に内緒で、廃止で南北首脳が秘密合意していた事は、アメリカなど国連軍関係者を激怒させることで、米朝首脳会談の不調の原因の一つになったのかもしれない。明らかに文在寅のやり過ぎで、文大統領の地位も揺らぐことになりかねない。この南北首脳の秘密合意が米朝会談の決裂で意味をなさなくなるのは明らかである。

米朝会談の決裂で北朝鮮の経済は破滅的な危機を迎えている。中国との貿易が90%以上減少し外貨不足が深刻で、金正恩委員長は大会あいさつの書簡で「今日わが党にとって経済発展と人民生活向上よりも差し迫った革命任務はない」と強調した。これまで核開発を第一としてきた支配層が、人民の生活を最大の任務としている事を言わないと支配が揺らぐ可能性があるのだ。

昨年末、百花園招待所の幹部や護衛隊の幹部など4人が処刑されたのは、自宅で多額の外貨が見つかったのが理由だという。これらの外貨は幹部達の老後の資金であるだけでなく、突然の最高指導者の命令に備えた「忠誠資金」であったのだが、それすら処刑の理由になる。当然幹部達の金正恩への不満が高まっているであろう。何故なら「独立採算」を言い始めたのは最高幹部自身なのである。金正恩委員長の現地指導の時の、幹部達に配る外貨が目立って減少しており、幹部達の不満が高まっているといわれる。

幹部達が「不正蓄財」している外貨を取り上げるほど北朝鮮は外貨不足なのである。労働新聞は3月10日の最高人民会議(国会)の代議員選挙が投票率99,99%で100%が賛成票を投じたと「絶対的支持」を誇った。また3月31日付けの労働新聞には「水と空気だけあれば生きていける」という表現まで出ている。こんな表現が出るのはまさに弱さの表れ以外何物でもない。こうした表現が何を狙いにしたものか?注目される点である。北朝鮮の最高指導者の統治が危ないということかもしれない。

中国の政策の揺らぎが権力構造を変化させる!

中国が二つの面で揺らいでいる、一つは「一帯一路」の壮大な戦略が破綻に直面している。二つ目は中国経済がアメリカとの貿易戦争もあって破綻しはじめた。この二つの政策的ほころびが中国の指導体制を変えつつある。習近平は中国経済の主導権を李克強首相(団派)に奪われたことはその象徴的表れである。

「一帯一路」の揺らぎは、「一帯一路」の最大の支持者であったカザフスタンのナザフバエフ大統領が29年間勤めた大統領を退任したことだ。カザフスタンでは中国の大型プロゼェクトで環境汚染や中国人労働者の大量の移住で、カザフスタン国民の生活に支障を生み、「中国の属国になってしまう」との反感が強まっている。しかし安倍首相が「一帯一路」に協力する発言をしたことをテコに、イタリアを取り込んだことで習近平は外交的得点を稼いだ。

しかし他方では、スリランカは債務の罠にはまり、中国からの借金で建設したハンバントタ港を99年間中国の租借させられた。マレーシアでも債務増加で鉄道建設計画を中止した。モルディブでは中国依存からの脱却を訴えた野党候補が大統領選で勝利した。一番の打撃となりそうなのが南米のベネズエラで、対外債務が約1600億ドル(約18兆円)でこのうち中国は計500億ドルを超える投資をしている。反米のベネズエラが政権交代後の新米政権が債務不履行を宣言すると、中国政府はデフォルトの連鎖に直面しかねない。この「一帯一路」の強国路線を進めたのは習近平で、もし多額の対外債務が回収不能になれば習近平主席の責任問題となるのは明らかだ。

中国経済は、習近平の国有企業重視、民間企業軽視路線が破綻し、現在中国経済は多額の債務の借り換えを繰り返して破綻を凌いでいる、だがここでも習近平の強国路線がアメリカを強く刺激し、貿易戦争・技術覇権での対立で、中国経済は現在「改革開放」以来最大の危機に直面している。失業者は既に1000万人を超えた。この経済政策の失敗で現在中国経済の主導権は李克強(首相)が実権をにぎり、民間経済を重視するイノベーション強化とアメリカとの妥協を図る路線に修正した。

しかし李克強が復権したわけではない。確かに全人代では李克強の政府活動報告にかってない大きな拍手が起きたが、まだ経済危機を克服したわけではない。全人代の前に行われるべき共産党中央委員会総会が開かれなかったことから習近平が孤立し、団派が力を挽回したとはいえ、経済危機を克服できなければ李克強は責任を問われる。外交でアメリカとの妥協ができれば習近平の成功となる。
つまり中国の外交と内政の政策的揺らぎは、権力構造を激変させる可能性を含んでいるのである。
トランプのアメリカが貿易戦争で中国との妥協を拒否し、覇権争いを続ければ中国における権力構造が激変する可能性もある。

つまり中国の経済危機と外交的「一帯一路」の戦略の成否が、今後の中国の権力構造を変える可能性が強い。そして、それが1党支配の崩壊を招く可能性も出てきているのである。

トランプはなぜゴラン高原の領有を認めたのか?

アメリカのトランプ大統領は、3月21日イスラエルが占領しているゴラン高原をイスラエル領として認めるべきだと発言した。アラビ連盟は3月31日トランプのこの発言を中東の緊張を高めるとして非難した。中国は「事実を変える一方的な行動に反対する」と批判し、ロシアも一方的措置を批判した。トランプのこの発言はどのような意図で行われたのか、どうして国際社会がこの発言を批判しているのかを明らかにすることが重要である。

オバマ前大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相がゴラン高原を手放すことはないと宣言した事について、2016年に国連安保理の懸念表明決議に賛成票を投じている。ところでトランプ大統領は就任以来オバマの政策をことごとく覆している。トランプの娘婿のクシュナー大統領上級顧問はユダヤ人であり、トランプが再選を勝ち取るにはユダヤロビーの支持がいるゆえである。

さらに重要な事は、軍事占領による国境線の変更=領土拡大を認めると、世界の火薬庫である中東の戦争が激化することになる。既にアメリカは世界一の産油国であり、中東での戦争は原油価格高騰でアメリカ経済は潤うことになる。国際世論がイスラエルのゴラン高原併合に反対しているのは、これを認めるとロシアのクリミア占領を認め、中国の南シナ海占領を認めることになり、韓国の竹島占領も認めることになる。つまり武力による国境線の変更は世界を戦乱に巻き込むゆえに国際世論が反対しているのである。日本の北方領土の主張も、北方領土が日本の固有の領土である故であり、武力による領土拡大を認めないのが戦後の国際的合意なのである。

トランプは中東を戦乱に巻き込むことで、中東を支払い能力あるアメリカの武器市場にしようとする野望もある。アメリカは中東の原油に依存していないからこそ取り得る政策なのである。武力併合は違法とする国際法の原則を崩せば、世界は戦乱のちまたとなるであろう。トランプの取る外交は、一方でアメリカの国際的介入を拒絶しながら、他方で世界を戦乱に巻き込みかねない危険な狙いがある。

ゴラン高原は、シリア南西部の約1200平方キロの高地で、シリアの首都ばダマスカスはここから東に60キロの位置にある。また西にはイスラエルを見下ろす軍事的要衝で、現在約30のユダヤ人入植地が建設されている。トランプの無神経な発言が世界を戦乱へと巻き込みかねない危険を含んでいるのである。安倍首相がこのトランプの無神経な発言に沈黙を守っている事は情けないことである。
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