FC2ブログ

印パ紛争の背景にある地政学的事情!

インドはヒンズー教国であり、パキスタンはイスラム教の国で、イギリス植民地主義の「対立させて支配する」手法の名残で、インドとパキスタンはこれまで戦争を3回も闘ってきた。カシミール地方はイスラム教の住民がいてインド領であった。このためカシミールをめぐり今も対立し、インドとパキスタンが領有権で争い、現在も停戦ラインを挟んで対立している。

この印パの争点であるカシミール地方は中国からパキスタンへ通じるインド洋への出口にあたる。中国は東シナ海と南シナ海を封鎖されるとシーレーンが閉ざされる。この地政学的弱点を克服するため中国軍はインド北部の東西からインド洋への出口を求めて侵略を繰り返してきた。とりわけパキスタンを通るインド洋へのルートは中東の原油をパイプラインでパキスタンからカシミールを通り中国へ敷設する計画まで立てている。

今回の紛争はカシミールのインド側治安部隊に対し、パキスタンの武装勢力が自爆攻撃を仕掛け40人の警察官が死亡した事がきっかけで、インド側が武装勢力の訓練基地を空爆し、これに対しパキスタン側が反撃したことから対立が激化したのである。カシミール地方はこれまで中国側からも侵略が行われ、カシミール地方はインド・パキスタン・中国が領有権を争う戦略的要地となっている。

ところでアメリカの大統領が「アメリカファースト」を唱えるトランプで、彼は世界の覇権を放棄するかの孤立主義的外交を展開し「同盟国を守りたくない」とまで発言した事がある。この結果世界の覇権に空白が生じる中で、ロシアや中国やイラン等が地域覇権主義・拡張主義的戦略をとるようになっている点に世界情勢の現局面の特徴がある。こうして米ソの冷戦時には起こりにくかった地域戦争が覇権国の衰退で起こりやすくなっていること、したがって各国が自国の防衛を強化し、侵略への備えを強めなければならない局面が生まれているのである。

ウクライナへのロシアの侵略・クリミヤ半島の併合、中国の東シナ海・南シナ海・インド洋への拡張主義、イランのイスラム教的な拡張策等で、いまでは国境線の力による変更が当たり前のように行われる局面が生まれているのである。アメリカの覇権保持への無関心が世界をきな臭い情勢へと変えていることを認識し、軍事的備えをキチンと行わねばならない局面が生まれていることを理解しなければならない。

観念的に「憲法9条は日本の宝」等という主張では現在の世界情勢に対応できない事は明らかであり、また安倍首相のような覇権を放棄したアメリカに追随一辺倒でも日本の安全を保てないことを知るべきである。日本は対米自立し、独自の自立した防衛力を強化し、世界情勢の流動化に備えなければならない。とりわけ中国拡張主義の危険性を軽視しては絶対にいけないのである。
スポンサーサイト

中国の海洋戦略に対抗できない米政権!

アメリカのトランプ政権のアジア戦略のちぐはぐぶりを指摘しなければならない。北朝鮮の核問題でも北の各段階での見返り戦術に早くも屈した。中国への貿易戦争もどこまでやるのか戦略が見えない。中国共産党の解散までやるのか?それとも自国の貿易赤字が減少すればいいのか?不明だし、むしろ妥協を選択しているように見える。

トランプ大統領は在韓米軍の撤退も匂わせたことがある。「同盟国を守りたくない」と発言したこともあった。「アメリカファースト」を自己のメイン公約と考えているのだから、そのアジア戦略が分かりにくいのである。貿易戦争と知的所有権問題で強硬かと思いきや、貿易赤字削減で妥協するかのようであり、もともとアメリカが呼びかけた、中国への経済戦略でもあったTPPからは抜けた。南シナ海の中国の管轄海域化に反対するようであるが、フィりピンの旧米海軍基地のスービック基地の韓国造船会社の現地法人が倒産するや、中国企業が買収に乗り出したのを放置している。スービック湾は今も戦略的重要拠点であり、米軍艦船と自衛艦が今も寄港している。中国はオーストラリアの北部のダーウィン港の港湾管理権を99年間の貸与契約で握っている。ダーウィン港には米海兵隊が駐留しているのに、アメリカは中国企業のダーウィン港の港湾管理権を今も許している。

オバマ前政権は「アジア重視」と言いながらアジアを軽視した。トランプはアメリカ第一主義であり、アジア軽視の考えが根底にあるのだが、中国の海洋覇権に無関心で、ただ貿易赤字削減にだけ関心があるかのようだ。トランプ大統領は経済人なので貿易赤字だけ見ており、中国の軍事的布石に対抗できていないように見える。その表れが米日韓の軍事同盟の解体に動いている韓国の文在寅政権の反日を放置していることだ。トランプ大統領には、アメリカの覇権の要としてのアジアへの軍事戦略の視点がまるでないのである。

日本の防衛を考えた時、このようなアメリカを頼りにできるのか?はなはだ疑問と言うべきだ。中国がインドを東と西から侵略し、カシミールでのパキスタン側の侵略行為を促しているとき、インド軍がパキスタン側の基地を空爆したように、中国のパキスタンへの負債戦略がインドとパキスタンの戦争を促しつつある。アメリカの軍事戦略が無きに等しく、その隙を中国が戦略的「布石」で成果を上げているように見える。トランプ政権は軍事戦略的視点が皆無で、同盟国が頼りにできない危うさがある点を指摘しなければならない。対米自立の時が来ていると言わねばならない。

経済が分からない政治家が多すぎる。

ベネズエラは豊富な原油採掘でもっとも豊かな国であった。ところが政治家がばら撒きをやり過ぎて、働かなくても食えるので農業が衰退し、誰も働かなくなった。原油の価格が暴落すると紙幣を印刷するだけなのでハイパーインフレを招き、働いても食えないので国民が国外に逃げ出す騒ぎになった。国民経済を破壊するような予算のばら撒きは福祉でも何でもない。一時的な人気取りに過ぎない。

北朝鮮は元々ソ連と中国の援助をあてにしてきたが、冷戦が崩壊し援助をあてにできなくなり、ニセ札を印刷、覚せい剤の販売など犯罪組織のような国になった。核兵器開発で富を空費し、国民を食わせることもできなくなった。しかも開発した核兵器をネタに新たなたかりゆすりをやろうとしている。米朝協議とは核廃絶の見返りを獲得する外交であり、たかりゆすり外交に過ぎない。

韓国はバカな大統領が最低賃金を29%上げて、個人事業主100万人を廃業に追い込み、経済を破たんさせた。日本のようにデフレ経済の場合は賃上げが拡大再生産につながる場合があるが、韓国のような財閥経済で、中小企業が成長しない社会では、最低賃金を上げても個人消費の上昇にはつながらず、逆に経済を崩壊させることになる。賃上げは経済成長の結果であり、原因と結果を違えて賃金を先に上げても経済成長にはならない。

日本ではアベノミクスと称した、ゼロ金利で通貨供給を増やし、株価を上げる政策が取られた。経済成長が株価を上げるが、逆に株価を上げても経済は成長しない。しかし日本は国民が勤勉で、災害の復興事業やオリンピック事業で経済はそれほど悪くはない。しかし実質賃金の低下を統計数字をごまかして隠蔽するなど、政治が愚劣であることは他国と変わらない。

中国は改革開放で沿岸部は外国企業の輸出拠点として発展したが、内陸部は開発計画は全て破綻し、工場団地はいずれも廃虚となった。土地が国有なので政治利権で払い下げを受けたものは成金になったが、アメリカ市場に依存した輸出経済では、アメリカとの貿易戦争に屈服するほかない。かっての帝国主義のような手口では、「一帯一路」の覇権戦略の失敗は明らかだ。習近平は内陸部の自給自足経済を成長させる経済政策は持ち合わせておらず、何をしていいか分からないので独裁を強めることしかできない。

アメリカのトランプは「アメリカ第一主義」を追求して貿易赤字を減らそうとするが、その貿易戦争が世界経済を衰退させる危険がある。そもそもアメリカのグローバル化の戦略が、アメリカ産業を空洞化し、アメリカ製造業を衰退させたのであるから、金融国家のアメリカがいまさら産業国家のような政策をとってもうまく行くわけがない。

EU(欧州)は、統一市場の東欧への拡大政策が、東欧からの出稼ぎと、各地からの移民の流入で労働者の賃金の上昇を防ぎ企業家はぼろ儲けしたが、失業と犯罪が増えるに従って、反移民の声が国民を分断し、統一市場は解体の危機に直面している。安上がりの外国人労働力に依存すると、一時的には企業家は儲けを手にできるが、社会が崩壊に直面し、EU離脱の流れとなって統一市場は危機を迎えている。

要するに、国家の経済政策は、国民経済を成長させる視点で考えることが重要で、企業レベルの目先の利益を追求する政策では、継続的な経済成長を導くことはできないのである。ましてやばら撒き政策の人気取りでは経済破綻は免れないのである。目先の利益ではなく、国家100年の計画から国民経済を成長させる経済戦略がいま求められている。経済学が国民経済を成長へと導けない時代なのである。

韓国所得下位800万世帯の貧困化の衝撃!

朝鮮日報によれば2018年第4半期(10~12月)の韓国の所得下位20%の世帯所得が約18%下回り、2003年の統計開始以来で最大の減少幅を記録した。税金による公的補助金を除けば、約30%も所得が落ち込んだことになる。最低賃金と関係の深い勤労所得は37%減少した。

この数字は文在寅政権が最低賃金を2年間で29%引き上げたことで、雇用が減少し、自営業が経営が成り立たなくなり、最低賃金関連する業種、小売、飲食・宿泊、施設管理の3業種で1年間に29万人の雇用が失われた。所得下位20%の内、無職世帯が56%に達した。廃業した自営業者は昨年100万人を超えた。つまり低所得層が失業し、零細業者が店をたたんでいる。所得下位20%~40%の所得も5%減少した。全国の世帯の40%が(800万世帯)が1年前より貧しくなり、所得上位20%の所得は10%増大した。つまり文在寅政権の失政で貧富の格差が急速に拡大しているのだ。

生活苦に追われた庶民が保険を解約したことで保険解約戻し金が年間2兆ウオン(約2000億円)近く増えた。自営業者の金融負債は文政権発足後14%増えた。高金利の貸金業者から借金した人は412万人に達した。賃金不払いが1年間で19%も増えた。文在寅政権の下で韓国の庶民はますます貧困化しているのだ。

韓国の鉱工業生産は減少し、産業界の在庫は通貨危機以降最多となり、輸出も昨年12月から3カ月マイナスが続き、2月は11%も落ち込んだ。文在寅政権の経済政策の失敗で韓国国民の40%を占める貧困層の生活破たんが急速に進んでいる。

韓国経済は、経済危機の度に日本の支援で凌いできたのだが、文在寅政権は逆に対日挑発外交を続け、3月1日の抗日記念日と、上海での臨時政府樹立100周年記念日を機にさらに反日運動を繰り広げ、経済危機を外的矛盾にすり替えることを策している。また文在寅政権は北朝鮮支援を一層進めようと策しており、韓国国民の経済的不満は高まるばかりとなっている。国民の生活が破綻しつつあるのに、弁護士出身の文大統領は経済が理解出来ず、経済対策は無策で、反日世論を巻き起こして凌げると考えているのだから、愚劣としか言いようがない。

中国経済の大破綻が何をもたらすのか?

中国経済が昨年、改革開放40周年を迎えた、皮肉な事にその記念すべき時に中国経済は過去最大の降下局面を迎えた。上海の株価指数は2015年の春の高値から、現在はその半値程度で低迷している。不動産販売は前年同月比3割減だ。昨年の自動車販売は2,8%減だ。つまり事実上史上初のマイナスだ。輸出も過去2年間で最も大幅な減少となった。

広東省・福建省・江蘇省などの輸出依存型の地域では工場閉鎖が加速し、沿海部の工場ではレイオフされ、農村に戻った出稼ぎ労働者が昨年11月には740万人に上った。台湾のホンハイの子会社の工場が中国からベトナムに移転する等、工場の海外移転も増加している。ただでさえ金融危機なのに、米中の貿易戦争なのだから事態は深刻だ。中国政府の統計数字は眉唾もので信用できず、実際には中国経済はマイナス成長になっている。企業の4分の1が人員を削減し、37%の会社が生産拠点を海外に移した。近じか生産拠点を海外に移す企業が33%にも上る。中国初の大恐慌もありえるであろう。

中国経済の弱点は人口の割に内需が小さいことだ。中国の沿海部は輸出拠点で、これが今最大のマイナスになっている。内陸部は今も多くが自給自足の経済であり巨大な貧困層がいる。毛沢東時代の集団化が内陸部の資本主義化を今も阻んでいるので、走資派指導部は経済的にどうしていいか分からない状態であり、ただ習近平の独裁を強めるしか策がない。1党支配の強化は中国の弱さの表れであり、他に打つ手が見つからない結果なのだ。つまり中国は政治的にマヒ状態なのである。

そんな訳で「一帯一路」戦略で海軍力の強化を進めているが、その内実は脆弱と言うしかない。アメリカとの貿易戦争が長引けば、中国で深刻な社会的騒乱が起きる可能性は高いのである。トランプが貿易戦争・技術戦争を戦略的にどう位置付けているのか分からないが、中国共産党の解散まで行くのか?そこが注目点だ。トランプがアメリカの経済的な打撃を考慮し、再選に向けて対中貿易赤字を削減するだけで鉾を納めるのか?注目される点である。

中国経済の「沈没」あるいは「炎上」と言われる事態は、日本経済にも大打撃を与えるであろう。アメリカとの貿易摩擦、EU向け生産拠点のイギリスからの日本の工場の撤退、そして中国経済の大破綻は、日本経済も深刻な事態を迎えることになる。今年は経済危機が世界を揺さぶることになる。

北朝鮮問題はアメリカの重要課題でなくなった!

トランプ大統領は19日、今月27~28日にベトナムで行われる米朝首脳会議をめぐりホワイトハウスで記者団に「最終的に北朝鮮を非核化したいが、差し迫った予定表があるわけではない」とのべ、非核化の早期実現にこだわらない考えを示した。

20日には、トランプ大統領は韓国の文在寅大統領と電話で会談した。文大統領は「北朝鮮の非核化措置を牽引するための措置として、韓国の役割を活用してほしい」と提案し、「南北間の鉄道・道路連結から南北経済協力事業まで、トランプ大統領が要求するならばその役割を一手に引き受ける覚悟はできており、それがアメリカの負担を減らせる道だ。」「韓国の役割を活用してほしい」と自己の南北統一への持論を売りこんだ。これに対するトランプの反応は韓国報道官によれば「肯定的だった」という。

アメリカにとっての外交上の最重要課題は中南米のベネズエラであり、北朝鮮とは当面の外交成果があればよいと考えている事は間違いないことだ。北朝鮮には油田がないが、ベネズエラには世界有数の油田がある。しかも経済的政治的に現政権の統治が破綻しているので、軍事力による介入がしやすい。しかもベネズエラにはロシアの戦略爆撃機が展開している。北朝鮮はアメリカに届く大陸間弾道ミサイルはまだ開発できていないのである。

北朝鮮の金正恩との会談でトランプが各段階での経済的見返りを与えるかどうかが焦点であり、この点に文在寅大統領のつけ込むすきがある。トランプ政権は中国との貿易交渉も進めており、期限を延長してでも合意に持ち込むであろう。アメリカと中国の冷戦が、米ソの冷戦と違うのは、米中は経済的に相互依存の関係にあることだ。ゆえに話合いで妥協の道を探るほかないのである。

トランプ政権が対北朝鮮政策を急がない事は、拉致問題を抱える安倍政権には打撃である。河野外相がベネズエラの親米派の暫定政権の支持を表明した事は、アメリカの最優先外交課題を支持することの表明である。気まぐれなトランプ外交に振り回されるのはアメリカの従属国の宿命といえる。

立憲民主党はなぜ野党共闘に反対するのか?

閣僚のレベルの低さからくる失言や、厚生労働省の勤労統計の不正調査など安倍政権が失点を重ねているのに、一向に政権の受け皿を作るための全野党共闘が進んでいない。自由党の小沢一郎は国民民主党との合流の方向だが、肝心の立憲民主党の枝野幸男が野党の共闘作りに反対しているという。

報道によれば、立憲民主党の枝野は、「ポスト安倍」の本命は自民党の岸田でも石破でもなく、野党第一党党首の自分だと、発言しているという。それなのになぜ野党共闘に反対するのか理解出来ない。報道によれば枝野は「立憲民主党は私の所有物」との意識が強く、いまも独裁思考で党首選規定もなければ、代表選も行わない。しかも自分の嫌いな国民民主党の議員憎しで対立候補を立てる動きまでしている。枝野は「小異を捨てて大同につく」という大人物ではなく、むしろ枝葉の問題にこだわって全野党共闘をまとめられないようだ。思いのほか小人物と言う他ない。

地方統一選挙と参院選挙が重なり、場合によってはダブル選挙になるかもしれないのに、全野党共闘党もなく自分が「ポスト安倍になれる」と思っている枝野はまさに独善的な人物とのようである。
政治家の間では「亥年選挙」は自民党に不利と言われており、事実過去の「亥年選挙」では野党が勝利している。
しかし、このまま立憲民主党の枝野が政権の受け皿作りをやらないと、安倍政権の勝利は動かないであろう。

まるで枝野は、安倍政権の長期政権を「援護」するかのようである。全野党共闘ができれば枝野は首相候補一番手になれるのに理解出来ないことだ。東京都知事の小池百合子が率いる「希望の党」が野党を選別・排除して国民が「失望した」選挙結果を、立憲民主党の枝野は自分の人気と勘違いしているとしか思えない。枝野もまた国民を失望させつつあることを指摘しなければならない。国民が、安倍の森友問題や加計問題で、また次々明らかになる官僚の不祥事で、まさに政権交代を望んでいる時に、政権取りに動けない立憲民主党の枝野は、政治的感性が不足しているとしか思えないのである。

安倍首相が衆院を解散しダブル選に打って出れば、安倍長期政権が確実となるであろう。全野党をまとめる人物が、野党第一党に見当たらないことが日本の国民にとって不幸な事となるであろう。

トランプの非常事態宣言はベネズエラ侵攻が狙いか?

いまベネズエラはハイパーインフレに見舞われている。昨年のインフレ率が2600%で最低給与は800、000ボリバルは3ドルの価値しか無い。働いても食えるわけがない。だから多くの国民が逃げ出している。コロンビアやブラジルに逃げ出しているのだ。国家が統治能力を失っているのは明らかで、反米派のマドゥド大統領と親米派のグアイド暫定大統領の2人がいるのだから、経済破綻の上に、政治も破綻していると言える。

世界でも有数の産油国がなぜ経済破綻に見舞われたのか、というとチャべス大統領の時代、石油の価格が高かったのでベネズエラは豊かであった。しかも反米の社会主義国となった。アメリカに反対し、豊富な石油代金で、国内でばら撒きを行った。国民は働かなくても食えるので農業も衰退した。そして石油価格が暴落すると、バラマキを続けるには札を印刷するしか無くなったのである。これがハイパーインフレの原因だ。まるでイソップ童話の「ありとキリギリス」の話しを地でいっているのである。

それでも反米国なのでロシアと中国が地下の原油資源を担保に金を貸す。その金で武器を買うのだから、国が破綻するのは避けられない。ベネズエラ軍は中国製の水陸両用戦車や歩兵戦闘車で武装し、ロシアの爆撃機Tu-160ブラックジャックが展開している。ブラックジャックはアメリカを攻撃できる射程4000キロの巡航ミサイルを12発も搭載できる。トランプのアメリカにとっては北朝鮮以上の軍事的脅威と言える。

トランプ大統領は2月18日ベネズエラからやキューバからの難民を前に演説し、ベネズエラ軍に対しマドゥド大統領を支持し続ければ避難先を見つけられなくなり、容易に抜け出せなくなり、逃げ場はなくなる。全てを失う。」と警告した。アメリカはグアイド暫定大統領の要請で支援物資を送ったがマドゥド政権は受け入れを拒否している。トランプは「政権幹部らがベネズエラ国家を略奪している」「彼らがなに者で、盗んだ何十億ドルもの金を何処に隠しているか、我々にはわかる。」と述べた。また「残された時間は少ない」とも述べた。

アメリカ国内では深夜にアメリカ特殊部隊の隊員たちが市街地でのヘリを使用した軍事訓練が行われており、しかもベネズエラの隣国コロンビアには米軍基地が7か所あり、米軍が反米のマドゥド大統領排除の軍事介入に踏み切る可能性が高まっている。トランプ大統領が国境の壁を口実に非常事態を宣言したのは、実はベネズエラへの軍事介入を秘匿する口実にすぎず。米軍のベネズエラ介入時期が迫っていると見ておくべきである。

世界的な動乱の兆しに注意せよ!

EU離脱のイギリスで、混乱に対応する警察官が不足していることについて、イギリス警察は動乱に備え小売業者に対し「商品の急減と顧客の急増が同時に起きる」ことに対し、略奪に備えて警備強化の検討を進めるように警告した。EUではフランスとイタリアの対立も激化しており、黄色いジャケット運動を支持するイタリアに対し、内政干渉だとして、フランスはイタリア大使を召還した。

アジアでは韓国の日本に対する挑発が激化している。天皇を「戦犯の主犯の息子」と表現して、天皇に謝罪を要求した。最近では文国会議長は日本の謝罪要求に「盗人猛々しい」とののしった。

中南米ではアメリカとベネズエラ政府との間が緊張している。アメリカ政府が野党の暫定大統領を支持した事が原因である。
中東ではイスラエル政府がアメリカに対しゴラン高原のイスラエル領編入承認を要求して、シリアとの間で緊張が高まっている。イランとイスラエルの対立はイスラム教の宗派対立であり、これも戦争になる可能性が高い。

ウクライナとロシアの間はロシア海軍のウクライナ軍艦船への拿捕騒ぎで依然対立が深刻である。
アメリカと中国の貿易戦争と技術支配を巡る覇権争いは極めて激化している。
中国とインドの対立は中国による領土侵食が原因であり、いつ武力紛争になってもおかしくない。

世界中で、こうした紛争の種がごろごろしているのは、各国政府が内政の失敗を覆い隠すために、外に対立を求めていることから起きているものである。つまり世界中で内的矛盾を外的矛盾への転化で政治生命を保とうとする愚劣な政権の動きが激化しているのである。

これらの内、韓国政府の日本への挑発は、文政権の深刻な経済政策の失敗を、反日運動の盛り上げで切り抜けようとの魂胆があり、日本政府は毅然とした対応が必要で、今のまま放置すると文在寅の南北統一政府が核保有国として日本への報復を行う事態もありうるであろう。内政上の失敗を軍事紛争で取り戻そうとすることは、失敗が確実であるだけに深刻な事態を招く可能性がある。軍事的対立を相手が欲している時は、毅然としつつ経済的制裁にとどめることが肝要である。

反日の民族的怒り巻き起こす文在寅韓国大統領!

日本から文在寅大統領の施策をみていると、経済政策の失敗を日本への挑発で反日の民族的運動にすり替えようとしているかに見える。徴用工判決や慰安婦財団の解散のように日韓基本条約や慰安婦合意を覆す動きや、自衛隊哨戒機への火器管制デ―ダ―照射や、韓国軍艦への威圧低空飛行抗議、国会議長による天皇陛下を「戦犯の息子」としての謝罪発言、等は明らかに挑発である。こうした日本への挑発は何を目的にしているのか。

韓国は今年「1919年3,1独立運動」や同年4月の「上海臨時政府樹立」の100周年をむかえる。文在寅大統領が今年の年頭記者会見で「新たな100年」というスローガンを打ち出したのは、民族100年の大義を各種の記念行事で強調するためである。韓国では中央レベルで22件の記念行事が組まれている。つまり韓国社会ではこの春、反日一辺倒になる。その為の反日キャンペーンのために日本への各種の挑発が先行して行われているのだ。

日本の統治が、たとえ韓国の近代化に欠かせないものであったにせよ、韓国人には過去の日本の統治はいつまでたっても民族的プライドが許さず、戦後70年以上経っても、未だに日本に謝罪を要求するほどで、この国はいつまでも後ろ向きなのである。この後ろ向き政権が「積弊の清算」を行うのは民主化闘争で逮捕投獄された文大統領とその側近勢力には、日本の援助で韓国を経済発展させた保守勢力も攻撃の対象であり、恨みを晴らす好機なのである。つまり文在寅の「積弊の清算」とは言わば「恨毒」とも言うべきものである。これは韓国社会に百害あって一利なしなのである。

「積弊の清算」とは親日勢力への攻撃であり、韓国では政治家と官僚の中の日本専門家が一掃されつつある。それは在日日本大使館勤務の書記官を募集したところ、当初応募者がゼロで、再募集をしなければならないほどであった。韓国に置いてはいまや日本専門家は魔女狩りの対象なのである。

国家と国家の約束ごとが、ごとごとく覆される国と話し合いや交渉はもはや無駄というものだ。安倍政権がやるべきは、反日を軍事挑発にまで高めつつある文政権に対し、経済的制裁を開始すべきなのである。このままでは北東アジアが戦争に巻き込まれる事態が予想できる。経済制裁で韓国の不誠実な外交を咎めるべきであろう。何もしなければ事態はますます悪化するであろう。安倍首相はトランプ大統領をノーベル平和賞に推薦する暇があるなら、韓国に毅然とした態度をとるべきであろう。文在寅が反日の大波を巻き起こして、あの核保有国の独裁国家=北朝鮮との反動的統一を狙い、米日韓軍事同盟を破壊し、日本への軍事的報復を狙う悪だ企みを粉砕すべきである。文政権の「積弊の清算」「未来志向」とか「新しい100年」とかは、過去の恨みを晴らす民族排外主義のことなのだ。

韓国国会議長の暴言の狙いは何か?

文喜相(ムン・ヒサン)国会議長が慰安婦問題について「日本を代表する首相か、あるいは私としては間もなく退位される天皇が望ましいと思う。その方は戦争犯罪の主犯ではないか。そのような方がおばあさんの手を握り、本当に申し訳なかったと一言言えば、すっかり解消されるだろう」と語ったことが報道されている。

慰安婦問題がでっち上げであるのに安倍首相が慰安婦問題で「心身にわたり癒しがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からお詫びと反省の気持ちを表明する。」と謝罪し、金を支払った、つまり慰安婦合意が日韓の首相と大統領の間で行われたのに、これがちゃぶ台返しされたのは最近のことだ。
文喜相国会議長が何を持って昭和天皇が「戦争犯罪の主犯」と決めつけたのか分からないが、連合国の東京裁判では天皇は戦犯ではない。戦犯は既に裁きを受けている。文喜相が日韓請求権協定で完全に解決した事を、振り出しに戻したがっているゆえのたわごとであるが、韓国は連合国にも参加していないし、太平洋戦争に多くの義勇兵を出して闘った国だ。その国がいつのまにか、被害者を装い、日本の天皇が「戦争犯罪の主犯」だと暴言を吐いて日本国民を挑発する狙いを見抜かねばならない。

自衛艦旗を「戦犯旗」といい自衛艦の国際開館式への参加を阻止し、自衛隊哨戒機の飛行に武器管制レーダーを照射したり、低空飛行したと難癖を付けたり、国会議員団が竹島に上陸したり、最高裁判所が日本企業への不当判決をしたり、慰安婦財団を解散したり、この数カ月の挑発がエスカレートし、軍事挑発となり、今回の韓国国会議長の暴言となった。

目前に迫っている3,1は韓国民には反日の記念日のようなものだ。韓国政府の狙いは日本を挑発し軍事対立に持ち込むことで、国民の反日運動を盛り上げ、その勢いで南北統一政府を樹立しようとしているのである。つまり文在寅の観念的統一論である。それは核保有する統一政府が日本への復讐を果たす、というのが文在寅の夢なのである。つまり韓国政府と国会議長など現政権は日韓問題の解決どころか、挑発して軍事的緊張状態を作り上げたいだけなのだ。

こうした政治的狙いの根底には経済的狙いがある。日本の銀行が多額の金を貸しているのを踏み倒すことだ。それにプラスして日本政府から統一政府が多額の戦争賠償金を取ろうと言う狙いもある。韓国政府の核放棄なしのこの統一論はアメリカと韓国保守派を激怒させており、文在寅が家族を海外に非難せたのはグ―デターの可能性を自覚しているからであろう。

日本政府は日韓請求権協定や慰安婦合意などで何回も謝罪しており、その度に最後的な解決を約束してきた。ところが韓国は政権が変わるたび約束を覆し、強請り・たかりを行い、それにも関わらず韓国が経済危機の度に日本政府は経済的支援をしてきた。それでも日本国民が敬愛する象徴としての天皇を「戦争犯罪の主犯の息子」と呼ぶのは、韓国側がとことん日本を挑発る狙いからであるのは明白だ。ここは挑発には乗らないが、経済的制裁は行うべきであり、抗議だけで済ましては不当な挑発がエスカレートするだけだ。日本政府の優柔不断が挑発を招いていることを指摘しなければならない。

一転協調的になったトランプの一般教書演説!

トランプ米大統領の一般教書演説は報道では目新しいものはない、と報じられている。しかしこれまでの敵対的な意固地さが消え、協調的な姿勢が目立ち、団結を呼びかけたこと、北朝鮮と中国への姿勢も極めて協調的だ。いかに、その特徴的発言を紹介する。

・いまは市民として、隣人として、愛国者として、私達を結び付ける愛と忠誠心、記憶の紐帯をよみがえらせる時だ。」
・我々は国外の敵を打ち負かすため、国内で団結しなければならない。
・我々は、不一致によって規定されてしまうのか、勇気を持って違いを乗り越えていくのか、選ばなくてはならない。

一般教書演説は時間の多くを国境の壁建設の必要性にさいた。壁建設では妥協は見えないようだ。この問題で妥協ができるときは民主党が譲歩する時だろう。

中国について「中国は何年もの間、我が国の産業を標的にして知的財産を盗み、アメリカの雇用と富を奪ってきた。それはもう終わりだ、中国にはっきり告げた」と言いながら「習近平国家主席を非常に尊敬している」とほめたのは、アメリカと中国が相互依存関係にある中で、貿易問題では妥協を考えているからに違いない。外交では中国を最重点としているのは間違いない。

一般教書演説の特徴から見るとトランプ大統領が再選に向けて国内的に融和路線のスタンスを取ろうとしているのは間違いない。それは「我々は国外の敵を打ち負かすため、国内で団結しなければならない。」との発言に示されている。この再選戦略に対し民主党がどう出るかで最大の対立点の壁建設問題での妥協が成立するのかもしれない。

文在寅の統一路線でアジア情勢が流動化!

韓国がアジアの既存の秩序を破壊しつつある。
①昨年9月文韓国大統領が金正恩委員長と発表した「平壌宣言」は「北と南は地上と海上、空中を始めとするすべての空間で、軍事的緊張と衝突の根源となる、相手方に対する一切の敵対行為を全面中止することにした。」とし、軍事境界線沿いの飛行禁止区域を設定し、海の軍事境界線のある黄海に「平和水域」や「共同漁業区域」を設定し、非武装地帯の監視所の爆破、軍事境界線付近の軍事演習の停止等で合意した。

②続いて文大統領が行った事は、慰安婦合意の破棄、旭日旗の掲揚拒否、国会議員団の竹島上陸、日韓請求権協定違反の最高裁判決、慰安婦財団の解散、竹島周辺での韓国海軍の演習、自衛隊哨戒機へのレーダー照射、韓国軍艦への低空飛行による威圧との難癖。これらはまるで日本が韓国の第一の敵国となったかのようだ。

もともと文在寅大統領は、南北統一国家が核保有強国となり、日本に報復することを夢見てきた政治家だ。それゆえ北朝鮮を友好国とし、米日韓の軍事同盟を破壊し、中国と北朝鮮にすり寄る外交は始めから予測できたことだ。重要なのはこの韓国の裏切りが、アメリカを激怒させ、アジア情勢を激化させ、流動化した事である。

アメリカは在韓国国連軍改革を行い、中国と北朝鮮が仕掛ける朝鮮戦争の終結、国連軍の撤退、を阻止しつつ、これまでの「一つの中国」路線を捨て、明確に台湾防衛への意志を強化しつつある。それは朝鮮半島で失いつつある軍事拠点を、台湾で取り戻すかの動きである。つぎに予測できるのはアメリカによる北朝鮮への「見返り援助」による抱きこみであり、韓国の保守派による文在寅追放の動きであろう。

文在寅が家族を海外に逃がしたのは、軍事クーデターもありえるほどのアメリカの怒りであり、韓国保守派の激怒を警戒したゆえである。文在寅の自衛隊への軍事挑発は、国民の怒りを機に反日バネを巻き起こし、この力を利用して南北統一を狙うものである。この文在寅の計画はアメリカにとっては裏切りであり、トランプ政権の怒りを買うことは避けられず。韓国でいつ政変が起きてもおかしくない事態と言うべきだ。
文在寅大統領は、アメリカの対中国覇権争いが絶対的矛盾関係だということが理解できない観念的政治家なのである。

破綻し始めた中国の高利戦略融資!

「一帯一路」の経済支援は、実は高利の戦略融資で、債務を払えなくなった国から建設した港を奪い取る「債務の罠」であった。スリランカがハンバントタ港の運営権を中国に99年間譲渡する羽目になったのは、経済支援が実は罠であり、中国がインド洋に軍港を獲得する戦略的目的のためのものであったことを示している。

アフリカではアンゴラがこの罠にはまり、推定250億ドル(2兆7500億円)の債務を抱え、算出する石油で返済する羽目になった。ケニアでは朝日新聞の報道では日本政府の巨額の途上国援助で拡張工事が進むモンサバ港が中国の債務がとどこった場合の担保とされている可能性が出ている。複数の地元紙が報じ、中国による融資の拡大や、不透明な債務状況に懸念の声が上がっている。この担保契約は中国側の承諾なしに内容を開示出来ないと定められているという。

中南米ではベネズエラが中国からの5兆円の債務で原油で支払うはめに陥った。現在2人の大統領が生まれて、アメリカと中ロをそれぞれの支援を受けて混迷している。既に300万人の国民が国外に脱出している。途上国の経済的困難は中国の高利戦略融資による債務の罠の餌食となる。

中国はパキスタンを通りインド洋に出るための「中国・パキスタン経済回廊」協調委員会を作り、パキスタンを債務の罠にかけようとしている。とりわけ債務を膨張させるラヒム・ヤカ―ン火力発電所やディアマーバシャ・ダム等2つのダム建設が「融資条件が厳しすぎる」としてパキスタン政府は中止を決めた。
現在のカーン政権になって中国の債務の罠の事業は厳しくなり、「中国・パキスタン経済回廊」の建設そのものが危うくなり始めた。

中国は東シナ海と南シナ海が戦場になる事を想定し、インド洋からのエネルギー輸送路として3つのルートを建設しようとしている。一つはミヤンマールートであり。2つ目はチベットからバングラデシュへ出るルートで、3つ目は中国・パキスタン経済回廊である。しかしアメリカと中国の覇権争いが激化し、また「一帯一路」の経済支援が実は中国の高利戦略融資による戦略拠点としての軍港の獲得であることが明らかとなって、習近平の覇権戦略がつまずき始めた。

中国政府の失敗は、イギリス帝国主義の香港獲得の手口をまねた帝国主義的手法を駆使した事である。中国には地球上最後の植民地としてのチベットや新疆ウイグルがあるように、その戦略手法はあまりにも強欲で、援助とは名ばかりで、実際には前世紀のイギリス帝国主義と変わらぬ手法を取ったことが失敗であった。中国政府の弱点は、その官僚独裁・個人独裁の野蛮な権力の性格から、アメリカのようなソフトパワーを駆使できない点にある。彼ら走資派指導部は経験主義で、自分たちがイギリスから学んだことを繰り返しているにすぎない。
「一帯一路」の戦略の破たんは明らかで、彼らはいずれ共産党を解散することで、アメリカに膝を屈することになるであろう。

レアアースを中国に依存する米の戦略的弱点!

米中の新冷戦がかっての米ソの冷戦と違うのは、アメリカが進めたグローバル化の中で相互依存が進んでいる点だ。中国はアメリカ市場に依存し、アメリカは中国からレアアースと呼ぶジスプロシウムやユウロビイム、イツトリウム等がなければウァジニア級攻撃型原潜も、アレイ・バーク級駆逐艦もF35A戦闘機も生産できないのである。

トランプ政権は国家安全保障戦略で中国とロシアをアメリカに挑戦する「修正主義国家」と指摘して対決姿勢を鮮明にした。「国家防衛戦略」でも中国を「地球規模での優位を確立しアメリカにとって代わる」意図を持つとして批判している。

アメリカの最新の兵器が、レアアースがなければ生産出来ないのに、アメリカ政府には驚くべきことにその対策がなされていないのである。エレン・ロード国防次官は昨年4月講演会で「我が国は驚くべきことに中国に依存しています。つまりレアアースの供給源が中国だけしかないのです。これは早急に解決すべき問題に他なりません」と発言したが、それ以降も対策は何もとられていないのである。アメリカは今でも必要な量のレアアースを市場価格で買えると考えているのだ。

ウァジニア級攻撃型潜水艦一隻には4,17トン、アレイ・バーク級駆逐艦一隻には2,36トン、F35A戦闘機一機には0,2トンのレアアースが使われている。これらのレアアースをアメリカは100%中国に依存しているのだ。レアアースはアメリカにもあるが商業ベースで採算の取れる鉱山や精製設備や、産業基盤はすでに存在しないのである。

もちろん中国もアメリカ市場に輸出しなければ産業を維持できないのであるから、これは戦略的相互依存とも呼ぶべき関係なのである。つまり米中の新冷戦は戦略的相互依存の中で覇権をめぐる闘いが展開されることになる。この点が米ソの冷戦と違う点なのである。だから米中の首脳が話合いで妥協しつつ戦略的対立関係を維持することになる。こうした戦略的対立関係はアメリカが提唱・推進したグローバル化の結果なのである。つまりトランプは「アメリカ第一主義」でグローバル化に反対だが、それでもアメリカは戦略的相互依存から脱することができないのである。これは解決が難しいという意味で、絶対的矛盾とも呼ぶべき矛盾関係である。

情勢の緊迫化の中P1哨戒機は欠陥?

韓国政府の日本への挑発外交、北朝鮮・中国へのすり寄りが明白になる中、またアメリカと中国の貿易戦争、覇権争いが激化している最近のアジア情勢のなかで、日本の次期対潜哨戒機P1が実は欠陥機だという報道がある。

月刊誌「選択」の2月号は「欠陥機納品で税金ぼったくり」「川崎重工が秘すP1哨戒機醜聞」と題した記事は、P1がエンジンの欠陥でほとんど飛ぶことができず、その稼働率はわずか10%だという。現在約20機が納入されているが常時飛行できるのは2機ほどだという。航空機の稼働率は通常60~70%で残りは修理や点検だという。ところがP1は稼働率が10%でほとんど欠陥機だという。

1981年に導入したP3C対潜哨戒機約100機が老朽化し、その後継機として開発されたP1は向こう5年間で70機の内半数が配備される予定だ。ところが技術がないのに国産にこだわったため、急激な機動を行ったときにエンジンの燃焼が不安定になったり、エンジンが停止したりするという。順次導入される最新鋭の哨戒機が、実際には飛ぶことも出来ない欠陥機だというのだ。記事はこうして税金の垂れ流しを続けている事を批判している。

P1のエンジンが役に立たないのなら、早急に民間航空機のエンジンと取り替えて有事に対応できるようにすべきであり、稼働率が10%の役に立たない機体を購入し続ける政府は、国防から見て無責任極まりないことである。エンジンが未だ開発出来ていないのであればP1の導入を停止するか、もしくはエンジンを信頼性の高い既存のエンジンと交換すべきであろう。稼働率が10%ならその欠陥エンジンにこだわるべきではない。このままでは日本の防衛、とりわけ対潜哨戒に支障が出かねない。
技術がないのに国産にこだわり、しかも飛べないP1哨戒機を買い続ける政府自身が「欠陥」と言わねばならない。

トランプ外交はアメリカを危うくする!

「アメリカファースト」をきまじめに実践するトランプ大統領は、同盟関係を損ね、アメリカ国民を分断し、国際的な指導力を損ねているように見える。そんなトランプ大統領をマスコミは「偏狭」「独善」「直情型の組織運営」「専横的」「うそつき」と表現する。

当初、大統領になれば公約に固執しない柔軟性を見せるだろうと、多くの人が期待した。ところが政権発足から2年が過ぎ、政権が安定するどころか、ますます暴走が激しさを増している。政府高官の更迭・退任はとどまらず、3権分立を尊重せず、NATOからの離脱さえ表明しかけてマティス国防長官と対立した。同盟関係は次々希薄となり、アメリカの国際的な権威や指導力はかすむばかりだ。
政府機関の閉鎖で一般教書演説も遅れているのでアメリカの戦略もよくわからない。中国の覇権への野心と闘う方向はわかるが、戦略的位置付けがよくわからない。トランプにも分かっていないように見える。米ソの冷戦と、今回の米中の冷戦の違いは、その勢力圏の市場を中国はアメリカ市場に依存していることだ。つまり相互依存の中で対立戦略的になり、激化していることである。こうした関係の中でアメリカが中国の戦略的覇権と戦う上では自由・民主主義・人権重視という自由主義経済の価値観を前面に出す必要がある。ところがトランプ政権はこの価値観というソフトパワーを軽視しているとしか思えない。

「中国製造2025」が野心的で戦略的技術支配戦略であり、これが応用されると官僚独裁の支配体制が強化され、資本主義の自由・民主主義・人権重視の価値観が、独裁者の支配下で潰されようとしている点にこそ戦略的危険性がある。中国における官僚独裁の脆弱性は自由・民主主義・人権重視の価値観が普及すると、中国共産党は解散に追いつめられる点にある。ところがトランプ政権はこのソフトパワーを軽視し、どちらかと言うと北朝鮮やロシアや中国等独裁国家に話合いのスタンスを取るのが特徴だ。

これではトランプ政権が続けば続くほど、アメリカの覇権と権威が傷つき、独裁国家が覇権を獲得する危険性を拡大することになる。トランプ政権はオバマ前政権の成果を潰すために全力を上げる、その結果アメリカの戦略まで破壊している。TPPから離脱したのがそのよい例だ。アメリカの経済戦略としてのTPPに参加しないことで、中国の「一対一路」の経済戦略を優位にしてしまった。

中国の覇権戦略に対抗するのではなく、オバマ前政権の遺産を潰すためだけに徹するから、結果アメリカの戦略的利益を破壊することになる。ドル支配に基づく米国債本位制の結果である貿易赤字を、トランプは「輸出国は我々から収奪している」という。実際にはドル(紙きれ)で商品を輸入し、貿易黒字国に米国債を売り付ける方が、対価なしに搾取しているのだが、トランプにはそれが見えない。だから貿易戦争でアメリカが対価なしで輸出国を搾取する仕組みを攻撃することになっている。

問題は民主党内の分裂で、トランプの再選が確実視されていることだ。トランプの再選は中国覇権主義に戦略的時間を保障することになり、アメリカの覇権的地位を危機にさらすことになりかねない。トランプ大統領が人の忠告に耳を貸さない性格ゆえに事態は深刻である。日本は同盟国と話し合い、トランプの暴走に歯止めをかけるように働きかけるべきであろう。
SEO対策:政治