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世界の政治的動きが世界貿易の縮小招く事態!

イギリスのEU離脱案が議会で反対432票賛成202票の大差で否決された。イギリスのEU離脱までに70日ほどで、この間に離脱の合意がまとまらないと合意なき離脱となり、EUもイギリスも経済的打撃となる。

アメリカの中国や日本等への貿易黒字削減の貿易戦争は、一時的に中国からの駆け込み需要を引き起こしたが、全体としては世界の貿易量を縮小へと追い込むことになる。日本企業は欧州市場の輸出拠点をイギリスに置き、また中国も輸出拠点にしてきた。イギリスのEU離脱もアメリカの貿易戦争も、また韓国の度を過ぎたる反日も貿易関係を縮小に向かわせる。またフランスにおける「黄色いジャケット運動」による反政府闘争の盛り上がりもフランス経済に打撃となる。このように今後の世界経済の行方が心配される事態である。

昨日の朝日新聞・朝刊は一面記事で、中国経済の減速を報じている。それによると、2018年12月に中国が全世界と取引した金額が輸出、輸入とも減少に転じたことを報じている。中国税関総署が発表した昨年12月の貿易統計によれば輸出額は2212億ドルで、前年同月比4,4%減、輸入額は1642億ドルで7,6%減だった。この数字は中国経済が不況に入りつつあることを示しており、今後の推移が注目される。

北方領土が解決すれば日ロ間の貿易が拡大するが、北方領土でのロシア側の強硬姿勢は変わらず、安倍首相の2島返還論への転換にもかかわらず、北方領土問題の進展は望めそうもない。トランプ政権の公約だった対ロシア関係の改善も、トランプの対ロシア疑惑で関係改善は難しい。つまり現在の世界の政治的な動きは、すべてが世界的な規模で貿易を縮小させるものである。したがって世界同時不況が現実味を増していると見た方がいい。

こうした世界中の厳しい経済的情勢の下では、各国は内需を拡大しなければならないのだが、財政状況が悪く逆に増税の動きがあり、内需を拡大する余力が乏しいのである。世界貿易の大規模な縮小は歯止めがない事態となっている。各国の政治家がこうした世界経済の危機をどう認識しているのか気になる局面だ。
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防衛費が増えて自衛隊弱体化の現実!

安倍首相は、いずもの空母化や、F35Bの購入などで防衛費を空前の規模で増やした。おかげで「敵基地攻撃能力」の保有も出来そうでさぞかしご満悦だろうが、そのおけげで自衛隊が弱体化しているというのだから、驚きである。

「自衛隊を弱体化させる安倍政権」「防衛費傍聴の影で響く現場の悲鳴」という選択1月号の記事の見出しが目に付いた。防衛費の後年度負担は19年度で5兆3000億円に達するという。理由はアメリカからの対外有償軍事援助による兵器の爆買いだ。自衛隊の人件費と・糧食費と借金返済を合わせると防衛費の8割を占めると言う。

その結果、自衛隊ヘリの部品が「共食い」による中古部品となり、2018年の佐賀県でのヘリ墜落で2名が死亡したように、部品の共食いが増えて飛行が危険な状態だという。また陸自では弾薬予算がピーク時から4割ほど減り、訓練弾も激減していると言う。巨額な正面装備が後方支援、補給に回す予算が減少しているというのだ。

こうして自衛隊の戦力の弱体化が進んだのは、これまでの国防族が予算等の調整役をしていたのが、国防族でない小野寺防衛相になって現場の窮状が伝わらなくなったせいだという。アメリカの大統領の顔ばかり見ている首相の下でステルス戦闘機の99機の買い増しや、1兆円を超えるイージス・アジョアの導入など、日本の戦力は誰もが強化されると思っているが、実際の防衛力は弱体化しているというのだから驚きだ。

正面装備をアメリカから購入しても、ヘリや戦闘機の部品不足で「共食い」整備が増えれば事故も増える。弾薬がないので自衛隊員が口でパンパンと言うような訓練では話にならないのである。安倍政権は自衛隊の戦力が正面も後方も強化されるようなバランスを図るべきであろう。
中国の軍事力増強におびえて、正面装備だけ借金でそろえて、整備も満足にできないので戦力が低下するのは当たり前だ。国防族が反安倍の議員が多いので生じた一時的なものだと思うが、整備不良で死ぬのは自衛隊員なのだ。
中国の侵略体制が着々と進んでいるだけに、日本の防衛力の弱体化が心配されるのである。防衛力強化は是非対米自立の視点から進めてもらいたい。アメリカの兵器を買うだけではだめなのだ。

政策の重点・優先順位がないトランプの弱点!

トランプ政権が発足して半分の2年が過ぎた。公約を実行しょうと言う気持ちは分かるが、その施策に重点がない。普通政治には政策の優先順位がある。対中国貿易戦争や技術封じ込めが第一なのか?それとも北朝鮮の核放棄の政策が第一なのか?それとも中東の対イランが戦略的に重要なのか?さっぱりわからない?

トランプ大統領自身が戦略が分かっていないせいなのかもしれない。ふつう大国の中国に貿易戦争を仕掛けるのなら、同盟国を引き寄せて行うべきなのだが、トランプは北米自由貿易圏の同盟国への貿易戦争を始めに仕掛け、EUや日本にも赤字削減を迫っている。

自国第一主義を貫きながら、身勝手にも米軍基地受け入れ国支援の増額も要求する。まるで同盟関係をぶち壊し、自国の戦略を破壊するかのようなやり方だ。こんなことをすれば中国との間の覇権争いも不利にならざるを得ない、何よりも世界中への貿易戦争が、世界の貿易量を縮小させ世界大恐慌を招く可能性を高めている。

外交がハチャメチャなら、内政も無茶苦茶で、メキシコとの国境に壁を作る金は、公約ではメキシコに出させるはずだった。野党民主党の反対で政府予算が成立せず、政府窓口の閉鎖が続いている。移民をめぐりアメリカ国内の対立・分断はさらに深刻化した。

トランプ大統領の認識では、政策の戦略的優先順位を決めて、一歩一歩実現するという思考方法がないように見える。政策における議会は階級間の対立の妥協を図るのが役割なのだが、トランプ大統領には妥協の文字はないように見える。だから戦略が分かる部下たちは、あほらしくて次々辞めていくことになる。

これが覇権国アメリカの大統領なのだから、周りの同盟国が被害を受けることになる。いくらグロールリズムの米国債本位制の逆流現象とはいえ、迷走するアメリカ政治はあまりにも被害が大きい。

国際法違反の韓国に経済制裁出来ない現実!

韓国経済が破綻同様で、しかも米中の関税戦争のあおりを受け、公約の公務員を増やし、最低賃金を1万ウオンにする政策も放棄、その結果支持基盤の労働組合民主労総が政権の屈服を批判、既に支持率は45%まで低下し文在寅大統領、頼みの南北関係改善もアメリカの経済制裁の壁がありうまくいかない。

そこで出てきたのが反日キャンペーンだ、自衛隊旗を「戦犯旗」と難癖を付けたり、出稼ぎ労働者を「強制徴用」であるかのようにして最高裁判決をだしたり、解決済みの従軍慰安婦問題を財団を解散して合意を反故にしたり、自衛隊機に火器管制デ―ダ―を照射したり、挑発を繰り返している。1月10日には、徴用工問題で「日本の政治家や指導者たちが何度も政治争点化して、問題を拡散していくのは賢明な態度ではない。日本政府がもう少し謙虚な態度を示すべきだ。」と年頭の記者会見で日本政府を批判した。犯罪者が説教を垂れるのだから相手にすべき指導者ではない。

さすがに日本政府も頭に来たようで、河野外相が韓国に対し関税引き上げを官僚に要求したが、日本には外国を制裁する根拠となる法律がなかったので、制裁するとなるとこれから法案を作らねばならない、ということが分かった。つまり国際法違反の韓国に対し、日本は打つ手がない状態で、これでは韓国になめられるばかりだ。今のままでは政権が変わるたびに謝罪し、金を払い続けなければならない事態になっている。

政府は、強請りたかりのならず者国に対し、経済制裁法を早急に作るべきだ。韓国の文政権は自分たちで条約を反故にしながら、あたかも日本が何度も政治争点にしたかに偽装する。まさしく悪辣なヤンバンの手口である。敵が戦争行為一歩手前とも言うべき火器管制デ―ダ―を照射しても、日本は何もできないのでは政権担当能力がないに等しい。

日本はキチンと戦争賠償を行っているのだから、それを反故にする方が国際法に違反しているのだから、与野党はきちんと経済制裁が出来るように法律を急ぎ作るべきである。

文在寅政権失速で日本への挑発外交が激化!

「ロウソク革命」から生まれた政権は、始めは70%を超える高支持率を誇った。ところが文在寅は弁護士で経済が分からない。元々公約の最低賃金を1万ウオン(約1000円)にする。公務員を10万人増やして経済を好況にし失業を解決する、という公約が無茶だった。昨年最低賃金を前年比16,4%あげ、今年も同10,9%上げる決定をしたことが不況の経済を一掃沈滞させた。

政権失速の第一の原因は、この猛烈な政府の賃上げに、国内の零細業者が反発しただけでなく、国際通貨基金(IMF)や経済開発協力機構(OECD)から懸念の声が出て、文政権は最低賃金「1万ウオン公約」を断念した。すると同政権の支持基盤である労働組合の民主労総が資本家に屈服したと批判に回り、政権への支持率が急落することになった。民主労総は文政権の進める「週労働時間52時間制」にも反発している。こうして2018年12月14日の韓国ギャラップの世論調査では支持率は45%になり、不支持も44%なり、支持率と不支持率の逆転は目前となった。

政権失速の第二の原因は政権幹部の不祥事だ。文氏の後継者の一人李在明京畿道知事が公職選挙法違反で起訴され。大統領府儀典秘書官が飲酒運転で逮捕され免職になり、駐ロシア大使の金銭授受疑惑など不祥事が続発していることだ。

政権失速の第三の原因は、文大統領が最大の成果として宣伝してきた南北関係の改善だ。その象徴的な北朝鮮の金正恩委員長の年内ソウル訪問が失敗した。北朝鮮に対する韓国の独自制裁措置を骨抜きにし、北朝鮮に人道支援を強化した事で金正恩委員長のソウル訪問を取り付けたのであったが、北朝鮮は強欲で金剛山観光や開城工業団地の再開まで持ち出した。これ以上のアメリカの経済制裁を無視することはできず、結果金正恩委員長のソウル訪問は実現しなかった。

来年の、2020年には国会議員選挙がある。それなのに支持基盤の民主労総が反対に回り、文在寅は四面楚歌状態になりはじめた。なんとか支持率を上げないと、このままではパク前政権のように大統領の弾劾もありえる事態となった。そこで文在寅の切り札は「反日カード」を切ることであった。自衛艦の「戦犯旗掲揚反対」、強制徴用をめぐる最高裁判決、慰安婦合意を覆す財団の解散、自衛隊機へのレーダー照射事件などで日本を挑発し、反日の世論を巻き起こすことしか文在寅の活路がないまでになった。したがって今後も韓国政府の日本挑発外交が続くであろう。関係者は警戒すべきだ。韓国では自衛隊機を撃墜すべきだった、との過激な論も出ている。日本政府はこうした挑発に対し経済制裁等、適切に反撃すべきで、そうしないなら事態はエスカレートするであろう。

金正恩訪中の持つ戦略的意味!

今回の金正恩訪中は習近平主席の招待と報じられている。北朝鮮の非核化を具体化することを優先するアメリカと、核廃絶に向けた各段階での相応の措置、すなわち見返りを求める北朝鮮の駆け引きで、米朝交渉はこう着状態となった。北朝鮮の核兵器を放棄せずに対話ポーズで見返りを手にしようとの思惑は外れた。

金正恩の最大の誤算は、アメリカと中国の貿易戦争や技術支配をめぐる戦略的対立が激化したことだ。これによって北朝鮮カードが中国にとっての外交的戦略価値を持つようになった。国連の経済制裁が北朝鮮経済に与える打撃は大きく、北朝鮮はアメリカが核放棄の具体化を要求しているので、核を放棄したくない北朝鮮が生き延びるには、韓国や中国の人道支援や制裁の例外措置に頼るほかない。
民族和解による「核保有の統一朝鮮」を夢見る文在寅大統領の、南北鉄道連絡のための調査で、燃料を満載した試験走行用の列車が韓国から北朝鮮に向かったように、韓国は北朝鮮への人道支援に極めて熱心だ。韓国では非政府組織(NGO)を中心に北朝鮮への人道支援の動きが出ている。北朝鮮を南北から経済的に支えているのは韓国と中国だ。今回の金正恩訪中はアメリカとの核放棄の交渉の打ち合わせと人道支援を得るのが目的であることは明らかだ。

中国の習近平主席が4日中央軍事委員会の軍事工作会議で演説し「予測困難なリスクが増えている」との危機感を示した上で「軍事闘争の準備をしっかりと行い、強軍事業の新局面を切り開くよう」指示したのは、アメリカの中国への圧力が貿易・技術・金融だけでなく中国共産党の解散を狙っていることが明らかなので、軍事闘争の決意を示すことで交渉中の米中貿易交渉での妥協を得ようとしているのである。習近平にとって北朝鮮の核放棄は唯一アメリカと利害を同じくする問題であり、北朝鮮カードの価値が上がり、米中の覇権争いの駆け引きのカードとなった。

つまり北朝鮮の核放棄の課題をダシに米中から利益を引き出そうとした狙いは外れ、米中の覇権争いに巻き込まれ、経済制裁の圧力を凌ぐために中国の人道支援にすがるしかないことになった。こうした局面では、金正恩の核放棄でアメリカに接近し、段階的に経済的利益を得ることは極めて難しくなった。ここでいう段階的に、という意味は核放棄をせずに、経済的利益だけを獲得する、いつもの「やらずぼったくり」の詐欺的手法の事である。

中国と北朝鮮というアメリカと交渉中の2国の接近は、北朝鮮の核放棄を唯一の外交成果としたいトランプ大統領の思惑も、また困難にしているのである。

政府は外国人の土地買収を規制せよ!

たかり強請り外交の反日国の韓国人が対馬の土地を買いまくり、戦略的要地に韓国人観光客相手のホテル等宿泊施設が作られ営業している。韓国内では対馬が韓国の領土だとする宣伝が既に行われている。明らかに竹島にように、侵略目的の土地買収と素人でもわかる。

同じく反日国で日本侵略の野望をいだく中国は、自衛隊基地周辺の土地を計画的に買収している。奄美や南西諸島の無人島を買収する動きも示している。また北海道では大規模な中国人による土地買収と開発が進み始め、北海道への100万人移住計画すらあると言われている。新潟では中国政府による広大な土地が買い取られた。明らかに中国人による日本の土地買収は計画的かつ戦略的・軍事的狙いと知れる。

領土を守り、国民を守り、国家の主権を守るのが政府の役割なのに、売国的右翼政権の安倍政権は外国人の土地買収に対し何もしない。外国企業のためのカジノ法案や水道の民営化法案や入管難民法改正など外国の企業や労働力の流入の法案はやすやすと成立させる。中国人労働者だけで既に何10万人と流入している。中国では日本人は自由に土地を買えないが、日本では外国人は自由に土地が買える。外交とは相互主義ではないのか。この国の政府の売国ぶりは話にならない。

戦後の70年間に自民党は売国従属政党となり、国家の土地買収さえ規制できない。国民の世論に押され一度は自民党内に、外資による土地買収規制を検討する「安全保障と土地法制に関する特命委員会」が2013年に発足したらしいが、何もできない事態が続いている。

国土保全のための法案すら作ることが出来ない政府が、安全保障を語る資格はないというべきだ。安倍首相は口を開けば「改憲」を主張するが本気でやる気は皆無だ。野党を9条護憲という法的観念論にはめ込むのが狙いにすぎない。時代は経済危機と軍事力による国境線の変更の時代に突入しているのに、国土を守るための法案一つ出来ないのだから安倍政権にはもはや期待できない。やる気がないなら潔く政権を去るべきである。

虎の尾を踏んだ中国企業ファーウェイ!

アメリカと中国の戦争は貿易戦争から技術戦争へと進み始めた。中国・華為技術(ファーウェイ)の副代表がカナダで逮捕された事件は、アメリカ政府が中国の1私企業を攻撃し始めた号砲である。中国政府は対米貿易で上げた巨額の利益を技術開発に投じ、アメリカの技術を2025年に追い越す目標を掲げた。「中国製造2025」は、世界中から1000人の技術者を中国に集める壮大な技術開発計画である。

この中国の技術覇権を支えるのが華為技術(ファーウェイ)だ。ファーウェイが昨年9月に発表したスマホ向けCPUの能力は衝撃的な内容で、世界最先端の回路線幅7ナノメートルでAIの要となる機械学習や画像処理能力を劇的に引き上げた一方、電力消費を大幅に抑えた。「このCPUを使えば、大群衆の中から特定の個人を見つけ出して暗殺する自立攻撃型ドローンなど簡単にできてしまう」(IT関係者・月刊誌選択1月号記事)という。

華為技術(ファーウェイ)は携帯電話の基地局設備、携帯電話、ルーター等の生産で世界のトップに並び始めた。同社は世界全体で18万人の従業員を抱え、その45%が研究開発スタップだという。年間の研究開発費は2017年で1兆4千億円に上る。これはアメリカIT企業全体の開発費を1社で上回る規模である。今後劇的に進む「戦争のデジタル化」に置いて、ファーウェイの開発力に対抗できるアメリカのメーカーは存在しない、と言われている。アメリカ政府が危機感を強める理由がここにある。

とりわけアメリカのトップ企業は設計はアメリカで行っても、生産では中国に依存している。今後AIロボット兵器を生産する上でアメリカ国内では量産できない現実がある。トランプ政権が工場をアメリカに戻せと叫ぶのは、アメリカのトップ企業が製造面で中国に依存している現実があるからだ。アメリカは技術でも、兵器生産でも中国に対抗できなくなりつつあるのだ。

こうした事は資本主義の不均等な発展の結果であり、アメリカが軍事・技術・生産で世界の覇権を維持するには華為技術(ファーウェイ)を叩きつぶす以外にないのである。つまりアメリカと中国の貿易戦争や技術戦争は妥協が難しいのである。習近平政権が貿易戦争で妥協しても、アメリカの技術面の封じ込めは続くのであるから、アメリカと中国の覇権争いは長期化が避けられない。

米ソの冷戦と違うのは、米中の「新冷戦」は双方が同一市場で相互に依存していることである。習近平主席が元旦のあいさつで、全力で軍備拡張を訴えたのは、アメリカに妥協を促すのが狙いである。現状の戦力では中国はアメリカと妥協せざるを得ないのである。しかしアメリカ政府の戦略的狙いが中国共産党の解散であるなら、米中の妥協は難しい。米中の対立は貿易・技術・金融に波及し、最終的には中国の屈服で終わる可能性が強い。その時中国国内が大動乱に見舞われることは避けられないであろう。

支持基盤が揺らぎ始めた習近平の危機!

昨年12月13日に中国国営中央テレビの政治局会議のニュースが外国人記者たちを驚かせたという。その内容は2点あり、1点は「反腐敗闘争は既に圧倒的な勝利を手にした」と反腐敗闘争を総括した事、2点目は「強大な国内市場を形成し、経済の全体的な水準を高める方針を固めた」という点である。

つまり習近平の独裁的な権力を固めてきたのは反腐敗闘争で政敵を失脚させてきた故であった。その反腐敗闘争が終わったということは習近平政権の弱体化であり、権力構造の変化を示している。また経済政策で内需拡大政策への転換は、アメリカとの貿易戦争での強硬姿勢を改め、妥協もしくは屈服への転換の可能性がある。

中国共産党の幹部達の親族は特権を利用してビジネスを展開し、巨大な利益を手に入れ、巨額の資産を欧米に隠している。習近平の対米強硬姿勢は幹部達のビジネスが打撃を受け、資産が凍結される可能性もあり得る。昨年夏の北載河会議で習近平下ろしの動きがあったが、習近平派が対米強硬姿勢を転換することを条件に妥協が成立したと見られている。

習近平にとっての困難は、アメリカのトランプ政権が妥協をするどころか、戦線を貿易戦争から技術覇権・ハイテク戦争、さらには為替操作に反対する金融戦争へと拡大する動きを示していることだ。アメリカの強硬姿勢をみて在中国の外資系企業が撤退やリストラを発表しだした。石炭・鉄鋼業で180万人のリストラが不可避と言われ、シャープを買収したホンハイ精密工業が昨年10万人のリストラを発表した。同社は年内に34万人のリストラを行う計画といわれる。また多くの企業がアメリカの高関税を避けるため工場を東南アジアへ移転しつつある。こうして高度成長を続けてきた中国経済は大量失業時代へと入り始めた。

習近平政権は党の長老達に求められてアメリカと妥協し始めると、軍や対米強硬派の反対に直面し、失業労働者たちの強い不満にも直面している。中国の経済危機は深刻で、内需拡大策も成功するとは思われない。何故なら毛沢東が集団化を推し進めたため、輸出基地にならない内陸部・特に農村部は自給自足経済であるので、内需拡大策は失敗する可能性が極めて強いのである。

中国における経済危機は、政治的変動へとつながる可能性もありうるであろう。アメリカが狙っているのはまさにこれであり、中国共産党を旧ソ連のように解散へと追い込むことであると見るべきであろう。中国の内政すなわち経済危機と政治危機から目を離せなくなった。

先を見通せない世界経済の行方!

一般的に政治は経済の集中的反映であるが、今日の世界経済の揺らぎはトランプ大統領の「アメリカ第一主義」が世界経済を揺さぶる事態の根源である。もちろんトランプの政治はグローバル化の反動であり、一時的な揺り戻しとも言えるものであるが。

グローバル経済が資本主義の不均等な発展を促し、その結果中国が世界大2位の経済大国としてアメリカの覇権を脅かし始めた。米中の貿易戦争は長期化が確実になりつつある。もちろん米中の覇権争いがかっての「冷戦」と違うのは米中は世界最大の貿易相手国であり、対立もしているが依存面も大きいことだ。つまり米中の「新冷戦」はかっての米ソの冷戦とは根本的違いがあることを見ておくべきである。

トランプの「強いアメリカ」は、アメリカの1国覇権主義を維持しょうとするものであり、それゆえ中国の技術覇権計画=「中国製造2025」をアメリカの覇権への挑戦として、その代表的企業である「中国・華為技術」(ファーウェイ)を叩きつぶしたい、というのがトランプの戦略であるようだ。

トランプの間違いは、第一にアメリカの経済覇権のための戦略としてのTPPを理解せず、離脱したことだ。第二に貿易赤字の捉え方だ、アメリカの巨大な貿易赤字はアメリカが世界通貨(ドル紙幣)を印刷し、紙きれ(ドル紙幣)で商品を買いついけた結果である。ところがトランプ大統領は貿易赤字を捉えて「略奪している」と貿易赤字国を攻撃している。つまりトランプはアメリカの通貨発行益による利益の結果を「略奪」と呼んでいるのである。アメリカは紙切れで商品を買い、貿易黒字国に国債(=紙切れ)を売り付けてドルを還流する。ドル通貨の下落はアメリカの借金が消えていくことであるのに、トランプはこの債務国戦略を攻撃しているのである。

今のところアメリカ経済は好調だが、いずれ米中の貿易戦争が長引けば世界経済が大恐慌にはまりこむ可能性が強い。世界的な規模での貿易戦争は、世界の貿易量を縮小するので大恐慌は避けられそうもない。つまり次の世界的不況は過剰に発行されたドル通貨の下落、すなわちドル安・円高を伴うので日本経済もただでは済まない。こうした不安が新年の大発会で株価が低落する原因である。

つまりトランプ恐慌は、アメリカの一極支配を維持する世界経済に大打撃を与える可能性性がある。貿易戦争で中国側が屈服したとしても中国経済は打撃を受け、アメリカや世界中の経済も打撃を受けることになる。こうした不安が年末から新年にかけて世界の株価の乱高下を生みだしているのだ。つまりトランプの政治(=アメリカ第一主義)がアメリカの覇権の回復につながる保証は何もない点を見落としてはいけないのである。
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