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アメリカが指導的立場を放棄したと見るドイツ!

NATO首脳会議と、その後の米露首脳会談は欧州のブロック化への流れを強めたように見える。ドイツ紙ウェルトは23日付社説で欧米関係が「転機」を迎えたとの考えを述べている。同紙は「トランプ氏が従来の欧米秩序を疑問視し、アメリカの地政学上の座標じゅくを決定的に変える」ということが現実味を増したとみている。

同紙社説は、トランプ氏がNATO首脳会議では国防費への不満から「意図的に同盟国を撃沈」する一方、プーチンロシア大統領には同調し、「特別な関係を築こうと努める」ように振る舞ったと分析。この両会合からは「少なくともアメリカが欧米の指導的立場を放棄した事が明らかとなった」との見解を示した。欧州には、トランプの欧州の信用を損なう数々の発言でNATOを「真の意義で破壊した」との見方が広がりを見せている。

ドイツの著名なジャーナリストで週刊誌ツァイトの元編集長のテオ・ゾンマー氏も24日同紙のコラムで「冷静にトランプ氏と折り合おうとするやり方」では「もはや不十分」であり、アメリカ抜きで欧州の安全保障体制を構築するため、欧州連合内の防衛協力の加速、並びに英仏核戦力を欧州全体の抑止力と位置付け、その計画にドイツも参加すべきだと主張した。

こうした動きが示しているのは、トランプの「アメリカ第一主義」の外交が欧州のブロック化を促し、米・欧間の同盟を、もはや過去の事にしつつある事だ。保護貿易主義が世界のブロック化を促し、世界大戦を招いたことは歴史の教訓だが、トランプ大統領にはそうした教訓は見えておらず、身勝手な外交で米欧の同盟関係を破壊し、欧州を敵視し、ロシアを敵から「競争相手」と、その位置付けを変えた。

アメリカが構築した戦後の秩序を、アメリカが壊していること、こうした動きが示しているのは戦後のアメリカの一極支配の国際秩序が終わりを迎えたこと、世界は独裁国家のロシア・中国そして欧州・アメリカの主要国がブロック化の道を進み始めたということだ。つまり世界は多極化の道へと進み始めたと言える。

こうした戦後の秩序の根本的変化の中で、日本はいつまでもアメリカの従属国でいいのか?対米自立の時を迎えているのではないか?との戦略的課題が浮上している。世界情勢の戦略関係の変化の中で、日本は自分の国は自分の力で防衛する決意が何よりも求められている事を指摘しなければならない。
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異次元金融緩和によるバブル崩壊は近い!

アメリカの株価は歴史的な高さにある。今のアメリカ経済が大バブル状態で崩壊が近いのは明らかだ。しかもトランプ大統領が「アメリカ第一主義」で他国に関税をかけて、貿易戦争を引き起こしている。貿易は縮小する。必然的にアメリカ国民は高い価格の商品を買わねばならなくなる。バブル崩壊はいつ起きてもおかしくないのは明らかだ。

日本経済を見るとアベノミクスで株価のつり上げに年金積立金管理運用独立行政法人が年金資金40兆円をつぎ込み、また日銀が年6兆円の規模で買い入れている株価指数連動型上場投資信託が保有する株は24兆円で、計64兆円の公的資金が株価を吊り上げるために資金投入されている。

我々は何回も書いてきたが、景気がよくなれば株価は上がる、しかし株価を上げても経済はよくなるわけではない。つまり今の日本経済は公的資金の投入によるバブル経済なのである。国内株式全体の時価総額は約665兆円でうち64兆円が株価つり上げのために投入された公的資金である。その率は9,6%である。

バブルが崩壊したら政府と中央銀行が手厚い経済対策を行い、異次元金融緩和による救済策を行ってきた。バブルの傷を新たなバブルで癒すようなもので、いつかはバブルが崩壊する。証券界には「山高ければ谷深し」との言葉がある。アメリカ経済の現状を見ればバブル崩壊は目前に近づいている事は明らかだ。アメリカのバブルが崩壊すれば日本経済もバブルが崩壊するのは確実だ。

資本主義経済は産業循環を繰り返す、この世の全てのモノは生成・発展・消滅の過程を経るのだ。冷戦後の「平和の配当」を求めて強欲の資本主義へと舵を切った付けを、先進資本主義国が払う時が近づいている事を自覚した方がいい。アベノミクスの崩壊は年金資金40兆円が消えるということである。単なる経済危機で終わらず、政治危機につながる事態を引き起こすであろう。

安倍首相は9月の総裁選でさらに首相職を続け、アベノミクスを続けるなら、地獄を見ることになるであろう。賢い首相ならここで引退する。今のまま安倍政権が続けば安倍首相は日本経済を破たんさせた男として歴史に名を残すことになるであろう。

防衛大学校でのいじめ・暴行が多発!?

7月25日付け「しんぶん赤旗」は一面トップで幹部自衛官の養成期間である防衛大学校で、上級生らによる下級生への暴行、いじめ、セクハラが横行している事を報道している。この報道によると内部資料は2016年5月に国と加害学生を相手に損害賠償請求訴訟を起こした弁護団が裁判手続きや情報開示請求で入手したもので、元防大生は休学から退学に追い込まれたという。

防大が開示した07年から16年までの10年分で、規律違反は合計1136件、うち懲戒処分を受けたのは約半数の550件で、平均すると規律違反は月に10件程度、懲戒処分が月5件程度になる。いじめの内容は危害学生らにズボンと下着を脱がせて陰茎を掃除機で吸引した、とかポットのお湯をかけた、とか殴って鼓膜が破れた例もあったという。

「私的制裁には暴力、脅迫、わいせつ行為、盗撮、暴行・傷害、窃盗、横領、強制わいせつ、準強姦まであったという。陰毛に火を付けるのを「ファイヤー」毛剃(髪を切る)、「食いしばき」(=ラー油の一気飲み靴墨を入れた食べ物を与える)などもいじめでやられているという。旧日本軍もいじめが深刻な部隊であったが、これが将来自衛隊の幹部を養成する防衛大学校でこうしたいじめ・暴行の伝統が残っていた事は、多くの日本国民に衝撃を与えるものである。

自衛隊内に今も残るいじめによる自殺が多いこともこうした防衛大学校でのいじめ・暴行が影響しているのではないのか?日本は自衛隊だけでなく大学や職場にもいじめが行われており、年間3万人近い自殺者が出ている。こんな防衛大学校では、自衛隊内のいじめの酷さも理解できる。防衛大臣はこうしたいじめを厳しく禁止させないと自衛官不足はさらに深刻になるであろう。

多くの国民はこんないじめ・暴力が蔓延る自衛隊で日本の防衛は大丈夫なのか?心配になる。いじめが蔓延る組織が強いわけがない。関係者は反省してほしい。

財政を破綻させて国難を呼び込む安倍政権!

日本の国債発行残高が増え続けている。財務省によれば今年6月末時点の「日本の国債発行残高」が1053兆4676億円になった。小渕政権の時の経済対策の事業規模は24兆円ぐらいだったのが、安倍政権は70兆円を超える大型経済対策を連発した。

国債とは、税金の先取り請求権のことであり、子や孫の世代の税金を安倍政権は無責任にも使いまくっているのである。まさに政権の延命のために「異次元金融緩和」をアベノミクスの名で行っている。安倍政権は消費税増税も先送りした。全て政権の延命のためだが、この財政政策を最近は「国難突破」と称して進めている。財政を破綻させて国難を呼び込みながら「国難突破」と称するのだからこの政権の欺瞞性は驚くほどだ。

もりかけ問題で政治家や官僚のモラルが地落ち、日本人の個人金融資産を奪うためのカジノ法案を強行採決するのだから、権力の腐敗・売国性は際限がない。日本社会はいま金持ちはますます富、貧乏人はますます貧乏になっている。

安倍一極支配とは右翼政権の翼賛体制のことであり、トランプ政権のためなら高価な兵器も何倍もの価格で買う、イージスアショアは一基1000億円であったのが、2基で5000億円とか6000億円と言い出した。アメリカのためなら安倍政権はいくらでも貢ぐ。この売国政権は株価が下がり始めると年金資金で株価を買い支えている。好景気なのは見せかけで、裏では巨額の借金が積み上がっているのだ。国債の発行残高が1053兆円にまで増やして、国難を呼びこむ安倍政権は1日も早く退陣して貰いたい、というのが国民の切実な願いなのである。

今のままなら株価が暴落すれば年金資金が消えてしまい、高齢者の年金額が半減しかねない事態なのである。森友学園問題や加計獣医学部問題で明らかになったのは安倍政権の国有財産の私的利用であり、国民に対する裏切りなのに、自民党内からはそれを咎める人物が出てこないのである。自民党政権はもはや復元力を持たない。それでも持っているのは野党がバラバラだからだ。野党は政権の受け皿を一刻も早く作るべきだ。

米朝首脳会談にイスラエルが「疑問」!

月刊誌「選択」の7月号「情報カプセル」によれば、6月12日の米朝首脳会談に付いてイスラエルが表向きの称賛とは別に、内部では厳しい見方をしていた事を紹介している。それによるとイスラエル外務省が会談直後に作成し、世界各地の大使館に送った文書が、マスコミに漏れニュース番組で紹介された。

ネタニヤフ首相は「歴史的会談だった」と表向き称賛したが、漏えい文書では「会談前に米国が説明していた事と、共同声明の間にかなり落差がある」と率直に認め、特に「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の文言が盛り込まれていない事に付いて、強く疑問を呈している、という。

イスラエルは、北朝鮮とイランが核開発で関係が深い事を把握しており、北朝鮮の非核化が曖昧な解決になることに、極めて強い警戒心を持っている。したがってこの文書はイスラエル政府が意図的にマスコミにリークしたと見られている。

イスラエルのハッカー部隊は、今年4月イランの秘密施設から大量の資料を手に入れており、ネタニヤフ首相はこれを受けて「イランにはアマド計画という、核兵器開発計画があった」と公表した。イランの核開発は北朝鮮が指導しており、イスラエルはイランの核施設への空爆もあり得る局面を迎えている。

つまり、トランプ政権の北朝鮮の非核化が失敗に及べば、イランの核開発も現実の問題となり、イスラエルの核の脅威は厳しい局面を迎える。トランプ政権をイスラエルは批判はできないが、イランの核開発問題が深刻な局面にある以上、アメリカの対北朝鮮政策の甘さをイスラエル政府は自国国民に知らせておく必要があったものと見られる。

今年4月にバクダッドでロシア・シリア・イラク・イランの4カ国の諜報機関が会合を持っている。シリア国内ではイランとイスラエルが既に交戦しており、アメリカのイランへの経済制裁の方針もあり、イスラエルも追いつめられているが、イランも追いつめられている。つまりイスラエルのイランの核開発施設への攻撃があり得る局面が生まれている。そのような情勢の時にアメリカの北朝鮮との「ゆるい非核化」の動きは、イスラエルにはいら立ちを強めざるを得ないのである。

トランプの北朝鮮への長引く対話路線が中東での戦端を開くためのモノなら理解できる。今後、イランとイスラエルをめぐる軍事的対立は不可避となったようである。

中東を戦乱に巻き込むトランプの狙い!

中東の調停役のオバマから、イスラエル支持のトランプへの変化は、中東の矛盾関係を急速に精鋭化している。イスラエルはイランの核開発科学者の暗殺を進めていたが、オバマ政権は作戦中止の圧力をかけた。ところがトランプ大統領の登場で事情は一変し、イスラエルはイランの核開発科学者の暗殺や核情報のハッキング、政府施設へのサイバー攻撃等の秘密工作への歯止めがなくなったと言われている。

これに対しイラン側は、今年シリア領内でイスラエル軍とイラン軍が直接交戦する事態となって、イラン側もイスラエルへのサイバー攻撃やスパイの摘発、海外での要人暗殺など、イスラエルの攻撃に対抗するようになった。こうした時、トランプ大統領は、米英仏独ロ中の6カ国とイランが結んだ核合意から離脱し、イランに「史上最強の制裁」を口にし始めた。

トランプは日本を含むイラン産原油輸入国に対し、輸入を完全に停止するよう要求し、応じない国の企業にはアメリカの金融システムから締め出す等の「2次制裁」を課す方針を打ち出した。この制裁の再発動は第一次が8月6日、第2次が11月4日である。これに対し、イランのロウハニ大統領は「他の国が輸出できるのにイランだけができないのなら無意味だ」としてホルムズ海峡の閉鎖を示唆し、最高指導者のハメネイ師もこの発言を指示した。

トランプ大統領は再選に向けて第一段階として中間選挙を勝利しなければならないのでイスラエル寄りの政策でユダヤロビーとキリスト教保守の支持を固めようとしている。また中東に新たな戦乱をまき起こせば、産油国の多いこの地域は支払い能力のある巨大な武器市場になる。アメリカの最大の商品は今も兵器なのである。

日本は過去にアメリカの政策変更でイランの「アザデガン油田」の開発権を放棄させられた事があった。現在の日本のイランからの輸入量は全体の5%ほどだが、これも10月までにゼロにしなければならなくなった。しかもイランとイスラエルの争いを今以上にたきつけるとホルムズ海峡の閉鎖が起きかねず、そうなると日本の原油輸入量の80%が止まる可能性がある。これはまさに国家的危機で、アメリカの政策が変わるたびに日本は被害を受ける関係にある。

しかもアメリカ・イスラエルとイランの闘いは長期化する可能性がある。もちろんイランからの最大の原油輸入国の中国が、アメリカとの貿易戦争の真っただ中なので、イラン原油の輸入をやめるわけがなく、したがってトランプの制裁圧力は失敗に終わる可能性が高い。問題はそれでも日本はイランから原油の輸入を止めるのであろうか?ここには独立国としての主体制はなく、従属国としてアメリカの言いなりになれば、日本はエネルギー危機に見舞われる事になる。日本はホルムズ海峡の閉鎖だけは招くことのないように同盟国としてトランプに警告した方がいい。いつまでもアメリカの言いなりになっていると世界経済がトランプ恐慌になりかねない。

IR法案通過に狂奔する自・公・維は売国奴!

ばくちを合法化するのでは、あまりにも悪法に過ぎるので、あたかもイメージの良い高級リゾートであるかに偽装した「統合型リゾート(IR)」(実施法案)とした。しかもそれが高い経済効果があるかのように宣伝しているのだから、この法案に賛成した自・公・維3党は悪辣で、実際は新たな自己の利権の創出でしか無い。

トランプ米政権の最大の支持者がカジノ成り金で、トランプの口利きでこの法案を成立させようとしている3党(自・公・維)は、日本人の個人金融資産を外国人に進呈する売国奴と非難されても仕方がない。カジノは何も生産しない、ただ胴元が金を巻き上げる仕組みに過ぎない。カジノが生産するのは犯罪だけで、その意味では日本社会を劣化させ、増え始めた観光客も減少するであろう。外国人観光客は日本文化と、美しい国土と犯罪の無いモラル社会、日本に魅力を感じているのであって、カジノに魅力を感じているのではない。

カジノ実施法案によれば監督機関である「カジノ管理委員会」が免許を交付する、当面IRの設置は全国で3か所で、北海道・大阪・和歌山・愛知・長崎等の都市が手をあげている。ラスベガスやマカオのカジノ業者から「カジノ管理委員会」=政権与党にはさぞやワイロが何億円と入るのであろう。

自国の国民の資産を外国のバクチ業者に自由に金を巻き上げさせること自体、反民族的・売国的行為であり、いくら日本がアメリカの従属国だと言っても、政治家なら、していいこととしていけないことの区別は持ってもらいたいものだ。安倍政権は何もかもトランプの言いなりで、民族的利益をすべて売り渡す売国政権なのである。

大阪に「統合型リゾート(IR)」を作ろうとしている維新は、新たな利権を「改革」とか「大阪都構想」と言い換えているだけで、ただの利権政党に過ぎない。それは地下鉄の民営化構想にも通じるように自分たちの政治利権作りにすぎない。日本国民は勤勉で、老後の事を考えて貯金をしているのだが、その国民の1600兆円と言われる金融資産を外国のカジノ業者に進呈する法案を成立させた自・公・維は、「売国3党」と非難されるべき売国奴なのである。大阪府民は維新をこれ以上支持してはいけない。

日本国民は今後この3党には絶対に投票しては行けない。国民の資産を外国人に巻き上げさせる法案を恥ずかしくもなく成立さるような自民・公明・維新はその民族的裏切りの付けを今後払うことになるであろう。

混迷の世界の中でトランプ再選が持つ意味!

NATOの首脳会議でトランプは、欧州諸国が現在目指しているGDP2%の軍拡を、さらに2倍にするよう要求した。またロシアから石油と天然ガスを買っているドイツを「ロシアの捕虜」と批判した。また「経済的にはドイツは敵だ」とまで言った。

そのトランプ大統領がロシアを訪問すると、プーチン大統領と関係改善に付いて合意し、ロシアが米大統領選に介入していない事を強調し、トランプはロシアを「競争相手」と表現した。またトランプ大統領はプーチンを秋の中間選挙の次期に訪米するよう要請した。

トランプ大統領は帰国後10日に、東部ペンシルべニア州で演説し、再選を目指す2020年大統領選のスローガンは「キープ・アメリカ・グレート!」(アメリカを偉大にし続けよう)だと明らかにした。普通再選への動きが出るのは中間選挙後なのだが、トランプ陣営は既に多額の資金を集め、選対法部長も決めている。トランプ大統領は英人ジャーナリストのインタビューで、再選するかと問われて「完全にそのつもりだ。誰もが私に続投を望んでいるようだ。」とこたえ、その上で大統領を打ち負かすような民主党候補は見当たらない、と付け加えた。

確かに現状では民主党から大統領候補が2名出る可能性が強く、トランプの再選は動かないと見られている。そうすると世界はトランプの保護貿易主義があと6年続くと言うことである。トランプのアメリカ第一主義がまだまだ続けば、世界経済はブロック化が進み、世界貿易は縮小し、アメリカの同盟国はバラバラになり、したがってアメリカが偉大な国になるはずもない。逆に中国、ロシア、イラン、北朝鮮といった独裁国家がのさばるようになる可能性が強い。

資本主義の不均等発展の法則から、アメリカの相対的な力が減退しているのは事実で、アメリカが「息継ぎの和平」の局面にあることも事実だが。トランプの「息継ぎの和平」は独裁国家にいたずらに譲歩することであり、保護貿易主義で同盟国との関係を敵対的にするばかりで、これでは逆にアメリカ経済は衰退しかねない。

中間選挙で与党の共和党が勝利しても、2020年の大統領選までにアメリカ経済と世界の経済が不況局面に入る可能性は強く、したがってトランプ大統領の再選が確実とまでは言えないが、世界の戦略的混迷はさらに深刻化する可能性が強い。
日本は対米自立の戦略方向を目指し、多極外交と防衛力の強化を急ぎ、一日も早く、自分の国は自分の力で防衛できるようにしなければならない。世界は混迷ときな臭さを一層強めているのである。

貿易戦争と経済危機の中で習体制が揺らぎ始めた!

中国財政部の統計によれば地方政府の債務残高が17年12月末時点で16兆4706億元(約278兆円)に膨らんだという。この地方財政の危機から教師や官制メデア職員の給料の遅配が起きデモが多発する騒ぎとなり、そこから地方政府に罰金の徴収権を与えたので、今度はトラック業者が罰金に怒り、6月8日から全国的なストを行い、流通がストップする騒ぎが起きた。

中国は今や全国でデモやストが多発する事態となっている。こうした経済状況の中で米中の貿易戦争が起き、沿海部の多くの工場が生産停止に追い込まれて、株価も暴落した。習近平は側近の劉鶴副首相を責任者にしてアメリカとの貿易交渉にあたらせたが、交渉はうまく行かず、失敗を繰り返した。

こうした中で「米中貿易戦争を止めないと中国の経済が破綻する」との危機感が共産党内に広がり、習近平政権の民族主義を煽る外洋拡張路線等が米中貿易戦争を招いた、との声も出始めた。こうした中で人民日報等から習近平国家主席の名前が消える日が増え、北京や上海の「中国の夢」「偉大なる復興」といった習語録の横断幕も外され始めた。

7月初めには江沢民・胡錦とう・温家宝などの長老が連名で党中央に外交政策の見直しを求める書簡を出したという情報もある。同書簡は「党内にはいま、個人崇拝や左派急進主義等の問題があり、早急に改める必要がある」と記していると言われる。これらが習近平下ろしなのか?習近平路線の修正なのかは分からないが、習近平の力が陰りはじめたのは間違いないようだ。

今年8月の北載河の党長老が出る重要会議でどのような方向が出るのか見てみないと、習近平下ろしとは一概に言い切れない。しかし習体制が米中貿易戦争と経済危機の中で揺らぎ始めたのは間違いないようだ。つまり中国走資派指導部は、習派とその他の派閥の間で路線闘争が激化し、習体制が路線の修正を受け入れている事は間違いないようだ。
今年の北載河会議の行方が注目される。

孤立した2国が傷をなめ合う米露首脳会談!

トランプ大統領とプーチン大統領は16日フィンランドの首都ヘルシンキで首脳会談を行った。両者はシリア問題や書く軍縮で協力し、関係改善を図る方針で一致した。プーチン大統領は戦略核弾道の上限を定めた「新戦略兵器削減条約」の期限延長を提案し、トランプは「米ロは今問題を終わらせたいと考えている」と語った。

プーチンは米選挙干渉問題について「ロシアは干渉した事はない、アメリカの内政問題に介入する事はない」と語り、トランプは「ロシア疑惑の捜査はアメリカにとって災難で共謀はなかった」と語った。トランプ大統領はとことんオバマの外交を覆したいようで、今回の首脳会談は孤立した米露両国が互いに傷をなめ合うものとなった。

先にトランプはNATO首脳会談で、欧州諸国に軍事予算を4%にすることを要求し、ロシアから原油と天然ガスを購入するドイツ批判を行い、「ドイツは経済的には敵だ」とまで語った。トランプの孤立主義は北朝鮮やロシアなど独裁国家に甘く、同盟国に厳しい特徴が表れている。

とにかくトランプ外交は覇権戦略に基づくのではなく、オバマの逆を進める外交で、これでは中国やロシア等独裁国家を利するだけに終わりかねない。特に経済政策での保護貿易主義は世界貿易の縮小を招きかねず、非常に危険で、しかもアメリカ経済がそれで強くなるわけではない。現在のアメリカは金融国家であり、製造業は外国に移っているのであるから、今更鉄鋼産業やアルミ産業が再生するはずもない。

とにかくトランプの外交はアメリカの覇権固めの戦略がなく、同盟国と争い、独裁国家を利するだけのように見える。トランプにしてみれば中間選挙に向けて外交面の成果が欲しいだけなのかもしれないが、同盟国は戸惑うばかりで、しかも世界を大軍拡へ導きかねない危うさを秘めている事を指摘しなければならない。

米中の貿易戦争は未来の覇権をかけた対立!

中国は一党独裁の「軍産一体」の特殊な国家である。中国政府は近年中国進出企業に「基幹技術を提供するよう」要求するなどしており、またドイツやアメリカで高度技術を持つハイテク企業を買収するなど、国家の指揮のもと、軍事力の面でアメリカを追い越す戦略を展開している。特に人工知能の分野ではアメリカを追い越していると言われており、その高度技術の軍事への応用(AI軍拡と表現される)は2030年までにアメリカとの軍事面の差を逆転する可能性さえ危ぶまれている。

トランプ米政権はハイテク技術とその軍事面への応用で、世界支配をうかがう中国の野心的戦略に対し、民間の技術力を高め、先進的軍事技術の獲得に結び付ける中国の民間と軍事の一体化への警戒心を高めており、10日の中国製品2000億ドル(約22兆円)相当の関税を強化する制裁は単に中国が知的財産権を侵害しているだけではなく、未来の軍事覇権をアメリカから奪おうとしている事に対する戦略的姿勢であるようだ。

アメリカでは軍事・安全保障面での中国脅威論が台頭しており、この戦略的脅威が背景にあって米中間の貿易戦争が激化している事を見ておくべきである。米通商代表部がまとめた中国による知財侵害の報告書は、先進技術の開発力を底上げするため、産業界と軍事部門が一体的に取り組むよう求めた中国政府方針「軍民融合」に注目している。この中国政府の「軍民融合」は2014年「国家戦略」に格上げされ、2017年には専門の監督組織が新設された。

このような中国の軍産一体のハイテク振興策に対し、米政府は中国への輸出管理制度を強化する検討に入った。トランプ政権は6月下旬「米安全保障と技術面のリーダーシップを守るため」商務省に検討作業を指示た。米マスコミによればこの作業にホワイトハウスの国家安全保障会議も作業に参画するという。

資本主義の不均等発展は、米中の経済的な力を均衡させつつあり、アメリカは中国政府の軍民一体のハイテク振興と、その軍事への応用に戦略的危機感を持つに至ったようである。トランプの対中貿易戦争は単なる雇用を守る側面だけではなく、戦略的覇権争いの前段階の貿易戦争なのである。それだけに制裁合戦の妥協は難しく、妥協ができたとしてもそれは一時的なもの、中間選挙の勝利のための戦術的妥協であり、米中の覇権をめぐる対立は、基本的で、絶対的で戦略的だという点を見ておくべきである。

ドイツ批判を強めるトランプの思惑!

アメリカのトランプ大統領が11日ベルギーを訪問し北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席し、加盟国の国防費に付いて現在の目標GDP2%を倍増させるべきだと発言した。トランプはNATO事務総長との会談でもドイツの支出が少ないとして批判し、ドイツがエネルギー分野でロシアと結びつきを強めているとして「ドイツがロシアと多額の原油と天然ガスの取引をし、何十億ドルと支払うのは非常に残念だ。」として「ドイツはロシアの捕虜だ」と不満をぶちまけた。これに対し、ドイツのメルケル首相は「ドイツは独立国だ」と反論した。

トランプ大統領の発言は、アメリカの国防負担の軽減が狙いとしてあり、またドイツへのアメリカ産天然ガスの輸出が狙いだとも言われている。しかし我々の見るところそれだけではない。トランプは大統領選で対ロシア政策を見直す事を公約に掲げていた。トランプはこれまで公約は全て忠実に実践している。

アメリカが対ロシア制裁を解除すると、現状ではロシア市場は多くをドイツが手に入れる。これはトランプには気にくわない事だ。アメリカ軍がドイツに駐留して守ってやっているのに、ドイツは石油・天然ガスをロシアから買っている。この金はドイツから工業品の輸入に使われることになる。それが気にくわないのでドイツが現在GDP1%の軍事費を4%にすべきだと、そうしたらアメリカ製の武器が売れる、とトランプは考えた。

また北大西洋条約機構(NATO)が最近対ロシア軍の侵攻に対する新しい防衛戦として、バルト3国ではなくポーランドまで引く戦略を打ち出したのは、現状の欧州諸国の軍事力の脆弱性からみて、ポーランドの防衛ですら危ういと見られているのである。ポーランド軍の兵員は13万人でロシア軍の比ではなく、バルト3国とポーランドの軍事力を合わせた数字では飛び地のロシア領カリーニングラードのロシア軍の方が強力だと言われるほど、相対的なNATO軍の弱体が指摘されているのである。ポーランド政府が米軍の常駐基地をポーランドに作るようアメリカ政府に要請した。しかしトランプ大統領は「在外米軍は金がかかる」というのが持論なのでそれは難しい。

ウクライナのクーデターを仕掛けたことでロシアを地政学に目覚めさせたのが、そもそもNATOの失敗で、旧ソ連領へのロシアの巻き返しを、欧州は自力で防げ、というのがトランプの考えなのである。欧州との貿易戦争が激化していることもあり、NATOはアメリカの孤立主義で存亡の危機にあると言える。

中国のでっち上げスパイ罪で日本人が懲役12年!

2015年5月に中国せっ江省温州市の軍事施設の周辺で拘束された「イワセタカヒロ」氏が杭州市の中級人民法院で10日、懲役12年、約850万円の個人資産没収を言い渡された。中国では日本人は軍国主義で全て悪者と刷り込まれており、しかも日本人は軍事施設が何処にあるか知らず、カメラを持っているとスパイと見られることになる。分かっているだけで日本人8人が拘束されている。

菅官房長官は「日本政府として中国にスパイを送り込んだことはない」と語っているように、偵察衛星を多く持つ日本は中国の軍事施設等は手に取るように把握しているのであり、わざわざスパイを送り込む必要などない。全ては中国走資派指導部が、国内で気違いじみた反日キャンペーンを行っている結果、賞金欲しさにでっち上げられたものである。

日本政府は、中国に進出した日本企業に対し、中国政府が「基幹技術を提供せよ」と命じている不当な要求に抗議もせず、また中国の大型漁船が北海道北東沖で魚をねこそぎ捕獲し、日本の漁民のサンマ漁が4分の1に減少している事に付いても抗議もできない。中国は反日をやりながら技術の略奪、魚の略奪を行っており、その中国に日本政府は未だに援助を行っている。(対中ODAは、1979年に開始され、2013年度までに有償資金協力(円借款)を約3兆3,164億円、無償資金協力を1,572億円、技術協力を1,817億円、総額約3兆円以上のODAを実施してきた。)この援助は中国走資派幹部の掴み金となっており、日中の友好につながる援助でもない事は明らかだ。恩をあだで返すのが中国人なのだ。

それだけではない中国資本が大規模に日本の不動産を買い占め、特に北海道は中国資本が土地を買い占め、このままいけば北海道の中国人人口が膨れ上がる勢いだ。日本人は中国で土地や不動産を自由に買えないのに、日本を敵視している中国人に自由に振る舞わせる政府はどうかしている。外交とは相互主義が原則ではないのか!?言わば、日本政府の援助金で中国が日本の土地を買いあさっているのだ。

中国経済は大幅な賃上げで、もはや日本企業の投資価値はない。日本企業は投資を控えるとともに他の親日国に投資先を変えた方がいい。そうでないとスパイにされ資産を奪われ、反日デモの標的にされるだけだ。日本を軍事攻撃し、占領計画を持つ相手に、日本人の警戒心のなさはどうしようもない。日本政府は中国政府に反日キャンペーンを止めることを要求し、各種援助を停止し、対抗措置として経済制裁を付きつけるべきだ。

トランプの孤立主義が勢力圏作りを加速か?

世界の動きをみると、トランプのアメリカが孤立主義を強めている中で、中国が南シナ海の軍事的拠点化を進めるとともに、チベットに新たに3つの空港建設を始めた。これはインドの西部と東部を睨んだ軍事拠点と見てよい。中国は新疆ウイグル自冶区のタジキスタン側に壁を作る動きもある。イスラム過激派のウイグルへの浸透を警戒しているのである。また中国はアフリカへの野心を隠そうともしていない。

またロシアがキルギスやタジキスタンの中国側国境に軍事基地を建設しているのは中国の「一帯一路」で中央アジアを勢力圏に取られるのを警戒しているのである。ロシアはクリミア半島に橋をかけてウクライナを睨み、また中東への進出拠点化している。

欧州は東欧圏の組み込みに力を入れているが、ロシアに対する北大西洋条約軍の新しい防衛線をバルト3国を見捨てて、ポーランドまで引く新戦略が検討されている。つまりアメリカの孤立主義が独裁国家の中国とロシアの軍事的膨張を促している事を見ておかねばならない。

アジアでは北朝鮮の非核化の米朝協議で北東アジアが流動化している。またインドネシアはロシアに接近している。インドネシアはロシアから最新鋭の多目的戦闘機SUー35を11機購入を決め、また戦略爆撃機TUー95爆撃機の着陸を受け入れるなどロシアとの軍事協力に力を入れている。

いま世界の趨勢は民主主義国側が劣勢で、ロシア・中国・イラン等が攻勢に出ている。アメリカの孤立主義がロシア・中国の軍事的拡張主義を促しているように見える。トランプの孤立主義は「強いアメリカ」を作るどころか、アメリカを弱体化するのは確実で、世界は独裁国家が幅を利かす趨勢を強めており、いずれ民主主義国との覇権争いを招くであろう。

日本は防衛力を強化して、対米自立を目指し、こうした覇権争いに巻き込まれないようにしなければならない。

米朝交渉の食い違いが明らかに!

ポンペイオ米国務長官が金英哲朝鮮労働党副委員長との会談した7日、北朝鮮外務省報道官は、アメリカ側が「CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)だ、申告だ検証だと言って、一方的な非核化要求を持ち出した」としてアメリカ側の対応を「強盗的な要求」と決めつけた。

これに対し、ポンペイオ米国務長官は北朝鮮がベトナムに学ぶよう提案した。ベトナムが和平後経済成長し、アメリカの友好国となっている事を指摘したのである。北朝鮮は(1)朝米関係改善のための交流(2)朝鮮戦争の終戦宣言(3)大出力エンジン実験場廃棄(4)米兵遺骨発掘交渉開始、等の協議を提案し、段階的見返りを狙っている。つまり米朝間の非核化をめぐる交渉は具体化の段階で食い違いを見せているのである。

アメリカの安保専門家らは「北朝鮮は非核化に努力していると見せかけるため、巧妙に成果を小出しにし、トランプ大統領の関心を買おうとしている」との疑念を表明しており、北朝鮮の非核化が進まない場合、軍事行動の検討が必要との発言をしている。つまりアメリカは軍事行動で脅し、北朝鮮は中間選挙向けの成果をちらつかせる。これが外交の駆け引きである。

北朝鮮と中国はトランプ政権との交渉で在韓米軍の撤退を狙っており、したがって現在は時間稼ぎをしているが、トランプの再選のために秋の中間選挙前までに一定の成果を上げるように演出するものと見られる。

ポンペイオ米国務長官が「ベトナムに学べ」と発言した事は、北朝鮮と中国にとっては「パリ和平協定」で米軍が南ベトナムを引き揚げた後で2年後に北ベトナム軍が進行し、南ベトナム政権が崩壊した経験があるので、中間選挙前に何らかの成果をトランプに与える可能性がある。しかし最終的には北朝鮮が核とミサイルを完全に放棄することはないであろう。北朝鮮の狙いは制裁の解除と経済的見返りであり、戦略的には在韓米軍の撤兵に狙いがある。

在韓米軍の戦略的価値を理解せず、たんに駐留費用の側面だけを見るトランプ大統領は、中国や北朝鮮にとって貴重な存在なのである。特に(2)の朝鮮戦争の終結宣言は、在韓米軍の撤兵問題が隠されているのである。したがって米朝合意の具体化に食い違いがあっても、双方が交渉に利益を見出している以上、何らかの「成果」が作られる可能性がある。

中国に操られるトランプ政権の危険!

北朝鮮の核放棄で外交得点を稼ぎ秋の中間選挙で勝利して再選を果たす、というのがトランプ政権の筋書きだ。これに対する中国と北朝鮮の戦略がどうなのかを見ることが重要だ。

7月5日夕刊の朝日新聞によれば、北朝鮮の金正恩委員長が6月19日20日の中国の習近平主席と会談し、朝鮮戦争の休戦協定が平和協定へ転換された場合には在韓米軍の朝鮮半島での駐屯は必要なくなるとの認識で一致。その上でトランプ米政権に在韓米軍の撤退を促すために中朝が戦略的に協力していく方針を確認した、(関係筋による情報)という。

この線で北朝鮮と中国が手を握っているのに、トランプ大統領はいとも簡単にこの戦略にのり在韓米軍と韓国軍の共同軍事演習の中止を受け入れた。また6月14日の板門店で開かれた南北将官級軍事当局者会談では、南北は最前線に配備された北朝鮮の長距離砲を軍事境界線から30~40キロ後方に移す問題について協議を始めたという。

韓国の文在寅政権は「韓半島の恒久的な平和体制の定着」を悲願として南北協議を進めている。しかし北朝鮮の長距離砲を軍事境界線から30~40キロ後方に移すには、米韓合同軍も多連装ロケットや戦術対地ミサイルを後方に下げる必要がある。軍事境界線の距離はソウルが約50キロ、平壌が約140キロで、同じ距離だけ下げたら北朝鮮が軍事的に有利になる。だから韓国国防部は「こんな協議はしていない」と懸命に隠蔽している。

中朝の戦略には、非核化の協議でアメリカに譲歩を迫り、在韓米軍を撤兵に追い込みベトナム戦争後の「パリ協定」のように米軍を南ベトナムから撤兵させてから、2年後に侵攻作戦を行い南ベトナムを降伏させた、南北統一の戦略再現が頭の中に描かれている。

米紙ウォールストリートジャーナルによれば1日衛星写真を専門家が分析した結果として北朝鮮がミサイル製造工場の拡張を進めていると報じた。どう見てもトランプの半島の非核化は実現せず、逆に軍事力による南北統一が実現しかねないのである。韓国の文在寅政権は、中国と北朝鮮の陰謀に乗せられており、北朝鮮への融和策で、韓国民を危険な戦争の道に導きつつあるのだ。

既に中国と北朝鮮は米朝交渉を急がない方針で一致しており、トランプ政権はまんまと在韓米軍撤兵の罠にはまりつつある。トランプには在韓米軍の戦略的価値を理解してはおらず、金がいくらかかるかという経済的側面しか見えていないのである。
米朝協議は中国の戦略的狙いに導かれて進んでいるように見える。

日本の指導者の「道義」が地に堕落ちた!

「人が行うべき正しい道」の事を「道義」という(広辞苑)、この「道義」が疑われる指導者が日本には多すぎる。安倍首相の「森友・加計問題」、大企業のデータ改ざん問題、日本相撲協会の八百長・暴力問題、日大アメリカンフットボール部の問題、関西学院大の暴力教師の問題、理研のパワハラ・セクハラ・不正、大学のパワハラ・研究妨害、大学研究者の論文のパクり問題、財務官僚の公文書改ざん問題、文科省の官僚の贈収賄での逮捕、一つ一つ挙げていけばきりがない。東電の原発事故もこうした「道義」が地に堕落ちた表れかもしれない。

あらゆる組織のトップが腐敗しているのであり、こうした人達に「道」を説いても意味がないのだが、世界中の人達が称賛する誠実で秩序ある日本人は、上層階級の人達は例外で、彼らは「正しい道」を忘れたのであろうか?それとも日本が豊かになって、支配層に驕りが生まれたのであろうか?

特徴的なのは、不正が摘発されても、醜く居座り、言い逃れし、反省せずごまかす。これが共通してみられる。安倍首相などは「森友・加計問題」で1年以上言い逃れしている。道義に反する行為と自覚したなら、なぜすぐ責任を取って辞職しないのか?引き際の悪さは権力の座にいる人の特徴なのか?それとも失うものを持つ人達は道義に反することも平気で切り返すようになるのか?日本の民主主義は上層から腐りつつあるのではないのか?

世界でも珍しい日本社会は「道義」が一般民衆にまで浸透する貴重な存在なのに、日本の上層の人達の「道義」が地に落ちているのが現在の日本なのである。利権にありつくと平気で嘘を付き、違法行為をやり、商品のデータまでごまかすようになる。責任ある地位にいる人達は恥を知るべきである。
日本の指導者の地に落ちた「道義」を回復する道を日本人は真剣に考えねばならない。マスコミがこれを誘導すべきなのであるが、現実は権力に媚びるばかりなのである。

平和のためにイスラム教の宗教改革が必要だ!

アフガニスタンでイスラム教原理主義の武装勢力が再び勢力を伸ばしている。タリバンはアフガニスタンの国土の3分の1以上を支配する。シリアとイラクから追い出されたテロ組織「イスラム国」(IS)がアフガニスタンで急速に台頭しているという。またウサマ・ビン・ラ―ディンが組織した「アルカ―イダ」も健在で、訓練キャンプに数百人がいると言う。

これらの武装勢力は国際支援の金を巻き上げるだけでなく、ケシによるヘロイン生産で麻薬の密輸・密売を資金源としている。アフガニスタンにおけるアヘン生産は昨年で史上最高の年間9000トンを記録している。

アフガニスタン駐留米軍は、オバマ大統領時代に10万人に達していたが、トランプ政権で撤退を進め現在15000人ほどで、アメリカではアフガニスタン駐留米軍の撤退論が広がっている。マティス米国防長官ら軍幹部は撤退するとISが伸長するとして反対しているが、10万人の米軍が武装勢力を一掃できなかったのに、わずかな米軍では何もできない実態がある。したがってアメリカでは超党派で厭戦論が広がっているのである。

アメリカの間違いは、武力で原理主義勢力を一掃できると考えたことである。奴隷制時代のイスラム教原理主義は政教一致で女性差別の野蛮な宗派である。テロで中東の平和が訪れるわけがなく、アフガニスタンの住民も強請りたかりの武装勢力を嫌っているのである。アフガニスタンを再び「テロの巣」にしない為には民主主義の時代に合ったイスラム教の改革が必要なのである。

ところが中東にはいまも王政の国家が多く存在しているため、今のままではこうした原理主義の武装勢力が蔓延る事になる。国連が中心になってイスラム教の各宗派を統合し、民主的な宗教への改革を行うべきで、そうしないとアフガニスタンが世界中にテロを振りまく武装勢力の拠点化することは避けられないであろう。

多極化の中での戦後の国際秩序の崩壊!

哲学的に言えば、あらゆるものに生成・発展・消滅の過程がある。それは第2次大戦後の国際秩序に置いても然りである。アメリカの巨大な経済力を背景にした一極体制の下での民主主義的国際秩序は、冷戦の終了と強欲の資本主義への移行の下で、急速に多極化への移行を早めた。

資本主義の不均等な発展がその変化の経済的基礎であり、一方でのアメリカ経済の衰退は、産業の空洞化と金融支配への移行であり、他方での1党支配の下での中国の経済的成長、さらには欧州の通貨統合などのブロック化が多極化を経済面から推進した。

アメリカのトランプ大統領が、現象的には「強いアメリカ」の政策で、アメリカが自らの1極支配を解体しているように見える現象は、金融支配のもとでアメリカの産業資本家たちの反動復古とも言える政治の一時的揺り戻しと言える後退現象なのである。これがアメリカの大統領が「戦後の国際秩序」を自ら解体するように見える奇妙な現象を生むこととなった。

欧州における移民問題をきっかけとするポピュリズム政党の排外主義的動きも、「戦後国際秩序」の後退的解体の現象と解するべきであろう。トランプ政権の北朝鮮と中国への融和的政策が北東アジアにおけるアメリカの覇権を解体するきっかけとなるであろう。

アメリカに変わって非民主主義国の絶対主義的一党支配の中国が、今世紀半ばまでに世界一流の軍事力を備えた「社会主義現代化強国」を建設する事は、中国の覇権主義的変化であり、習近平の「中国の夢」実現は戦争の時代への扉を開くことになるであろう。中国は間違いなく戦後の「民主主義的国際秩序」に敵対する一方の旗頭である。アメリカがトランプ政権を生み世界の警察官役を降りた事は、世界各地に独裁国家の地域覇権国を台頭させることになった。

旧ソ連圏のロシア・中東のイラン・アジアの中国という独裁国家が戦略的空白を埋め、将来反動復古から転換したアメリカとの間で覇権争奪が激化する可能性が高い。つまり世界は軍事力による対立の時代へと移行しているのである。このような時代背景の下で日本における護憲勢力による観念的平和主義の虚構も破綻の憂き目を見ることになる。戦後の国際秩序が今死滅しつつあるのだ。時代の変化に備えて日本は対米自立しなければ、国際的変化への備えとはならないであろう。

中国「一帯一路」が狙う債務の罠!

国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は講演で、中国の「一帯一路」に付いてこう指摘した。「参加各国は(中国のインフラへの投資などを)フリーランチと考えるべきではない。」「フリーランチ」とは「代償なし」とか「無料」の事であり、IMFのトップが中国の「一帯一路」に付いて回るリスクを公に警告した。

「一帯一路」に伴うインフラ支援を受けたばかりに巨額の債務で建設した港も奪われる事態が起きているのである。その代表例がスリランカである。スリランカ政府は南部のハンバントタ港は2010年に建設が始まり、建設費約13億ドル(約1421億円)の多くを中国からの融資で賄った。

スリランカに重荷となったのは、中国側が設定した最高で年6,3%という高金利だ。財政に余裕がなかったスリランカ政府は、港の株式の80%を中国国営企業に貸与した、その期間が何と99年で、リース料として11億2千万ドル(約1224億円)を受け取ることで合意した。期間99年とはイギリス帝国主義の香港併合の期間と同じであり、スリランカ政府は港を建設したが、事実上中国のの手に港が渡ったことになったのである。このような手口を世界では「債務の罠」と呼ばれている。

米シンクタンク「世界開発センター」は今年3月、「一帯一路」参加国の債務について調査結果を公表した。その調査によれば債務にリスクがある国とされたのが、ジブチ、キルギス、ラオス、モルディブ、モンゴル、モンテネグロ、タジキスタン、パキスタンの8カ国である。

東アフリカのジブチは対外債務が2年間でGDPの50%から85%に増加した。大半の債権を抱えるのは中国だ。東南アジアのラオスでは最大67億ドル(7327億円)の債務が鉄道建設でGDPのほぼ半分となり、債務返済が難しくなっている。この鉄道も99年間中国のものになるかもしれない。
最大のリスク国はパキスタンで中国・パキスタン経済回廊(CPEC)に基づいて620億ドル(6兆7800億円)の融資が見込まれ、高い金利がパキスタンのリスクとなる」と調査は指摘している。

その他の「一帯一路」の援助で受け入れ国は押し並べて借金奴隷になりかけており、中国の「一帯一路」でのインフラ建設は、借金奴隷にして建設したインフラを中国が握る経済支援に名を借りた陰謀といえる。アジア諸国は中国の「援助」の欺瞞に騙されぬよう事業契約をキチンと検討し、プロジェクトの中止を決定する勇気を持つべきである。
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