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外交に長けた北朝鮮の狙い!

外交は日本のような島国は一般的に苦手で、大国の周辺の小国、北朝鮮のように半島国家の方が外交が得意なようである。

その北朝鮮は周辺国の援助をせしめながら、巧みに核開発を進め、見返りの援助をただ獲りしてきたのである。ところが今度のアメリカ大統領のトランプは本気で戦争準備を進め、側近に強硬派を集めている。そんなアメリカ相手に「段階的に」条件闘争を行うには、自分の背後を固めなければならない。

アメリカが関税で対中国への制裁を行い始めた時が北朝鮮のチャンスだった。自国の対中国派幹部達をすべて処刑して、1000年の敵であった中国をも膝を屈して味方とする。おそらくロシアおも今後取り込むのであろう。アメリカと自国の滅亡のかかる交渉をやるには、容易に軍事攻撃できない後ろ盾をそろえなければならないのである。

北朝鮮にとって好都合な事はトランプが鉄鋼やアルミで同盟国=貿易黒字国への関税をかけ、同盟国の足並みを崩していることである。また同盟国の安全保障を否定的に見ていることである。欧米や日本の関係は現状では最悪であり、むしろ独裁国家の陣営(中国、ロシア、北朝鮮、イラン)の方が政治権力は安定し、団結しているように見える。

欧州は経済統合をめぐり対立し、移民政策をめぐり分列している。自分たちの求心力を高めるために反ロシアの敵を作るやり方は最も危険な外交であり、アジアではそれが竹島や尖閣をめぐる「反日運動」であるのだから、世界の情勢が大戦前の状況に似てきていることを忘れてはいけない。

日本の周辺国、中国・ロシア・北朝鮮がいずれも核保有国となった今、日本の安全保障は危機にある。非核3原則などと言っていては、また非武装中立・護憲などと言っていては亡国を招きかねない事態が生まれているのである。北朝鮮は核放棄の見返りに安全保障と経済援助を獲得するためにアメリカと交渉する。駄目で元々核開発の時間稼ぎはできるのである。見返りの援助をする国はアメリカも中国も日本に出させるつもりなのだ。もし瀬戸際外交が失敗しても、中国とロシアを後ろ盾にしておけば、アメリカは攻撃できないことを金正恩は計算している。したたかというしかない。
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欧州に復活する「反ロシア」冷戦構造の狙い!

国内の政治への不満を外にそらすのは政治家が常にとる手法である。北東アジアでは韓国や中国の「反日」がこれに当たる。現在欧州で起きている「反ロシア」は、アジアで起きている反日の規模と比べはるかに大規模だ。

きっかけはイギリス南部でロシアの元スパイらが毒ガスで暗殺未遂事件で、EU残留派のメイ首相がロシア外交官を国外追放する異例の強行措置を取ったことである。これに欧州諸国27国・機関がロシア制裁に参加し、約150人のロシア外交官が追放された。当のロシア政府は否定しているのに、欧州諸国がこのような強行措置を取るのには理由がある。

欧州諸国は、現在EU離脱を巡り求心力が低下しているだけでなく、中東・アフリカからの大量の移民で国論が分裂し、排外主義が拡大している。またNATO(北大西洋条約機構)も冷戦後敵がなくなり存在意義が低下し、欧州諸国は軍事力を削減する事態となった。アメリカは欧州諸国に敵を作るため、ウクライナのクーデターを画策し、ロシアを刺激し地政学に目覚めさせ、クリミア半島の併合へと向かわせ、欧州諸国に対ロシアへの警戒感を高めることに成功した。

こうしてロシアのプーチンが大統領選で「強いロシア」を打ち出しているのを利用し、欧州全体が「反ロシア」の雰囲気に便乗して、求心力の低下と国論の分裂を克服しょうとしているのである。こうした身勝手な欧州の政治家の政治手法は、ちょうど世界大戦前の政治状況と酷似しており、非常に危険な事である。

アジアでは、韓国や中国で政治家の腐敗や、政治的無能に対する国民の批判をかわすため、「反日」運動が扇動され、竹島や尖閣の領土問題を作り上げ、ありもしない日本軍国主義が批判の的にされた。軍事費がGDP1%の国が軍国主義であるわけがない。アジアでは中国や韓国の方がむしろ軍国主義的なのだ。自国内の指導者への批判の高まりを外に向ける「反日運動」の画策であったことは明らかだ。

問題はこうした政治家の姑息な政治手法が世界大戦に容易に発展することである。欧州は求心力を強めるために「反ロシア」を煽り、アメリカは「反ロシア」で欧州諸国に軍事費をGDP2%に増加させることを求め、自国の兵器の購入を求めている。内的矛盾を外的矛盾にすり替えるこうした政治手法は、手軽に外敵を作るので容易に冷戦構造が復活し、世界中を軍拡へと駆り立てることになる。
我々はこうした外敵を作り上げる外交に反対する。こうした政治手法は第3次世界大戦を招く可能性が高く、危険極まりないことである。

韓国歴代大統領の悲劇は韓国社会の古代性にある!

最近、李明博元大統領が逮捕された。前年には朴・クネ前大統領が逮捕されている。韓国の歴代大統領の末路は悲惨で、亡命、暗殺、逮捕、自殺、収監、身内の逮捕など決まって不幸に見舞われる。これは韓国社会の古代性の表れで、韓国社会は、奴隷制の思想である儒教思想であることが根本的に影響している。

韓国社会は極限的な家父長制社会で、子供は親に孝行を尽くすのが全てなのである。普通の資本主義の社会では、親から受けた恩は子供に返すことで人間社会は発展する。韓国では全てが後ろ向きで、政権交代が起きれば、前大統領や元大統領は政権から必ず報復の攻撃を受け逮捕される。

他の先進諸国では前の政権との違いは、善政によって民の支持を獲得するのだが、奴隷制の社会(韓国は未だにヤンバンの生き残りである財閥が支配する社会である)の延長の財閥支配を温存するには前の政権を叩くことでしか政権の正当性を示せないのである。儒教思想の半島では、北朝鮮でも未だに奴隷制国家であり、コミンテルンでさえ、その社会主義的改造を諦めたほど古代的な社会なのである。韓国も未だに儒教の思想が支配しており、その結果独自の社会改革が歴史の上で行われなかった珍しい社会なのである。つまり韓国は、中国や日本の占領・支配によってしか社会的進歩が行われなかった社会なのだ。

韓国の政治家が支持率が下がると反日で支持率の回復を図るのを見てもわかるように韓国は儒教による後ろ向きの社会なので、全ては恨みを晴らす政治しか行えないのである。日本が占領統治の償いを謝罪と賠償金で何度繰り返しても、政権が変われば元の黙阿弥となって、前向きな国と国の関係にならないのは、ひとえに韓国の思想的後進性に原因がある。

そうと分かっていて外交で不可逆的解決を図る安倍外交は愚劣極まる外交としか言いようがない。恨みの文化しかない国を相手に外交など成り立たない事は明らかだ。韓国に必要なのは社会的古代性を克服することであり、そのためには近代的思想で社会を改革しなければならず、とりわけ財閥の解体が不可欠なのである。

経済成長の恩恵が一握りの家族に握られている社会が、民主的な社会になるわけがないのだ。韓国の知識人たちが李王朝の500年を「封建制度」と位置付ける間違いは、歴史認識の深刻な間違いであり、李王朝は奴隷制の大王の支配(日本で言えば奈良時代)に過ぎないのである。半島の歴史で武官が権力を掌握した歴史(日本の江戸時代のような)はない。正確な歴史認識を韓国の知識人たちがまず打ち立てるべきなのである。それなしに韓国社会の近代的社会改革はできないであろう。前・元大統領を報復することでしか自己の正当性を示せない韓国の政治家は、その歴史認識や思想面での古代性を克服してから、隣国との外交を行うべきなのである。つまり現状では韓国との外交交渉はあり得ないのである。

金正恩の北京訪問がアジア情勢の激変へ!

北朝鮮の要人が乗った特別列車が26日北京入りした。この要人は金正恩であることは、彼の父親の金正日が北京入りした時と同様の中国側の扱いとなっていることから明らかだ。

トランプ米政権が貿易赤字削減で「アメリカは貿易で金を奪われ、米軍派兵でさらに金を失っている」と語っているので、核・ミサイル放棄と米軍の韓国からの撤兵の取引が可能となっているとの読みが、北朝鮮と中国の双方に生まれており、北朝鮮は自国の安全保障について、中国との関係改善で約束を取り付ければ、アメリカとの交渉で優位な立場を確保できる、との読みがあるであろう。

したがって金正恩の北京訪問はベルリンの壁の崩壊と同様の極東情勢の冷戦構造の変更、すなわち南北の半島の分断を解消するための「一里塚」となる可能性がある。とりわけ米軍の韓国からの撤兵はアメリカ第一主義のトランプ大統領だからこそ可能であるので、中国や北朝鮮は極東の冷戦構造を打破する好機が訪れていると見ているであろう。

トランプ大統領は11月の米中間選挙に向けて外交的成果を欲しており、北朝鮮が核・ミサイルを放棄し、アメリカが半島から撤兵する歴史的妥協が成立する可能性がある。この場合北朝鮮の安全保障を中国が担保し、韓国の安全保障をアメリカが担保するという形をとるであろう。

中国にすれば経済的に韓国を取り込み、米日韓軍事同盟を解体できるのであるから、アジアの覇権はアメリカから中国に移ることになるであろう。もし日本の頭越しに米・北の交渉で、北朝鮮の経済的支援まで取引に加わると、日本が北朝鮮に1兆4000億円負担させられ、拉致問題が置き去りにされる可能性が出てきた。

アメリカのトランプ政権が何処まで北朝鮮に譲歩するのかまだ不明だが、交渉事は得られる利益の大きい方が足元を見られるものである。支持率が30%台のトランプが中間選挙に向け成果を欲しているので、北朝鮮に外交で譲歩することは避けられないであろう。極東の主導権がアメリカから中国へ大きく変化する可能性が出てきた。日本は戦略的・外交的な孤立で危機を迎える可能性がある。トランプは大統領選挙中に、日本の防衛にも不満を述べていたことを忘れてはいけない。安倍首相のアメリカ一辺倒の危険を指摘しなければならない。

トランプ大統領の間違いが世界を混乱させる!

トランプ大統領は2つの間違いを犯している。そのひとつは、不公正な貿易がアメリカの雇用喪失の原因、というものである。これがトランプ大統領の保護貿易主義の根拠となっている。これはとんでもない間違いで、トランプは世界経済の不均等発展の法則が分かっていない。アメリカは世界通貨ドルの発行益をひとりじめする金融国家であり、アメリカの製造業は賃金の安い中国へと生産拠点を移したせいで、産業が空洞化しアメリカの雇用が失われたのである。

これによってアメリカの国民は安い商品を買うことが可能になった。だから中国の鉄鋼やアルミの輸入品に10%~25%の関税をかければ、原材料が値上がりし、アメリカ国民はこれまでより高い商品を買うハメになる。これまでは、アメリカは貿易黒字国に米国債を売り付けることで対価なしに貿易黒字国を搾取してきたのである。その金融支配のうまみを捨てて、同盟国に関税をかけることは、アメリカを無理やり産業国家に戻すに等しく、それは愚策という他なく、その経済的打撃はアメリカの方がはるかに大きいのではないか?

もう一つのトランプの間違いは自分の考えに賛成する人物を政権に集めていることだ。国家が政策決定に当たり様々な多様な意見を検討して、最適な政策を選択するのが大統領の仕事なのに、トランプは自分のイエスマンばかり集めている。これでは安全保障政策の立案スタップを強硬派で固めることになり、アメリカの世界戦略を誤らせることになりかねない。

人事の多様性はその国家の危機管理上の誤りを防ぎ、その国家の延命・発展を保障するものである。ところが大統領が自分の間違った考えで経済政策を運営し、世界経済を混乱へと導き、さらには安全保障の面で戦争強硬派ばかり集めれば、世界で唯一の覇権国を亡国へと導きかねないのである。生物にせよ、組織にせよ多様性を失うことは滅亡への道であることを知らねばならない。

世界の悲劇は、このような愚劣な指導者が、アメリカという超大国の大統領だということだ。バカな指導者が世界を貿易戦争に道引き、その経済的対立が政治的対立となり、戦争へと導きかねないことだ。覇権国のアメリカの大統領が側近に自分のイエスマンばかり集めて、政策的誤りの修正力・復元力をなくすことの危険を指摘しなければならない。その害悪と被害は全世界に及ぶであろう。

米中経済摩擦とその影響と波及力!

トランプ政権は昨年末税制の改革策として大規模な法人税減税と「海外子会社からの配当課税の廃止」を行った。企業は10年間で6500億ドル税負担が減り、個人は1兆ドル減る。アメリカの巨大多国籍企業は海外に2,5兆ドル(約280兆円)の利益を留保している。これをアメリカ国内に還流させるのがトランプの狙いである。

これに続いて、トランプ政権は鉄鋼・アルミに関税をかけ、さらには中国に知的財産の侵害での制裁措置として600億ドル(約6,3兆円)の関税をかけることを発表した。これで国内の産業への投資を促す計算なのだが、中国政府が報復関税をかける意向なので、米中の貿易摩擦は制裁合戦を迎えることは避けられない状況となった。

このトランプ政権の保護貿易主義の実行でトランプ政権の国家経済会議(NEC)委員長のコーンが辞任した。トランプ政権のこの保護貿易主義が米経済にいい結果を引き出せば11月の中間選挙で共和党が勝利するだろうが、米中の貿易戦争が世界経済に悪影響を及ぼせば、中間選挙で野党の民主党が議会の過半数を制する可能性がある。

トランプ政権が対中制裁措置を発表した直後に世界中の株式市場が動揺し、株価が暴落した。いまやトランプ政権が世界経済のリスク要因、不安要素となった。アメリカ経済の膨大な税収不足を、海外のタックスヘイブンに滞流する資金の還流で補い、米経済が成長(=税収が増えるのか)するのか見ものである。この政権の保護貿易主義政策が成功するのか、失敗するのかで世界情勢に与える影響力は大きく、世界の指導者がかたずをのんで見守ることになる。

アメリカの鉄鋼・アルミの関税対象は日本も含んでいる。安倍政権がアメリカに対抗して報復関税の道を選ぶのか、それとも膝を屈してアメリカに貿易で何らかの譲歩をするのか注目される点である。

中国の知財侵害で米が制裁措置発表か?

米ニューヨーク・タイムズ紙は21日、知的財産の侵害に関連して、トランプ政権が22日に中国に対して少なくとも500億ドル(約5,3兆円)相当の関税などの制裁措置を公表すると報じた。
米通商代表部の高官は21日、中国による知的財産の侵害の疑いがあるとして進めている「通商法301条」に基づく調査について、侵害の「強力な証拠がある」と話した。

こうしたアメリカの報道に対し中国商務省は「決して座視しない。あらゆる必要な措置をとり、中国の合法的利益を断固として守る」と強く反発するコメントを発表した。米中経済戦争が確実視される事態となった。ただしアメリカの制裁はすぐには適用されず、アメリカ企業から意見を聞く機会を与えると言う。

アメリカと中国の貿易総額の規模は大きく、この両国が制裁合戦の事態になれば世界貿易に与える影響は大きく、世界経済が「トランプ恐慌」に突入する可能性も出てくるであろう。
先にトランプ政権は鉄鋼とアルミの関税を発表しており、保護貿易主義の政策が本格化して来ると世界経済への悪影響を考慮しなければならなくなる。

トランプ政権の保護貿易主義の政策は一見アメリカの利益を代表しているように見えるが、それが実行されるとアメリカ経済が悪影響を受ける可能性が高く、何処まで本気で対中国への経済制裁を行うのか注目される。トランプの先の鉄鋼とアルミの関税によっても東部ペンシルバニア州の補欠選挙で共和党が候補が敗北するなど今後11月の中間選挙に向けて、トランプの保護貿易主義的政策がアメリカ国民の支持拡大につながるかが注目される。

またアメリカの対中経済制裁が中国経済に与える悪影響は、習近平政権にとって「一帯一路」戦略の破綻を早める可能性が強く、米中貿易戦争が世界情勢にどのような影響を与えるかを見ておくべきであろう。
(この記事は22日に書いたものです。)

安倍政権は政治の私物化が過ぎる!

森友学園問題で、国有地の格安払い下げに絡んだ自民政治家や総理婦人の介入記録(=決裁済みの公文書)が削除されていた問題は、政治家の隠蔽工作と見られても仕方がない。
加計問題のように総理の友人に公金が200億円も流し込まれていた問題も、誰が見ても政治家の公金流用だ。「岩盤規制を突破する」とかの言い草は、政治の私物化を覆い隠すものであった。

財界のために、残業代ゼロ法案を通すために裁量労働制の調査が捏造されていた問題は、安倍政権が官僚を政治の道具としているように国民には見える。裁量労働制拡大の法案を成立させるために、裁量労働制のために過労死した事件まで隠していたのである。

前文部次官の前川氏の授業内容を文部科学省に紹介していたのも自民党文科部会の政治家だった。自民党は政治の力で教育を支配しようと画策している事は明らかだ。前前川文部次官は加計学園の獣医学部新設問題で「条件に合致しているとは思えない」と真っ向から異議を唱え、安倍官邸を激怒させた人物だ。

文科省の「天下り斡旋」問題で引責辞任したばかりの前川氏が突如反安倍の反乱を起こした事で、未だに安倍政権は前川氏を監視しているのである。安倍政権は官僚の人事権を握り官僚を思うようにコントロールしているわけで、決裁済みの公文書が削除されていた問題も、安倍政権の指示であることは多くの人が信じて疑わない

裁量労働制の拡大・森友疑惑・加計疑惑・前川監視疑惑、これらを見ると安倍首相の政治の私物化は明らかだ。安倍首相は、貧困な国民、とりわけ子持ちの女性などの貧困家庭の問題や、長時間労働で家庭の団欒を失った労働者家庭のさみしさや、非正規の低賃金労働者の救済のために、その政治権力を是非使って欲しい、パワハラで多くの労働者や研究者が苦しんでいることを解決するために政治権力を是非使って欲しい。こうした国民の願いが失望に変わりつつあることを指摘しなければならない。
安倍首相への国民の支持率が30%台へ急落した事がその事を示している。

安倍首相は政治の私物化を反省し、辞職を表明して晩節をこれ以上汚さないようにした方がいい。
多くの国民がそれを望んでいるのだ。

経済と安全保障を絡める動きに警戒すべき!

イギリスに亡命したロシア軍の情報機関の元大佐らが神経剤で襲われた事件をめぐり、国連の安全保障理事会でロシアとイギリスが対立した。ロシアのネベンジャ大使は「イギリスはロシアの関与を裏付ける物的証拠を示していない。」と主張した。

イギリスはEU離脱交渉が難航しているので、ロシアを敵として強調することでNATOの重要性を強調して、EU離脱交渉を有利に展開しょうとしており、今回の事件はイギリス側に動機がある。

アメリカが、2016年の大統領選にロシアが介入したとされる問題で、米財務省がロシアの情報機関など5団体と19人を制裁対象としたと発表した。アメリカはロシアの脅威を強調すればEU(欧州)のアメリカ離れを抑止し、EUの国防費をGDP2%に拡大させて、アメリカ製兵器を売る狙いがある。

トランプ米大統領は14日、韓国との関係について「我々はとても大きな貿易赤字を抱えているのに、彼ら(韓国)を防衛している。貿易で金を失い、軍事でも金を失っている」と不満を表明した。つまりトランプは韓国との貿易赤字削減交渉がうまく進まない場合に、在韓米軍の削減や撤退を検討する考えを示唆したものである。

こうした考えはトランプが大統領選の時から発言していたものであるので、北朝鮮へのメッセージと決めつけるわけにもいかない。貿易交渉と安全保障を絡めることは経済人であるトランプの特徴だが、韓国への米軍の駐留は、覇権国アメリカが旧ソ連との冷戦の過程で行った経緯があり、貿易交渉と絡めるような問題ではないと思うのだが?トランプの考えは常識はずれなので韓国政府も戸惑っているであろう。

こうした貿易交渉と安全保障を絡める動きは、日本も大いに警戒しなければならない。トランプはアメリカ製自動車が日本で売れない事に怒りを表明しており、黒字減らしに日本に高価なアメリカ製兵器を売り付ける可能性は高い。アメリカ製の兵器はアメリカのいい値で買わねばならないのでEUも日本も警戒するべきだ。トランプは同盟国に兵器を売るなら国内価格で売るべきであろう。

対中・対朝、強硬派のポンぺオ起用の狙い!

北朝鮮の金正恩を「奴隷制の大王」とするなら、アメリカのトランプは「宮廷ホワイトハウスの帝王」だ。中国の習近平は「独裁大帝国の皇帝」である。このトランプ帝王は自分を良い気分にしてくれる人物に特に弱い、という特徴を持つ。

だから中国の習皇帝が訪中したトランプを宮殿(故宮)で手厚くもてなすと、反中が手のひらを返すようになる。北朝鮮の金正恩が「会談が続く限り核実験もミサイル実験も中断する」と言えば、「会談の前提は核放棄だ。」との原則はすぐ放棄する。トランプは気まぐれで外交の原則などないに等しい。

トランプが、米朝会談が決まるとすぐに対話派のティラ―ソン国務長官を解任し、強硬派のポンぺオ氏を国務長官に起用したのは、北朝鮮が言うことを聞かないと攻撃するぞ、という脅しなのであるが、北朝鮮の巧みな瀬戸際外交にそれが通じるとも思えない。相手はミサイルの再突入技術を開発する間の時間稼ぎなのだから、核放棄など望めそうにない。

ポンぺオ氏は中国に対しても強硬派である。トランプ政権が先に鉄鋼とアルミの関税をかけたのは対中貿易赤字が増えているからである。2月の6日に米商務省が発表した貿易統計によると、アメリカのモノの2017年の貿易赤字は7962億ドル(約86兆8千億円)と前年比8,1%増えた。このうち約半分が対中赤字で過去最大となっている。特に中国のアメリカに対する知的財産権の侵害は莫大な額になっており、トランプ政権が中国に貿易戦争を強化する可能性は強い。

中国だけでなくトランプは同盟国へも貿易で関税をかける意志であるので、世界貿易が貿易戦争で縮小に向かう可能性は高く、トランプ恐慌もあり得る事態であり、世界経済はまさに気分屋のトランプに脅かされており、ティラ―ソン国務長官の解任で米株価が下がったことがそれを証明している。
アメリカ政府の中国への関税圧力は、中国の報復を招くことは確実で、これは習近平皇帝とトランプ帝王の闘いになる。外交に長ける中国が、トランプを良い気分にしてうまく妥協する可能性も有り得るが、強硬派のポンぺオ(CIA長官)の国務長官起用はトランプの強い姿勢を表明したものであるので、中国の出方が注目されている。

アメリカを弱体化させるトランプの傲慢人事!

トランプ政権の補佐官や閣僚の名前を覚えた時には、すでに辞任しているのだからややこしい。元々政権運営に必要な人事は575のポストがあり、そのうち1割ほどしかトランプ政権は決まっていなかったのに、目まぐるしく解任を繰り返すのは、トランプ大統領が自分を一度でも批判した人物を起用しない方針だからで、今回解任されたティラ―ソン国務長官はグローバリストで保護貿易主義のトランプとは意見が合わず、イランの核協定をめぐり対立していたという。

ティラ―ソン国務長官はトランプ大統領を会議でバカ呼ばわりしていたそうで、更迭は昨年末から規定の事と見られていた。北朝鮮との米朝協議もティラ―ソン国務長官は「蚊帳の外」であったという。そうなるとティラ―ソン国務長官と関係があったマティス国防長官やムニューシン財務長官も解任される可能性がある。

重要な事は、国務長官の後任がポンぺオCIA長官であることだ。ポンぺオ氏は対中国強硬派でゴリゴリの保守派である。中国を経済上の敵と位置付ける人物に外交をゆだねることは世界を「貿易戦争」に導くことは避けられない。ポンぺオ氏は対北朝鮮も強硬派で、イラン核合意にも批判的だ。経済・外交上のリスクは高まることは避けられない。アメリカの株価がティラ―ソン国務長官解任で下がったことがリスクの反映であることは明らかだ。

トランプの鉄鋼とアルミの関税がアメリカの鉄鋼・アルミ業界をテコ入れするにしても、原材料の値上げが他の大部分の製造業の競争力を奪うことは避けられず、アメリカ経済は弱体化する可能性が強い。また中国への関税攻勢で貿易黒字削減を果たそうとしても、中国の方にも米製航空機や大豆など農産物の輸入見直しなど報復・制裁の強力な手段があるので、トランプの保護貿易主義がアメリカ経済に打撃となる可能性は高い。

トランプ大統領のイエスマンだけで政権を固めようとする傲慢な人事を見ていると、これまで積み上げてきた同盟国との経済関係を破壊しかねない危うさを見せている。アメリカの経済戦略として、過去の政権が積み上げてきたTPPから離脱する愚は、経済戦略がトランプには理解出来ない事を示している。トランプの政策は時代遅れの産業資本家の政策であり、アメリカが金融国家であることをトランプは考慮していないのである。

アメリカの政権内から、トランプの間違った政策に反対できる人物が次々去ることは、欧州や日本、カナダやメキシコなどの同盟国の政治家に、アメリカへの不信を拡大することでしかない。トランプ政権の何をやるか分からない不安定性が国際経済の不安定要素となっており、下手をするとアメリカが外交面で孤立することもあり得る事態なのである。

世界で独裁帝国が幅を利かす時代をどう見るか!

中国の習近平が国家主席の任期を撤廃し、終身化に踏み出した。政敵、対抗派閥や軍幹部を「反腐敗」を口実に追い落とし、権力を固めて個人独裁へ踏み出した。ロシアのプーチンは自国の戦略兵器の増強で「強いロシア」を演出して大統領選に向けて「圧倒的優勢」を誇示し「プーチン帝国」とも言われる。北朝鮮は核・ミサイル開発で個人独裁の延命を目指す。シリアは個人独裁とロシアの支援でしぶとく延命を果たしつつある。

こうした影響か?東欧諸国で独裁政権化が目立つ、世界に独裁方式が増えつつあるのだ。確かにイギリスでEU離脱が決まり、ドイツでは連立政権がなかなか決まらない。アメリカでは産業資本にテコ入れするトランプ政権が生まれるなど欧米の政治的混乱が目立つ。一見独裁政権の方が政権が安定するかに見える。一頃、中東で「民主化」の風が吹き荒れて、イラク・リビアと独裁政権が倒された時と比べると雲泥の差だ。

この独裁政権が幅を利かす傾向をどう見ればよいのだろうか?
強権的支配は本当に強いのであろうか?私が見るところ軍事的緊張状態の下では強権的支配が広がるが、これはその国の弱さの反映のように見える。例えば中国の習近平政権の独裁強化は安定の表れではなく不安定化の中で起きていることである。これまで習近平は13回も暗殺未遂事件が起きている。だから習近平は秘密警察のような組織を作り党内だけでなく、党外の人達まで監視している。これは習近平の弱さの表れであり、反対派は終身化で一層殺すほか政治路線を変えることはできなくなった。習近平は墓穴を掘っているように見える。

ロシアのプーチンは反対派への無慈悲な弾圧を繰り返し4選を目指している。しかしその地政学的覇権追求は中東が経済的に重荷になり、すぐに財政上の制約にぶつかるように思う。北朝鮮は経済力がないのに核ミサイル開発で政権の延命を目指しているが、アメリカ相手に得意の瀬戸際・見返り外交が成功するとも思えない。経済制裁が長引けば、国民の不満が噴き出す可能性がある。強そうに見える政権は、案外内部的弱さを内包しているものである。

本当に政治的に強いのは民主主義的な国だということはおそらく真理である。経済的余裕がないから手っ取り早く独裁の強権政治に頼るのである。それは「安倍一強」と言われた政権が、今は官僚の反乱で危機にあることを見れば明らかである。強権政治の弱点は権力の腐敗なのである。

9月の安倍総裁3選に向け、反安倍の動きか?

安倍政権を支えているのは読売新聞グループの渡辺恒雄で、報道では飯田橋のホテルグランドパレス内の日本料理店「千代田」で2人はよく密談していると言われている。ひところは安倍一強と言われ、9月の総裁選で安倍首相の3選は確実と言われていた。

ところが最近の財務省・厚労省の官僚の「反乱」とも言える動きは深刻である。財務省の決済済みの公文書が改ざんされていたことや、厚労省の裁量労働制の拡大の法案の基礎となった資料が偽造さていた疑いが出てきで、安倍政権が裁量労働制の拡大の法案からの削除を決めたのは明らかに官僚の「反乱」と見るべきだ。

この反乱とは別に、自民幹事長の二階と安倍の間に溝が拡大しているらしい。また総裁のイスを狙う石破と参議院のドン青木が接近しているらしい。安倍一強体制が森友・加計問題で揺さぶられている。次から次へと書面の改ざんや法案資料の偽造で安倍包囲網が形成されているのではないかとの見方が出ている。財務省の決裁文書の改ざんは10回以上されていたというのだから、とかげのしっぽ切りの官僚の自殺や辞任で済むわけがない。

事は国有財産の格安払い下げや、公的資金200億円を首相の友人に流し込む、政治権力の私的利用とも言える犯罪だ。しっぽ切りで済むわけがない。森友・加計問題の野党の追及と自民内の反安倍連合の形成へと事態が進むなら、9月の安倍首相の3選は難しくなってきたのではないかと思われる。

特に決裁済みの公文書の改ざんや、法案資料の偽造問題は、安倍政権の命取りになりかねない問題であり、安倍長期政権が自民内や官僚内に不満を募らせているので事態は極めて流動化している。9月の安倍3選も難しくなる可能性がある。安倍外交も世界中から批判されているトランプ一辺倒や、独裁権力を強化する中国との関係改善等、安倍政治は内政・外交とも問題を抱えている。北朝鮮とアメリカの首脳会談の行方次第で、日本外交は窮地を迎える可能性もある。安倍政権に陰りが見え始めたといえる。

森友決済文書の改ざんは政治の腐敗の隠蔽だ!

朝日新聞が報じた、国有地売却問題での森友決済文書と国会議員に開示された文書に違いがあり、改ざんされた可能性が出てきた問題では、野党の原本開示を求める声に「検察の捜査」を口実に財務省が開示を拒否している問題は「国政捜査権の侵害」というべきで、森友学園への国有地払い下げが政治の力で8億円も安く行われ、その政治の私物化に官僚が書面リークという形で抵抗していることが明らかとなった。

朝日新聞によれば国有地払い下げに関する森友学園との契約当時に作られた決裁文書には「特例的な内容となる」「本件の特殊性」等の文言があったが、議員らに開示された文書はなくなっていたという。決裁文書とは多くの担当者が下から上えと印を押した文書で、これが改ざんされて国会議員に開示されたとしたら、この国有地払い下げがいかに「いかがわしいもの」であったかを物語るものだ。

安倍政権の森友問題や加計問題は、国有地や公的資金を安倍首相の友人に流し込む内容であり、それは政治の私物化であり、公金横領とも言える重大な犯罪である。事態が深刻だから公式文書を改ざんまでして隠蔽しようとしたことは明らかだ。

問題の本質は決裁文書の改ざんではない、問題は政治の私物化であり、公的資産の私的流用であり、誰が不正を働いたか、というところまで解明すべきである。事態は「忖度」で済まされる問題ではない。決裁された公文書が改ざんされ、裁量労働制の拡大の法案の基礎となった資料さえ偽造されていたことを併せ考えると、安倍政権のやること、なすこと全てでっち上げではないのか?と次からつぎへと疑惑が湧いてくる。

政治の私物化で国有地が格安で払い下げられたり、首相の友人の大学に200億円もの多額の公的資金が流し込まれている事実が示しているのは、安倍首相の政治の私物化であり、それに反発する官僚が決裁文書の改ざんを新聞社にリークしたと解釈するしかない。事は政権への国民の信頼にかかわる問題なのだ。

非核につながらない北朝鮮と韓国の合意!

韓国と北朝鮮の合意が発表された、その内容は次の5点である。
(1)4月末に南北首脳会談を開く
(2)首脳間のホットライン設置
(3)北への軍事的脅威が解消され、体制保障されたら核を保有する理由はない
(4)北はアメリカと非核化問題で協議する用意がある
(5)対話が続く間核・ミサイル実験は行わない

このうち(3)の軍事的脅威をどう解釈するかが問題で、文脈から一般論を述べただけで、いつもの見返り欲しさ、かつ攻撃回避の欺瞞策と捉えるべきであろう。ところがトランプ政権は外交上の成果が皆無なので、これを大きく評価している。危ういというしかない。

これまで何度北朝鮮に見返りの経済援助と引き換えに核開発「放棄」の約束を取り付けたのか?全ては嘘であった。今回こそ、アメリカは最初に核廃絶を無条件に表明しない限り対話に入るべきではない。安倍首相はトランプにその事をキチンと申し述べるべきである。少なくとも(3)は北朝鮮が軍事的脅威は解消されていない、といえば核保有は正当化されるのであり、これでは北朝鮮が主導的な立場を維持することになる。

北朝鮮は既に核・ミサイル実験を何度も行い、残るは大気圏再突入技術のみであり、その開発の時間稼ぎを南北首脳会談や米朝会談で行おうとするものである。今回の金正恩の微笑み外交は、アメリカの攻撃が迫ったので、恐怖から対話路線で攻撃を回避しようとするものである。韓国の文大統領は「統一朝鮮国家」が核保有国として存在することを目指している。したがって彼が北朝鮮の核隠蔽に加担している事は明らかな事である。

北朝鮮が経済制裁で、自国の存続がかかった戦略兵器を自分から放棄すると考えること自体おめでたいという他ない。北朝鮮が核を保持すれば、日本や韓国も核を保持して、使えない兵器とするほかない。アメリカが、自分は核を多量に保持しながら、北朝鮮には持つなということ自体無理がある。もはや核独占で覇権を維持することは不可能な時代なのだ。核兵器を全廃するためには全ての国が核を保持して使えない兵器とするほかに核全廃は不可能なのだ。

米軍の攻撃回避狙う金正恩の微笑み外交!

韓国の大統領の文在寅氏は、南北統一国家を核保有国として強国とする夢を持っている。両親が北朝鮮出身のこの大統領が、北朝鮮に特使団を派遣すると、予想どおり北朝鮮が特使団を厚遇し、金正恩も笑顔で会談に応じた。

「わが民族同士で力を合わせ北南関係を前進させ、祖国統一の新たな歴史を作ろうと言うのが一貫した原則的立場だ。」と金委員長はうそぶいた。金正恩はこのところアメリカの攻撃がありうるのかを、関係者に質問していたという報道があるので、南北首脳会談を設定し、アメリカにも会談へのシグナルを送ることで、米軍の攻撃を回避したい狙いがあることは明らかである。

特使団は、韓国に帰国後すぐアメリカに行き訪朝結果を報告すると言うので、米朝会談の可能性についても金正恩の考えを伝えるものとみられる。「国家の存続を保証されれば核は必要ない」などという、心にもない事を言ったらしいが、北朝鮮の駆け引きであろうし、これまで国際社会は何度も北朝鮮に騙されてきた経緯があり、また瀬戸際外交で見返りを得て、約束を反故にするであろうことは明らかだ。

トランプ大統領が、南北首脳会談で合意した事を「世界にとって素晴らしいことだ。」と評価したらしいが、ペンス副大統領は北朝鮮が非核化に向けた措置を講じるまで、最大限の圧力を加え続ける方針を表明した。北朝鮮の韓国取り込みが成功するかは分からないが、アメリカが金正恩の微笑み外交にどのような対応を取るのかも注目される。北朝鮮が核・ミサイル実験を中断することを表明しても、非核を約束しない限り、アメリカは制裁をやめないであろうから、金正恩の微笑み外交が、具体的にアメリカに対し外交としてどのような譲歩を行うのか?注目される点である。

アメリカの経済制裁が北朝鮮に深刻な打撃を与えているから金正恩の微笑み外交となったことは確かであるが、ここからの北朝鮮の瀬戸際外交の巧みさが表れるので、アメリカ政府は油断しない方がいい。在日米軍が激しい夜間訓練を繰り返している事を金正恩は知っており、なんとか韓国を首脳会談に引きいれることで時間稼ぎをして、アメリカの攻撃を回避しようと画策しているのである。
北朝鮮も韓国も体質は同じで、外交とはだまし合いと考えており、かれら相手に外交で信義や誠実さを求めること自体が間違いであることをトランプは知らないことが、日本政府の心配な点なのである。

トランプ大統領の「通商戦争」は選挙対策?!

鉄鋼とアルミの輸入品に関税をかけることで対米貿易黒字国に是正を迫るトランプ大統領の「通商戦争」は何処までが本気か分からない。ルール違反覚悟で関税をかければ欧州と中国の報復を招くのは確実で、そうなるとアメリカ経済の方が打撃を受けるのは確実だ。

鉄鋼で全ての国からの輸入品に最低24%の関税をかけ、あるいは中国など12カ国に最低53%の関税をかければ、アメリカ国内の鉄鋼価格が上がり、アメリカ企業が打撃を受けることになる。アルミでは一律7,7%から23,6%の関税をかけるという。

報道によれば、トランプはペンシルベニア州第18選挙区の下院補欠選挙を勝ちたいために、鉄鋼・アルミの関税をかけることを表明したという。同選挙区は鉄鋼都市ピッバーグ郊外にあり、人口の96%が白人である。この選挙区の共和党候補が苦戦しているので鉄鋼の関税案が出てきたという。

鉄鋼関税案にはティラ―ソン国務長官やマティス国防長官、ムニューシン財務長官らが反対しているので、補欠選挙が終われば鉄鋼等の関税案は消えていくのかもしれない。事実影響を最も受ける中国政府はトランプの宣戦布告を「ハッタリ」と見ているらしく危機感が全く感じられないらしい。

中国政府が本気で報復すれば、航空機と大豆でアメリカの方が打撃が大きいのである。しかしトランプの関税案が実行に移れば世界経済が危機を迎える可能性があり、多くの世界の指導者がトランプの実行力のなさに期待している、と言われている。アメリカにしてみれば鉄鋼とアルミの関税をかけて、世界を報復合戦に巻き込むより、貿易黒字国にアメリカ国債を売りつける方が利益が大きいのである。したがってトランプの「通商戦争」は中間選挙までは続くのかもしれないが、オバマケアと同じで掛け声だけで終わる可能性が強いのである。

EU軍事協力に反発する身勝手なアメリカ!

アメリカはかねてからNATO加盟国に2014年までに国防費を国内総生産の2%とするよう求めてきた。欧州連合は昨年暮れ首脳会議で「常設軍事協力枠組み」(PESCO)を発足させた。これは増やした国防費で欧州製兵器の購入を進める狙いがあった。

これに対しアメリカのケイティ・ホイールバーガ―国防次官補代理が「北太平洋条約機構(NATO)から力を奪う」と懸念を表明、またケイ・ベイリー・ハチソン駐NATO米大使が「アメリカ製兵器の排除の仕組みであってはならない」と発言した。また2月14、15日のNATO国防相会議でマティス米国防長官が「共通の防衛はNATOだけで行う。NATOだけだ。」とくぎを刺したという。かくてNATO国防相会議はアメリカとEUの争いの舞台となった。

アメリカ製武器の、欧州の購入を求めるアメリカの鼻息の荒さをみて、日本の防衛省がビビったのか?FX3の開発決定先送りが、とうとう開発断念という流れになった。アメリカ製のF35戦闘機は一機当初の70億円が140億円にまで膨れ上がった。この先何処まで値上がりするか分からない。しかもブラックボックスだらけだ。

海上自衛隊が空母に搭載する計画のF35Bは一機200億円するという。EU諸国がアメリカ製兵器の購入を見合わせようとしているのは、価格がアメリカのいい値で、何処まで値上がりするか分からないからだ。日本はF4の後継機としてF35Aを42機購入を決めており、主力機のF15戦闘機200機の内100機の近代化改修を決定している。今後F2戦闘攻撃機が退役していくこと、F15の残り100機の後継機種をどうするのかという問題がある。

だからFX3の開発を進め、実証機「心神」も作りエンジン開発も進めてきた。防衛省は「どのような戦闘機を必要とするか分からない」事を言い訳にしているが、必要としている機体は仮想敵である中国の戦闘機(性能は低い)と対抗できればよいのだから、ここは自主開発で行くべきだ。ミサイルの性能が良ければ、機体は徐々に高性能に改修していけばよいのだ。アメリカ製の高価な1機200億円以上する機体は必要ないのではないか?あくまでもFX3の国産開発を進めるべきである。アメリカがF22を日本に売らなかったように、アメリカの最新の機体を当てにする時代は終わったというべきだ。欧州のように対米自立の時代が来たというべきだ。

中国の露骨な旧帝国主義的手法の破綻!

中国の「一帯一路」戦略はアジアと欧州を結ぶ壮大な構想だが、その露骨な旧帝国主義的手法が破綻し始めた。昨年秋、スリランカの要衝ハンバントタ港が中国企業に99年間「譲与」された。開発援助で中国から高利の借金を重ね、借金を支払えなくなって港を租借していった行った旧帝国主義の手法である。

アメリカ海兵隊を巡回方式で駐留させることになっていたオーストラリア北部のダーウイン港は、中国企業に99年間「リース契約」された。アメリカ軍のインド洋の基地ディエゴ・ガルシア基地のすぐそばのモルディブには、中国が負債の罠を仕掛けていることが明らかとなった。モルディブではこれをめぐり政争が始まった。

中国が「一帯一路」戦略で最も重視する中国の新疆トパキスタンを結ぶ「中パ経済回廊」計画は、港建設や空港建設など6つの経済建設協定がむすばれていたが昨年11月パキスタン政府はこの事業を断念した。事業規模が3倍近く膨れ上がり、中国が水力発電事業の所有権を主張して譲らなかったためと言われている。ネパールは中国との25億ドルの水力発電プロジェクトを昨年11月に取り消した。欧州連合はハンガリーが中国と高速道路建設を結ぶにあたって、EU貿易規約に違反した疑いの調査を開始した。ミヤンマーは中国の石油会社と結んだ30億ドルの製油所建設計画案が資金面で破綻しキャンセルした。

つまり中国の「一帯一路」戦略は、その中身が露骨な旧帝国主義的手法で相手国に債権を増やし、その上で港や発電所や空港を99年間租借する手法が、いま各地で破綻しているのである。これが習近平が最近の演説で「一帯一路」に触れなくなった理由である。中国の走資派指導部は世界覇権の「中国の夢」の野望は大きいが、彼らの弱点は経験主義であることだ。かってのイギリス帝国の、香港の99年間の租借の経験を、今度は自分たちが発展途上国に露骨な旧帝国主義的手法を行っているところに「一帯一路」戦略が破綻を免れない理由がある。

これではインド洋での露骨な戦略拠点つくりに他ならないゆえに、インドやオーストラリアやアメリカを刺激し、対抗策を取り始めることとなった。特にインドはブータン領内に中国軍が入りこみ道路建設をし始めたことで、中国の領土的野心を警戒し、軍事力を増強している。中国は東シナ海と南シナ海を封鎖されることを恐れて陸路でインド洋への出口を獲得しょうとしているのである。

つまり最近中国が再び日本に接近しているのは、こうした「一帯一路」戦略の破綻が背景にあり、外交下手の日本なら、たやすく手なずけられると思っているのである。習近平が「中国の夢」を実現するなら日本とアジア諸国の取り込みが必要だと思い始めたことを示しており、日本は中国拡張主義への警戒心を高めなければならない。中国の現在の日本接近策は危険な野心が隠れていると見るべきだ。

米・ロ・中の戦略兵器開発競争が示すもの!

アメリカが海軍力の大幅な増強と小型核兵器の開発を発表すると、3月1日にロシアのプーチン大統領がアメリカのミサイル防衛を突破可能な大陸間弾道ミサイルや、核搭載型の無人潜水艦を開発するなど核戦力を増強中と発表した。すると3月2日には中国が2025年までに国産原子力空母を建造する計画を公表した。また中国は新型の原子力潜水艦の建造、電子情報システムの刷新なども進めている。

アメリカは膨大な財政赤字を抱えており、ロシアも欧米の経済制裁で経済的苦境にある。また中国も「一帯一路」戦略が破綻しかかっており、何処もが経済的困難の中で戦略兵器の開発にしのぎを削っているのである。

資本主義の不均等な発展でアメリカの一極支配は崩れつつあり、世界の多極化が進み、世界はクリミア半島のロシアによる併合や、中国拡張主義の東シナ海や南シナ海での領土的野心、インド洋への海軍拠点整備、トルコ軍のシリア侵攻、など世界は軍事力による国境線の変更の時代を迎えつつある。北朝鮮やイランの核開発もこうした情勢の反映と見るべきであろう。

アメリカのミサイル防衛が空洞化すればもはや多極化は避けられず、世界は大戦前と似た状況が生まれている。核戦略や空母、原潜などの戦略兵器体系を確立した大国が、世界を分割することになるのかもしれない。

このような世界情勢の中で、日本が憲法9条に固執していては「亡国の道」を進むことになるのは明らかだ。日本の周辺国が核ミサイルを保持する時代に、日本が非核等と言っていたら第2の広島・長崎が生まれることになるであろう。核兵器は持たない国には使える兵器なのである。日本が世界情勢の変化を無視し、「専守防衛」などと言って攻撃兵器を持たないなら、日本は侵略の「草刈り場」になるであろう。

日本は、頼りのアメリカが「アメリカ第一主義」であり、あまり当てにできない中では対米自立し、日本も戦略兵器の保持へと舵をきる時に来ている。この道に反対する者は亡国主義者と断じても間違いではない。少なくとも「専守防衛」を放棄する時に来たと言える。憲法9条はアメリカ軍が日本に居座るために押し付けたものであり、「憲法9条は日本の宝」などと言っていてはだめなのだ。この観念的平和主義がもはや「亡国の道」であることは明らかだ。

残業代ゼロ法案も撤回せよ!

安倍政権が「働き方改革」として宣伝してきた裁量労働制の拡大の根拠となっていたデータが捏造されていたため、安倍首相は同法案の中から「裁量労働制の拡大の全面削除」を決めた。裁量労働制は賃金の低い部分の労働者の時間賃金を廃止し、労働者にただ働きを強いる法案で、最低賃金をも空洞化する狙いがあった。

また「高度プロフェッショナル制度」は、高賃金の労働者の残業代をゼロにすることが狙いで、裁量労働制の拡大とセットをなすものであった。アメリカではこの法案ができて以後長時間労働が強いられることとなった悪法であり、国民経済にも良くない。

重要な事は、今日の日本経済のデフレは、経営者団体の強欲で日本の労働者の分配率があまりにも低下し、個人消費が縮小した結果であり、今以上のただ働きの拡大は、国民経済には最悪である。日本経済にとって必要なのは、個人消費を拡大することであり、それは大企業の正社員の賃上げだけでは不十分で、最低賃金の大幅な1500円への切り上げが必要なのである。

また日本企業は、労働分野の規制緩和で搾取率の強化ばかり追求したため、生産性が低下し、先進国中で最低となった。求められているのは設備投資による省力化投資であり、生産性の向上なのである。したがって「高度プロフェッショナル制度」は百害あって一利なしなのである。経営者の目を不払い労働の拡大ばかりに向けさせる愚を指摘しなければならない。

また残業代の上限を月100時間まで合法化するのは、経営者に向かって設備投資するな、というに等しく、文字どうりの愚策だ。必要なのは最低賃金を1時間1500円に上げ、企業の設備投資を促す政策が必要なのである。強欲の資本主義が日本経済をむしばんでいることを指摘しなければならないし、政治家の愚策がそれをさらに拡大しようとしているのである。。

安倍政権の「働き方改革」の全法案が悪法なのであり、「裁量労働制」の拡大だけが問題なのではないのである。野党各党は安倍政権の「働き方改革」の全法案を廃案とすべく努力して貰いたい。今のままでは日本経済がだめになる。
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