日銀のマイナス金利は効果なし!

日本銀行は29日、政策決定会合を開き、追加緩和策として、民間銀行が日銀に預けている一部の資金に0、1%の手数料を課す「マイナス金利」を導入することを決めた。その狙いは企業が投資に慎重になるのを防ぐこと、為替レートを円安にすること、株価を上げることが考えられる。

しかし「マイナス金利」を導入したデンマークの経験では、それによっても銀行の企業への貸し出しは増えなかったし、そもそも日本の低成長は資金がないから設備投資が伸びないのではない。資金はあるが、個人消費が縮小しているので設備投資が伸びないのであるから効果があるとはとても思えない。

では円安にすれば日本の輸出は伸びるであろうか?今回の世界的な不況は中国の過剰生産危機で、資源の輸入が減少し、新興国経済がマイナスになっている状況では、円安になろうと輸出は伸びない。従って株価も上がらない。

つまり今回の日銀の「マイナス金利」の導入は全く効果が期待できないものなのである。こうした見方から日銀の9人の政策委員のうち5人が賛成し、4人が反対したのである。わずかに投資家の意識が株価上昇に期待するムード的な効果しかないのである。

いま必要なのは最低賃金を1200円に上げること、残業代の割増賃金を100%に上げ、残業よりも人を雇う方が安い状況を作り、個人消費を増やし、企業の省力化投資を促す方が経済には効果がある。安倍政権は企業への補助金行政ばかりやっている。逆で企業の生き残り競争を激化させ、設備投資を拡大する政策が重要なのである。

日本の企業は資金がなくて設備投資を控えているのではない、個人消費が縮小しているから消費財生産分野の設備投資が行われず、生産財生産分野まで投資が行われない状況なので、消費を増やすことと、人件費を上げることで省力化投資に火を付けて生産性を上げる誘導政策が重要なことである。
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北のミサイル発射と米軍の反撃があり得る!

北朝鮮が北朝鮮の北東部のミサイル発射台を布で囲い、発射台周辺での動きが活発化している問題で、アメリカ軍はステレス戦闘機のF22多数を日本の基地に配備し警戒している。また自衛隊の対弾道ミサイルを積んだイージス艦が横須賀を出港するなど、日・米に警戒感が高まっている。

北朝鮮は先に4回目の核実験を強行し、これを「水爆実験」と発表した。これに対し国連の安全保障理事会で制裁が話し合われているが、中国が反対して制裁できない状況がある中で、北朝鮮がミサイル実験で日本と韓国に核恫喝をかける事態となった。

韓国国内では核開発の声が出ており、日本に置いてもアメリカのオバマ政権が「同盟国の争いに巻き込まれたくない」と発言し、非介入主義を取っている中で、アメリカの核の傘が頼りにならない事態が生まれている。国連決議違反の、北朝鮮の核開発とミサイル開発に対し、アメリカが何もしないようだと、日本と韓国で核装備の声がより高まるであろう。

日本が核装備に要する費用は約1兆円と見られており、5年で開発するとすると在日米軍への費用負担の4分の1の額で済むことになる。核の傘のアメリカが今回も北朝鮮のミサイル開発と核開発を見逃すようだと「アメリカはあてにできない」との声が高まるであろう。

一部でアメリカ軍が2月に北朝鮮を攻撃するとの噂さが流れているのは、アメリカのメンツが4回も無視される事態は、覇権国のメンツ・沽券にかかわる事態ゆえである。日本が安保法を成立させた後でもあり、中国が南シナ海と東シナ海でアメリカを無視した横暴な砲艦外交を続けている時でもあり、アメリカ軍が北朝鮮への限定的空爆に踏み切る可能性が生まれている。

米軍が空爆するとしたらミサイルの打ち上げ設備、核開発施設が予想される。アメリカとしては中国が北朝鮮への経済制裁に協力しない以上、これ以上北朝鮮を放置できない事態が生まれている。アメリカが空爆で北朝鮮を攻撃するとしたら大陸間弾道弾を開発しない内にやらねば意味がない。北朝鮮の核の小型化が進んでいると見られる以上、いくら非介入主義のオバマであってもこれ以上の傍観は有り得ないと見るべきであろう。米軍の動きや自衛隊のイージス艦の動きを見ると事態は切迫している。

安倍政権にとっては安保法の初の周辺有事の発動であり、憲法改正への世論作りの好機が生まれようとしている。北朝鮮の動きとアメリカ軍の動きが注目される。

着ちゃくと布石する安倍戦略と野党の無策!

集団的自衛権を閣議決定で見直し、安保法を強行成立させ、日米関係を改善し、アメリカの議会で演説した安倍首相は、消費税の軽減税率で公明党に譲歩し、窮地の大阪維新の橋下をダブル選で助けて抱き込み、今年夏のダブル選挙の体制を構築した。軽減税率以外にも高齢者1250万人に一律3万円をばら撒き、医師の診療報酬を増やし、農家にはTPP対策の予算をばら撒く。安倍の狙いが改憲議席の獲得であるのは明らかだ。

安倍政権の次々打ち出す戦略的布石に、野党は対置する戦略を構築できない体たらくである。かすかに戦略らしきものは共産党の「安保法反対」の国民連合ぐらいで、野党第1党の民主党は全く戦略を対置できないだけでなく、ダブル選への準備すらできていない。これでは安倍自公政権の圧勝になりかねないのである。

幸いなことに、TPP交渉でアメリカの要求を丸のみした戦犯の甘利経済再生相の、建設会社からの口聞き疑惑での、多額の金銭授受が報道され、野党に取って巻き返しの好機が訪れた。しかしこの甘利大臣への疑惑追及だけでは辞職されれば終わりとなる。どうしても憲法改正を睨んだ安倍戦略に対置する受け皿戦略を構築し、全野党を結束させる統一戦線を形成すべきである。

その為には対米従属の戦争路線の安倍政権に、対米自立・対等の日米関係構築と平和主義の堅持の統一戦線結成を目指すべきである。オバマ大統領は非介入主義であり、今後もアメリカは民主党政権となる可能性が強いので、対米自立と対等の日米同盟・平和主義堅持は矛盾しない。野党間の選挙協力だけでは勝てないことを知るべきだ。共産党は解党してでも救国統一戦線形成を目指し、主導権を発揮すべきであろう。

野党を一つにできないなら、安倍のダブル選の布石である自公・大阪維新の右翼連合に勝てないであろう。

外資にとって縮小する日本市場は魅力なし!

1月25日、アメリカ自動車大手のフォード・モーターは、日本での事業から年内に撤退する方針を明らかにした。フォードの2015年の世界での販売台数は約600万台で第5位だが、日本での販売は年間約5千台でドイツのメルセデス・ベンツの約6万5000台、フォルクスワーゲンの約5万5000台に桁違いの差を告げられている。フォードの広報は「日本では利益を維持する方法が見つからない」として撤退する方針を決めた。

アメリカのマクドナルドは25日、15年12月期の決算を発表した。それによると世界全体の売上高が前期比7%減の254億1300万ドル(約3兆100億円)、純利益も5%原の45億2930万ドルト減収減益になった。ケビン・オザンCFOは日本マクドナルドホールデングスの株式の一部売却の方針を明らかにした。「経営再建を手助けし、潜在的な成長をもたらす戦略的な投資家が見つかれば売りたい」との方針を示した。

マクドナルドは異物混入等があって日本での販売が不振であり、フォードは日本市場で若者の自動車離れが影響して、今後成長が見込まれる発展途上国に力を注ぐと見られる。日本市場は急速にデフレで縮小していることもあって外資には魅力がない市場となっている。

こうした外資の売却や撤退は日本の雇用にも影響を与える。フォードは約50の販売店を閉鎖する。日本経済の縮小は、安倍政権の規制緩和の政策の産物で有り、非正規化による賃金の傾向的低下は個人消費の縮小、消費財生産分野の縮小から生産財生産分野の縮小につながり、深刻なデフレスパイラルに陥っている。

政府は大幅賃上げと共に、最低賃金を1200円に上げ、同時に時間外割増賃金率を100%にして購買力を上げるとともに、企業の省力化投資を促すことが必要である。企業の内部留保は溜まり過ぎており、これを中小下請け・系列への価格のアップへ回し、日本全体の分配率を上げることが急務となっている。

外資が見切りをつけるほどに魅力のない日本市場は日本経団連・大企業の強欲の結果であり、労組の家畜化をやめ、適正な分配率が保証されれば日本経済は拡大へと転化するのである。財界と政府は強欲の資本主義から転換するべき時が来ていることを知るべきである。

レーニンを批判したプーチンの誤り!

ロシアのプーチン大統領がロシア革命を勝利に導いたレーニンを「彼の思想がソ連を崩壊させた」と強く批判し、ロシアに賛否両論が広がって、ロシア政府は火消しに躍起と報道されている。

ロシア政府は、ソ連という史上初の偉大な社会主義国がなぜ官僚独裁に転化したか?きちんと研究した方がいい。中国の毛沢東は中ソ論争の後、官僚独裁を打破するために文化大革命を起こし、継続革命の思想とその予行演習を行った。すでに中国にも官僚独裁が形成されていたからである。

レーニンが、世界に帝国主義が存在する中でプロレタリア独裁を掲げざるを得なかったことはやむを得ないことであり正しかった。それは歴史的制限でもある。しかし一党独裁ではなく多党制を導入する条件はなかったのか?官僚独裁を防止する有効な手立てはなかったのか?これは今だから言えることであり、レーニンの時代には、時代的限界があったことを知らねばならない。レーニンの偉大さをこれによって打ち消すことはできない。

レーニンの指導するコミンテルンが世界革命を目指した点は、のちに革命は輸出できないことがわかり、コミンテルンを解散したことは正しかった。しかしコミンテルンによって世界にマルクス主義・レーニン主義が広がったことの画期的意義まで否定すべきではない。

旧ソ連や旧中国が社会主義から資本主義に変質したと言っても、社会主義革命の成果は無くなってはいない。これら旧社会主義国は集団化・全人民所有制によって本物の資本主義にはなりえない。それは現中国経済が行き詰まりを見せていることでも分かるように、所有制のために資本主義の価値法則が貫徹しないことによる。社会主義国は変質したが、それは資本主義の勝利ではない。むしろ中国の経済危機が資本主義を道ずれにする可能性さえある。

世界資本主義は冷戦後の強欲の資本主義によって、いまや諸矛盾を空前に高めている。アメリカの一極支配は、ドル圏・ユーロ圏・元圏等へと多極化(市場の囲い込み=ブロック化)し、世界がグローバル化の名の下でも決して一つになったわけではない。むしろレーニンが正しかったことを示している。今後もし労働者が主人公の社会主義が生まれるなら、多党制や官僚支配を防止する制度が実践的課題となるであろう。そうした意味でプーチンのレーニン批判はキチンとした研究にもとづいやものではないのではないか?と思われる。従って我々はプーチンのレーニン批判は間違った認識であり支持できない。

日本とロシアの関係が進展しない理由!

ロシアのプーチンは北方領土を引き分けで解決しょうと呼びかけた。ロシアは欧米のウクライナ問題での経済制裁を打破するため極東の日本との外交関係を前進させて、欧米の制裁を打破したい。今のまま中国への依存を強めることはロシアには危険なことである。

日本は、中国が拡張主義の正体を露わにしつつある中で、ロシアとの関係改善で2正面を避けなければならない。だから安倍首相はロシアのプーチン大統領の訪日を要請した。中国はロシアを取り込むことで、また韓国と歴史認識で共闘することで、米日のアジア支配を打破しようとしている。

ロシアと日本の関係改善の意向ははっきりしているのに、なぜ日ロ関係が前進しないのか?それはアメリカが、日本がロシアとの関係を改善することに反対しているからである。アメリカのラッセル国務次官補が日本に対し「ロシアと通常の関係を持たないとする原則を守ると信じている」と語っている事を見れば明らかである。

アメリカは、日本がロシアと関係改善し、経済的に相互依存関係を強めることは、すなわち日本の対米自立につながることを警戒しているのである。欧州がロシアとの経済関係を強め、ロシアのプーチンがユーラシア経済圏構想を提起すると、アメリカがこれを潰すためにウクライナのクーデターを引き起こし、欧州を対ロ制裁に引き込んだ政治陰謀は、アメリカが欧州とロシアの協力関係を警戒したからであった。

つまり世界は、いま合従連衡の時代に入っており、アメリカは自分が覇権を維持するために「グローバル化」を口にしながら、実はロシアや中国を政治的に孤立させておきたいと考えている。アメリカは旧社会主義国が官僚支配の影響を残し、資本主義化と民主化が進まない事、その国家資本主義が全体主義的体質を持っていること、しかも核大国であり、国連の常任理事国であるために、覇権国アメリカに逆らう力を保持しており、従属国日本にこの力を利用されることを最も警戒している。

日本とロシアの関係改善は、資源国のロシアと資金と技術を保持した日本にとって双方が相手を必要とし、相互に利益を受ける経済関係にあるのに、日本がアメリカの従属国であるが上に、領土問題を解決できず。関係改善を果たせない状況に陥っているのである。

安倍首相が日中関係を打ち立てた田中角栄のように、ロシアとの関係を打ち立てるには、時期が大切である。アメリカの大統領選がたけなわとなり、アメリカが事実上政治空白となる時期に、プーチンを訪日させて、一気に領土問題を「引き分けで解決し」日露平和条約を結ぶ以外に方法がない。問題は安倍首相が決意できるかにかかっている。そのためにはロシアの資本主義化には封鎖ではなく経済交流が必要であることをアメリカに理解させることが必要なのである。先に訪米で日米の関係改善を果たした安倍だからこそできる決断がある。安倍首相の対ロシア外交に注目したい。

経営者のモラル低下は酷くなるばかりだ!

東京電力が福島原発の津波被害を想定していなかったのは実は嘘で、福島原子力発電所の所長は津波を想定して堤防の建設を何年も前に本社に要請していた。ただ費用がかかるから放置したのだ。

超一流企業の東芝が長年不正会計を行っていたことは企業のモラルの低下を象徴している。東芝は2008年~2014年度にかけて約2248億円の利益を水増ししていた。

マンションの傾斜問題で発覚した杭打ちデータの偽装問題では、三井不動産・三井住友建設・旭化成建材などが手抜きや丸投げした結果だった。

自動車のエアパックを生産しているタカタはアメリカで多数の死亡事故を出し、多数のリコールと多額の賠償金支払いに直面している。

さらに言えば数多くのブラック企業が残業代を払わず、長時間労働を強要し、パワハラ・マタハラを繰り返し、外国人への低賃金の奴隷労働を強いている。労働の非正規化は労働条件を日常的に悪化させ、若者は低賃金ゆえに結婚を諦め、したがって恋愛すら諦める若者が増えている。彼らは日本企業経営者のモラル低下の犠牲と言える。

彼ら経営者は、法律違反が利潤の源泉であるかのように考えている。それも一流企業の経営者が、である。何十年か前、子供の道徳教育が叫ばれたことがあった。今必要なのは経営者の道徳教育ではないのか?

東日本大震災では、暴動が起きなかったことで、世界中が日本人のモラルの高さに感動した。恥ずかしい事に、その日本人の誇りを傷つけているのが一流企業の経営者なのである。日本経団連は経営者の堕落について、どのように正すのか?キチンとした方向を示すべきであろう。何がコンプライアンス経営だ、法律違反ばかりではないか?日本経団連は少しは恥を知るべきである。
                新世紀ユニオン執行委員長 角野 守 (かどの・まもる)

一国の指導者の能力が試される時代だ!

ドイツのメルケル首相が大胆な難民受け入れを表明して世界の注目を集めている。ドイツのミュンへン駅には週末には1万6000人のシリア人が到着するという。ドイツ政府は80万人以上の難民申請を予想し、これに欧州域内の移民が55万人ドイツに集まることになる。

既にドイツでは難民の犯罪が急増し、また難民に反対する犯罪も増えている。しかしメルケル首相は難民受け入れの方針を変えていない。ドイツは東ドイツを受け入れた経験から、大量の難民受け入れが果たす経済効果について確信しているようである。

アメリカ経済が中南米からの大量の移民・難民を受け入れたことで発展したことは知られている。しかし労働者には難民の受け入れは自分たちの仕事を奪われることであり、犯罪も増加する。当然ドイツにおけるメルケルの支持率は下がり続けている。しかしそれでもメルケル首相が大量の難民を受け入れるのは、低賃金労働力の流入がドイツ経済に活力を与える確信があるのであろう。ドイツのメルケル首相がこうした大胆な政策を取れるのは、欧州の巨大市場を背景にしているからである。

日本の安倍首相はメルケル・ドイツ首相とは正反対の政策だ。難民受け入れに消極的で、その治安の良さが日本への観光客の急増になっている。韓国の伝染病、中国の大気汚染、世界に拡大するテロ、等が日本にとっては観光客の増加につながっている。しかし安倍首相の政策は目先だけで頂けない、株価を上げるために年金資金をつぎ込み、選挙目当てに予算をばら撒き、「同一労働同一賃金」「マタハラ防止」などやる気もないのに、耳触りのよい言葉で選挙対策をしている。

安倍首相が本気で日本経済を立て直したいなら、企業への補助金をすべてやめ、貧困者に回し、最低賃金を1200円にアップし、残業代の割増賃金率を100%にするべきだ。そうすれば個人消費が拡大し、設備投資も回復し日本経済は成長力を取り戻す。しかし安倍首相にメルケル首相のような大胆な政策を期待するのは無理である。

世界情勢は、次第に同時不況の傾向を強めている。こうした経済情勢で必要なのは、その国に必要な特徴的で必要な、大胆な社会政策である。一国の指導者の能力が試される時代なのである。

中国初の世界同時恐慌が始まった!

上海株式市場が年初から暴落を続けている。暴落すると、中国では取引の停止や売買の停止で、つまり「統制」で株価の暴落を阻止しようとする。為替規制もある、1党支配ゆえの解決策だが、自由に売れない株式市場、自由に売れない通貨では海外の投資家には魅力はない。株式市場を統制し、為替市場を規制するほど中国経済は悪いと強調するようなものである。もともと全て国有の社会では資本主義の価値法則は貫徹しない。人口が多くても、市場が大きいわけではない、とりわけ中国内陸部は「輸出基地」と言う訳にはいかない。

中国政府が19日発表した2015年の国内総生産の成長率が6,9%となった。輸出や輸入が大幅に落ち込んでいるのに6,9%も成長するはずがない。おそらく誰も信用していないであろう。過剰生産に基づく過剰在庫がものすごい量積み上がっていると見るべきである。人民元と株価が暴落し、外貨準備が減少する事態は投資家の不安を拡大し資金の逃避を促している。

中国が不況で、資源の輸入が減少して資源輸出国(=途上国)は深刻な景気減退に直面している。中国の活路は輸出しかない、その為のアジア・インフラ投資銀行なのである。しかしその頼みの輸出も生産能力の過剰が災いして価格のたたき合いによる赤字輸出になり、企業収益が悪化しているのである。

残るは、生産設備の削減・企業の集約だが、そうなると労働者のリストラが必要になり、失業の深刻化、地方経済の落ち込みという別のリスクが出てくる。粗鋼生産能力約11億5000万トンに対し内需と輸出分で8億トンの需要、自動車も3500万台を超える生産能力に対し、需要は2500万台しかない、つまり中国には天文学的な余剰設備が発生しているのである。果たしてリストラは可能なのか?

こうした八方塞がりの中で資本逃避が起きつつあるので、中国発の世界恐慌が現実味を持ちつつあるといえる。元安誘導も各国の通貨安競争に火を付ける可能性がある。中国の外貨準備が急減しているのは人民元売り圧力の中で当局が大規模に買い支えをしているからである。中国の指導部が人民元を切り下げる可能性がある。元安で輸出を伸ばす政策は有り得るであろう。中国経済の直面する危機を、中国政府がどのように切り抜けるかで、世界経済の同時不況の危機が確実に忍び寄ってくる。

虚構のオバマ・アメリカ外交の空しさ!

アメリカのオバマ大統領は16日、イランへの制裁を解除する大統領令を発動した。イランの核合意を受けたもので、オバマは「世界はより安全になる。」と評価した。しかしアメリカの財務省は17日、イランの弾道ミサイル開発を支援したとして、11の個人や企業を制裁の対象に指定した。オバマはイランの核合意を「歴史的な成果だ」と言うが、実際には世界はより危険になっている。

現在大統領選の予備選が行われているが有力候補は、イランについてはいずれもオバマの外交を継続する意思は表明していない。イランはミサイル開発は続けており、従って今回の核合意は、かって北朝鮮が行った欺瞞外交に他ならない。北朝鮮の「水爆実験」についてもアメリカは現状容認の姿勢を堅持している。国連で制裁決議を出すと言うが、中国が拒否権を保持している限り、北朝鮮の圧力になるわけがない。中国は、とりわけ軍は北朝鮮への制裁は一切行っておらず、アメリカは北朝鮮の核・ミサイル開発を事実上容認しているのである。

オバマの外交は、要するに現状追認だけでなくイランについては制裁解除でサウジとの力の均衡を一時的に図る意味しかない。アメリカの制裁解除に悪乗りして日本企業がイランとの間で油田開発などに踏み込むと、またしても債権放棄に追い込まれることになるであろう。

オバマが非介入主義を表明してから世界は依り危険になった。決して「全世界がより安全になった」(ケリー米国務長官)と言うのは虚構である。こうしたオバマ外交に追づいすると日本の拉致問題はいつまでも解決できず。北朝鮮の核の脅威にさらされ続けることになるであろう。核の脅威は北朝鮮だけではない、ロシアも中国拡張主義も核を保持している。日本は一層危険な状況になっているのである。

中東のイラン(シーアー派)サウジ(スンニ派)の力のバランスを取りながら、この地域の内戦化・宗派争いを激化させ、中東を武器市場にしようというアメリカの魂胆が見えてくる。アジアにおいても中国拡張主義の進出を利用してアメリカはアジアを武器市場にしつつある。オバマの虚構の外交に騙されてはいけないのである。

安倍首相が改憲議席獲得を掲げた理由!

安倍首相は12日の衆院予算委員会で「今までも憲法改正について約束してきた。当然、来るべき選挙に置いても政権構想に示していく」と述べ夏の参院選の公約に憲法改正を掲げることを公約した。このことから、与党では改憲を掲げると世論が割れるだけに懸念の声も出ている。

安倍首相が参院選を前にした現時点で改憲議席獲得を掲げた理由は、野党の中に「安保法廃止」で野党共闘を拡大する動きが出ているので、争点をすりかえる狙いがある。集団的自衛権問題は北朝鮮が4度目の核実験を強行し、中国が尖閣で挑発活動を強めている中で、また中東でイランとサウジの対立が国交断絶にまで及び、日本のオイルルートが脅かされる状況下で選挙の争点にするのはまずい、との政治判断からである。

安倍政権は、参院選に向け「安保法」「集団的自衛権」を徹底的に封印する腹であることは間違いないことである。その為にアメリカの多国間軍事演習「リムパック」への参加「見送り」論まで出ているという。「参院選まで安保法がらみの動きは封印せよ」との指示が防衛省に出ていると報じられている。

つまり自公政権は野党内に出来つつある「安保法廃止」での国民連合の動きを恐れているということである。その為の争点隠しのために出てきたのが「改憲議席獲得」なのである。自民党の争点隠しに野党は騙されないようにしなければならない。

安倍首相は、2016年の通常国会で成立予定の「安保関連法の修正案」の成立も潰そうとしている。昨年9月「日本を元気にする次世代の党」(元・日本の心を大切にする党)と合意した自衛隊の海外派遣で例外なく国会の事前承認を得ることや、検証機関の設置の修正案は、井上氏(日本の心を大切にする党)が離党し、自民入りの動きが出て、日本の心を大切にする党が政党要件を満たさなくなり、「安保関連法の修正案」の成立も難しくなっている。安倍は自衛隊の海外派遣の国会の事前承認等の制限をされたくないのである。

こうした動きは、政局の争点が引き続き集団的自衛権の問題であることを示している。野党は安倍首相の争点はずしに引っかからないようにし、野党連合の拡大を図るべきである。

安倍政権の経済政策は「われ亡き後に洪水は来たれ」だ!

日銀が国債を大量に引き受け、多額の円を洪水のように注ぎ込み、円安を誘導する。多額の国債を発行して予算をばら撒く、株価を上げるために年金資金を株式市場につぎ込む。アメリカから高価な武器を購入して、TPPで譲歩して、オバマの機嫌をとる。消費税増税で参院選で得票が減ると心配すると、低収入層に一人3万円をばら撒き支給する。

安倍政権の政策は、見せかけの景気を演出して、予算をばら撒き、選挙に勝つことしか考えていない。最近では安倍首相が夏の参院選で「改憲議席」の「3分の2」の議席獲得を目標に掲げた。この為政界で衆参同時選挙の声さえ出てきている。

厚生労働省は、年金の積立金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)の株式への直接投資を解禁する方針を固めたことが1月13日の新聞に報道されている。宗派争いの激化する中東情勢、バブル崩壊の中国経済、途上国の資源価格の暴落による経済危機、等を受けて日本株が年明けから連続株価下落の最悪の情勢の中で、年金資金で株価を支えようという発想である。

先進各国が軒並みデフレ不況の中で、リーマン・ショック並みの世界同時不況を前に年金資金を株式への直接投資に使うことは、国民の年金資金をばくちに使うに等しい愚かなことである。参院選挙まで景気を持続させるためには、国民の年金資金を使い捨てにする暴挙と言う他ない。

安倍政権の経済政策は国債大量発行といい、財政のばら撒きと言い、年金資金で株価の暴落を支える策と言い、全て小手先の株価対策でしかない。自分の在任期間だけ景気が持てばいいというのか?!安倍首相のデフレ対策は愚かにも、2%のインフレ対策だというのだから、経済が分かっていないというしかないのである。

「われ亡き後に洪水は来たれ!」これこそ安倍政権の私的動機に基づく経済対策の思想・世界観である。安倍政権は国民経済を真に再建する「処方箋」を持っていないのである。あるのは自分の任期の間の株価の維持であり、そのためには国民の老後のために有る年金資金でさえつぎ込む無責任を指摘しなければならない。

「忍耐と抑制された戦略」語るオバマ一般教書演説!

東西対立が終わった冷戦後の強欲の世界資本主義は、先進資本主義国にデフレ不況を招き、極端に開いた格差社会はアメリカ社会の二極化、党派対立と議会の機能不全を招いた。特に軍需産業を中心としたアメリカ経済の不況は深刻化した。

オバマ大統領は、中東を内戦と宗派対立によって武器市場に換えることで、わずかにアメリカの景気を回復させた。一般教書演説では内に党派対立の緩和を、外に「イスラム国」への掃討を引き続き進めること、介入を回避するための「忍耐と抑制された戦略」を用いると語った。

オバマ大統領は、TPP発行に向けて議会に合意内容の早期承認を呼び掛けたが、北朝鮮の核実験や中国の海洋進出については言及しなかったのが特徴的である。かってナチスの東への拡張を容認したチェンバレン英首相のように、オバマは中国や北朝鮮やロシアの軍事力拡大には驚くほど寛容であることを指摘しなければならない。

特にオバマが、中国拡張主義の海洋進出に触れなかったのは「忍耐と抑制された戦略」と表現される非介入主義の戦略であることも影響しているが、アメリカは中国からの資産逃避に伴うアメリカへの資金流入に経済的うま味を感じているからに他ならない。アメリカの朝鮮半島の現状固定化も、日本と韓国を核の傘の下で、アメリカへの従属を続けさせる意思の表れと取れるのである。

オバマは演説で「我々は途方もない変化の時代に生きている」と語り、移民の流入等での未来の恐怖について、移民への排外主義の脱却を訴えたが、覇権国として混迷する世界・多極化する世界の平和と発展の方向性は何一つ示せなかった。

巨大な軍事力を保持し、世界の覇権国であるアメリカの大統領が一般教書演説で「忍耐と抑制された戦略」を語るところに、アメリカの経済的衰退(=相対的ではあるが)、世界経済のデフレ危機の深刻さが垣間見えるのである

とりわけ中国社会帝国主義の危険性にオバマが触れなかったことは、かってのチェンバレンのごとく全体主義的官僚独裁軍事大国の暴走を許す可能性が強まっている。混迷する世界の中でアメリカの政治も混迷していると言わざるを得ないのである。

特に重要なことは、アメリカが大統領選という政治空白の時期に入ったことである。世界がきな臭さをまし、先進国の欧州と日本・アメリカがデフレ危機の中で、唯一の超大国のアメリカが政治空白の時期に入ったことは、まさしく世界の民にとって「忍耐と抑制」の局面と言うしかない。軍事拡張主義者にとっては貴重な侵略の準備期間となるに違いない。

アメリカの日本の国家予算の分捕りと搾取について!

1月10日付けの「しんぶん赤旗」によれば、在日米軍の活動経費のうち、日本側負担分(在日米軍会計経費)の総額が、米軍への「思いやり予算の支払いが始まった1978年度以来。今年度で約20兆円に達することが明らかとなった。

米軍関係経費は(1)在日米軍駐留経費(思いやり予算・基地周辺対策費・基地交付金・土地の賃料)(2)在日米軍再編費用(辺野古新基地建設費など)(3)SACO経費(ヘリパッド建設など)である。特に第2次安倍政権が発足後米軍関係経費は過去最高を更新し、2015年度は7688億円で78年度に比べ約4,4倍に膨れている。

日本の米軍受け入れ国支援としての、米軍の駐留経費の負担割合は約75%で、ドイツや韓国の負担割合3~4割と比べて突出している。これは米軍による日本の国家予算の分取りであり、アメリカの財政赤字の拡大の下で、さらに増える傾向にある。在日米軍はアメリカ本土に置くより日本に駐留する方が安上がりなので米軍が日本に居座り続けることになっている。

日本はこのほか多額のアメリカ国債を買わされており、これはアメリカによる日本の搾取に他ならない。アメリカの従属国日本は多額の国家予算を奪われ、同時に国債を買わされてアメリカに搾取されているのである。我々が対米自立を掲げているのは、日本が自立し、日本の防衛は自分の力で成し遂げるだけの経費を既にアメリカに負担しているのであるから、十二分に経済的根拠のある事なのである。

戦後70年もたって未だにアメリカの従属国であることを、日本人は恥じるべきである。自立すればアメリカの戦争に巻き込まれることもなく、武装中立の平和主義を貫けるであろう。

大国の狭間の半島国家の特徴と地政学!

朝鮮半島は奴隷制社会が何千年も続いた特異な地域である。この半島では中国や日本のように武士階級が政権を取る(=封建制度)こともなかった。半島国家はこの間、中国の大陸王朝の従属国として搾取・収奪を受けてきた。そのような環境で、歪んだ民族性が生まれた。韓国の慰安婦性奴隷問題のでっち上げや北朝鮮の拉致問題が歪んだ民族性の発露であることは明らかだ。

北朝鮮と韓国の強請りたかり体質は、社会主義陣営と資本主義陣営の接点で代理戦争を闘った過程で、両陣営からの無償軍事援助が続けられた中で形成されたものである。こうして韓国は高度に発展した発展途上国となり、北朝鮮は偉大な元帥様の支配する奴隷制独裁王朝となった。

中国は、半島をアメリカとの緩衝地帯と位置づけ、アメリカは北の核開発・ミサイル開発を容認することで韓国と日本を従属下に置くことを優先した。こうして中米が朝鮮半島の現状固定化で暗黙の合意を形成している。

本当に北朝鮮王朝を解体するなら経済的封じ込めを止め、国際市場に取り込めば独裁金王朝は崩壊する。大国が半島の現状固定化を選択している以上、中国は経済関係で北朝鮮を支え、アメリカは北の核開発を利用し、核の傘で韓国と日本を従属下に置く、この中・米の大国の外交が、日本の拉致問題の解決を遅らせ、駄々っ子のような北朝鮮、強請りたかりの韓国という民族的特徴を生みださしたのである。

大陸国家の影響を受ける半島国家が、大陸の儒教を受け入れ、中国の文化を受け入れ、大量の貢物を差し出し、属国として長年奴隷制政権を続けたことが、半島の北と南の民族性を形成した。長い歴史を持ちながら奴隷制権力・奴隷王朝と武士政権の併立・封建制度・資本主義へと一度も社会革命を経験しなかった特異な地域、それが北朝鮮と韓国なのである。その政治の特徴は陰謀である。外交も陰謀・謀略が主要な手段となる。

この両国とも独立心は高いが、富に有り付けるなら従属を恥としない、だまし、奪い、陥れるのが彼らの政治の特徴なのである。だましの外交や陰謀に疎い島国の日本は、戦争賠償・慰安婦問題で何度も金を奪われることになる。北朝鮮には国民を拉致されても、何らの措置も取れないお人好しの無力なアメリカの従属国日本なのである。

半島国家と島国の日本、それは地政学が作りだした対照的民族性であり、大国間の狭間でいかに誇り高く自立するかが民族的課題である点では共通する。さりとて歪んだ民族性は隣人との付き合いを非常に難しいものとしているのである。

戦争の可能性強めるサウジとイランの対立の背景!

アメリカのシェール・オイルの増産が原油価格を暴落させ、アメリカの対イラン関係の改善がサウジ政府をいら立たせている。サウジの南に位置するイエメンはイランの支持する反政府勢力に新サウジ派の政権が追いつめられ、サウジの北のイラクはシーアー派政権だ。シリアのアサド政権とイランの関係が強まり、レバノンではイランの支援するヒズボラが勢力を拡大する等、サウジの支持する政府勢力・反政府勢力は各地で追いつめられている。シーアー派のイランは、湾岸諸国のシーアー派に武器支援も行っている。こうして中東各地でイランのシーアー派勢力に、サウジのスンニー派がいつめられ両勢力の矛盾が激化している。

こうした中で、アメリカがイランの核開発を制限することでイランと関係改善し、イランの経済力が高まる可能性が出てきた。サウジにすれば原油価格の低迷で財政危機のため国内的不満も高まる状況にある。こうした中でサウジが危機感を強め、対イラン軍事強硬姿勢を強めている。

サウジはイエメンの親イラン勢力への空爆を開始し、イエメンの政府軍への30億ドルの支援を行い、シリアの反政府勢力を支援し、ISよりも対イラン対策に力を入れている。サウジ国内では独立運動を画策したシーアー派の二ムル師を含む政治犯多数を処刑した。サウジ政府は今や反米であり、欧米諸国がISと闘わないサウジを批判することも増えてきている。

こうしてサウジとイランの対立関係は、中東地域の覇権をめぐり、またスン二―派とシーアー派の宗派争いの側面も強めている。アメリカのオバマ政権は自国がシェール・ガスやオイルの増産でエネルギー自給を達成したことから、アメリカにとってのサウジの戦略的位置付けを変えたのである。アメリカがアラブの春を支援したことも王制維持のサウジには許せない事であった。こうしてアメリカは中東を宗派争い、内戦の坩堝に変え、巨大な支払い能力ある武器市場へと変えたのである。

イランの革命防衛隊はサウジが二ムル師を処刑したことに激怒し、サウジ王家は「手厳しい復讐を受ける」と警告した。イランの革命防衛隊はレバノン・シリア・イラク・イエメンのシーアー派民兵を統括している。従ってサウジとイランの対立は激化することはあっても、沈静化する可能性はない状況にある。欧米の武器商人は今や笑いが止まらないほどの活況状況にある。

アメリカは中東のオイルマネ―を還流するために、この地域の戦乱を激化させているのである。しかしその事が、中東を制御不能の混乱に導きつつあることを指摘しなければならない。サウジとイランの戦争が火を吹けば、ホルムズ海峡の封鎖もありえるのであり、そうなれば日本経済も危機に直面することになる。

習近平の解放軍掌握は成功するか?!

中国経済は崩壊を株式市場の凍結で危機を先送りする事態であり、実質マイナス成長と見られる。しかし統制経済が幸いしてなんとか崩壊を先送りでしのいでいる。外交ではかって血で結ばれた同盟国であった北朝鮮の前指導者金正日には「修正主義」と批判され、若き現指導者には中国人脈を処刑され「よくない国」といわれ、ついに核実験の事前通告さえされないほど敵対的な関係となった。

中国外交は周辺国をことごとく敵にする事態となっている。カシミールを侵略してインドを敵にし、南シナ海の占拠でベトナム・フィりピンと敵対し、ロシアはシベリア鉄道との中国の鉄道の連結工事を停止した。香港での中国公安の活動を容認させたことで香港民主派の反発を呼び、周辺国で巧く行っているのは韓国だけだが、その韓国は経済危機に直面している。南シナ海の暗礁を埋め立てた飛行場のテスト使用を始めたが、アメリカが軍事基地化は許さない。フィリピンが起こした南シナ海の「国際中栽栽判」は「敗色濃厚」で、中国外交は失敗が続いている。

こうした中で習近平が今最大の課題として取り組んでいるのが「軍改革」による軍権の掌握である。中国の解放軍は元々毛沢東の「一部を占領されても独立して闘えるように」との方針で、7つの大軍区に分かれている。これが今では利権を握る軍閥化し、党中央に面従腹背の独立王国化している。これを最高指導者の習近平が一手に握るには軍の改革を行う必要がある。

昨年の9月3日の抗日戦争勝利70周年の軍事パレードで習近平が行った「30万人軍縮」の演説が実は軍向けの改革の号砲であった。昨年11月始め香港紙の報道で陸・海・空・第2砲兵の各軍区司令部を統合した統合参謀本部を作り、習近平派の蔡氏を総参謀長に抜擢する予定であった。

ところが、その後軍内は利権に固執する反対派が声を上げ始め、習近平の軍改革は猛反発を受け、軍内は大混乱となった。昨年12月中旬、軍の機関紙「解放軍報」が「軍幹部は改革について勝手な意見を述べてはならない」という軍総政治部の論文を掲載し、改革抵抗勢力を抑えようとした。大方の見方が蔡氏を総参謀長に抜擢すると見たが、その後工作会議の後で香港紙が参謀総長に房峰輝現参謀長の名前を報じた。房峰輝は習近平が腐敗を口実に打倒した郭伯雄の直系であった。つまり習近平の軍改革は、軍人の利権擁護派の抵抗を呼び起こし、思惑はもろくも崩れたのである。

このことが示しているのは習近平の軍内に対する影響力は弱く、軍改革は破綻しかかっているということである。習近平が軍権掌握を果たすため、今後どのような手段に出るのか?内外から注目されているのである。

北朝鮮の水爆実験の波紋と影響!

気象庁によると、6日午前10時29分ごろ、北朝鮮北東部でマぐニチュード(M)5,1の揺れを観測した。韓国気象庁は「人口の地震であることは確実だ」とし、中国の地震観測当局は震源の深さは0キロで人工的な爆発と推定した。北朝鮮政府は12時30分からの「特別重大放送」で水爆実験に成功したことを重々しく報じた。

北朝鮮の報道が事実なら4回目の核実験で水爆を開発したことになる。中国もアメリカも北朝鮮の核開発を本気で阻止する気はなく、その事が日本の安全保障を危機に陥れることになっている。北朝鮮は既に日本を射程に収めるミサイルを保持しており、日本の安全保障を考える時、核抑止力を独自に持つほかないことを知らねばならない。

アメリカは、北朝鮮の核開発・ミサイル開発を容認することで、日本と韓国がアメリカの核抑止力に依存するほかなく、結果従属を継続するほかない状況を意図的に作りだしている。中国も北朝鮮をアメリカとの緩衝地帯と位置づけており、米中は半島の現状固定化で結託しているのである。

北朝鮮の核放棄と拉致問題を解決するには、北朝鮮を世界市場に引き込み、貿易関係を自由に認めれば金王朝は崩壊することは分かっている。そうなれば核放棄も拉致問題も即時に解決するのである。しかし米中が半島の現状固定化で一致しているので、事実上の北朝鮮の核開発を容認する事態となっているのである。

北朝鮮の水爆保持が示しているのは、6カ国協議であっても、もはや北朝鮮の核保有を阻止できないということである。後は日本と韓国の核保有か、もしくはアメリカに従属を続けることで核の傘に依存するかの選択が残るばかりである。国連の常任理事国だけが核を持ち、他の国は保持してはいけない、という傲慢な核政策はインドやパキスタンや北朝鮮に依って粉砕されたということである。

帝国主義や社会帝国主義の侵略から国を守るには、独自に核を持つことが安全保障上で有効であることを北朝鮮は事実で持って示した。次第にきな臭さをます世界で核保有を目指す国が増加するのは必然である。北朝鮮の核開発を容認してきたアメリカと中国が、今回の北朝鮮の核実験にどのような対応を取るのか?注目されるところである。

中国株暴落が示す深刻な資本逃避の危機!


中国経済からの資本逃避は先読みのできる中国人の間で既に始まっている。昨年からアメリカやカナダや東京で中国人の不動産の買いが始まっている。これは一部の中国人の資産保全の動きであり、中国からの資本逃避の始まりと見て取ることができる。

今年1月4日の中国株式市場で、株価暴落が7%を超え取引を停止する「サーキットブレーカー」制度が初めて発動された。この日発表された12月の製造業購買担当者景況指数が48,2と市場の予想を下回ったことが株価の暴落となった。この影響と中東のイランとサウジの断交が影響して世界中の株価が暴落した。

中国経済は鉄鋼・アルミ・家電・自動車で莫大な過剰生産能力を抱えている。例えば粗鋼生産能力約11億5000万トンに対し、需要は内需と外需で合計8億トンにとどまり、3億5000万トンの供給力が有休状態にある。自動車も3500万台の生産力に対し、需要は2500万台に過ぎない。企業が無計画な投資を続け、金融機関も無計画な貸し付けを行った結果である。

しかも中国政府はこの過剰な生産力を削減し・企業を整理せず、財政出動で人為的に需要を作り出してきた。それはリストラが経済の失速を招く危険を避けるためであったが、それも限界がある。生産を減少させたことで資源の輸入が大幅に減少し、結果貿易黒字は増えている。過剰生産が影響して価格競争で輸出は採算の取れない赤字輸出となっており、中国の主要鉄鋼メーカーはそろって赤字に陥っている。これは人民元が高くなっていることの結果でもある。つまり人民元に急落の可能性が高まっている。

中国が人民元の切り下げに踏み切れば、人民元の下落がアジア各国の通貨切り下げ競争を呼ぶ可能性が強いことを見ておくべきである。元安は輸入価格の高騰を招き、日本における中国人の爆買いも終了する可能性がある。つまり人民元の切り下げは避けられず、その結果世界経済が同時不況に突入する危険もある。中国政府は膨大な武器生産を続けるほかないのである。

重要なことは、人民元安はさらに中国からの資本逃避に拍車をかける可能性があることだ。これが起きると(すでにその兆候が表れている)不動産市場は崩壊し、中国マネーはドルや円にのりかえられ、結果中国の銀行は莫大な不良債権を抱えることになる。通貨の切り下げ競争は、世界経済を不況へと導く可能性が強いのである。今年は中国発の世界同時恐慌の年になる可能性が高いのである。

年頭のご挨拶

「日本の自立と平和を求める市民連合」は、日本の対米自立を目指す啓蒙活動を展開することを目的に今から16年前に新世紀ユニオンの支持者の皆さんで結成されされました。

日本は戦後70年も経つのに、未だに米軍基地が多数日本の国土に存在し、この米軍基地群は侵略国アメリカ軍の出撃基地として機能しています。日本は今も多額のアメリカ国債(財務省証券)を買わされる形で搾取・収奪され、また米軍基地の「受け入れ国支援」として多額の国家予算を収奪されています。

日本は対米自立し、日本の国は自分の力で守ることのできる、自立・中立の平和主義の国にしなければならない、というのが私達の考えです。現在の世界は内戦・民族紛争・宗派争い・領海争いで次第にきな臭さを増しています。

特に中東ではシリア内戦・「イスラム国」問題で宗派争いが激化し、混乱と欧米の空爆で混迷して、多数の難民が欧州へ押し寄せています。またイスラム教スンニ派の大国サウジのシーア派法学者の処刑で、イスラム教シーア派の大国イランのサウジ大使館が群衆に攻撃され、サウジは1月4日イランとの断交を発表した。中東における宗派争いは新たな拡大の可能性を強めている。

アジアでは中国覇権主義の南シナ海支配によってフィリピン・ベトナムの漁民は海を失い、アジア各国は中国の侵略戦争に直面しています。アメリカの相対的衰退とロシア・中国の台頭で世界はますます多極化し、先進国はいずれも経済的に「強欲の資本主義」が生き詰まり、世界同時不況を深刻化させています。

アジアにおけるアメリカの覇権に挑戦する、中国覇権主義は空前の軍事力増強にまい進し、近い内にアメリカとの軍事衝突が予測されている。日本は早急に対米自立し、アメリカと中国の覇権争いに巻き込まれないようにしなければなりません。

国際の情勢の激化は、日本が自立し平和主義を堅持する重要性を増しています。新世紀ユニオンは政治的啓蒙活動を強化し、日本の自立と平和のための闘いを進めていく決意をしています。広範な市民の皆さんの支持をお願いする次第です。
         新世紀ユニオン執行委員長 角野 守(かどの まもる)
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