従属同盟のまま集団的自衛権に踏み込む危険!

安倍政権はその政策の全てが愚劣で売国的だ。日銀の金融緩和でアメリカ金融資本に儲け口を作り、円安誘導でドル高にしてアメリカに貢献する。アメリカ国債の購入は日本が世界一である。

派遣法の改悪、残業代ゼロ法案、解雇の金銭解決等は全て労働法制の規制緩和でアメリカルールを導入して米外資に貢献するものだ。TTP交渉でアメリカに譲歩して日本農業を潰し、日本人の胃袋までアメリカに支配させようとしている。カジノの解禁はアメリカのラスベガスの資本に奉仕することである。

日本とアメリカの関係では、日本の防衛を在日米軍に依存している。つまり日米は支配従属の関係である。対等の同盟関係でもないのに集団的自衛権に踏み込む危険を指摘しなければならない。かってのアメリカ軍の日系二世の部隊は欧州戦線で最も危険な戦場に投入され高い死傷率を出した。従属国の部隊がアメリカの戦争に投入されることは、アメリカ軍の指揮の下で自衛隊部隊が運用されるということである。

支配従属の関係のままの「同盟国」が盟主国の戦略のために投入されることは両国関係にとってもいいことではない。だから鳩山政権では「対等の日米同盟」を掲げた、しかしその事がアメリカの怒りに触れ鳩山民主党政権は短命に終わる事となった。支配従属同盟が最も強固な重要性を持つのは、盟主国だけにとってのことであり、従属国にとって最もみじめな結果となることは分かりきったことである。

日本軍(=自衛隊)がアメリカに組み込まれたことで世界1位と3位の経済力が合わさってアメリカの世界覇権の延命になるとしても、長期的には世界は多極化に進むのである。歴史の流れに逆らうことは反動の流れに身を置くことである。自衛隊をアメリカ軍の手ゴマにする事が日本の安全になるとは決して思えないのである。

安倍政権は戦後70年間堅持した日本の平和主義を放棄した。閣議決定と与党協議のみで、国会審議も無く日米のガイドラインを改定した無謀・横暴は必ず後悔することになる。堂々と国会で議論し、国民投票で決定すべきことである。国民をアメリカの戦争に巻き込むことを非民主的に強行する愚劣・拙劣を非難すべきである。売国奴の特徴は、最後まで国民を無視する無責任な態度でである。

日本民族は偉大な民族であり、いつまでもアメリカの支配に屈してはいけない。いまこそ対米自立の旗を掲げよ!
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アメリカの戦略の手ゴマとなった自衛隊!

日米の外務・防衛の閣僚協議「2プラス2」がニューヨークで開かれ、新日米防衛協力の指針(ガイドライン)に合意した。ケリ―米国務長官は共同記者会見で「今回のガイドラインで、日本の防衛能力が、日本の領土だけでなく、アメリカ、そして必要とされる他の友好国にも拡大されることになった。歴史的な会談であり、転換点だ。」「日米同盟は世界で最も強固な同盟の一つとなった。」と高く評価した。

カーター国防長官は「今回のガイドラインで、地理的な概念の制約がなくなった。日米は共通の利益に対して共同で対処することができる」と強い期待をにじませた。中国が拡張主義を進める南シナ海で自衛隊の哨戒活動や、ペルシャ湾での機雷の掃海活動などが求められることとなった。

オバマ政権は現在「息継ぎの和平」の戦略を進めており、非介入政策がアメリカの戦略となっている。日本の自衛隊が、アメリカの戦略の手ゴマとして軍事活動が求められることは、これまでアメリカが求めていた「血を流す貢献」であり、今後日本は戦争に向けて国内法の整備や防衛兵器だけの自衛隊の装備の見直しなどが急速に進むことになる。

安倍政権が閣議決定で、集団的自衛権の憲法解釈を変更し、その後の与党協議での政策見直しが進められ、国会での協議なしに日米の外務・防衛の閣僚協議「2プラス2」でガイドライン見直しが決定した。安倍政権のやり方は国会無視・国民無視であり、なし崩しにアメリカの戦争の片棒を担ぐ戦争路線である。このような形で戦後70年間堅持してきた日本の平和主義をあっさりと投げ捨ててよいのであろうか?やり方があまりにも拙速といううべきである。

オバマ政権が非介入主義なので今すぐ戦争ということはないが、自衛隊が米軍の肩代わりを求められるのは明らかである。自衛隊の装備面でも、国内法の面でも、防衛予算の面でも、何の準備も無く、自衛隊をアメリカの戦略の手ゴマとする約束をして、国会での論議も無く平和主義を投げ捨てるやり方は支持できない。対米自立も無く、世界的範囲で軍事的一体化を進めれば自衛隊が支配従属的関係の下で危険な戦闘に投入されることも避けられなくなる。

日本の自立が先でなければ、支配従属関係の下での日米の軍事同盟は、自衛隊をアメリカの戦略の手ゴマとすることであることを指摘しなければならない。鳩山政権時の「対等の日米同盟」なしの従属的日米同盟は日本にとってリスクが大きいのである。

アジアインフラ投資銀行の虚構!

中国福建省で不動産価格の下落の中で損失を小さくするため「売り抜け」の動きが出始めた。本格的なバブル崩壊に備える動きである。中国経済の成長率が低下し始めていたが中国特有の地方政府の粉飾で成長率は未だ7%と言われているが、実際にはマイナス成長の可能性もある。2007年以後中国の債務は7兆4000億ドルから27兆2000億ドルへと約4倍にも増えGDP比で負債が世界最大国の一つとなっている。

中国の不動産投資は「シャド―バンク」が負債を増加させ、しかも多くの投資が「新鬼城」と呼ばれるゴーストタウン化し、この開発の失敗で多額の負債は償還されるあてがない。中国の5大国有銀行の不良債権も去年より21%も増加した。中国の債務の半分が「シャド―バンク」である。中国政府は金融危機を招かないソフトランディングさせるつもりで融資規制を行ったが、これが逆に不動産市況を悪化させたのである。

中国は毛沢東の文革で集団化と全人民所有を推進した。この社会主義的改革で中国では沿海地方以外で工業都市を作ろうとしても失敗する。社会主義改革は資本主義に変質しても成果は無くならず。従って中国経済はアメリカや欧州が期待しても普通の資本主義になるわけがない。しょせん党官僚支配の国家資本主義であり、汚職の蔓延と腐敗構造は経済成長の足かせとなる。すなわち中国は社会主義的足かせと腐敗の足かせで経済成長の制約を受けているのである。

従って中国経済がアメリカを追い越すことなどなく、せいぜい中進国が限界なのである。これを回避するために、最大の債務国がアジアインフラ投資銀行を作りアジア諸国に金を貸すというのだからおかしな話ではある。中国は経済規模の大きい、したがって出資金の大きい、日本とアメリカを加入させて、他人の金で自国の過剰生産設備のはけ口にしようと企んだのである。中国はセメント・鋼材などの建材等が極度に過剰で、その上不動産バブルが起きつつある。

自国の経済危機を緩和するための戦略がアジアインフラ投資銀行であったのだが、日本とアメリカが参加しなかったのが誤算となった。巨額の債務国がアジアのインフラ建設に金を貸すという虚構に騙された欧州諸国は、中国経済の深刻さが理解できていないのである。中国はリーマンショック以降巨額の財政出動で経済を支えてきたが、そのような政策は財政的制約からいつまでも続くものではない。アジアインフラ投資銀行の虚構が露呈する日が迫っていることを指摘しなければならない。

新日米ガイドラインが役にたつ保証はない!

本日の報道によると日米防衛協力の指針(ガイドライン)改定の骨格が明らかになった。それによると武力攻撃に至らない「グレーゾーン事態」「武力攻撃事態」「存立危機事態」などについて「切れ目のない日米協力」がうたわれている。

世界中を対象にアメリカのために自衛隊が機雷の掃海、弾道ミサイル防衛、米艦の防御、「臨検」、米軍への弾薬の提供等が、日本の新たな役割となる。指摘しておくべきはアメリカの戦争に自衛隊が協力しても、アメリカが日本の防衛に責任を果たすかどうかは分からないのである。

オバマ政権になってのアメリカ外交は、同盟国を安全保障上で危機に追い込む外交ばかりである。とても信用できないことが続いている。イランの核開発を認めサウジなど中東諸国を宗派争いに直面させ。イスラエルをイランの核の脅威に直面させ、ウクライナはアメリカの言いなりになってロシアにクリミア半島と東部工業地帯を奪われつつある。

アメリカは中国拡張主義に極めて寛容で、東シナ海と南シナ海で中国軍の砲艦外交がまかり通っている。中国の脅威があるから安倍政権はアメリカの戦争に協力することで守ってもらうという屈従的外交を示すのが今回のガイドライン見直しなのである。

同盟国に冷淡なオバマの拙劣な外交を見ていると、日本がアメリカの戦争の手伝いをしたからとアメリカが日本を防衛するとは限らないのである。重要なのは日本が自立し、自分の力で中国の侵略に対応できる力を準備することである。主体的備えこそが重要なのであり、日本の防衛を他国に依存することでは日本を防衛できないことを知るべきである。

アメリカの外交を見ていると経済が拡大しつつある中国と、経済が縮小している日本のどちらに国益を感じるかは明白であり、安倍政権のアメリカ依存の防衛策は何の保証もないことを指摘しなければならない。オバマが2回も「同盟国同士の争いにアメリカは巻き込まれたくない」と語ったことを、日本政府は忘れてはいけない。アメリカは中国社会帝国主義の凶暴性を認識できておらず。未だにロシアを主敵として重視する間違った戦略を取っていることで、オバマの戦略的誤りは明らかなのである。

信用できないものとの軍事同盟に日本の安全をゆだねることは、危険極まりないことを指摘しておくべきである。対米従属派の右翼政治家(=安倍)の限界というべきである。

安倍首相は過去の歴史を謝罪すべきではない!

安倍首相に過去の侵略の歴史を謝罪させようとニューヨーク・タイムスも中国も韓国も安倍首相に警告している。日本人民は日本の首相に過去何回も謝罪させた連中のもくろみを理解しておくべきである。

アメリカは自己の犯罪的な原爆投下や都市への無差別爆撃などの戦争犯罪と、その後の日本を従属下において搾取・収奪してきたことを覆い隠そうとしている。中国と韓国は歴史認識で連帯し、日本から何回でも金をむしり取ろうとの魂胆がある。

毛沢東は日本人と会うたびにこう語った。「中国人民も日本人民も日本軍国主義の犠牲者である。あなた方は謝罪する必要はありません」と、だから毛沢東と周恩来は田中角栄首相(当時)と会見した時、戦争賠償請求権を放棄したのである。ところが毛沢東を裏切った中国走資派指導部は、日本の国交回復後の長年の多額の援助にも感謝せず、なんとか日本から金をむしり取ろうと戦争中の賠償裁判を奨励している。

韓国については、日本軍国主義と共に侵略戦争を闘った加害者でもある。当時日本に併合されていたのであるから当然であり、それが歴史である。しかし日本が併合したのも事実なので日本は多額の賠償金を支払った。日韓間では戦争賠償問題は既に解決済みである。売春婦であった従軍慰安婦にも償い金(一人500万円)が支払われた。それにもかかわらず、20万人もの女性を拉致したという「性奴隷」の作り話しを世界中にばら撒き日韓関係を破壊している。

日本の現政権が第2次世界大戦時の軍事政権であるなら、日本は何回でも謝罪しなければならない。しかし開戦時から既に75年が過ぎている。日本軍国主義は消え去り、日本はGHQの「戦後改革」で財閥を解体し、地主階級を消滅させ、民主国家日本として生まれかわった。

しかも日本政府は戦後一貫して平和主義を守り、世界の各国に経済援助を続けてきたのである。それでもなを日本軍国主義者に謝罪させたいなら、あの世に行くしかないであろう。歴史的事実に対し70年も経ってなを謝罪を要求することにどんな意味があるというのか?少しは毛沢東を学べというべきである。

日本人が反省すべきは日本軍国主義の暴走を阻止できなかったことであり、アジア各国への償いは既に十分行ったと言える。中国には毛沢東の賠償請求権放棄に答えて、日本は多額の無償・有償の援助を現在まで続けてきたのである。現中国政府と韓国政府が姑息なのは、日本の賠償金の支払いや援助を国民に隠して、その上「反日」を組織していることである。

安倍首相が村山談話の謝罪を引き継ぐと言っているのであるから、謝罪の文言は入れない、というのは正しい。それは歴史修正主義とは言わない。おかしいのはニューヨーク・タイムスの批判の方であり、無視すればよい。安倍首相が改めるべきは戦後70年も経っているのに、対米従属の「参勤交代」のワシントン訪問を続け、アメリカの戦争に貢献する戦争路線を進めていることである。

歴史は教訓をいかすためにあり、金をせびったり、自分の悪事を覆い隠す為に利用するものではない。

国会審議無しの戦争体制整備は支持できない!

安倍政権は閣議決定で集団的自衛権の容認に踏み込んだ。今与党協議で検討されている「国際平和支援法」(=恒久法)では例外なく国会の事前承認(=公明党)を要件とするか、それとも例外を認める「国会の事前承認を基本とする」(=自民党)かで協議が行われている。

自民党の集団的自衛権の行使容認では自衛隊が戦時下のホルムズ海峡での機雷の掃海実施だけでなく、後方支援も「非戦闘地域」から「戦闘現場以外」へと広がった。その上紛争地域の邦人救出まで自衛隊の任務になる。自衛隊員とその家族の不安が高まっている。

公明党が与党協議で「自衛官の安全確保」を求めたことで公明党支持者が自衛隊の中に広がっているという。このままでは自衛隊が戦争に巻き込まれるのは避けられない、との危機感が深まる中で公明党の自衛隊派遣の「例外なく国会の事前承認」が自衛官の支持を集めることになる。これまで自民党の大票田であった自衛隊に公明党支持者が広がる可能性が出てきた。

それにしても安倍政権の国会軽視は目に余る。閣議決定と与党協議で訪米し、盟主であるアメリカに自衛隊の海外派遣を公約し、日米のガイドライン見直しを行えば、国会は何も関与できない事になる。これではシビリアンコントロールとは言えない。

中国軍が尖閣諸島の略奪を狙い、南シナ海では砂州やサンゴ礁を埋め立て軍事基地を建設している現実があり、セイロンやパキスタンなどに中国軍の海軍基地がおかれている中で、またイランが中東で軍事的影響力を拡大し、宗派戦争が日を吹く中でホルムズ海峡の機雷による封鎖は現実に起こり得るシナリオとなっている。

戦争に巻き込まれる事態であるのに自衛隊の海外派兵の恒久法が与党協議で全て決まる現状は問題がある。形式的に国会に上程されても、その時はアメリカとの間で日米ガイドライン見直しが終わっているのでは、国会軽視と言われても仕方がない。

せめて自衛隊の派遣にあたっては例外なく国会の事前承認とすべきであろう。対米従属の下ではアメリカの意向に逆らえないのかも知れないが、ことは民族の存続にかかわる戦争に参加する問題である。出来るだけ早く日本は対米自立して、アメリカの戦争路線に巻き込まれないようにすべきである。

ロシア外交に踏み切れない安倍の弱さ!


鳩山政権が「対等の日米同盟」を掲げ、対ロシア関係を改善する意向を掴んだアメリカの圧力で退陣為追い込まれたことが、安倍を一層慎重にしている。当初今年の初めにプーチンの訪日が予定されていたが、安倍はこれを先送りした。これはアメリカの顔色を見てのことであるのは明らかである。

およそ外交とは、相手国(ロシア)の苦境が好機であり、そのことで成果が得られるものである。ロシアはウクライナを欧米のテコ入れでクーデターを起こされ親米欧米派政権が生まれた。プーチンはこれに対し敢然と核戦争をも辞さずと、クリミアを併合し、ウクライナ東部の工業地帯を親ロシア派に決起させた。これに欧米が対ロシア経済制裁を行ったが、安倍はこれに形だけとは言え呼応し、対ロシア制裁に参加した。

元々アメリカはロシアを普通の資本主義にできるという間違った認識を持っており、危険な中国社会帝国主義に逆に温和な政策を取り、危険性のないロシアへの敵意を募らせている。ロシアは経済規模も小さく、資源輸出国でとても世界覇権をうかがう力はない。ただ旧ソ連時代の官僚達の国家資本主義であり、これを経済制裁することは欧米にとってもいいことではない。ロシアを資本主義に近づけるには時間をかけて経済の相互依存関係を深めるほかないのである。

従ってオバマの対ロシア主敵の戦略は間違いである。プーチンは欧米の経済制裁の結果アジアとの関係を強めようとしている。日本にとって重要なのはシベリアの資源開発という経済的利益だけではなく、日本との戦争を戦略とする中国拡張主義の方にロシアを追いやる愚を避けることが何より外交上の最重要なことである。

つまり安倍は、アメリカのオバマの間違った戦略にもの申し、ロシアとの相互依存関係の構築に舵を切るべきなのである。今中国とロシアを結びつけると、アメリカと日本は世界の主導権を失う可能性がある。事実中国のアジアインフラ投資銀行には55カ国もの国が参加し、日本とアメリカが孤立しかねない構図が出来ている。

プーチンは大の親日家であるが、今回の日本のウクライナ問題での経済制裁で、ロシアは最近「日本が自立した外交関係を行う能力がないことを示す明確な証拠と考える」(ロシア外務省)と述べている。安倍は外交的好機を逸しつつあると言える。プーチンが最近重ねて日本との領土問題の解決に言及していることを安倍首相はキチンと受け止め、対ロシア外交を大きく前進させるべきである。

ロシアを中国の方に追いやるオバマの外交は拙劣で、日本を安全保障上の危機に追い込むものであり、安倍首相は4月末の訪米でキチンとオバマに諫言すべきである。オバマの外交は、アメリカの同盟国を次々裏切り追いつめており、あたかも中国拡張主義を支援しているかのような拙劣な外交であることを断固批判すべきである。

安倍首相の米議会演説に「注文」付けた韓国!

日韓外務次官会議が16日アメリカ国務省で行われた。この会議はアメリカのプリケン国務副長官の提案で実現した。韓国政府高官の韓国記者団への説明によると趙第一次官は安倍首相が今月29日に行うアメリカ議会での演説について「正しい歴史認識を基礎としたメッセージを発信するのが重要だ」と「注文」を付けたという。

これに対し日本側は「アメリカ議会における首相の演説だから、日米関係の過去現在と未来がメインテーマだ」と答えたという。他国の首相の外国での演説に韓国が何故「注文」を付けるのか理解しがたい。歴史認識を誰が歪めているかという点でも日韓には対立がある。

中国の歴史認識を利用した日本と韓国の分断は、米日韓軍事同盟に事実上くさびを打ちい込んだ形である。韓国は中国のアジアインフラ投資銀行に参加を決めている。アメリカが中国の韓国取り込みで米日韓軍事同盟が崩れつつあるので、仲介する形で今回の外務次官会議が開かれたが、韓国側が早速日本を挑発をした形になった。

安倍首相が靖国参拝や歴史見直し発言で中国と韓国を挑発し、中国と韓国が日本の歴史認識を問題にして騒ぎ「反日」を煽れば煽るほど、安倍政権は国民の支持を得る。韓国や中国の反日運動が日本の世論を右傾化させ、今や日本の議会は右翼政治家が大半を占めている。「反日」を挑発する側も「反日」を利用する側も、自国内での支持率を上げて政権の延命に利用しているのである。

しかし中国の場合は米日韓軍事同盟を解体する戦略的狙いを持ち、韓国との貿易関係を強めている。韓国は経済的に日本やアメリカよりも中国に依存するようになっている。この問題の主要な側面は、中国の「離間の策」をアメリカが見抜けていないことである。

アメリカは中国からの資本逃避にうま味を感じており、それゆえ南シナ海や東シナ海での砲艦外交を見て見ぬ振りをし、批判もしないのである。問題は日本の歴史認識ではなく中国の韓国取り込みであり、アメリカの覇権に挑戦する戦略だという点がオバマには見えていないことが問題なのである。韓国の挑発も、安倍の歴史修正主義に問題があるという点がアメリカ政府の認識なのである。

韓国側も日本側も自国政権の支持率を上げることから、日本側は韓国を挑発する靖国参拝や歴史見直し発言を行い、韓国は「反日」で政権の支持率を高めることに利用した。これを中国側が巧く矛盾を利用し、米日韓の軍事同盟を解体に追い込もうとしている。中国の狙いはアジアの覇権であり、政治と戦略ではオバマより中国の方が上手だと見ておくべきであろう。

アジアインフラ投資銀行が行き詰まるのは確実!

中国が進める、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立時の払い込み資本金は500億ドル(約6兆円)でそのうち中国が50%を出資する。この巨大な投資話にのせられて参加国が55カ国にもなった。

しかしAIIBの中心となる中国経済は、バブル崩壊目前で国内から年40兆円もの資金が流出している。しかも中国経済は鉄鋼、セメント、電気、電子機器、医療などの過剰な余剰生産力を抱えて前途は真っ暗な状況にある。AIIBの設立は戦略的にはアメリカのドル支配に挑戦することであるが、実際には中国経済の過剰な生産設備のはけ口を作ることに狙いがある。

ミヤンマー北部で中国が進めたミッソンダム・プロジェクトは600キロワットの発電所建設で総額約4300億円の事業だった。しかし環境破壊や汚職などの深刻な問題でミャンマーは計画を中止した。その原因は中国が資金を出し、発電した電力は全て中国に送電する計画だったからである。

つまり中国の開発プロジェクトとは、自国の利益が第一なのである。しかも中国の官僚の深刻な腐敗がセットでついてくる。このような国が中心になるAIIBの設立が巧く機能するわけがない。中国の戦略である海のシルクロード計画のために、アジアからインド洋まで中国海軍のための軍事基地建設や原発建設に金が使われることになるのは明らかである。しかも建設資材は中国の粗悪な原材料が使われるのである。

中国は、長年スリランカに経済支援をしてきたが、中国が軍港などの拠点にし始めたことが反発を買い、スリランカ国民が中国の狙いが自国の衛星国化に有ることを見抜き、とうとう脱中国を掲げるシリシナ政権が今年1月に発足した。中国拡張主義のやり口は、このように露骨なので「石を持ちあげて自分の足の上に落とす」に等しいのである。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)に乗り遅れたと批判する人達が日本にもいるが、彼らはありもしない目先の利益を夢見ているのである。アメリカと日本はGDPが大きいので参加するとなると法外な負担金となる。その資金をねん出するために、またも福祉予算を削減することになる。つまり日本はアジアインフラ投資銀行(AIIB)に不参加が正解なのである。

中国に手なづけられた人達の軽薄な主張にのせられないようにしなければならない。

世界で何処の国の戦略が成功しつつあるかを見よ!

世界情勢を分析的に見るとアメリカは全世界で外交につまずき、中国、イラン、ロシアが地域覇権国の地位を固めつつあることが分かる。

オバマ外交の間違いはロシア・中国を資本主義化出来ると信じていることである。これら2国は旧党官僚の支配する国家資本主義であり、1党支配の残滓を残している。オバマは最近までロシアと中国を旧ユーゴスラビアのように分割したうえで資本主義化出来ると信じていた節がある。中国も時間がたてば民主化出来ると考えていたのである。

中東は宗派戦争が激化し、イランが主導権を保持しつつある。中央アジアではロシアがウクライナの拠点を支配下に置き、アジアでは中国が設立時の資本金500億ドル(約6兆円)でアジアインフラ投資銀行(AIIB)を設立し、これに欧州や韓国、オーストラリア等を取り込んで、今やアジアの盟主の地位を確立している。

中国は鉄鋼、セメント、家電、電子機器、衣料など、膨大な余剰生産能力を抱えており、内需が不振の中でこれらの輸出策としてAIIBの融資を活用しようとしている。つまりAIIBは中国企業のための融資機関なのである。また中国の戦略は世界的規模で展開されている点を見逃してはいけない。

昨年1年間の中国から中南米への借款が急増し220億ドル(前年比71%増)を記録している。ブラジル、アルゼンチン、ベネズゼラ等が主要な支援国である。中でもベネズゼラには2007年から500億ドルを投入して関係を強化し、中国軍が一部の基地を利用するまで関係が強まっている。

アメリカは自国の「裏庭」を中国に浸食されているのである。ニカラグアの運河建設を見ても中国の中南米への布石が極めて戦略的であることを見ておくべきである。オバマが最近キューバとの関係改善に乗り出したのは、キューバが中南米の反米同盟の政治的柱であることから、遅まきながら中国の戦略への巻き返しなのである。

いまや世界の主導権は中国・ロシア連合が握っており、オバマ外交は世界にアメリカの戦略的後退を印象づけている。オバマの打つ手は後手後手で、主導権は中東ではイランが、中央アジアではロシアが、アジアと中南米では中国が握っているのである。

オバマが嫌い抜いている安倍首相に訪米を促したのは、オバマが世界戦略で中国に対抗するには日本を自己の戦略に組み込む以外ないからに他ならない。オバマは外交的能力は極めて低く、かってのアメリカの同盟国は、いずれも安全保障上の不信感をいだくまでになっている。

日本は戦後70年を機に対米自立を進めるべき時が来ていることを見て取るべきである。

同盟国を裏切り敵国と結ぶオバマの不可思議外交!

ふつう「息継ぎの和平」は同盟国を固める外交なのだが、オバマは敵国と話し合い譲歩し、同盟国の安全を犠牲にするのが特徴だ。中東も中央アジアも、東アジアもしかりだ。

中東ではオバマはイランの核保有に道を開きつつ、和平を求めているが、イランはイエメンやイラクで勢力を拡大し、地域覇権主義の野心をのぞかせている。これに反発したのがサウジなど湾岸諸国で、とうとうイエメンへの空爆を開始した。こうしてスンニ派とシーアー派の対立が激化している。オバマは同盟国のサウジを裏切りイランと結ぼうとしているが、それがイスラエルの安全を危機に落とし入れている。

イランの核開発問題の「枠組み」合意が出来た途端に、ロシアのプーチン大統領は13日イランに対する地対空ミサイルS300の輸出凍結を解除する大統領令に署名した。不思議なことにオバマはこれに異議を申し立てることもしていない。これではイランの勢力拡大を認めるかのようである。イスラエルはアメリカの和平交渉が進んでいるのでイランへの各施設への空爆が出来ない。

中央アジアではウクライナのクリミアと東部工業地帯をロシアに奪われた。オバマはウクライナについてもなすすべもない。ロシアの中央アジアへの覇権を認めたかのようである。東アジアでは中国が南シナ海のまん中に埋め立てを進めて基地を建設している。アメリカは中国のアジアの覇権を認めたかのようである。

オバマは外交で成果を上げようと無理をして逆にイラン・ロシア・中国の地域覇権主義を肩入れし、古くからの同盟国の安全保障が危機に直面している。イスラエルやサウジやウクライナや日本の安全を脅かされているのである。

サウジがイランの脅威に対し、イエメンへの空爆を開始したように、イスラエルがイランを空爆する可能性が高まっている。中国の砲艦外交を放置すればアジアインフラ投資銀行にアメリカの同盟国が次々組織され、いまやアメリカと日本はアジアで孤立しつつある。

これではアメリカ議会がオバマ外交に反発し敵対するのは当然である。オバマは歴史に名を残そうと外交的成果を焦り、イランやロシアや中国に足下を見られているのである。これでは世界の多極化は急速に進み、世界は戦乱へと流れるしかないであろう。

日本はへなちょこオバマを信用して集団的自衛権の戦争路線を進むのではなく、対米自立し平和主義を堅持し、多極化する世界で多極外交を展開し、自分の国は自分で守るようにしなければならない。

アメリカの対キューバ封じ込め政策の破綻!

パナマで行われた11日のアメリカとキューバの首脳会談は、1962年から約半世紀以上に及ぶアメリカのキューバ封じ込め政策の破綻を示すものとなった。もともとアメリカの封じ込めに賛成しているのはイスラエルと韓国ぐらいで、ほとんどの国がキューバと国交を持っている。中南米では孤立していたのはアメリカであり、キューバではない。

中南米ではボリビア、ニカラグア、アルゼンチン、エクアドル、ベネズエラ、キューバ等が反米左翼同盟を形成している。キューバ側がアメリカとの関係改善に踏み切ったのは昨年からの原油安で中南米の反米同盟を財政的に支える産油国ベネズエラが財政的に窮地に有ることだ。キューバの経済はニッケル輸出と観光、サトウの輸出が国の経済を支えており、人口1人当たりのGDPは約6300ドルで豊かとは言えない。

近年中国が第2運河をニカラグアに建設し始め、ロシアのプーチン政権がキューバとの関係改善を進めるなどアメリカにとって地政学的に油断ならない動きも激化していた。オバマにすれば国連総会で過去23回も対キューバ経済封鎖を終わらせる決議が圧倒的多数で可決されていただけでなく、中国・ロシアの中南米での戦略的台頭が、今回オバマに政策転換を決意させたのである。

もちろんアメリカの今回の対キューバ政策の転換は、大統領として目ぼしい外交的成果のないオバマが「歴史に名前を残したい」という成果狙いの動機があったことは疑いないことである。TPP締結を目指すアメリカが、かって裏庭と呼ばれた中南米が「反米の裏庭」のままにしておいては世界覇権を失いかねないことなのである。

キューバにとってもアメリカとの国交回復は冒険で、アメリカを含む海外からの投資で資本主義化が進めば、格差が広がり社会主義体制への批判が高まる可能性がある。未だカストロが健在とは言え、いずれカストロは死ぬのであり、カリスマのある指導者なきあとのキューバが、今後も社会主義体制を維持できるかは分からないし、むしろ難しいというべきであろう。

またキューバとベネズエラを中心とした中南米の反米同盟が今後解体に向かうのか?それとも今後も反米的動きを続けられるのか、注目される点である。アメリカが中南米との関係改善にどのような政策を出すのかも注目したい。

最近の中国国内情勢の特徴について!

中国経済の成長鈍化が明確になる中で今世界が注目しているのは、鈍化では終わらず、マイナス成長の底抜けの事態である。物価上昇は今年1月に0.8%まで下がっている。工業生産者出荷価格は昨年7月時点でマイナス0.9%から、今年1月にはマイナス4.3%に下落した。不動産価格は内陸部で下落が激しいといわれる。中国経済の指標は多くが粉飾されており、それがこの数字なら中国経済は既にマイナス成長になっている。中国政府の7%成長は笑わせる数字なのである。

中国で増え続ける暴動は2008年に年間3万件と言われたが、2014年初めには年間18万件に増加している。現在では暴動の件数は年間30万件という数字まで出ている。中国における動乱の種類は、(1)土地を奪われた農民の暴動。(2)少数民族の独立闘争(3)労働者の闘争(4)不動産を巡る人民の闘争で、その多くが党幹部の腐敗がらみである。

こうした中国における暴動・闘争はほとんど報道されない為くわしくは分からないが、間接的に知ることは出来る。習近平国家主席が「反腐敗闘争」として「トラをたたきハエもはらう」として展開する腐敗官僚退治は、国民の中国共産党への支持を取り付ける狙いがある。「トラ」にたとえられる中央幹部を叩かねばならないほど、人民の中央幹部不信が激しいということである。

この習近平国家主席の「反腐敗闘争」への反発が役人の中に広がり、党官僚の中にサボタージュが広がりを見せている。この「さぼり公務員」に対し中国紙は表面上清潔らしく「ごまかし」、リスクを「恐れ」、出世の順番を「待ち」という、心理的兆候があると報じている。これらは反腐敗運動の副作用と言われている。

こうして農民も少数民族も、労働者も、中産階級も中央幹部に不満を高めていることから、習近平への暗殺の動きも起きて、中国走資派指導部は「疑心暗鬼を生む」状態になっている。だからテレビの抗日ドラマで日本人を悪役として宣伝し、国民の目を「小鬼子」(=日本)に向けなければならないのである。

要約すると中国経済は破綻しつつあり、年間40兆円の資金逃避が起き、中国走資派指導部は、腐敗官僚退治で分裂状態で、軍は軍閥化し、暴動は全土に拡大し、客観的には農村が都市を包囲する形勢が出来上がっている。注目すべきは労働運動で官制労組に代わり自主管理労組が主導権を取りつつあることである。

つまり中国は、毛沢東の一党支配を打倒する予行演習としての「文革」が再び始まりつつあると言える。継続革命としての「文革」の正しさが歴史的にためされる時を迎えつつあると言える。
再び「造反有理」のスローガンが響くか、それとも走資派指導部の対日戦の火ぶたが切られるのか、歴史が動こうとしているのである。日本は、中国社会帝国主義の侵略に備えなければならない。

経済学者は声を上げるべきだ!

安倍政権が、日本の経済がデフレになり物価が下がるので、通貨供給を増やしインフレで物価を上げる目標を出している。この場合「物価が下がる」という現象に対して対象療法をしているようなものである。インフルエンザウイルスに感染すると現象として発熱や寒気がする。アベノミクスはこの発熱に解熱剤を飲ませているようなものである。

現象は事物の外部連関をさす。事物の現象形態を研究し本質に迫るのが科学である。もし事物の現象形態と本質が一致するなら科学は必要ないであろう。なぜ物価が下がるのか?個人消費が縮小したことで商品が売れなくなる。売れなくなると値下げしてでも売らねばならない。市場の縮小の下で、資本主義の競争が値下げを呼ぶのである。

本質とは事物の内部連関を指している。なぜ個人消費が縮小したのか、政府が規制緩和を進め、非正規化が進んだことで賃金が下がったこと、労組の家畜化で労働運動が形骸化し賃上げ闘争がなくなったこと、労働者階級の力が減退すると賃金が低下し、分配率は下がることになる。生産拠点の海外への移転も国内産業の空洞化となり、個人消費の縮小となる。こうして個人消費が縮小すると消費財生産分野が打撃を受け、やがて生産財生産分野も縮小する。国民経済が活力を失い縮小することをデフレ経済という。

だからデフレ対策というなら、労働者階級への分配率を上げることが必要なことである。それをするには首相が経済界に賃上げを要請してもダメで、強い労組を必要とする。だからこそGHQ(=米占領軍)は戦後労働改革で、労組を合法化し、労働三権を保障し、不当労働行為を禁じたのである。ところが強欲な企業家は労組を家畜化した。その結果賃金が傾向的に低下した。これがデフレという現象の内部連関(=本質)である。

従ってアベノミクスが間違っていることは明白であるのに、経済学者が声を上げないのはどうしたことであろうか?経済学とは、国民経済の成長・発展を導く学問ではないのか?不思議なことである。権力を批判すると補助金が貰えないから誰も批判しないのなら、それは経済学者にとって自殺に等しいのではないか?科学とは現象から本質に近づき事物の内部連関を解明し、現象すなわち事物の外部連関を解決することであるのだから、経済学者が進んで政府の経済政策の間違いを、間違いであると指摘するべきであろう。

アベノミクスがデフレ対策であるかのように国民を欺瞞し、大企業の輸出分野の利益を増やす為に円安誘導をし、輸入品の値上げを招いているのなら経済学者や野党はアベノミクスの欺瞞を指摘するべきであろう。

安倍政権の異常な報道統制の狙い!

1月20日内閣府の朝鮮問題担当の男性職員が、ソウル市内や釜山で足跡を残した後北九州市沖の海上で遺体で見つかった。この事件について不思議な事に日本のマスコミは何も報じない。韓国政府にも調査を依頼していないという。松岡農林水産大臣がドアノブで首つり自殺したのも7年前の安倍政権の時であった。安倍政権はなぜ変死事件が付いて回るのか?日本のマスコミはなぜこの問題を報道しないのか?不思議なことである。

2月14日フリーカメラマンの杉本祐一氏に外務大臣が「旅券返納命令」を発した。この場合は狙いははっきりしている。報道の自由の制限である。特に反テロに参戦しようとして集団的自衛権の憲法解釈の変更に踏みだしている安倍政権には、シリアの内部での無差別空爆の惨状を報じられることは困るのである。

イギリスのタイムズ紙が昨年10月NHKが、日本政府によって南京虐殺や従軍慰安婦、領土問題などに関する国際報道で指導を受けたという機密文書を報道している。このことは不思議な事に日本国内では報道されなかった。NHK会長の籾井勝人は安倍の右翼人脈である。籾井会長は就任会見で「政府が右と言っているものを、我々が左と言うわけにはいかない」語った人物である。

朝日新聞が福島第一原発の誤報と、慰安婦報道の誤報で謝罪会見を余儀なくされ、結果朝日新聞が51万部の減紙紙となったことが各新聞社を震え上がらせ、安倍政権の報道規制に屈したと言われている。

3月27日には、テレビ朝日の「報道ステーション」でコメンテ―ターの古賀茂明氏(元経済産業省官僚)が、官邸のテレビ朝日への圧力で番組を降板されることを暴露し、キャスターの古館伊知郎と激しくやり合った。古賀茂明氏は安倍内閣の日本人人質事件で安倍内閣を激しく批判していた。
ネット上の情報によると安倍政権の圧力で次々コメンテーターや番組プロデュサ―が更迭されているそうだ。「報道ステーション」のプロデュサ―も更迭されている。安倍政権の報道統制は度が過ぎるのである。

西川農水相、下村文科相に始まった献金疑惑は環境相、法相、官房長官までが国の補助金を受けている企業から献金を受けていたことが発覚し、ついには安倍首相まで献金を受けていたのである。また中川郁子農水政務官が自民党の門博文衆院議員と路上キスに及ぶ姿を週刊新潮が報道した。安倍政権は腐敗しきっており、普通なら倒閣されてもおかしくないのだが、マスコミが政府広報(=アメ)と圧力に屈しているので支持率は高いままである。つまり安倍の報道統制は政権維持のための批判封じが狙いなのである。

こうした報道統制の安倍政権は歴史認識の修正や靖国参拝もあって、アメリカのオバマ政権に「安倍はトラブルメーカー」「戦前の日本に回帰するような動き」と批判されるに至っている。安倍の報道統制と中国包囲網外交はアメリカの中国重視路線と対立する。4月末の安倍のワシントン訪門が注目される。

訪米しても安倍とオバマの関係は改善しない!

「選択4月号」の巻頭インタビューでアメリカのダグラス・パール(カーネ―ギ―国際平和財団副所長)氏が注目すべきことを語っている。

同氏は、「今回の安倍首相の訪米について、アメリカでは誰も関心を払っていないし、興味もない。」「集団的自衛権の行使容認や、武器輸出解禁等安倍首相はアメリカからの要望にこたえようとしている。しかしこれは宿題のようなもので、クリアしたからと言ってほめたたえられるようなものではない。」

「どんなにアメリカが与えた課題をこなしても、戦前の日本に回帰するような動きをすれば。アメリカからは歓迎されない。」また同氏は、ロシアや北朝鮮問題で日本とアメリカの足並みがそろわないことについて、「オバマは北方領土に何ら興味はないし、クリミア半島やウクライナの領土の方が重要だ。」「拉致問題にあまりに固執する安倍首相の態度にタカ派色を感じている知日派もいる。」と語っている。

また安倍首相とオバマ大統領の関係は今後改善するでしょうか。との問いに「既に米政権内では、安倍はトラブルメーカーと認識されている。」「安倍首相がしていることは逆に安定化要因を増やす行為」として「日米同盟はどんどん形骸化している。」との認識を示している。

つまり、アメリカは安倍が靖国に参拝し、歴史認識の見直しを語ったこと、それで中国と韓国を刺激し「右翼ばね」を利用したことを「戦前の日本に回帰する動き」ととらえていること、中国包囲網形成の安倍外交、対ロシア関係の改善などに反発しており、「アメリカは日本を突き放すことも十分に考えられる」と語っていることは重大で、安倍首相の外交とオバマ政権の外交が全くかみ合っていないことを示している。

重要なことは、アメリカのオバマ政権が中国社会帝国主義の脆弱性ゆえの拡張主義的危険を理解していないことである。だからアメリカは中国のアジアインフラ投資銀行でも同盟国をまとめられなかったのである。

これではいくら安倍が、アメリカの求めに応じて集団的自衛権で軍事的貢献をしようとしても、アメリカは安倍を全く評価していないということである。アメリカの大統領選は次も民主党政権となるのが確実であるだけに、安倍首相が靖国参拝をすれば、中国の「離間の策」が成功する可能性は強いと見ておくべきである。

アメリカは従属派であっても右翼政権は評価していないのである。オバマ政権が「息継ぎの和平」に転換しているのに、中国包囲網の外交を安倍が展開したことが気に食わないようである。安倍政権のアメリカとの政策的すり合わせは難しいと言わねばならない。

中東・南シナ海まで自衛隊の任務に含めるのは間違い!

集団的自衛権の憲法解釈の変更を閣議決定で決めて、与党協議でアメリカのための軍事的貢献が協議されている。安倍政権はホルムズ海峡の機雷除去から、中国が砲艦外交を展開する南シナ海の警戒監視まで自衛隊の軍事的任務にしょうとしている。

これらの根拠は、ホルムズ海峡を日本が輸入する原油の8割がペルシャ湾からの輸入であり、南シナ海はそのシーレーンにあたるので「日本の安全と安定に深刻な影響を及ぼす」(アミテ―ジ・ナイ・リポート)というのだが、それはどちらかと言えばアメリカの要請であり、アジアから中東まで、自衛隊を活用しようとするアメリカの戦略的計算からきている。

安倍首相は、公明党との与党協議のみで4月末の訪米でアメリカに軍事的貢献を約束する腹であり、国会の議論を経ていないまま既成事実を積み上げるやり方は支持できない。集団的自衛権の行使は日本周辺に限るべきであり、一気に全世界に自衛隊の活動範囲を拡大するのは無理がある。

自衛隊の軍事力の行使を含む国際貢献を全世界に広げるのなら、アメリカから自立すること、憲法を改正すること、国連決議を介入の原則とすること、等が守られなければならない。安倍首相のやり方では自衛隊をアメリカの先兵として、使い捨てにされる危険性がある。

中国は南シナ海からインド洋、さらには中東・アフリカまでの海のシルクロードと中央アジアの陸のシルクロードの経済ベルト構想を持っており、その金融基盤としてアジアインフラ投資銀行設立を進めている。中国の世界戦略に対抗するかの、自衛隊によるアメリカへの軍事的役割分担は、中国とアメリカの覇権をめぐる戦争に日本が巻き込まれる危険極まりないものである。

安倍首相のやり方は国会での論議を基礎とせず、閣議決定や与党協議など身内だけの論議で進めるやり方は支持できない。戦後の日本の平和主義を捨てるのなら国民投票で決定して貰いたいものである。
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