捻じれた朝鮮半島情勢と韓中首脳のジレンマ!

日朝協議が軌道に乗りつつある中で、7月3~4日に中国の習近平国家主席が韓国を訪問する。北朝鮮の場合は親中の張成択(チャンソンテク)派を粛清し、「隣国は悪い国」との新聞報道で中国への反感を示しているので、日本との関係改善に掛けているので拉致問題の解決の可能性が高い。

これに対抗するかの習近平国家主席の韓国訪問は、双方ともジレンマを抱えた会談になる。中国はベトナムの反中暴動はベトナムの「反中史観」が原因と指摘したものの、国内外から中国での反日暴動は走資派指導部の反日教育が原因と指摘されて、ベトナム批判が自分に返ってくるジレンマに陥っている。

韓国のパク・クネ大統領に至っては、先のオバマ・安倍との米日韓軍事同盟を確認したばかりなのに、中国の習近平国家主席を招待し、反日の日本軍国主義批判を韓中首脳で行うというのであるから、政治家のモラルが問われる事態になる。韓国のパク・クネ大統領の二股外交は国際的的評価を失いかねないことになる。

安倍政権はアメリカの北朝鮮敵視の核・ミサイル問題を一時棚上げしての人道問題優先として北朝鮮との拉致問題を解決したいところである。北朝鮮が中国との関係を断ちきっているだけに、拉致問題解決の好機というべきで、アメリカや韓国がなにを言おうが、拉致問題を解決しなければならない。これが解決すれば核もミサイルも解決の糸口ができるであろう。

習近平は、北朝鮮を手なずけることに失敗し、経済的に発展した韓国との関係改善を優先したことが北朝鮮の若き指導者の逆鱗に触れることになりかねない。朝鮮半島をめぐる日朝と韓中の外交交渉はこうした捻じれとジレンマの相互矛盾の中の外交戦というべきで、成果をどの国が手にするのか注目される点である。安倍首相が米・韓・中の圧力をはねのけ拉致問題を解決できるか大いに期待したい。
スポンサーサイト

集団的自衛権に合意した与党協議の危険!

自民・公明の与党は6月24日、集団的自衛権の憲法解釈をかえて限定的な行使を条件に集団的自衛権を認めることに大筋合意した。この結果来月初めにも閣議決定が行われる見込みとなった。

戦後続いた日本の専守防衛が大転換を迎えることになった最大の推進力は第一に中国・韓国の反日キャンペーンであった。特に中国の日本企業反日焼き打ちや、尖閣海域での軍事的挑発が日本の世論の右傾化に拍車をかけることになった。

第二の推進力は、生産拠点を海外に転換する日本の大企業・財界が、海外の経済権益を軍事力で守ってほしいという願望が強まったことである。安倍首相はこうした二つの推進力で公明党の「平和の党」の看板を外すことに成功した。公明党は戦争政党に脱皮して支持基盤が納得するであろうか?注目される点である。

安倍首相の集団的自衛権へのこだわりは、中国の軍事的圧力の下でアメリカの力に頼る防衛戦略を持ち、そこから日米安保に総務性を持たせようとしたことである。この点における安倍の間違いは、アメリカがオバマ大統領のもとで「息継ぎの和平」に戦略転換し、「同盟国の争いに巻き込まれたくない」(オバマ)と語っている点に有る。アメリカが日本を防衛する気が無い事は明らかであるのに、日米同盟にすがる安倍の他力本願の防衛論の間違いを指摘しなければならない。

「わが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがあること」を条件として日本が集団的自衛権を行使する事は、今後アメリカが戦争路線に転換した時に、戦争の片棒を担がせられることになるのは明らかだ。戦死者が多数出る事態になることは避けられず、自衛隊は徴兵制無しには維持できない可能性が強い。つまり限定的な戦争参加では終わらないことは明らかだ。

日本の防衛の為に自衛隊が世界中で戦争する事になれば、これは安全保障ではなく「亡国路線」と言わねばならない。日本の国民は戦後、戦争の悲惨さを胸に刻み、戦後六九年間平和主義を国是としてきた。この平和主義の国是を捨てさるにあたり、与党の協議だけで閣議決定として決めてよいのであろうか?安倍の手法は姑息であり、民主的とは言えない。国会で論議した上で国民投票で決めるべき重大な問題であろう。

我々は、日本は対米自立し、小さくとも他国に侮りを受けない軍事力を保持したうえで平和・中立の日本を作るべきであると考える。内政重視に転換しているアメリカ頼みの防衛論は、憲法九条は日本の宝という観念的平和主義と同じく空論に等しいのである。

民族自決を求める正義の闘争を「テロ」に描く中国政府!

中国政府=走資派指導部は2013年10月に北京の天安門広場で起きたウイグル族の抗議行動を「テロ」として、その映像を公開した。公開された映像にはウイグル族の象徴である黒い旗を掲げて、次々歩行者をはね飛ばす1台の車が映っている。

また2013年6月、新疆ウイグルで起きた放火や刃物で襲撃する様子が映っている。こうした映像は「中国インターネット情報弁公室」が編集したもので、アメリカ同時多発テロの映像と同列に扱っている。

新疆ウイグルとチベットの民族の自決権を求める闘争は、正当な要求であり、中国側の資源略奪や同化政策に新植民地主義的な本質があり、それゆえ抵抗する人民を容赦なく射殺しているのであり、その反撃と抗議として命を掛けた闘いが起きているのである。

つまり中国走資派指導部は新疆ウイグルとチベットへの民族抑圧と搾取・略奪・弾圧を覆い隠すため、ウイグル族の闘いを「テロ」に見せかけているのである。新疆ウイグルとチベットへの植民地主義的抑圧は、この地域が海に面しておらず、しかもヒマラヤ山脈で隔てられているので長く中国の酷い抑圧と弾圧が知られなかったのである。

民族自決権を求める被抑圧民族の闘争が正義の闘いであることは、中国共産党が以前から主張してきたことであり、それをあたかも「テロ」と描くところに彼らの欺瞞的やり方が表れている。彼らがこうした欺瞞的映像を編集したのは、自分たちのウイグル族への厳しい抑圧と弾圧を何とか正当化しようとする汚い狙いが隠されているのである。

中国走資派指導部は、少数民族の自決権は尊重しなければならない、という毛沢東の教えを守るべきであり、これ以上のウイグル族とチベット族への恥知らずな弾圧を即時中止すべきである。地球上最後の植民地となった新疆ウイグルとチベットの人々の民族自決を求める闘いは正義の闘いであり、我々は断固これを支持するものである。中国走資派指導部は恥じるべきであり、中国共産党の名をこれ以上辱めてはいけない。

中国のロシア流あいまい戦略に備えよ!

NATOは、ロシアがウクライナで実施した「曖昧・ハイブリット攻撃」の研究を開始し、対抗策を練り上げようとしている。標識を付けない特殊部隊や民兵を隣国に送り込み、宣伝戦を組み合わせ官庁などを占拠し、大規模な正規兵を国境付近で展開し政府軍をけん制する。このウクライナでのやり方でロシアはウクライナ東部を併合しょうとすれば可能だった。ただプーチンがクリミヤ半島だけで満足したのに過ぎない。戦略はウクライナでクーデターを起こさせたNATOよりも、ロシアの方が明らかに一枚上手だったのである。

大陸国家はこうした隣国に対する謀略や戦略が巧みである。中国が日本に対しロシアと同様の戦略をとりつつあることへの警戒心が日本政府はなさ過ぎるのである。経済関係をみると中国市場への日本企業の関心が薄れ、中国離れの傾向が続いていることに注目しなければならない。

中国に進出している日系企業の団体の調査では2013年の日本の対中投資が2012年に比べて4.1%減少した事、国際協力銀行の調査で、海外展開先として中国が有望だとした企業の割合は、2012年の62.1%から2013年には37.5%に急落したしている。情報によれば中国に進出した企業が引き上げを検討し始めると、中国地方政府が労働者に1年分の賃金の支払いを要求し、撤退したくともできなくなっている日本企業が多くあるという。中国商務省の発表では今年1~5月の日本の中国への投資は、去年の同時期と比べ42%も減っている。これは中国と日本間の政治関係の悪化が影響している。

つまり「政冷経冷」の日中関係が現状なのである。こうした中で中国政府が日本に12の「孔子学院」を設置している点に注目すべきだ。「孔子学院」はアメリカではスパイ機関としての役割を果たしているとして閉鎖を求める声が高まっている。日本には30万人以上の中国人労働者がおり、中国大使館がこれらの労働者の緊急連絡網を作りつつあること、日本各地の大学内の「孔子学院」がスパイの拠点と位置付けられていることは容易に推察できる。

日本の防衛上の利点は海に囲まれている事だが、弱点は陸上自衛隊が14万人しかいないことである。中国が日本企業の技術を狙っている事は広く知られている。中国軍強硬派はすでに対日戦の研究を進めており、日本国土の内部で破壊工作は容易であり、ロシアがウクライナで用いた「曖昧・ハイブリット攻撃」の中国版に警戒と研究・対策をとるべきである。

日本国内で中国企業が自由に土地や建物を購入できる現状を改めるべきである。對馬で韓国人が土地を購入し始め、本土各地で中国企業が大規模な不動産購入を許している点に長年の平和ボケが表れている。中国が日本占領計画を持っていることへの警戒がまるでないから「集団的自衛権」の馬鹿げた論議を行えるのである。アメリカが不介入主義に転換している時には、自国の力で防衛する事が何よりも重要なのである。必要なのは「集団的自衛権」の論議ではなく対米自立なのだ。

中国の「当事国同士で解決する」という欺瞞!

中国で外交を統括する楊国務委員は21日、北京で講演し東シナ海や南シナ海をめぐる問題について、「当事国同士で解決する」という中国の主張をあらためて訴えた。楊国務委員は「東シナ海や南シナ海関連の争いは、当事国が歴史事実と国際法を尊重したうえで、友好的に話し合って、解決するよう主張する」と述べ日本側に譲歩を要求した。

6月23日中国軍の孫建国副総参謀長は以下のように日本を名指し批判した。「日本の右翼政府が間違った危険な道を独断専行でどんどん進んでいくのを、平和を愛する国と国民は警戒しなければならない」また中国軍の作戦立案をする総参謀部の幹部は「日本の軍国主義の復活を警戒すべきだ」と語り、また尖閣諸島をめぐる日本の挑発が、地域の緊張を高めていると批判した。また「中国は一度も植民地を持ったことが無く、中国の夢は世界の平和発展だ」と欺瞞的原辞を弄した。

これら一連の発言は事実を知る者は呆れざるを得ない発言である。中国の「当事国同士で解決する」という発言の裏には、アジア諸国の首脳に中国政府の高官が事あるごとに語った「中国は大国であり、あなた方は小国だ」として国の分に応じた行動をとるよう求めた高圧的な態度であり、大国の中国に臣下として「従属」をもとめる姿勢がある。

尖閣で軍事挑発を続けているのは中国の側であり、決して日本ではない。彼らの軍事挑発が安倍自民党に危機感を持たせ、右傾化させているのであり、決してその逆ではない。軍国主義は社会帝国主義になった中国拡張主義の方である。

中国が「一度も植民地を持ったことが無く」というのも嘘だ、新疆ウイグル自冶区とチベット自冶区は誰が見ても植民地である。アフリカにおける中国企業のなりふり構わない資源開発は世界中から「新植民地主義」と非難されているではないか!

「中国の夢は世界の平和発展だ」というのも笑わせる。国中が拝金思想にまみれて金儲けの為なら戦争も辞さないことぐらい、彼らの砲艦外交を見ていれば子供でも分かることである。アジアで緊張を高めているのは中国であることは自明である。彼らはインドを侵略し、ベトマムに攻め込み、尖閣を狙い、中央アジア諸国を「シルクロード経済ベルト構想」で元圏に取り込もうとしている。

中国軍の高官がアメリカに西太平洋とインド洋を管轄することを申し出て、その野心の大きさから米軍の高官を呆れさせたことも広く知られている。軍国主義・拡張主義が他ならず中国の方であることは、世界覇権の分有をアメリカに提案したことに示されている。

日本の領海で軍事演習する韓国の狙い!

韓国海軍は、日本政府の抗議を撥ね退けて20日午前9時ごろから竹島沖の日本領海を含む海域で海軍の射撃訓練を開始した。日本政府は「竹島の領有権に関する我が国の立場に照らして絶対に受け入れることができず、極めて遺憾だ」との菅官房長官の談話を発表した。

これに対し韓国国防省報道官は「自主的な防衛訓練で、いかなる要求や干渉も考慮しない。訓練は計画通り実施する。」との強硬な見解を発した。中国が東シナ海で日本の領土である尖閣諸島上空を含む「防空識別圏」を設置したことを韓国政府が真似ていることは間違いない。

7月3~4日に中国の最高指導者習近平国家主席が韓国を訪問する。この訪問では日本の従軍慰安婦問題や戦争賠償問題、領土問題、集団的自衛権問題などで中韓が足並みをそろえることが予測される。韓国にとっての中国は最大の貿易相手国であり、反日の共同戦線を組む盟友である。竹島海域での韓国海軍の演習は習近平訪韓に向けた対日攻勢と見るべきであろう。

韓国は近く発表される河野談話に対する日本政府の検証結果発表を前に新たな火種を作ろうとしているのである。軍艦の発砲訓練を他国の領海を含めた海域で行うことは異例であり、尖閣周辺の中国のように竹島周辺での既成事実を積み上げようとの韓国政府の政治的意図もある。

これまで中国の指導者が韓国を訪問する時は真っ先に北朝鮮を訪問してきたが、今回は北朝鮮が中国のことを「悪い隣人」と呼び、自国の親中国人脈を全て処刑したうえで、日本との交渉を始めたこと。自ら招いた中国周辺国との対立関係のなかで中国が完全に孤立している中で、唯一韓国だけが中国の大国主義に心酔している状況は異常という他ない。

習近平とパク・クネの首脳会談が、安倍政権の集団的自衛権の憲法解釈の変更を、戦争準備・軍国主義と批判する舞台となることは容易に推察できる。韓国政府がすでに中国に取り込まれ中国覇権主義の「驥尾に付す」戦略を決定していることは間違いないであろう。

安倍政権は韓国と中国に経済制裁すらほのめかすこともできない。勇ましく集団的自衛権の憲法解釈を変えようが、肝心のアメリカが戦略転換し、オバマの非介入主義なのであるからまさに日本は危ういというしかない。安倍政権が急ぐべきは対米自立であり、対ロシア戦略外交であり、自力での日本の防衛に向けた軍事的備えを急ぐべきである。韓国と中国が日本を敵と位置付けていることは最早明らかである。

中国が東シナ海・南シナ海での海底資源開発を急ぐ理由!

近年中国はアフリカやオーストラリアなど海外の油田・鉱山開発に力を入れてきた。中国の資源開発の特徴は、現地の労働者を雇用するのではなく、労働力を自国から送り込む点に特徴がある。これでは現地で雇用を生まず、排斥されるのは当然なのである。中国はアフリカの資源開発だけで100万人の労働力を送り込んでいると言われている。特に中国は治安の悪いところにも開発している関係で現地の武装集団に襲撃され殺されたり、拉致されたりトラブルが続出している。

その結果中国の第11次5カ年計画(2006年~2010年)の期間に中国企業が海外で買収した鉱山の95%が開発失敗だったという衝撃的数字が明らかになっている。現地の文化や状況を理解しないままの強引な資源開発が様々な問題を引き起こすのは当然なのだ。

中国が失敗しているのは資源開発だけでなく対外直接投資も成功率は4割しかないという。つまり中国企業は海外に進出したがほとんど失敗しているのである。中国が海外の資源開発に強引に取り組んだのは海外の鉱業大手の価格支配から抜け出すためであったが、現地の状況にお構いなしでは失敗するのは当然なのである。

オーストラリアの鉱山開発でも当初総予算20億ドルと見積もっていたのが、最終的には100億ドルに近づくと見られ、しかも2年も計画が遅れている。イランの油田開発計画は47億ドルを掛けたが欧米の経済制裁で輸出できず、プロゼクトはとん挫した。スーダンの油田開発は200億ドルを投じたが治安悪化で生産できない状況だ。

こうして中国企業が取り組んだ海外での資源開発の95%が失敗し、開発した石油と天然ガスで国内の石炭消費に置き換えることでPM2.5問題を解決する計画までがあやしくなり始めたのである。こうして中国は南シナ海と東シナ海で他国との領海争いが激化しようが、開発を強行していく、アフリカや中東には派兵できないが、南シナ海と東シナ海なら砲艦外交が通じるので失敗は無いと考えているのである。

GDPで日本を抜き世界第2位になった中国は、大国主義に酔いしれているが、その経済的基礎は脆弱なので、資源確保計画がとん挫すれば経済成長が危うくなるのでベトナムやフィリピンや日本との対立を軍事力で正面突破せざるを得ないほど追いつめられているのである。つまり南シナ海と東シナ海での砲艦外交・軍事挑発は彼らの弱さの表れと言えるものである。

安倍政権は対ロシア戦略外交を大胆に行え!

外交とは相手国の戦略に対する闘いでもある。日本の経済界には韓国と中国との関係改善を望む空気が強い。だから日本経団連の新旧会長が訪中した。いわゆる「政冷経熱」である。しかし日本と韓国・中国の政治上の関係改善は現状では難しいのである。

中国は経済危機と政治危機(=反腐敗と民族自決を求める闘い)の中で「反日」で内的矛盾を外的矛盾に転化する戦略を行う腹であり、従って日本の側が譲歩して改善するような外交問題ではない。韓国は対中国貿易が対日本の倍以上に増え、今や中国の戦略的手ゴマのような存在になり、反日の「告げ口外交」を中国と足並みをそろえて行っている。反日が政権の支持率を挙げる「妙薬」である以上、パク・クネ政権の反日外交を終わらせることは不可能である。

韓国政府がアメリカが提供したパトリオットミサイルを中国に流し、技術を売り渡したため中国の対空ミサイルは侮れないレベルになった。アメリカの米・日・韓軍事同盟は半ば崩れており、アメリカは日本の集団的自衛権による日米の軍事一体化によって、対中軍事バランスを維持する以外には選択肢は無い状況に有る。

従って日本の外交はフィリピン・ベトナム・インド・北朝鮮・モンゴル・中央アジア5カ国との友好関係を強めるとともに、ロシアとの戦略的経済関係を築く大胆な転換が必要になる。ウクライナ問題で欧米がロシアとの対立を深めても、日本は独自の対ロシア外交を展開するべきである。

アメリカが日・中間の領土問題に中立の立ち位置を表明しているのは財政上の破綻のもとでベトナム戦争後のカーターと同じ、「息継ぎの和平」に戦略転換しているということである。日本は外交的にロシアを引きつけて、中国との間にくさびを打ち込む外交上の転換が必要なのである。

欧米が自己の経済圏にウクライナを取り込もうと考えてロシアと対立しても、日本はアジアの情勢の激化から中国とロシアを同時に敵にするわけにはいかないことを、理解して貰う他ないのである。オバマが大統領の間に戦略的・軍事力を養うのが中国覇権主義の戦略であり、尖閣諸島の無人島に限り中国軍が占領してもアメリカは容認すると見れば、中国軍は日本との開戦に踏みこむ可能性が高いのである。

中国覇権主義と、資源を売るほかないロシアとを同類視し、この2国を同盟関係に押しやってはいけないこと、ロシアは中国との関係に魅力は感じていないことを指摘して、中国とロシアを戦略的に分断する重要性を欧米に指摘するべきである。安倍政権は対ロシア戦略外交を実施すべき時である。日本の安全保障で当面アメリカは頼りにはならないこと、世界はすでに軍事力による国境線の変更の時代に入っていることを肝に銘じて対中国を見据えた戦略外交が必要である。

再び、中国社会帝国主義の危険性について!

一党独裁の社会主義は党官僚を新たな支配階級にしていくことになる。毛沢東は下層の人民・青年の批判運動を組織し、党官僚の腐敗を阻止しようとし、同時に党官僚支配の打倒の予行演習を行った。これが「文化大革命」であった。

毛沢東の死後「4人組逮捕」の反革命クーデターで、中国は党官僚独裁の走資派指導部の支配するところとなった。彼らの「経済改革」とは国有財産の横領であり、党幹部が新興ブルジョア化することであり、「黒ネコでも白ネコでもネズミを捕るネコがいい猫だ」という、全面的な拝金思想の普及で有った。

名目上の社会主義、実際の資本主義の市場経済化政策は、軍需工場を持つ軍の産軍複合体化を促すのは旧ソ連の例を見れば明らかだ。中国人民解放軍は中国経済の30%以上を占める巨大な産軍複合体である。しかも軍は一党支配の政治局内に大きな力を保持している。いわば中国は巨大な軍閥国家となりつつある。

中国走資派指導部が経済特区を内陸部にも拡大しょうとして、「新鬼城」と呼ばれる巨大なゴーストタウンが各地にできたのは、毛沢東の文革時の集団化のなせる業であり、輸出基地とならない地方での工業化は難しく、内陸部の開発投資が焦げ付くのは避けられず。中国は一大金融危機に直面しているのである。すでに人民の反腐敗の闘争とウイグル・チベット人民の民族自決権を求める闘争が激化している。彼らの危機脱出策は内的矛盾を外的矛盾に置き換えることしかない。

これらの危機を切り抜けるための戦略が大国主義と呼ばれる中国の海洋進出であり、西の中央アジアから西洋までの高速鉄道(日本の新幹線技術をパクッタもの)を敷設する「新シルクロード構想」である。この経済構想は、アメリカのTPP自由貿易圏構想に対抗するものである。中国覇権主義は大国主義の妄想に似た過剰な自信を持ち、アメリカとの「新大国間係」を打ち立て、覇権の分有を提案するまでにのぼせあがっている。

中国覇権主義の当面の狙いはアジアの小国を軍事力で威圧し、従属国化し、同時に中央アジアの国々を元経済圏に取り込むことである。中国覇権主義が太平洋の西半分を支配するには日本の尖閣など西南諸島を奪い取る必要がある。この地域での彼らの軍事的挑発は対日開戦を決意している軍強硬派の戦略的決定を踏まえたものと理解すべきである。

資本主義化が遅れた中国覇権主義は凶暴な拡張主義であり、その拡張はアメリカ帝国主義の「息継ぎの和平」の隙をついているだけに周辺国は軍事的備えを急ぐべきである。中国覇権主義の危険性を強調しても、しすぎるということは絶対に無いのである。

企業秘密の流出は厳罰化では防げない!

韓国企業や中国企業による日本企業からの技術流出を防ごうと、日本政府は不正競争防止法を改正し、技術情報を元社員や現役社員が漏らした場合の罰金額を引き上げるなどの、罰則を強化する方針を固めた。政府は今月まとめる成長戦略に盛り込み来年の通常国会に改正案を出すことを目指している。

現状の技術情報などを漏らした人への罰則は「10年以下の懲役」か「1千万円以下の罰金」だが、情報を漏らすことで得られる報酬は数千万円と高額であるため犯罪を防げないことから厳罰化がの方針が出てきたのである。また今は被害企業の告訴がないと起訴できないのを、告訴なしで起訴できる「非親告罪」に改めるという。アメリカや韓国はすでに「非親告罪」になっている。

韓国企業による計画的な日本企業の電磁鋼板などの技術パクリは、元技術社員などから流出する事態が相次いでいる。サムスン等は自社の社員をスパイにして日本企業に潜り込ませたり、リストラされた日本企業の技術者を高い報酬で雇用することで特許料を支払わずに日本の技術を奪い製品を生産・販売している。

つまり日本企業の最新技術の流出は、世界的な発明をした技術者でも報酬は数10万程度で、しかもすぐにリストラする。こうした日本企業の技術者軽視、開発者軽視の最近の経営姿勢に根本的問題がある。つまり罰則を強化しても技術の流出は止まらないことを政府は知るべきである。

日本企業は労働時間の延長や、非正規化による賃金原資の削減など絶対的利潤の獲得に狂奔し、重要な新技術の開発という相対的利潤の獲得を軽視したことが、研究要員のリストラとなり、研究技術者の海外への流出となっているのである。つまり技術の流出は報酬が狙いではなく、自分をリストラした会社への怒りが根底にあり、従って罰則を強化しても技術の流出は止むことは無いであろう。

日本企業は研究所のリストラをやめ、新技術開発による相対的利潤の獲得の重要性を再認識する必要がある。ところが実際には「残業ゼロ制度」の導入に見られるように、姑息な不払い労働時間の延長を企む等、技術者軽視の経営が、技術者の待遇の改善を阻んでいることを指摘しなければならない。会社に貢献した技術者をリストラすることを繰り返す限り、日本企業の技術の流出は止まらないであろう。
(新世紀ユニオン執行委員長 角野 守)

アメリカのアジア重視は口先だけだ!

ウクライナの内戦が激化してもアメリカは不介入を貫き、形だけの経済制裁でごまかした。南シナ海と東シナ海で中国覇権主義が艦船での体当たりや、航空機での異常接近など戦争挑発を繰り返しても、アメリカは空母を東シナ海や南シナ海に入れることはしなかった。

ところがイラクでイスラム過激派がシリア東部とイラク北部を占領するや、アメリカのヘーゲル国防長官は14日原子力空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」とミサイル巡洋艦と駆逐艦などの機動部隊を派遣した。

オバマのアジア重視とは、アメリカの覇権を奪い取ろうとする中国の経済的役割を評価して当面はアジアで中国の権益拡大を容認するというだけであり、実際にはアメリカは今も中東重視なのである。

従って中国覇権主義が尖閣とその周辺の島々を占領してもアメリカが軍事介入するとの保証は無い。同盟国を見捨てて戦略転換したアメリカに日本の防衛を期待する事は無い物ねだりであり、いかに集団的自衛権の解釈変更によってもアメリカが核戦争の可能性がある危険な中国との戦争で、日本の無人島を守る保証は無いのである。

オバマは秋の中間選挙を前にしてユダヤロビーの支持に影響するイスラエルの周辺でのイスラム過激派政権は容認できないのである。従ってオバマがアジアで中国の横暴を容認し、中国覇権主義とことを構える気が全くないのであるから、安倍政権が進める集団的自衛権の解釈変更による戦争協力の対米従属路線は、日本の防衛には役立たず。むしろアメリカの戦争に巻き込まれる危険な亡国路線となりかねない点を見ておくべきである。

客観的にはオバマの消極的外交は中国覇権主義を勇気づけているにすぎず。アメリカは今も中東重視なのである。中東やアフリカにおける内戦状態の広がりは世界資本主義市場の混乱と疲弊を生み出しており、アメリカの非介入路線が続く以上世界市場は荒廃し、世界資本主義は多極化の中で経済的・政治的混乱を深刻化させることになる。

従って日本は対米自立し、小さくとも強力な独自の国防力を持ち、平和5原則の外交政策をとるべきである。多極化の時代には覇権国の何処にも加担しないことが日本の平和主義を守ることになる。安倍政権の親米戦争路線は間違いなのである。

戦争路線に反対する上での間違った視点!

日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。特にアメリカのオバマ政権が「息継ぎの和平」に戦略転換し、オバマ自身が「同盟国の争いに巻き込まれたくない」と語り、内政重視の政治姿勢を見せている下で、アメリカの同盟国が動揺し、流動化していることである。

韓国はアメリカのパトリオットミサイルや航空機情報を無断で中国に売り渡し、反日の「従軍慰安婦」問題などで中国と「共闘」している。アメリカとの軍事同盟よりも韓・中の同盟の方が今や主要な側面となったかに見える。北朝鮮が中国と対立し日本と交渉しているのは、韓国・北朝鮮とも「近攻遠交策」をとっているのである。

その中国と韓国は反日宣伝(=告げ口外交)で日本の世論を刺激し、日本の右傾化を意識的に促すとともに、中国軍は尖閣を糸口に対日開戦に持ち込むべき軍事挑発を続けている。中国覇権主義は自国の内政が破たん寸前で、指導部への反腐敗の闘争と、新疆ウイグルとチベットの民族解放闘争に直面し、内的矛盾を外的矛盾にすり替える為に日本との開戦に持ち込むことを画策している。

こうした局面にあって安倍政権はアメリカにすり寄ることで日本の国防を確保しようと集団的自衛権の解釈変更を進めている。つまりアメリカとの戦争路線で日本の国防を確保できると考えているのである。こうした時に「9条の会」のように平和憲法を守ると称して観念的平和主義の視点から安倍の対米従属の戦争路線に対抗するのは間違っている。

実際に国防の危機がさし迫っている時に、宗教のように憲法9条を信仰する観念的平和主義の運動は無力な上に害がある。現憲法の9条は「平和条項」ではなく、米軍をいつまでも日本に駐留させる為の従属条項であり、重要なのは日本の対米自立で平和主義を貫くことである。そのためには自分の力で国土を防衛できる武装力を持つことが重要なのである。

アメリカが押しつけた従属憲法が、アメリカの戦略に自衛隊を活用する上で邪魔になっていることは事実であるが、だからと言って「平和憲法」と呼ぶのは間違いである。戦後の日本の平和は、憲法9条がもたらしたものではなく、アメリカが支配するところに誰も侵略しようとしなかった結果にすぎないのである。

従って憲法9条を守っても、安倍政権が進めるように解釈を変更すれば日本を戦争路線に巻き込めるのである。従って真の平和闘争は日本の対米自立による武装中立の道しかないことを知るべきである。アメリカが日本の防衛を果たせなくなっている時に、米軍の力に頼る非武装中立の観念的平和主義は亡国の道になる可能性が強いのである。

世界がブロック化しつつある時には、アメリカ圏に身を置くよりも自立・中立の方が安全であり、経済上も有利であることを指摘しなければならない。

誰が非人道的・人権侵害の犯罪をしているのか?

中国政府が、70年前の戦時中の「南京事件」や「従軍慰安婦」に関する資料をユネスコの「世界記憶遺産」に登録申請したことに対し、菅官房長官は11日に中国側に抗議した。これに対する中国外交部の報道官は「日本の理不尽な抗議は受け入れないし、申請も絶対に撤回しない」と語った。また申請した理由について「歴史をしっかりと記憶し、平和を愛し、人類の尊厳を守り、反人類、非人道的、人権侵害の犯罪を二度と行わないようにするためだ」と主張した。

毛沢東時代に戦争賠償請求権を放棄しているのに、中国は戦前の旧日本軍の犯罪を訴訟の口実にし、賠償の判決をでっち上げ日本企業の資産を差し押さえることを実行している。彼らの弱点は70年以上前の旧日本軍の犯罪を口実にしなければならないことである。日本の右翼勢力の歴史見直ししか挙げ足を獲る口実がないのである。

彼らの言う、「反人類、非人道的、人権侵害の犯罪」を現代において実行しているのは誰あろう、中国走資派指導部なのである。彼らはチベット、新疆ウイグルで少数民族を無慈悲に撃ち殺し、宗教を弾圧し、資源を奪い、親植民地主義で旧日本軍も顔負けの非道を行っている。中国走資派指導部は卑劣にも旧日本軍の犯罪を騒ぎ立てれば、自分たちの犯罪を覆い隠せるとでも考えているのだ。

軍事力で小国を侮り、領土と領海を奪い取り、そしてぬけぬけと「中国は、一度も他国に脅威を与えたことは無い」と言い抜ける、あきれてモノが言えぬ。尖閣で日本の巡視船に体当たりし、自衛隊の護衛艦に戦闘レーダーを照射し、自衛隊の航空機に戦闘機を異常接近させ、偶発的紛争を画策しているのは脅威を与えることではないというのか!ベトナムやフィリピンの巡視船に力で威嚇し、屈服をせまるのは砲艦外交というべきものである。

有邦であった北朝鮮の内政に介入し、資源を安く買いたたき、原油の供給を突然遮断し、屈服をせまるやり方が、北朝鮮の怒りを買い、いまやアジアで孤立しているのは中国の方なのである。世界第2位のGDPが彼らの大国意識を増長させた。日本を追い抜いたと言っても人口が10倍以上であり、一人当たりの生産力は日本の10分の1以下に過ぎない。愚かにもアメリカと覇権を分有する提案をするほどにのぼせあがり、その愚劣さを世界に宣伝しているのである。中国走資派指導部は少しは恥を知った方がいいい。

中国走資派の「政冷経熱」で取り込まれる日本財界!

政経分離は昔からの中国の、日本の経済界取り込みの主要な手口である。政治の世界では軍事力で尖閣諸島の略奪を画策し、南シナ海全域を武力で自己の領海に取り込みながら「中国は一度も他国に脅威を与えたことは無い」(=王冠中副総参謀長)とぬけぬけと語る。大陸国家中国は誠実な日本人には理解しがたいほど「したたか」なのである。

重要なことは社会帝国主義に転化した官僚独裁の国家は、ある意味巨大な産軍複合体の軍閥国家なので、その侵略性は古手の帝国主義=アメリカの比ではない。彼らはアメリカの戦略転換が自分たちの覇権を確立する好機だと認識しており、その為の軍拡が整うまでの間に日本企業からいかに技術を奪い取るか?、いかに日本企業を中国に進出させ、好機が来れば一気に仕掛け工場を奪い取る計画なのである。

先月日本経団連の新旧会長が訪中した。彼らは中国側に巨大な市場をちらつかされて工場を中国に設置した為に、撤退したくてもできない状況に置かれている。彼らは「政冷経熱」「日中友好」で巧く騙されている。先の反日暴動は日本企業が焼き討ちされたが、日本企業の1兆円を超す損害賠償は1円も支払われていない。中国政府は先月起きたベトナムの反中国暴動の損害賠償を厚かましくも請求している。

今中国政府は戦前・戦中の旧日本軍の犯罪を調査している。彼らが韓国政府と結託して「南京事件」と「従軍慰安婦」の資料をユネスコの「世界記憶遺産」に登録を申請したのは狙いがあってのことである。また中国と韓国は戦争中の徴用工の賠償集団提訴を行っている。

彼らの狙いはこの判決を待って日本企業の資産(=工場など)を差し押さえ日本企業の技術を工場ごと奪い取ることである。中国走資派の「政冷経熱」の罠にかかった日本企業は彼らの目には獲物としか見えていないのである。我々から見ると愚かとしか言いようがない。財界は軍事力によって保護されない海外進出は無謀で無効だと知るべきである。

中国走資派指導部の「日中友好」に騙されてはいけないのである。日本からの無償・有償の巨大な援助を受けながら、国民には知らせず、反日教育をひそかに行ってきた悪辣さを中国の本質と理解する事が重要なことである。

毛沢東と周恩来はこの国の官僚支配層(=走資派)が、自分たちの死後に権力を握ることが確実と理解したゆえに、田中角栄との会談で、戦争賠償請求権を全て放棄することを日本側に表明したのである。そのことは日中共同声明に盛り込まれた。それが真の日中友好だと考えていたのである。

毛沢東を裏切り中国人民の資産を横領する走資派指導部は、中国人民の反腐敗の闘争に追いつめられ、その矛先を反日にすり替える為に自国の人民に悪辣な反日教育を続けてきた、尖閣戦争は中国軍強硬派がすでに戦略決定していることであり、回避は中国人民の革命による以外には不可能と心得ておくべきである。

中国と韓国に進出している日本企業はできるだけ早く撤退した方がいい。それができない企業の株は売り払う以外にないであろう。

安倍首相のマスコミ掌握は成功している!

政権発足後安倍首相が一番力を入れたのはマスコミを掌握することであった。テレビや新聞が安倍政権を批判すると内閣顧問等がすぐ「調査し」抗議する。批判的な局は単独会見や首相出演や情報リークから排除される、だからどのテレビ局も新聞も政権批判を自己規制する。

NHKには経営委員会の会長と経営委員に右翼人脈を送り込んだ。これでNHKは安倍政権の宣伝機関と化した。経済政策もアベノミクス(=資金供給で)で円安と株価維持に成功している。支持率を見る限り、消費税増税も安倍政権のマイナスにはなっていない。これらはマスコミの好意的報道が大きく影響している。

TPP交渉もアメリカに一方的譲歩を強いられているが、報道規制で支持率には影響していないようである。「限定容認論」という欺瞞での集団的自衛権の憲法解釈の変更は、狙いは自衛隊の海外での平和維持活動の解禁に有る。自衛隊をアメリカの軍隊の一部として提供する事に道を開くことに狙いがある。

その経済的背景はタイ・エジプト・ベトナムなどアジア諸国やアフリカや、中東等が政情不安の中で日本企業の海外権益を守りたいという意思の表れであり、平和維持活動に積極的に自衛隊を派遣したいのである。特にオバマが内政重視になり海外に介入しない姿勢の下では「荒れる市場」を鎮めることは、アメリカ軍でさえ頼りにならない状況なのである。

安倍政権内の閣議決定に向けた与党協議では、自衛隊の海外派遣による犠牲の予測が全くされていない。戦闘地域での活動すら解禁しようとしている論議にも関わらず、自衛隊員の戦死の予測が論議から外されているのである。

国民の中には「安倍首相には子供がいない」だから集団的自衛権の解釈見直しが簡単にできるのだ。との批判がある。マスコミも安倍首相に子供がいないことは承知している。だがどの社もそれを指摘しないのは「子供がいない」ということは人権問題になる、ので恐れて触れないようにしている。

自衛隊が、海外の紛争に集団的自衛権で武力介入することで、日本の多くの青年を戦死に追い込むことの方が、よほど人権問題だと思うのだが、マスコミは触れようともしないのである。マスコミが権力の翼賛化している危険を指摘しなければならない。

日本が必要としているのは対米自立で平和主義を堅持することであり、その為には自分の力で自国を防衛できる自衛力を持つことである。対米従属の戦争路線は亡国の道であることを指摘したい。従って「9条は日本の宝」という観念的平和主義も、別の意味で亡国を招くものと指摘しなければならない。

世界情勢を正しく認識する上での注意点!

世界情勢が一極支配から多極化しつつあるのは客観的事実である。それは資本主義の不均等発展がアメリカの相対的力を減退させているからであり、アメリカの多極化勢力がそうしているのではない。中国経済が不均等発展で世界第2位の経済力を持つようになり、軍事的に大国主義・拡張主義になっていることが世界の最大の不安定要因である。

欧州経済は日本病のデフレ経済に入っている。欧州統合はウクライナなど周辺国からは「希望の星」だが、欧州各国は統合反対派が選挙で躍進している。これは統合欧州が新しく加入した国のインフラを整備し経済を成長させるのではなく、安い労働力の供給先にし、国債発行でEUの市場にする政策の結果生じていることである。

ロシアは原油と天然ガスの供給国であり、西側に反旗を掲げる力は無い。アメリカが資金援助で旧ソ連圏のウクライナをクーデターで欧米の勢力圏に奪い取る策動がプーチンの怒りを招いた。しかも欧州のエネルギー源の多様化政策がロシアを中国に接近させたことはNATOの戦略的失敗である。

いま世界で最も危険なのは中国社会帝国主義である。その危険性は内政面の脆弱性の裏返しと言えるものである。中国走資派指導部は人民の「反腐敗」と少数民族の民族自決の闘争に直面し、さらには影の銀行の金融破綻に直面している。衰退する帝国主義よりも新興の社会帝国主義の方が凶暴で軍事的に暴走する可能性が強い。したがって中国は各国の主要な敵と位置付けることができる。

アメリカのオバマ政権は議会の捻じれのもとで何も決められず、しかも戦略的に内政重視に転換し、介入主義を放棄しているので覇権を維持する事ができなくなっている。その国際法重視路線は中国覇権主義を勇気づける役割を果たしているにすぎない。かってナチスを暴走させたチェンバレン英首相(当時)の歴史的役回りを果たしている。

安倍政権は「同盟国の争いに巻き込まれたくない」というオバマを日本防衛の頼りとし、その為に集団的自衛権の解釈変更をしようとしているが、これは見当違いの政策というべきで、必要なのは日本の対米自立であり、自分の国を自分の力で防衛する決意と軍事的備えなのである。安倍の解釈改憲に「改憲」を対置するのは危険である。石原と橋下が狙うのは改憲連合なのである。従って改憲には自立を対置すべきである。

集団的自衛権の政策は見当外れの政策であり、アメリカと共同で軍事介入する政策は、アメリカが戦争路線に回帰した時「亡国路線」となり得るものである。近い将来経済危機の中でアメリカと中国は軍事的に衝突せざるを得ず。日本はそれまでに自立して、中立の立場を保持することが平和主義を堅持する最善の道なのである。

中国の「孔子学院」はスパイ工作機関だった!

月刊誌「選択」6月号の情報カプセルによれば、アメリカのシカゴ大学の100人以上の教員が大学に併設されている「孔子学院」が「「中国の工作活動に利用されている」として大学に廃止するよう求めているという。

「孔子学院」は中国語学習と中国文化の普及を名目に中国政府が出資し、2004年から世界各地に設立されている。この「孔子学院」内では共産党員が跋扈し「大使館、領事館に次ぐ、中国共産党のスパイ工作機関」になっているという。この「孔子学院」は欧米が中心だが日本にもある。桜美林大学や北陸大学になどに設置されている。関係者は中国のスパイ工作機関に警戒すべきである。

「孔子学院」はその国に在留する中国人の動きを監視するほか、海外の反中国的な動きを探る目的がある。日本においては在留する中国人を軍事・産業スパイ等に養成する事も狙いと見られる。今回アメリカで訴え出たのは政治、語学、比較文化など7つの学科の教員達で、抗議文では「(他国政府由来の)機関を大学内に設置する事自体が問題。言論の自由にも影響を与える」と訴えている。

現在日本と中国の間は尖閣諸島をめぐり鋭い対立となり、中国政府が汚い反日教育と世論を振りまき、中国軍内部の対日強硬派は原爆を投下して日本を占領する事を叫んでいるのであるから、日本の国内、特に警察権力が介入できない大学内に中国のスパイ機関が拠点を持つことの危険性を指摘しなければならない。

日本における「孔子学院」も徹底的に捜査し、解体すべきである。中国政府が覇権主義であり、日本侵略を企んでいることを認識して、中国人の在留労働者30万人以上をスパイに組織することを阻止すべきである。

中国の遠大な「新シルクロード構想」の野心!

習近平中国国家主席が提唱する「シルクロード経済ベルト構想」は、アメリカの還太平洋経済連携協定(TTP)に対抗するユーラシア大陸経済圏構想とも言うべき遠大な経済戦略である。報道によればこの構想は重慶から新疆ウイグル、中央アジア、ロシア、欧州を高速鉄道で結びつけ中国の元経済圏を中央アジア諸国に拡大・形成する一大経済戦略である。

先に中国は、上海にロシアのプーチン大統領を迎え、欧米の経済制裁と天然ガスのロシアへの依存を削減する欧州の動きに追いつめられたロシアの天然ガスを長期に購入し、金融分野での協調も実現した。ロシアにはアメリカに対抗する経済戦略は見られないが、ウクライナ問題で中国が戦略的「漁夫の利」を得たことは確かなようである。

中国の進める高速鉄道とは、川崎重工が中国国内に限るという契約で譲渡した新幹線技術を、中国が「国産」と偽って世界で売却を進めているパクリ技術である。この日本の新幹線技術が「新シルクロード構想」として中国覇権主義の目玉技術として遠大な経済戦略の柱となっている。

しかし習近平のこの「シルクロード経済ベルト構想」の弱点は政治的に不安定な新疆ウイグルのイスラム勢力の土地を通ることである。当然中国の高速鉄道はウイグル人民の標的になる。さらに中国覇権主義が中央アジアを元経済圏に取り込む狙いが、ロシアのプーチンの反発を受けることである。中央アジアはロシアの「柔らかい下腹」としてプーチンが中国の野心を許すかどうかである。ウクライナの政変でプーチンが見せた強硬姿勢が中国へも向けられるであろうか?注目される。

アメリカと欧州はプーチンのクリミア併合しか見ておらず、孤立を深めるロシアを中国覇権主義が取り込もうとしていることに無関心であることが最も危険なことである。つまり欧米はクリミアに気を取られて中国の戦略的野望に気付いていないことの危険を指摘するべきである。オバマと欧州の指導者達は内向きで、中国の深刻な野望に無関心であることは、彼らがプーチンのロシア制裁しか関心を持っていないことで明らかだ。

安倍首相は、ロシアのプーチンに中国の野心に注意する事を指摘し、アジアと欧州を結ぶシベリア鉄道の高速化への技術・資金協力を申入れ、ロシアとの経済相互依存を強め、中国の中央アジア高速鉄道の経済的価値を失わせる必要がある。腰ぬけオバマが日本のロシア接近に反対しても、ロシアと中国の戦略的分断が重要であることをキチンと説明すべきである。世界政治は戦略的「合従連衡」の時代であることを指摘しなければならない。

世界で最も危険な存在は資源輸出国のロシアではなく、中国社会帝国主義であることを欧米の指導者達に警鐘を鳴らすことが急務となっている。

武力による国境線の変更の中で軍縮進める欧米!

ウクライナの「親ロ派」と呼ばれている勢力はチェチェンから送り込まれたロシアのカイライ軍で、他方ウクライナ政府軍を名乗る武装勢力はアメリカの民間軍事会社「ブラックウオーター」に所属する傭兵と報じられている。アメリカはウクライナの野党勢力にドル札を送り、武装クーデターに成功したが、もくろんだ欧州の派兵が進まず、やむなく民間会社の傭兵を送り込むことになった。

ロシアのプーチンが旧ソ連時代の勢力回復に進み始めたのかどうかが焦点となっている。オバマは急きょ東欧・バルト3国を訪問し、防衛することを約束した。バルト3国は兵力2万しかなく、ロシアが勢力圏に取り込むのをNATOは阻止する力は無い。オバマの約束もカラ約束と見られている。

欧州諸国は金融危機から立ち直ってはおらず、押し並べて軍縮を進めている。アメリカのオバマ政権が「息継ぎの和平」に転換し米軍は大規模な軍縮を進めている。オバマは経済再建中で「同盟国の争いに巻き込まれたくない」と2度も演説で語った。欧米が内政重視に転換している中で、ロシアと中国の軍事力による現状変更がどのような戦略に基づくのか不明である点が不気味と言わねばならない。

中国の大規模な海洋進出が西太平洋とインド洋を管轄海域とする覇権戦略であることは分かっているが、問題はロシアの戦略が何を狙っているのか?中国とロシアは戦略的同盟を結んでいるのか?という点である。軍事力による現状変更を目指すものにとってオバマの非介入路線(=内政重視)は願ってもない機会なのである。一部には「新しい冷戦」との見方もあるが、現状はロシア・中国ともアメリカの非介入が本物かどうか軍事的探りを入れている段階と見るべきであろう。

欧米ともに、ロシアのクリミア半島の併合を容認する意向のようであり、ウクライナへの欧米の派兵は無い、アジアでは中国の東シナ海と南シナ海での砲艦外交にアメリカは何もできないでいる。重要なのは軍事力による現状変更が進んでいるのに、ロシア・中国の脅威を受ける国が対抗する戦略を持たないまま無防備な状態にある事だ。極めて危険な状態というべきだ。

こうした情勢の下で日本が取るべき外交は、ロシアとの経済的な相互依存を強化し、中国とロシアを同時に敵としない外交的措置をとることである。今のところロシアよりも反日の動きを強めている中国社会帝国主義が凶暴性を持っているのは明らかで、日本は軍事的備えを急ぐべきである。アメリカはすでに同盟国を守る力は無く、日本は自立して、自分の力で防衛する以外の道はない。

アメリカが非介入主義を戦略決定している時に、安倍政権のアメリカを頼りとする集団的自衛権の論議は客観的実際とかい離した空論というしかない。今必要なのは日本の自立した防衛力の整備なのである。

希薄化するアジアでのアメリカの存在感!

オバマ大統領の先月28日、ウエストポイントの陸軍士官学校・卒業式での演説をくわしく見ると、オバマが「孤立主義は選択肢ではない」と言いながら、実は孤立主義であることを示している。

オバマ大統領の、この演説の要旨は以下のようなものである。
(1)アメリカは国際法を重視し、大規模な派兵や動員をしない。
(2)過剰な活動で新たな敵を作らない、米軍が巻き込まれるのを避ける。
(3)アメリカの直接的脅威でない問題には、同盟国やパートナー国で対応する。
(4)南シナ海の係争は国際規範(=国際法)に基づく解決に取り組む。
(5)アメリカの核心的利益が脅かされれば「単独でも軍事力を行使する」
(6)アメリカの最大の脅威は依然としてテロである。
(7)アメリカは世界の不可欠な国家であり続ける、しかしそのやり方は変化する。
(8)アメリカの軍事行動が必ずしもリーダーシップの構成要素であるわけではない。

これが「アメリカのリーダーシップのあり方を示す重要演説」(=大統領報道官)と前宣伝された内容である。軍事力による国境線の変更を進める中国には具体的な解決策を何も示さず、アメリカのアジア戦略への言及もなかった。

これでは中国拡張主義を勇気付け、アジアの小国を失望させる効果しかなく、東南アジアの国々を中国に膝まづかせる効果しかないのではないかと心配になる。オバマが「国際法に基づく解決」というのは国連海洋法条約のことであるが、問題はアメリカがこの条約を未だに批准していないことである。これではオバマの演説が説得力など持つわけがない。

フィリピンのマスコミが「アメリカは積極的に中国に対抗しているようには思えない」というのは当然なのである。アメリカの弱気を読んだかのように、習近平は「アジアの安全はアジアの国民によって守られなければならない」とのべて、自分たちが戦略的主導権を保持していることを見せつけた。

安倍首相が尖閣戦争にアメリカの支援を期待しようとして集団的自衛権の与党協議を進めているのが「漫画的」に見えるのである。アメリカは「同盟国の争いに巻き込まれたくない」と明確に言っているのに、安倍首相は空しい期待をオバマに抱いているのである。

日本が今必要なのは対米自立であり、日本が自分の力で国土を防衛できる軍事的備えを急ぐことである。集団的自衛権など、アメリカが孤立主義を選択している下では、ピントがずれていると断言せねばならないのである。オバマが東シナ海や南シナ海に空母機動部隊を入れることもできなかったことが、アメリカの存在感の喪失を示している。

中国社会帝国主義の暴論を批判する!

シンガポールで6月1日開かれた「アジア安全保障会議」では南シナ海と東シナ海での中国の砲艦外交に対し、多くの国から中国に批判や警告やけん制が行われた。安倍首相は「規制事実を積み重ね、現状の変化を固定しょうとする動きは、(法の支配の)3原則の精神に反するものとして、強い非難の対象とならざるを得ません」と語り、アメリカのヘーゲル国防長官が中国の南シナ海での行動は地域を「不安定化させている」と非難した。

これに対し中国の王冠中副総参謀長は「中国は、一度も他国に脅威を与えたことはない、他国の挑発にやむを得ず対応しているだけだ。」「積極的平和主義の旗印のもと、挑発したり、もめごとを起こすことは決して容認できない」と日本を非難した。また同氏は「漢の時代から2000年以上、南シナ海を管理してきた」などとたわごとの主張をした。

中国は毛沢東時代には確かに平和5原則の外交を実践した。この平和5原則とは「領土保全と主権の相互尊重、相互不可侵、相互内政不干渉、平等互恵、平和共存」である。ところが中国走資派指導部が実権を握って以後、ベトナムを侵略し、インド領を武力で奪い、東シナ海と南シナ海で海賊行為を続けている。全て中国軍が挑発したものである。

漢の時代から2000年以上、南シナ海を管理してきた」などという王冠中副総参謀長の主張はごまかしである。元の時代以後倭寇が東シナ海も、南シナ海も制海権を握っていたのであり、中国の王朝は一時的にしか海への関心を示していない。一時期海のシルクロードを通じて交易をしたことはあった。しかしそのことをもって南シナ海を支配しようとする事は覇権主義以外の何物でもない。

日本の自衛隊の10倍の軍隊をもち、国民の表現の自由も、信教の自由も、報道の自由もない国が、すでに国家神道で無くなった靖国神社の参拝を非難し、今も日本が軍国主義であるかのように非難して、自らの軍国主義・拡張主義を隠ぺいしている様は恥知らずとしか言いようがない。自国のチベットや新疆ウイグルで恥知らずにも新植民地主義を実践し、人民を次々銃殺し、その反作用で国内全域で反政府テロが続発する事態を招き、反腐敗の人民の闘争が押さえきれないと見るや、日本を敵視する宣伝を自国民に行い、人民の走資派指導部への批判を対日開戦で逸らそうとする策動は汚いとしか言いようがない。

アメリカが財政危機から「息継ぎの和平」に転換するや西太平洋とインド洋の支配を確立しようと覇権国への道をひた走る中国覇権主義は、その野心を今や隠そうともしていない。彼らの弱点は技術であり、そこから日本の占領を夢見ているのである。中国首脳がアセアンの会議で「あなた方と我々の間には、大きな違いがあります。我々は大国であり、あなた方は小国だ」として小国の分を心得て行動すべきだ、との意味合いの演説をしたのは、彼らが「分を超えた野心」を抱いていることを示している。中国は大国になったが、いまや何処の国にも尊敬されない野蛮な覇権国となった。
SEO対策:政治