政府の外国人の5年就労の拡大方針は問題!

外国人が就労可能な新たな在留資格を創設し、受け入れを拡大することが政府の経済財政運営の基本方針(骨太の方針)の原案に盛り込まれた。一定の技能水準と日本語能力を身に付けた人を対象に最長で5年の在留を認める内容で、法務省は早ければ秋の臨時国会に新制度を盛り込んだ「出入国管理法、および難民認定法」の改正案を提出し、来年4月施行を目指す方針だ。

少子高齢化で労働力不足が深刻化する中で、政府は欧州諸国が失敗した難民受け入れと同じ手っ取り早い方法で、つまり外国人労働力の拡大で対処しようとしている。欧州諸国では人手不足解消に中東やアフリカからの難民受け入れで治安が悪化し、民族排外主義が蔓延している事と同じ道を進もうとしている。

労働力不足への対応で重要なのは企業の設備投資・省力化投資を促すことで生産性を高めることが、まず最初に重要なのであるが、安上がりの外国人労働力を拡大する方向は、そうした生産性を挙げる努力を企業に放棄させるので良くないことである。日本文化を保存し、日本独自の移民規制で世界でも高い治安維持によって外国人観光客が激増している事をみても、欧州のような安易な外国人労働力の拡大は絶対に選択すべきではない。

外国人労働力に安易に頼るのは、ただでさえ低い日本の生産性をさらに低下させることになるであろう。現状では、研修制度による外国人労働者への雇い主の暴力や違法な低賃金が横行し、多くの外国人労働者が逃亡している事実は、見過ごしにして良いことではない。

政府は外国人労働力を拡大することで、日本国内の賃金レベルを切り下げようと考えているのだが、それはデフレ経済を一層悪化するだけに終わるであろう。日本の1部上場企業だけで400兆円以上の内部留保を蓄えており、設備投資の資金力は十分なのだ。政府は外国人労働力の拡大の前に省力化投資の推進の政策誘導があってしかるべきであろう。

外国人を増やす安易な政策は、犯罪の急増となり、社会的必要経費を急増させることになるだけでなく外国人観光客も急減することになるであろう。いま必要なのは企業の設備投資・省力化投資を誘導する政策なのである。安倍政権の賃金切り下げという、絶対的超過利潤の追求一辺倒という誤った政策からの転換こそ必要なのである。
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残業代ゼロ法案も撤回せよ!

安倍政権が「働き方改革」として宣伝してきた裁量労働制の拡大の根拠となっていたデータが捏造されていたため、安倍首相は同法案の中から「裁量労働制の拡大の全面削除」を決めた。裁量労働制は賃金の低い部分の労働者の時間賃金を廃止し、労働者にただ働きを強いる法案で、最低賃金をも空洞化する狙いがあった。

また「高度プロフェッショナル制度」は、高賃金の労働者の残業代をゼロにすることが狙いで、裁量労働制の拡大とセットをなすものであった。アメリカではこの法案ができて以後長時間労働が強いられることとなった悪法であり、国民経済にも良くない。

重要な事は、今日の日本経済のデフレは、経営者団体の強欲で日本の労働者の分配率があまりにも低下し、個人消費が縮小した結果であり、今以上のただ働きの拡大は、国民経済には最悪である。日本経済にとって必要なのは、個人消費を拡大することであり、それは大企業の正社員の賃上げだけでは不十分で、最低賃金の大幅な1500円への切り上げが必要なのである。

また日本企業は、労働分野の規制緩和で搾取率の強化ばかり追求したため、生産性が低下し、先進国中で最低となった。求められているのは設備投資による省力化投資であり、生産性の向上なのである。したがって「高度プロフェッショナル制度」は百害あって一利なしなのである。経営者の目を不払い労働の拡大ばかりに向けさせる愚を指摘しなければならない。

また残業代の上限を月100時間まで合法化するのは、経営者に向かって設備投資するな、というに等しく、文字どうりの愚策だ。必要なのは最低賃金を1時間1500円に上げ、企業の設備投資を促す政策が必要なのである。強欲の資本主義が日本経済をむしばんでいることを指摘しなければならないし、政治家の愚策がそれをさらに拡大しようとしているのである。。

安倍政権の「働き方改革」の全法案が悪法なのであり、「裁量労働制」の拡大だけが問題なのではないのである。野党各党は安倍政権の「働き方改革」の全法案を廃案とすべく努力して貰いたい。今のままでは日本経済がだめになる。

日本人が「仕事熱心」をやめた本当の理由!

日経新聞によれば、アメリカの調査会社ギャラップが昨年公表した仕事への熱心についての国際比較によると、日本で「仕事に熱意を持って積極的に取り組んでいる」従業員の比率はわずか6%だった。調査した139カ国の中で132位と、最下位級だったという。かって日本の労働者は働くことが生きがいであったのに、いまでは真逆の結果になっている。

日経新聞社説は日本人の仕事熱心さが後退した理由の一つとして「人員構成のいびつさ」をあげている。しかし私に言わせればそれよりも重大な理由がある。それは以下の4点だ。

(1)冷戦終了後の強欲の資本主義への転換である。「社会主義国が崩壊したので搾るだけ絞ろう」との方針転換が影響している。身勝手なリストラ経営を繰り返した事が、労働者の企業主義を打ち砕いた。

(2)能力主義を口実にしたことで、ゴマスリが出世し、真面目に働いても報われなくなった。能力の無い管理職が増え、見せしめのパワハラが蔓延り、強制労働になり、労働意欲が萎えた。

(3)企業内労組が家畜化したことで、仕事を生きがいにして一生懸命に働いても賃金は上がらず。労働条件は悪くなるばかりで、働く意欲が低下した。

(4)政府の労働分野の規制緩和が、労働者の待遇を劇的に悪化させた。非正規化や解雇の自由化、「労働の流動化」退職強要等が続き、まじめに働いても報われなくなった。

つまり日本人の仕事熱心さが後退した理由は「人員構成のいびつさ」等ではなく、強欲の資本主義が日本の労働者の仕事の生きがいを奪い取ったのである。実際日本の労働者の実質賃金は下がり続けている。すなわちそれは個人消費の連続的縮小なのだ。
職場がギスギスし、労働者のストレスは増すばかりだ。日本経済がデフレのサイクルにはまり、国民経済が縮小再生産になった。日本の労働者は働く意欲を喪失した、その理由がこの4点であることは明らかだ。
    新世紀ユニオン執行委員長 角野 守(かどの まもる)

日本を正直者がバカを見ない社会にするべきだ!

新世紀ユニオンの委員長として、多くの事案の解決に心を砕く日々の中で、いかに被告企業が証拠をねつ造し、嘘を連ね、真面目な労働者を「トラブルメーカー」のように偽装するか、被告企業の側がいかに多くの嘘をでっち上げるかを毎日のように見ている。この国がいかに愚劣な国になりつつあるかを嘆かないわけにはいかない。

真面目に長時間働いてきた優秀な社員が、社長に面談で「何でも言え」と言われて「残業代を払ってください」と正直に話した結果「懲戒解雇」にされ、裁判書面で「高速道路のカードを不正使用した」とでっち上げに合い、窃盗犯のように扱われるのは不当と言う他ない。

多くの労働者が知らないうちにトラの尾を踏み、解雇され、でっち上げの理由で苦しんでいる。11年以上働いてきた女性が妊娠を会社に伝えたら、すぐに社長のパワハラが始まり「退職届を書け」「やる仕事がない」と怒鳴りつけて、重いうつ病にし、その女性は監督署や労働局に相談し、その場でマタハラで「勧告」の意味で電話します、と電話で指導しているのに、労災認定は却下だ。その女性は未熟児を出産した。

会社側の「怒鳴り付けた事はない」と言う主張が採用されて、労災申請も却下だ。正直者がひどい目に合い、違法行為をやるものがのさばるような社会にしたのは誰なのか?と大声で怒鳴りつけたい気持ちなのだ。その女性は今もうつ病だが、会社は退職扱いにした。何と言う非道か!恥を知れ!

役人は無責任で、会社の言いなりだ。解雇をやっても慰謝料は認めない、だから解雇裁判で負けても未払い賃金を払えば済む。多くが泣き寝入りするので解雇のやり得の国、それが日本だ。経営者なら違法行為はやり放題で、労働者には残業代さえ払われない国なのだ。

安倍政権の「働き方改革」で、日本の労働者は8兆5000億円の残業代が支払われなくなる。額に汗して働く者の努力を無にして、経営者だけがぼろ儲けする、そのようにまじめに働く人がバカを見る社会にしてはいけない。政府の規制緩和の政策が、正直者がバカを見る社会に日本をしているのだ。
新世紀ユニオン執行委員長 角野 守(かどの まもる)

「残業代ゼロ法案」に加担した連合のバカ!

「連合労働貴族」が家畜労組の本質を露呈して2年間棚上げにされていた「残業代ゼロ法案」に条件付きで賛成したのはまずかった。その後「連合」内で批判が続出し、しかも相談も受けていない内に「連合」が、政府や財界と結託した事に民進党までもが不満を表明しはじめた。

「連合」労働貴族がバカなのは、「残業代ゼロ法案」に賛成し、労基法を改悪すれば、国民経済が一層縮小することが分かっていないことだ。財界も政府もアホとしか言いようがない。

日本経済の拡大再生産への転換には生産性を挙げるための省力化投資に火を付ける必要がある。ところが政府の規制緩和路線は、裁量労働制の拡大「残業代ゼロ法案」など長時間労働の賃金を払わなくていい政策ばかりだ。これでは絶対的剰余価値の獲得ばかりである。

絶対的剰余価値の獲得には限界(=1日24時間の)があり、資本主義の発展のためには日本は相対的剰余価値の獲得に舵を切らねばならない。ところが安倍政権がやっている事は資本家の目先の利益の後追いばかりで、日本経済の拡大再生産に必要な設備投資を誘導する政策が見当たらない。むしろ長時間労働で絶対的剰余価値を追求する政策ばかりだ。資本主義経済が分かっていない証拠である。

ドイツではリーマンショック後マルクスの「資本論」が売り切れた。ドイツが今でも賃上げを行い拡大再生産を維持しているのは偶然ではないのだ。日本経済を拡大再生産に導くには賃上げによる持続的個人消費の拡大が不可欠なのに、安倍政権は賃下げの政策ばかり進めている。しかも年金資金で株式を買い、日銀の国債引き受けでインフレ政策をとる。これでは国民の預貯金や年金が将来半減する事態を招くであろう。

「連合」労働貴族が「残業代ゼロ法案」に賛成したのは、労働者への裏切りであるだけでなく、国民経済をより縮小に導くことで国民への裏切りでもある。愚かにもほどがある。少しは資本論を学んだ方がいい。家畜労組の正体を暴露した「連合」の愚かさを指摘しなければならない。
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