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アメリカで3つ目の銀行が倒産!

米連邦預金保険公社(FDIC)は1日、米地銀ファースト・リパブリック・バンク(FRC)が経営破綻し、公的管理下に置いたと発表した。同時に米銀最大手JPモルガン・チェースがFRCの預金と資産を買収するとも発表した(5月1日付日本経済新聞)。2008年のリーマン・ショック以降、銀行ではアメリカで最大の経営破綻となる。

3月の米地銀シリコンバレーバンク(SVB)の破綻後、財務が脆弱だったファースト・リパブリック・バンク(FRC)の預金も急減。3月の預金流出の規模が1000億ドル規模に達していたことが分かり、経営不安が再燃していた。ファースト・リパブリック銀の株価も大きく下落。金融不安が起きる前と比べると株価が20分の1となっていた。

コロナパンデミックのために、かってない金融緩和策がとられたことで、本来なら倒産すべきゾンビ企業が生存している。22年の企業倒産件数はアメリカ破産協会によれば1万3481件で、この数字は09年の6万837件大きく下回る。しかし相次ぐ金利引き上げでアメリカではいま倒産件数が増加し始めている。今年3月の倒産件数は2305件全年同月比24%増となり、うち連邦破産法第11条の申請は548件で同79%増となった。

アメリカでは中小の銀行から預金を引き出す動きが止まらず、インフレによる購買力が低下し、金利の上昇で借り入れコストの上昇でアパレル、家具、家電の3分野で小売店が次々閉鎖に追い込まれている。サンフランシスコのオフィス空き室率は29.4%まで増えている。これはITバブル崩壊後の2003年後の19.1%を大きく超えている。

アメリカでは金利引き上げによる倒産の増加はこれからといわれており、バブルの崩壊が始まっているとみられる。アメリカ経済はウクライナ戦争の影響で武器輸出が好調で、またエネルギーと穀物輸出でぼろ儲けしているが、他方でインフレ圧力で国民の購買力が大きく減少しており、相次ぐ金利の引き上げで、アメリカでは大規模なリストラが始まり、住宅ローンが払えなくなる人が増えている。住宅ローン債権は世界中の銀行が購入しており、これが暴落すると、今年後半には大規模な景気後退が始まると見られている。

アメリカでは3つ目の銀行が倒産に見舞われたことで、さらに預金の引き出しが増える可能性があり、大金融危機に向けて不気味な動きが増えているのである。
#米銀行倒産
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