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ウクライナ戦争は不正義の戦争である

最も高名な軍事評論家であったクラウゼヴィッツは「戦争は別の(すなわち暴力的な)手段による政治の継続である」とのべた。このクラウゼヴィッツの定式は今も生きており、戦争を分析する基礎となるものである。

戦争は誰が初めに攻撃したか?誰が侵攻したかが大切なのではない。その戦争が何がもとで、誰がどのような政治目的が狙いで画策されたかを見なければならない。世界は自由競争の時代から、国家独占資本主義の時代であり、この時代には政治反動が照応する。官僚独裁のロシアがアフリカや中東で分割戦に参加する事態はアメリカは許すことはできないのである。

ウクライナの親ロシア派政権をクーデターで叩き潰し、極右親米政権を打ち立てたアメリカが、ゼレンスキー政権にNATO加盟を表明させて、ロシアを挑発した。その狙いはユーロ経済圏が東欧からロシアまで飲み込むことを阻止し、分断し、普通の資本主義国にならないプーチン政権を打倒し、併せて米製兵器を世界中に売り込むためであった。アメリカは軍需産業の国であり、定期的に戦争を必要とする経済基盤がある。

帝国主義軍事同盟であるNATOは平和的同盟を口実にしているが、その本質は戦争を準備するものである。資本主義の不均等発展の法則が、それぞれの経済成長の相違を生み、アメリカの相対的経済独占支配を弱体化させた。つまり世界は一極支配から多極化の時代へと移行しつつある。アメリカはウクライナ戦争でユーロ経済圏が東に拡大することを阻止する政治目的がある。ロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプラインが破壊されたのは、アメリカがウクライナ政府にやらせたものである。

元社会主義国のロシアは、官僚独裁の社会帝国主義に変質し、一党支配崩壊後は元官僚による独裁支配が確立している。こうした旧社会主義国は所有制と市場経済が矛盾して、資本主義化は限界がある。内需が拡大しないロシアは、傭兵会社を使ってアフリカや中東の資源と市場の分割戦に乗り出し、欧米の帝国主義的世界の分割の競争者となっている。

ロシア国内の階級矛盾は激化しており、プーチンは国内的不満を民族的戦争でそらそうとしている。それゆえにNATOとロシアの代理戦争としてのウクライナ戦争は、どちらの側から見ても不正義の戦争なのである。

旧ソ連時代にはウクライナではロシア人とウクライナ人が平和的に暮らしてきたのであり、このウクライナに民族戦争を引きおこしたのは、アメリカに資金提供されてクーデターで権力を握ったウクライナ極右政権は「亡国の徒」というべきである。

彼ら閣僚たちは、戦争の中でウクライナの財閥から経済圏権益を奪いとり、自分たちの権益を追求している。ウクライナが戦争を続ければ続けるほど、ウクライナの国土は荒廃する。戦争で私的利益を追求するゼレンスキー政権は、いずれ「亡国の徒」としてウクライナ人民に打倒される運命にあるといえる。

それゆえ岸田政権がアメリカに言われるまま、ウクライナを支援したのは、戦略的間違いであった。日本はこの決定でロシア・中国・北朝鮮の3正面に核保有国の敵を持っ事になった。日本の安全保障は危機に直面している。ましてや岸田政権の、戦争準備を目的とする帝国主義同盟であるNATOに参加する方向は、完全な間違いといえる。

事実欧州は台湾や尖閣問題では中立の立場である。多極化した世界では力関係から様々な従属国を生み出す。従属関係に忠実に大国の言いなりでは、多極化の時代における安全保障は保てないことを知るべきである。ウクライナのように大国の「捨て駒」にされてはいけないのである。
#ウクライナ戦争
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戦争挑発の失敗で焦るウクライナ政府!

新聞報道によれば、ロシアのクレムリンへの攻撃について、ニューヨーク・タイムズは24日、ウクライナの特殊軍事部隊か情報部隊が計画した可能性が高いという複数の米当局者の見方を報じた。ロシアに攻撃を拡大させる口実を与えたくない米国は、こうした一連の秘密作戦に懸念を抱いているとしている。(朝日新聞)

米シンクタンク「戦争研究所(ISW)」によると、ロシア人からなる「自由ロシア軍団」と「ロシア義勇軍団」が22日、ウクライナから国境を越え、露西部ベルゴロド州に侵攻した。両軍団とも「反プーチン」を掲げる、ロシアの反政府組織だという。

ロシア人からなる「自由ロシア軍団」と「ロシア義勇軍団」のウクライナ領からのロシア領内への侵攻は、ウクライナ政府の支援がなければできない。この部隊がアメリカ製の装甲車を使っていることから見て、事実上のウクライナ軍のロシア侵攻である。

ウクライナのジェレンスキー政権は、ウクライナ戦争を拡大したがっており、以前からロシア領内奥深くの複数の空港もミサイル攻撃している。その目的はロシアを挑発し、戦争を拡大すれば、危機感を持つ旧ソ連の諸国(=ポーランドやバルト3国など)や欧米の軍事支援が増えると考えているのである。

これに対し、プーチン政権はこの挑発を今のところ無視している。ウクライナ戦争はもともとウクライナの親ロシア政権を、アメリカが極右クーデターで親米政権を打ち立て、ウクライナ領内のロシア人を弾圧し、またNATO加盟表明でロシアを挑発し、始まった戦争である。初めから現在にまでウクライナ側が挑発して、ロシアのプーチン政権を打倒するために代理戦争を行っている。

しかし、現在ウクライナ戦争に中立の立場を維持している国が、発展途上国の7割もあり、欧米のロシアへの経済制裁は、インドや中国を通じてしり抜けとなり、制裁の効果はなく、逆に欧米が物価の高騰で金融危機に直面し、発展途上国も食糧価格の高騰で危機になり、停戦の声が世界に広がりつつある。ウクライナ政府の焦りが、ロシア領内への攻撃となっている。

ロシアの国民は、ソ連解体時の約束をNATO側が破り、旧東欧諸国をロシアから引きはがした、NATOの軍事基地がロシアに迫ってきた、との被害者意識があり、それゆえプーチンの支持率が80%台を維持しているのである。中東産油国や資源国のほとんどがロシア・中国側に立っており、この戦争を続ければ続けるほど資源の高騰で中国・ロシア側が優位になる構造が出来上がっている。つまりウクライナ戦争は、アメリカ側が画策した代理戦争が失敗しつつあるのである。

来年大統領選挙を控えるバイデン米大統領は、ウクライナへの巨額の軍事支援、戦車やFー16を支援して、早期の戦争の勝利を目指しているが、代理戦争を続ければ続けるほどアメリカ国内の物価の高騰が続き、欧米の金融危機が深刻化し、長く続く物価高でバイデン批判がアメリカ国民の中にも拡大しつつある。欧州諸国も極右が台頭している。

つまりウクライナ戦争を続ければ続けるほど、欧米側が不利になり、中国だけが戦略的利益を享受することとなる。また戦争の継続はウクライナが焦土化なるだけである。ウクライナのジェレンスキー政権の焦りが出るのは当然なのである。とりわけ世界中に高まる「停戦」の声は、ジェレンスキー政権を追い詰めているのである。ジェレンスキーは映画のように、自分が「救国の英雄」になろうとして、このまま国土を荒廃させる戦争を継続すれば、「亡国の徒」となりかねない事態となった。
今後の焦点は、ウクライナ側の軍事攻勢が成功するかどうかである。
#ウクライナ戦争の現局面

米ロ双方から見てウクライナ戦争継続は重荷!

ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナでの軍事作戦に関してテレビ演説し、「部分的動員」を可能にする大統領令に署名したと発表した。対象は軍務経験のある予備役に限られるとしている。ウクライナ軍による東部と南部での反攻を前に、兵員不足が指摘される露軍は劣勢に立たされている。ショイグ国防相は同日、動員の対象となるのは30万人規模だと説明した。

ロシア軍の劣勢はアメリカの情報と精密誘導兵器に対抗する兵器を持たないこと、ロシア軍の幹部がワイロで出世した無能の指導部であることの結果であり、兵力を増員しても犠牲が増えるだけであろう。重要なことはプーチンが演説で、「領土保全が脅かされればあらゆる手段を講じる」とし、核兵器の使用を辞さない姿勢を表明したことである。

歴史的に見てロシアの戦勝の事例はナポレオンとナチスのモスクワ攻防戦で、ロシア側に焦土戦術と冬将軍が成功しただけである。ロシア軍は日露戦争でも日本に負けている。ロシア軍は歴史的に弱いのである。ロシアの戦争目的がウクライナをNATOの軍事基地を作らせない点にあるのだから、プーチンがウクライナの焦土化のために戦術核兵器を使う可能性は高いのである。この場合はアメリカは核戦争に踏み切れるのか問われることになる。

ロシアはドンバスと南部2州の占領地域で23~27日、ロシア編入への賛否を問う「住民投票」を計画している。ロシア側にすればアメリカが2014年にクーデターを行い、その後選挙で親米政権を作った手法をまねているのである。ショイグ国防相は21日、露軍の死者が5937人になったとし、3月発表の1351人から人数を更新した。米英当局は、露軍に1万5000~2万人の死者が出ていると推計している。

独立系メディア「メドゥーザ」などによると、第2の都市サンクトペテルブルクや東シベリアのイルクーツクなど38都市でプーチンの部分的動員令への抗議行動があり、1300人以上の拘束者が出たが、反戦運動は強権で抑えこまれている。

ウクライナ戦争は、アメリカから見ればユーロの弱体化が狙いであり、ウクライナをクーデターで親米政権にしてロシアを挑発し、欧州を分断した。ゆえにアメリカとロシア双方から見て、どちらも不正義の戦争といえる。この戦争で死ぬのはウクライナとロシアの国民である。アメリカの傀儡であるウクライナのゼレンスキー大統領は「亡国の徒」というべき人物である。

ゼレンスキーがNATO加盟表明でなく、中立を宣言していればこの戦争は起きなかった。ロシア側にすればキューバ危機のアメリカ軍の軍事行動と同じであり、国防上の正当行為と考えているし、ロシア国民の8割がプーチンを支持しているのは、旧ソ連の領土が次々奪われたことに原因がある。この消耗戦で誰が戦略的利益を得るのかを見れば、中国だけが勝者となることは明らかだ。プーチンは米と欧州を分断する外交が必要な時である。バイデンは、プーチン政権打倒が出来なければ、アメリカにとってこの代理戦争の経済的負担が重荷となるだけでなく、世界をブロック化させた失敗を問われることになるであろう。
#ウクライナ戦争
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