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欧米に広がる“ゼレンスキー疲れ”

ウクライナ政府は「戦争を終わらせるためには重火器を(ウクライナとロシア)同等にする必要がある。として以下の兵器支援を欧米に求めている。

▼155ミリ りゅう弾砲1000門
▼多連装ロケットシステム300基
▼戦車500両
▼装甲車2000台
▼ドローン1000機
155ミリ りゅう弾砲1000門とはアメリカが保有する数に匹敵するものを求めている。要求が大きすぎるというのもあって欧米に“ゼレンスキー疲れ”が出始めている。

ドイツでは高射砲を搭載した車両“ゲパルト自走砲”を50両。“自走りゅう弾砲”を7両、提供することをすでに決定しているが、弾薬が確保できない、ウクライナ兵を訓練中などの理由で未だ1両もウクライナには届いていない。さらにスペインが所有するドイツ製の戦車をウクライナに送ると提案したところ、ドイツがこれを認めなかった。

ドイツ政府には、ゼレンスキー政権への反感もあるといわれている。確かにゼレンスキー大統領はドイツに対して武器供与が他の国より遅かったと名指しで批判している。プレッシャーのかけ方が強すぎる。要するにドイツはウクライナ側に圧力をかけられ、それに屈したようになるので反発から武器を提供できなくなっている。

フランスでは、ウクライナに対し、自走りゅう弾砲“カエサル”を供与しているが、ある議員は「フランス軍はカエサルを64両しか持っていない」、またある議員は「我々の戦争ではない」などから武器を供与している場合ではないと、反対の声が出ている。フランスやドイツには、ウクライナ戦争はNATO加盟でロシアを挑発した「バイデンの戦争」との認識がある。

ウクライナをどんどん支援することは、それによってウクライナが急速にロシア軍を駆逐して、ゼレンスキーがロシアを押し戻すことが現実味を帯びてきた時、今度はロシアの戦術核使用も現実味を帯びてくる。欧州には、いずれロシアとの経済関係を回復しなければならないので、ウクライナが勝ちすぎるのも欧州には困るのである。

こうして欧米に“ゼレンスキー疲れ”が出ている。経済が弱まり兵器が不足する中で、ゼレンスキー大統領が兵器などを要求し続けることに西側指導者が疲れてしまうのである。アメリカの世論調査でも共和党支持者の中で、“ウクライナ支援は過剰だ”と思う人が、3月の13%から5月には27%に増えている。
キシッンジャー元国務長官がウクライナ政府に領土割譲での停戦を呼びかけたように、アメリカには、ロシアを疲弊させすぎると、ロシアを中国側に従属させるので戦略的に不利だとの見方が出ていることもある。

こうしてウクライナ政府のたかり・ゆすり的な際限のない兵器支援要求に、欧米政府の中に“ゼレンスキー疲れ”が出始めている。国防上必要な武器生産は自国で行わなければ、武器の供給が途絶えると継戦能力に差しさわりとなる典型的な例である。武力による現状変更は認めたくないが、いい加減ウクライナには領土割譲での停戦をしてほしいというのが欧米の本音なのである。
#欧米の援助疲れ
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窮地に立つジェレンスキー大統領

フランスのマクロン大統領は15日、「時が来たら、ウクライナの大統領はロシアと交渉せねばならない」と述べ、平和解決に向けた対話の必要性を主張した。訪問先のルーマニアで行った記者会見で述べた。マクロン氏はロシアとウクライナ、欧州が同じ大陸にあると強調。「『ロシア人と戦争し、完敗させるべきだ』との意見にはくみしない」と述べ、対露強硬策を主張するポーランドやバルト諸国と距離を置いた。

ドイツ政府がウクライナに支援を約束していた重火器の兵器が、一台もウクライナ側に引き渡されていないのも、ドイツがウクライナの勝利を望んでいないことを示している。ロシア政府はパイプラインでドイツに送る天然ガスを削減して、ドイツに圧力を加えておりドイツ政府はウクライナへの武器支援ができない事態となっている。

北欧2国のNATO加盟にはトルコを含む全加盟国の承認が必要だが、トルコは2国がトルコの非合法組織クルド労働者党(PKK)を支援していると抗議し、加盟に反対している。トルコ政府はスウェーデンとフィンランドにクルド支援撤回とトルコの懸念に対する具体的な措置を文書で示すよう求めていた。

15日、トルコのチャブシオール外相は、北大西洋条約機構(NATO)に加盟申請した北欧スウェーデンとフィンランドから、トルコが示す懸念への対応策を文書で受け取ったと明らかにした。その上で「期待にはほど遠い」と指摘し、加盟反対の立場を変えなかった。つまりアメリカのNATO拡大の戦略もうまくいっていないのである。

欧州がウクライナ戦争の停戦を模索し始めたこと、アメリカもキッシンジャーが領土割譲による停戦を呼びかけ、ロシアを中国の側に依存させない戦略的配慮を行い始めたことは、ウクライナのジェレンスキー大統領が軍事援助の削減で停戦を余儀なくされる事態が近づいていると見るべきであろう。

ジェレンスキー大統領は領土割譲を受け入れると民族の裏切者となり、ロシアをNATO加盟申請で挑発したこと、バイデンが「ジェレンスキー大統領が侵攻前に、忠告を受け入れなかった」と発言したことで、窮地に陥っている。ジェレンスキーは「亡国の徒」と批判される瀬戸際にある。大統領の地位が危ういのはプーチンの方ではなく、むしろジェレンスキーの方が危ういと見るべきであろう。

アメリカはウクライナ政府に対艦ミサイルハープーンを支援することで黒海の制海権をウクライナ側に握らせることで、穀物の輸出を行えるようにしようとし、ロシア側は新たに原子力潜水艦を黒海に配備したので、ウクライナ戦争は黒海の制海権の争奪に局面が移り始めた。

ロシア側は欧米の経済制裁後も外貨収入は増大しており、経済制裁で打撃を受けているのはロシアよりもむしろ欧州の方が打撃が大きいことが明らかになってきた。このままウクライナ戦争が長期化すれば、ロシアの中国依存が深まり、覇権争奪でアメリカより中国の方が優位に立ちかねない事態となっている。

ウクライナ戦争の長期化で、中国の享受する戦略的利益は非常に大きい。最近ロシアと中国が相互支援を軍事面にまで拡大する協定を結んだので、欧米側はウクライナ戦争の早期停戦を選択せざるを得ない局面が生まれている。ジェレンスキー大統領が停戦を拒否し続けても、軍事支援が削減されれば戦争継続は難しくなる。ウクライナ戦争は終局が近いのである。ジェレンスキー大統領が戦争を続ければ、ウクライナが廃墟になるだけであり、彼が戦略関係から事態を見ることができれば早期停戦を選択するであろう。
#ウクライナ戦争

アメリカの外人部隊が支えるウクライナ軍

4月24日付ネット記事によると、4月下旬にキーウ(キエフ)で朝日新聞の取材に、ウクライナで活動する外人部隊の「ジョージア部隊」の司令官マムカ・マムラシュウィリ氏が応じた。その記事によると「ジョージア部隊」は2014年4月22日からウクライナで活動してきたこと、2016年にウクライナ正規軍に組み込まれたという。「ジョージア部隊」は結成時はジョージア出身者の傭兵部隊だったが、ロシア侵攻後様々な外国人を受け入れ、ウクライナで最大の外人部隊となったという。一説によるとアメリカの傭兵会社の部隊が1万2000人ウクライナに派兵されているとの情報もある。

つまり2014年のウクライナでのクーデターは、当時からアメリカのCIAがドルを段ボールに詰めてウクライナの極右に送ったことが知られていたが、アメリカは傭兵も送り込んでいたのである。このクーデターで当時親ロシア派のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領が失脚し、隣国ロシアへ亡命することになった。このクーデターは、ロシアの猛反発を招き、ウクライナ領のクリミア半島のロシアによる併合と親露派武装勢力によるドンバス地方に於ける戦争の勃発をはじめ、クリミア危機・ウクライナ東部紛争へとつながっていった。 つまりウクライナは2014年からアメリカのかいらい国だということだ。

報道によると、ウォレス英国防相は25日、ウクライナ侵攻後のロシア軍の戦死者が約1万5千人に上るとの見方を示した。英下院で報告した。少なくとも530台の戦車を含む2千台以上の装甲車を失い「目標のほぼ全てにおいてロシアは失敗している」と述べた。つまりロシア軍は情報戦にのせられてウクライナに侵攻し、待ち構えていたアメリカの傭兵部隊に携帯ミサイル「ジャべリン」でボコボコにされたということだ。

この戦争の、アメリカの戦略目標はプーチン大統領の失脚だが、プーチンは敗北を糊塗するためにウクライナ東部の「ドンバス解放」で戦争を終わらせようとしているように見える。アメリカや親米派諸国が軍事援助でプーチンの狙いを挫こうとしているのが現在の局面である。この戦争でアメリカは穀物、原油、天然ガス、武器が高値で飛ぶように売れ、経済が好況となり、バイデンの中間選挙での勝利もめどが立った。

しかしアメリカの計算違いはいくつかある。その一つがロシアはプーチンが倒れても、元官僚どもの別の独裁政権が生まれるだけで、普通の資本主義にはなりえないこと、その二つは、中東諸国が親ロシア・中国側に回り、原油などの資源の高騰が続くことである。またプーチン政権が倒れず、戦争が拡大する危険もある。

ロシアのラブロフ外相は、アメリカとソ連が核戦争の手前まで行ったとされる1962年の「キューバ危機」時は、米ソ指導部の間に対話のチャンネルが存在したが今はないと指摘し、第3次大戦が起きる可能性は「十分にあり、過小評価すべきではない」と述べている。また同外相は「(ロシアは)リスクを人工的にあおりたくないが、そうでない国も多い」と主張し、ウクライナに武器を支援し続ける欧米側を暗に批判した。プーチンは「経済制裁は宣戦布告とみなす」と語っている。ヨーロッパ全域に戦争が拡大する危険は増しているのである。

アメリカ経済は好況が約束されているが、欧米や日本、中国はコロナ禍とウクライナ戦争による物価高で大不況になる可能性がある。また発展途上国は穀物の値上がりで暴動が起きるほど内的矛盾が拡大している。戦争の火種は全世界に拡大しているのである。バイデンの「火遊び」とプーチンの「怒り」が第3次世界大戦の危険性を高めている。
#アメリカの傭兵「ジョージア部隊」

対ロシア経済制裁巡り西側の対立が激化!

 ロシアへの経済制裁をめぐり、フランスのマクロン大統領と、ポーランドのモラビエツキ首相が批判合戦を繰り広げている。ロシアとフランスの対話路線が成果を生んでいないとモラビエツキ氏から追及されたのだ。きっかけとなったのは、モラビエツキ氏の4日の記者会見だった。ウクライナの首都キーウ(キエフ)の近郊のブチャで住民が惨殺されたことが明らかになり、「ロシアへの制裁が効いていない」と発言。天然ガス輸入停止に慎重なフランスのマクロン氏にも怒りの矛先を向けた。マクロン氏は6日、「根拠に基づかない発言だ」などと反論した。

 ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、ソーシャルメディアに投稿し、バイデン米政権が発表したロシア最大手銀行ズベルバンクなどへの制裁について、「十分ではない」と不満を表明した。「ブチャで世界が目撃した『悪』と見合ったものとは言えない」と強調し、南東部マリウポリなどでもロシア軍の激しい攻撃が続いていると指摘した。
さらに「もしロシアに対して本当に打撃を与える制裁が科されないのであれば、もし我々が何度も求めている武器が供給されないのであれば、ロシアに対して許可を与えるようなものだ。さらに深く侵攻して良い、攻撃して良い、(東部)ドンバス地方で新たな血なまぐさい攻撃を始めても良い、と」と強い不満を表明した。

フランスやドイツはロシアからの天然ガス購入を経済制裁の対象にすると、自国の経済が破たんするので、天然ガスの輸入禁止に踏み込めない。またアメリカやフランス、ドイツはロシアのプーチンを追い詰めすぎると戦争が拡大し、核戦争まで進む可能性がある。プーチンに逃げ道を与えておかねば危険と考えている。

しかし旧東欧のポーランドやチェコ、バルト3国などは、自分たちもロシアの攻撃を受ける可能性があり、ウクライナのように「捨て駒」にされる可能性があるので、経済制裁が形だけだとの強い不満がある。これらの国はアメリカやフランス、ドイツの形だけの経済制裁はロシアに侵略を促している、と映るのである。チェコがウクライナに戦車を送ったのは欧米の形だけの支援に対する批判なのである。

アメリカのバイデン政権はプーチン体制を倒したいが、制裁をやりすぎると核戦争の危険がある。フランスやドイツは自国の経済破綻を招く天然ガス購入を経済制裁に含めることはできない。また戦争の拡大は避けたい。だから武器援助もウクライナが勝ちすぎても困るので、ロシアを消耗させる程度の援助にとどめている。

プーチンは天然ガスのみルーブルでの支払いを求めている。日本が購入している液化天然ガスはルーブルでの支払いを求めていないのは、フランスやドイツ(=欧州)のエネルギーのロシア依存率の高さという弱点を突いているのである。日本はエネルギーのロシア依存は9%ほどなので、エネルギを止められても致命的ではない、しかし天然ガスの半分をロシアに依存している欧州は、ロシアにガスを止められると経済が大打撃となる。つまり経済制裁は資源輸出国の方が有利なのである。

ウクライナのゼレンスキー大統領は自国がアメリカに「捨て駒」にされたことを理解し始めたようだ。対ロシア戦争の消耗戦=長期化は戦場となるウクライナだけが大きな被害を受ける。とはいえ和平交渉で領土の割譲は受け入れられない。ウクライナは八方ふさがりだ。自国の地政学的位置を考えに入れず、NATO加盟に固執し、ロシアを挑発した結果とはいえ、ゼレンスキー大統領の選択は最悪となった。
#ウクライナ侵攻

大国間の駆け引きがウクライナの命運を決める!

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日のビデオ演説で、首都キーウ(キエフ)で起きた民間人殺害に関し、2008年にウクライナの北大西洋条約機構(NATO)入りをドイツとフランスが阻止したことがロシアの侵攻を招いたとして、独仏への怒りを示した。このゼレンスキーの発言が示しているのは、ドイツとフランスがウクライナのNATO加盟に反対したのは、ロシアを挑発するからに他ならないことを理解していたからであっり、ゼレンスキー大統領がそのことを全く理解していないことを、この発言は示しているのである。

その後も、ゼレンスキーがNATO加盟を目指す発言をし、アメリカがキエフから大使館を引き揚げ、アメリカ政府はウクライナに軍を派遣しないことを表明して、ロシアの侵攻を促したのである。アメリカ政府がウクライナに密かに対戦車携帯ミサイルや対空携帯ミサイルを援助し、ロシアの侵攻に軍事的に備えをしていたのに、ロシア軍はまんまとその罠にはまった。

バイデン米政権は4日、ロシア軍が撤退したウクライナのキーウ(キエフ)州で相次いで報告されている市民への残虐行為を「戦争犯罪」だと断じ、国際的な法廷でプーチン露大統領の責任を追及するべきだとの考えを明らかにした。バイデンは「プーチン氏に戦争犯罪の代償を支払わせるため」に同盟・パートナー諸国と協議するとの見通しを示した。

バイデン政権は秋に中間選挙を控えており、内政面での失敗で、この選挙に勝利するにはプーチン政権を打倒するか、それともヨーロッパの戦争を拡大しておかねばならない。そのためにバイデンは手先のゼレンスキーに軍事支援を強化して、ロシアを消耗戦に引きずり込もうとしているように見える。しかし消耗戦ではウクライナの民衆が多数犠牲になる。ゼレンスキー政権がロシアとの停戦交渉に期待するのは当然である。

中国の王毅外相はウクライナ側の求めで4日、ウクライナのクレバ外相と電話会談を行った。王毅外相は、ウクライナ問題について「中国の基本的な態度は、和解を呼び掛け、協議を促すことだ」と述べた。中国側の発表によると、クレバ氏は「中国が、引き続き停戦のため重要な役割を発揮することを望む」と訴えた。

王氏は「戦争は終わるだろう。肝心なのは、苦しみから教訓をくみ取り、欧州の永続的な安全をしっかりと守ることだ」と主張した。ロシア側が強調する「安全保障の不可分原則」に基づいて、バランスがとれた安全保障メカニズムを構築すべきだという考えを示した。つまり中国政府は、ロシアのプーチン政権を打倒するアメリカの狙いを阻止しようとしているのである。

欧州はアメリカの陰謀に乗せられるのではなく、ウクライナ戦争を拡大したくないのである。それゆえドイツはウクライナをNATOに加盟させないことを再度通告している。つまり欧州は早期停戦に賛成なのである。
バイデンのプーチン政権打倒が成功しなければ、彼は秋の中間選挙で大敗する可能性が高い。アメリカ国民は高いガソリンにうんざりしており、しかもバイデンの選挙公約であるバラマキ法案が議会を通過しないのであるから、追い詰められているのはプーチンではなく、バイデンの方なのである。

こうして大国間のウクライナ戦争終結をめぐり駆け引きが激化し、ウクライナの運命が決められつつある。戦略兵器を持たない小国が、いかに残酷な運命をたどるかの実例として、日本人はアメリカに追従する危険を肝に銘じなければならない。自分の国は自分の力で防衛しなければならず、ゼレンスキーのような他力本願は間違いなのである。
#ウクライナ戦争
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