fc2ブログ

中東の戦略的価値の低下でイスラエルが戦略的危機に!

環境問題重視のバイデン米政権にあっては、化石燃料資源=石油の世界最大の産地である中東の戦略的価値は低下した。バイデン政権は中東に駐留する米軍約5万人を削減していく方針である。

米軍の撤退の空白を埋めるのはイランであり、その背後にいるロシアと中国だ。イスラエルは自国防衛に当たり戦略的岐路にある。アメリカに代わりロシアに接近するのか?イランの影響下にあるパレスチナのハマスなどの勢力をたたいておけねばならない。

今回のイスラエルのパレスチナ攻撃は、国連安保理の無力をさらけ出し、和平を中介したエジプトとロシアの影響力を強めることになる。イスラエルのネタニヤフ首相は連立政権の組閣もできない国内の混乱の中で、自己の政治生命を延命するために今回の戦争を企み、同時にロシアへの接近の機会とした。

石油の自給を達成したアメリカにとって、中東の戦略的価値は低下しても、欧州や日本などは今も中東の石油に大きく依存している。アメリカの撤兵した後の中東はイスラムシーアー派とスン二派(=イランとサウジ)の対立、イスラエルとパレスチナ・イランの対立など、中東は戦乱の時代に入ることになる。

世界の多極化とは、軍事力がすべてを決める時代の到来を意味している。戦略兵器である核兵器を保持している国のみ自立でき、日本のように戦略兵器を持たない国は従属国として戦争の使い捨てにされる時代なのである。

イスラエルは自立し、核兵器を保持しているので防衛は万全でも、日本のように従属国は多極化の中で安全保障を考えると、対米自立し、戦略兵器を保持する以外に国を守すすべはないことを知らねばならない。

中東の情勢が教えているのは、多極化の時代には国防の面で自立し、戦略兵器を持たなければ悲惨な事態になるということだ。パレスチナ人民はイスラエルの空爆の前に無力をさらけ出した。

米中の覇権争いが戦争になるとき、日本もパレスチナのような戦場の悲劇に見舞われることを指摘しなければならない。現憲法は従属憲法であり、決して「平和憲法」ではないことを知るべきだ。自衛隊は攻撃兵器を保持せず。防衛兵器のみ所持している。従属国の軍隊はあくまでも奇形的にされているのだ。

平和の名で従属憲法を守れという人たちは、日本を亡国へと導こうとしているのである。パレスチナの悲惨な姿は、近い将来の日本の姿なのである。日本は対米自立し、戦略兵器を保持して初めて国防が確立するのである。
スポンサーサイト



中東の戦略的価値の低下の中で戦乱の時代に!

バイデン米政権は環境問題を重視し、脱炭素化を進めている。アメリカは石油の自給をほぼ達成しているし、環境問題重視のバイデン政権にあっては、油田地帯である中東の戦略的価値は急速に低下している。

報道によると、ワシントンの米紙政治記者は「バイデン政権の安保チーム高官は『中東はもう重要度上位3位に入らない』と、よく口にする。重要度トップは中国がある東アジアで、ロシアを抱えるロシアが第2位だ。第3位は移民問題関連で中南米となると、たしかに今更中東に深入りする理由はない」(選択5月号記事「米国中東大撤収が招く惨事」)と語ったと報じている。

バイデン政権は4月に、9月11日までにアフガニスタンから米軍を撤退させることを決めた。米軍の現在の中東駐留は約5万人で、これをさらに削減する意向である。つまりバイデン政権は戦略的価値の低下している中東から兵力を撤退する腹なのである。米兵の撤退は反米勢力を勢いづかせている。

中東でのイランとそれを支援する中国・ロシアの影響力が増すであろう。米軍の重しがなくなるのだから、中東で戦火が火を噴くのは当然だ。エルサレムの扱いをめぐり、パレスチナとイスラエルが戦争状態になったのは、中東の不安定化を反映しているのである。

イランの核開発をめぐりイスラエルがイランを攻撃する可能性も高まっている。アフガニスタンにおいて、イスラム原理主義のタリバンが息を吹き返す可能性も高い。シーア派のイランと、スンニ派のサウジの対立も激化する可能性がある。アメリカの一極支配の終わりは、中東をまさに戦乱の時代にしつつある。覇権国の相対的衰退が中東を戦火に巻き込みつつあることを見てとらえなければならない。こうした傾向は世界的な流れであり、世界は戦争の時代を迎えたといえる。
#戦争の時代

中国とイランの同盟が中東の主要矛盾を変えた!

中国がイランに対し4000億ドルの資金協力の見返りにペルシャ湾のキーシュ島の25年間租借と中国兵5000人の駐留を受け入れ、実質的軍事同盟に踏み出したことは、中東の主要矛盾を変えるだけの衝撃を引き起こした。

それまではイスラエルと中東諸国・人民の矛盾がこの地域の主要な矛盾であったが、核開発を進めるイランを中国が支援するとなると、イランのイスラム教シーアー派とサウジやUAEなどのイスラム教スンニ派とイスラエル連合の矛盾が主要な矛盾にかわった。イランの核開発と弾道ミサイル開発はイスラエルに脅威であり、同時にイランとペルシャ湾をはさんで対峙するAUEやサウジにもイランの脅威は倍加する。

8月13日トランプ米大統領はアメリカの中介でUAEとイスラエルが関係正常化合意したことを発表した。トランプ政権はイラン封じ込めの大包囲網を築こうとしているように見える。

今回のUAEとイスラエルの合意には、イスラエルがヨルダン川西岸の併合を停止することが含まれているとされているので、イスラエルはイラン・中国を敵とする主要矛盾に対処するため譲歩を強いられたようである。トランプ大統領は今回の合意で米軍が中東にいる必要はなくなったと語った。これは大統領選に向けた発言とみられている。実際にUAEに駐留する米軍が撤兵するかどうかはわからない。

中国はイランとの戦略的関係確立によって、イランだけでなく、イラク・シリア・レバノンにも影響力を増すことになり、これは「一帯一路」の戦略的成果といえる。中東の主要矛盾が、中国の支援するイラン(=イスラム教シーアー派)とアメリカの支援するイスラエルとUAE・サウジ(=イスラム教スン二派)連合の対立と今後なっていくであろう。

外交に携わる者にとって、アメリカと中国の覇権争いが、世界の戦略関係を変えつつあることを見て取ることが重要なこととなった。
#中国イランの戦略関係 #中東の主要矛盾

主要国の資源争奪戦の戦場となったリビア!

アメリカの孤立主義的外交は、カダフィー政権崩壊後のリビアの内戦を、主要国が介入して複雑な資源争奪の戦場にした。
内戦の初めはフランス、ギリシャがハフタル派を、イタリアが国民合意政府を支持していたが、ロシアがハフタル派を軍事支援し、トルコが国民合意政府派を軍事支援するようになってリビアは国際紛争の様相を見せ始めた。

ロシアが民間軍事会社の名で約200人の狙撃部隊の精鋭を送り込んだことで軍事的に劣勢であったハフタル派が、軍事的に圧倒するようになり、それを見たアメリカ政府や欧州(ドイツ、フランス、イタリア)がロシアの支援するハフタル派の勝利を望まない方向へと変化した。ロシアの狙撃部隊の驚異的な命中率と対物ライフルの破壊力がすさまじく、国民合意政府側は全く歯が立たない事態となったという。

リビアは産油国であり、原油埋蔵量で世界トップテンに入る資源大国だ。リビアに隣接する東地中海には17億バレルの採掘可能な原油、122兆立方フィートの天然ガスが眠っており、この資源の争奪が内戦介入には絡んでいる。またロシアは、リビアに介入することでNATOを分断し、同時にリビアに軍事拠点を持つ狙いもある。

アメリカは中東の独裁国家のイラクやリビアを打倒したが、そのあとの混乱で反米国のイランやロシアが勢力を拡大し、独裁体制後の民主主義国家建設では完全に失敗しているのが特徴だ。

アメリカは石油自給国家となって、中東を支払い能力ある武器市場と見るようになって、中東の和平に関心を示さなくなった。その隙をロシアやイランに付け込まれている。アメリカの一極支配の放棄ともいえる「アメリカ第一主義」が、中国やロシアやイランやトルコの地域覇権主義を助長している。

世界はますます資源と市場をめぐる列強の争奪が激化していることを見逃してはいけない。アメリカがイラクやリビアの独裁国家を打倒したことで、反米国家がますます有利になりつつあることが、現在の国際情勢の特徴である。

世界の多極化が、世界を戦国時代のような混乱に導きつつあることを指摘しなければならない。グローバル化による資本主義の不均等な発展が、アメリカという超大国の相対的衰退となり、戦乱の時代を招きつつあるのだ。現在の国際情勢の下では「憲法9条は日本の宝」などという観念的平和主義は通じない。軍事力がすべての時代が来ているのである。日本は自分の国を自分の力で守ることができるように、防衛力を早急に強化しなければならない。
#孤立主義 #資源争奪 #アメリカ第一主義 #観念的平和主義

サウジ原油精製施設攻撃が中東を戦乱に導くか?

9月14日サウジアラビアの世界最大の原油精製施設がドローンによる攻撃を受け、爆発炎上した。欧米の報道によれば、サウジアラビアの原油生産量の約半分程度に影響が出ているという。

イエメンの反政府勢力「フーシ派」が10機のドローンによる攻撃をしたと主張する声明を発表した。イエメンは現在部族間の争いで戦国時代の様相を見せて内戦が泥沼化している。イエメンの反政府勢力はイランの支援を受けており、これに対抗してサウジとUAEが連合勢力を支援している。

つまりイエメンは、イランとサウジの代理戦争のようになっている。イランの核開発に神経をとがらせているアメリカは、サウジに米軍部隊の増強を行っている。アラビア半島の南端にイランの勢力国家が生まれるのを警戒するサウジアラビアは、イエメン内戦に介入しているが成果は上がっていないと言われている。

アメリカのポンペイオ国務長官は「攻撃の背後にイランがいる」「サウジアラビアに対する100件近くの攻撃の背後にいるのはイランだ。今回イランは世界的に重要なエネルギーの供給網に前例のない攻撃を行った。イエメンからの攻撃だという証拠はない。」と語っている。

確かにイエメンからサウジの東部の2か所の原油精製施設には1200キロあると言われており、ドローンがそのような長距離を飛行したとも思えない。攻撃はペルシャ湾側から行われたと見るのが自然だ。

このサウジの生命線とも言える攻撃にサウジアラビア政府がどのような反応を見せるか注目される点である。もしサウジアラビア政府がアメリカとイスラエルのイラン攻撃にのるようだと中東情勢は一気にきな臭くなる。

先にトランプ政権は対イラン強硬派のボルトン補佐官を解任したが、イランは今もアメリカとの対話を拒否している。イランとサウジの対立がイエメン内戦をめぐるものだけでなく、サウジの生命線に向けられただけに、今後のサウジ側の反応が注目される。

これまでアメリカとイランの対立で、シーレーンのホルムズ海峡の封鎖が心配されたが、世界有数の産油国の原油精製施設が爆破され、産出量の50%が打撃を受けた以上、サウジがイランへの姿勢を軍事的な対立へと進むのかどうかが、世界経済にも大きな影響を与えることになる。世界情勢はますます「きな臭く」なりつつある。#原油精製施設 #イエメン #ボルトン #サウジ
SEO対策:政治