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中国覇権主義に対抗する戦略が必要!

中国の習近平主席は台湾の武力解放を公然と口にしている。いまや空母2隻を保有する中国の前に台湾は風前の灯火ともいえる危機にある。

ところが中国政府が香港に「国家安全維持法」を施行させたことで事態は台湾に追い風となった。アメリカの政界で「台湾を守るべき」との声が高まっているのだ。アメリカ上院には「台湾防衛法案」が提出され。下院には近く「台湾進攻防止法案」が提出される。

中国社会帝国主義は現在世界最大の戦争勢力となっており、「中華民族の偉大な復興」「中国の夢」を実現すべくアメリカの覇権に挑戦している。中国はハワイ以西の西太平洋を自己の管轄海域とすべく、現在海軍力の増強に取り組んでいる。この中国拡張主義に台湾や日本やフィリピンやベトナムが一国だけで対抗するのは不可能だ。

アジアの各国が国防費を大きく増やすことなく中国拡張主義を抑え込むには、中国の戦国時代の西の大国、秦に対抗すべく蘇秦が考え出した6か国(燕・斉・趙・韓・魏・楚)の「合従の策」しかない。

現在の国名で上げれば米・日・韓に台湾・フィリピン・ベトナムを加えた6か国の民主主義連合を構築する以外、中国拡張主義に対抗するすべはないように見える。中国政府は経済力を背景に一国ごとに「連衡」する戦略であるので、東アジアに中国の戦国時代と同じ「合従連衡」の戦略関係が現出しようとしている。

今のところアメリカは「台湾防衛法案」にみられるだけの動きであるが、それはトランプ政権に戦略がないからであって、中国覇権主義の暴走が確実な情勢が明白になれば、中国覇権主義に対抗するアメリカを中心にした6か国連合=「合従の策」がアジア戦略として、現実味を持つようになるであろう。

軍事費を倍増せずに、一戦も交えずに中国覇権主義を押さえこむには「合従の策」をアジア戦略として、アメリカ政府に戦略提起するしかないであろう。この「合従の策」の柱は日米同盟になるのは避けられない。「闘わずして勝つ」これが官僚独裁国家=中国覇権主義に対抗する最も安上がりな戦略なのである。
#国家安全維持法 #「合従連衡」の戦略関係
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中国政府の強気外交を支える中ロイ独裁連合!

戦略観点を欠いた指導者が進める自国優先主義ほど始末に悪い外交はない。欧米のクリミア問題に端を発した対ロシア経済制裁は、ロシアを中国の側に追いやる結果となった。ロシアはコロナと対ロ制裁、さらには原油価格の暴落で経済が大打撃を受けた。

もともとの対ロ経済制裁は、東欧諸国をNATO拡大の好機として、またEU拡大の好機として欧米側が仕掛けたものに、ロシアが一大軍事基地として戦略的価値の高いクリミア半島を併合したものであり、ロシアからすれば防衛的な性格を持っものであった。つまり欧州方面だけを地政学的に見れば、NATO拡大で勢力圏を拡大した故に、結果としてロシアを中国の側に追いやることになった。

世界情勢を地政学的に見れば、上記のロシアを中国の側に追いやったことで、中国はロシアからの原油輸入を自国の原油輸入の20%から30%へ拡大し、経済的苦境のロシアを支援した。プーチン大統領は中国の習近平との電話会議で「ウイルスの発生源をめぐり中国の顔に泥を塗るやり方は受け入れられない」と語り、アメリカを批判した。両国は東シベリアから中国への2本目の天然ガスのパイプライン事業化で合意した。またロシアは次世代通信規格「5G」の通信機器で中国製を採用することを決めた。中国政府の強気の外交の背景に「ユーラシア連合」という戦略的優位があることを見て取るべきである。

トランプ大統領が欧州の反対を押し切ってイラン核合意を破棄し、イランへの経済制裁に乗り出したのも、世界戦略から見れば中国の「一対一路」戦略を側面支援することとなった。こうして中国・ロシア・イラン・東欧に至るユーラシア全体が中国の勢力下に置かれる事態を生み出した。ロシアの経済規模は中国の10分の1にすぎず、経済的影響は小さいとはいえ、軍事的に見れば中・ロ・イの3国同盟はアメリカに対抗しうる力となる。

また日本から見れば、欧米の戦略的愚策によって日本は南北に敵を持つ2正面の戦略的不利を背負うことになる。アメリカの戦略的視点のない自国優先主義が、日本の安全保障を危機に追いやっていることを自覚もせず、トランプに遂随する安倍首相の戦略観点のなさはどうしょうもない。

フランスのマクロン大統領が、ロシアに中国と距離を置くよう求め、欧州連合(EU)に対し、「北京主導の中ロ枢軸」を阻止するため、対ロ経済制裁緩和によるロシアとの関係改善を訴えたのは世界戦略を理解していて、さすがというべきだ。

世界を地政学的に見れば中・ロ・イの3国同盟の軍事的矛先は日本とEUが受けることとなる。日本政府の外交的無策は今に始まったことではないが、今こそ日本がロシアと中国の間にくさびを打ち込む外交を行うべきなのだ。日本は対ロ制裁から離脱してロシアの経済的苦境に手を差し伸べ、大胆にロシア支援を行うべきである。アメリカは中国との覇権争奪には日本との同盟が重要であり、アメリカの戦略から見ても中国からロシアを引きはがすことは、戦略的に重要な意味を持つのであるから、アメリカは反対しないであろう。

少なくともアメリカの金融資本と産軍複合体はトランプ再選阻止で一致したようなので、次期大統領のバイデン政権は、中国の戦略的孤立化を追及するであろう。安倍政権は対ロシア外交と、中国経済依存の克服へと外交を転換すべき時である。
#中国の戦略的優位 #中ロイ三国同盟 #北京主導の中ロ枢軸

コロナ後の世界覇権の行方について!

イギリスからアメリカへの覇権の移行は1956年のスエズ危機だといわれている。コロナ感染症は、その世界のリーダーを変える可能性を秘めている。覇権を握るアメリカがコロナ危機を乗り越えるうえで国内外でリーダーシップを全く発揮できていないこと、それと比較して中国がコロナ危機を最大限自己の覇権確立に利用していることが、そうした覇権移行の見方を強めている。

習近平主席は今年2月末、党最高会議で、コロナ問題で「中国は責任ある大国の役割を果たす」と宣言した。それ以後習は約60か国のトップと電話会談し経済・医療支援を申し出て、コロナ封じ込めの成功談を振りまき、自国の独裁的政治体制の優位性を振りまいた。中国は各国に検査キッド、マスク、防護服を送り、同時にコロナ危機を克服するうえで独裁体制下の権威主義的やり方が、欧米主導の民主主義体制よりも優位であることを強調した。

トランプ大統領の、世界の警察官を止めて「アメリカ第一主義」をやる、いわゆる内向きの外交が、中国の戦略的野心に好機を与えているといえる。もちろんすぐに覇権が中国に移行するのではない、移行期には必ず2極が並び立つ時期がある。つまり世界は過渡的な米中の2極支配の時期へ移行し始めていると見るべきである。

習近平は、コンテ・イタリア首相との電話会談で「中国は疫病攻撃の国際協力のための<健康シルクロード構築>に貢献したい。両国の全方位協力は前途に満ちている」と自信満々に語ったという。アメリカが世界のリーダーとしてコロナ感染症で主導的な役割を全く発揮できない中で、中国の野心的戦略外交が成果を上げているように見える。

こうした中で中国のマスク外交に唯一対抗できるのが日本だ。感染者数も死者数も世界の主要国と比べて桁違いに少ないし、安倍政権が抗ウイルス薬のアビガンを世界に無償で供与することを発表したのはよかったが、官房長官の記者会見での発表だったのがまずかった。安倍首相自身が、日本外国特派員協会で語るべきであった。

米中二極体制への移行が明らかな中で、中国が習近平の国賓訪日で、日本に接近しつつあるのは、米日の同盟関係から、日本を中立の立場に立たせようと戦略的に考えていると見るべきである。最近アメリカで、日米同盟の重要性が強調され始めたのは、コロナ後の新たな2極体制をにらんでの事である。

つまり、このことが示しているのは、1920年代の大恐慌後の地政学的紛争の中心はヨーロッパであったが、コロナ後の紛争の中心は東アジアであることでだ。米中が日本を抱き込もうとしていることを見て取らねばならない。中国がコロナ対策で独裁国家の優位性を強調しているので、コロナ後の新たな2極体制は、独裁国家の陣営と民主主義国家の陣営の対立となる可能性が強い。

戦略外交を放棄したアメリカ政府に代わり、日本は中国のマスク外交に対抗し、医療機器や抗ウイルス薬でロシアやイランに接近・支援して、中国から引き離す外交が求められている。欧米のクリミア半島の問題でのロシアへの経済制裁は、ロシアを中国の側に追いやる愚策であり、またイランへのアメリカの制裁も、イランを中国側に追いやる愚策である。わざわざ中国の陣営を強化するのではなく、中国を外交的に孤立させることを今は追及するべきである。

トランプのアメリカ外交は、アメリカ国家の主要な矛盾を優先するのではなく、目先で外交を行っている。超大国の外交は選挙対策と混同するべきではないのだ。アメリカの外交的無策が中国の戦略的時間稼ぎに手を貸していることを見て取らねばならない。
#覇権の移行期 #トランプの内向き外交 #米中2極体制 #中国の戦略的野心
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