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仏独「核兵器共有」構想の戦略的意味!

世界の戦略関係の変化の一つは、アメリカが「アメリカ第一主義」を鮮明にしたこと。二つ目はロシアがNATO解体の好機とばかりSSCー8(=核搭載可能な地上発射型巡航ミサイルを開発していることである。トランプ大統領が「中距離核戦力(INF)全廃条約」から離脱を表明したことは欧州には戦略的打撃となった。

このSSCー8巡航ミサイルは西欧を威嚇してNATO解体を目指す戦略的・政治的狙いを持っミサイルである。イギリスのEU離脱、並びにアメリカとの貿易戦争と国防費増額をめぐる摩擦の激化で、欧州の核の傘は脆弱性を増している。

冷戦時代からアメリカは欧州に核を配備している。ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダに合計140発の核爆弾を米軍基地に配備している。しかしロシアの原子力潜水艦や弾道ミサイル群から見れば、地上配備の核爆弾など残存性は無きに等しい。

アメリカが欧州防衛の役に立たないと見たフランスのマクロン大統領が、ドイツに対し「核兵器の共有」を提案したのは、フランスが核ミサイル原潜などの維持費に年間約46億ドル必要で、この金食い虫をドイツに分担させることでフランスの核の傘を提供するというものである。

ドイツでは中道保守の政治家や知識人から「一考に値する」「核議論を始める時が来た」との声が出て、ヨハン・バーデフール副院内総務までが「ドイツはマクロン提案の欧州核抑止力に参加すべきだ」と全面支持を訴えている。

欧州独自の核抑止力形成は、NATO解体を促すことになり、アメリカの欧州における戦略的役割が終わることを意味している。アジアでは中国が韓国の左翼政権=文在寅を利用して米日韓軍事同盟から韓国を切り離そうとしているように、東西でアメリカの戦略的解体が進んでいることを指摘しなければならない。もちろんこれはトランプの孤立主義的な「アメリカ第一主義」に付け込まれたもので、明らかに世界はアメリカの一極支配から多極化へと戦略的変化が進みつつある。

アジアにおける中国の中距離ミサイル1000基の配備が、アジアの戦略関係を変え、韓国の中国すり寄りを招き、また南シナ海の内海化が、中国の核戦略のアジアにおける優位確立につながっている。世界の戦略関係が急速に多極化し、中小国が動揺し、アメリカ離れを引き起こしているのが現在の特徴である。

日本も対米自立し、独自の核抑止を目指す議論が出てもいい時期だといえる。
#戦略関係の変化 #核兵器の共有 #NATO解体 #アジアの戦略関係
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パンデミックと細菌攻撃に無力の日本!

日本は今回の新型ウイルス感染症では、ダイヤモンド・プリンセスの対策で完全な感染症の抑え込みに失敗した。まともに防疫も検査もできない無力さだったことが露わとなった。

アメリカの疾病対策センター(CDC)は、感染症の研究、パンデミック対策や感染管理に対応するスタッフをそろえている。アメリカにはこのほか医学研究全般をリードする国立衛生研究所(NIH)が感染症の基礎研究や臨床研究を行っている。

日本には、アメリカのCDCやNIHの業務を行う組織がないという。戦前は伝染病研究所が担ったが、戦後占領軍が分割した。それが東大医科学研究所と国立予防衛生研究所(現在の感染研)だという。日本では感染研がワクチンの検定を行っている。しかし感染管理は予算もなく放置されているという。

政府の専門家会議のトップは感染症の専門家ではなかった。これでは適格な対策など望むべくもない。検査をしないことで患者数を少なく見せる隠ぺい策では国民はとても心もとない。

ダイヤモンド・プリンセスの対策で失敗したことで、日本が細菌攻撃に全くの無防備であること、また今後温暖化でジャングルの細菌やウイルスが拡散したり、シベリアや南極の凍土が解けて、ウイルスや細菌が蘇生し、炭疽病やチフス、天然痘などの病原菌やウイルスが拡散する危険に対応できないことは明らかだ。

日本を敵視している中国・ロシア・北朝鮮は病原菌やウイルスの遺伝子を操作して、強力な細菌兵器の研究をしている。日本が今後そうした攻撃に備えるには、きちんとした感染管理や検査体制や治療体制を構築しておかねばならない。日本は医療体制を補完する病院船すら一隻もない。今回の新型コロナの感染症の検査体制ですら韓国の10分の1の能力しかないのだ。

安倍政権の安全保障とは、軍事的にはアメリカ頼み、そのアメリカが「アメリカ第一主義」で同盟国を守りたくない、という状態だ。それでも対米自立する気はない。もう一つの安全保障、すなわち感染症対策でも専門組織すらない状態なのだ。これでは安倍政権に安全保障を語る資格はない。政府は早急にパンデミックと細菌攻撃への備えを組織面から整備し構築すべきだ。
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