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中国軍の台湾侵攻阻止がアメリカの苦悩!

アジアを歴訪している米連邦議会のペロシ下院議長(民主党)が2日夜、台湾入りした。台湾メディアは、3日に蔡英文(ツァイインウェン)総統や立法院長(国会議長)、中国や香港出身の民主活動家らと会談すると伝えた。訪問の中止を米側に再三警告してきた中国はメンツをつぶされた形で、米中対立がさらに深刻化することは避けられない。

ペロシ氏は大統領の継承順位が副大統領に次ぐ2位。ペロシ氏ら議員団は2日、声明を出し、「世界は専制主義か民主主義かの選択に直面しており、アメリカと2300万人の台湾の人々との連帯は、これまでになく重要になっている」とした。

これに対し、強烈に反発した中国は、国営メディアなどを通じて台湾周辺で異例の大規模な軍事演習を行う方針を明らかにした。中国国営新華社通信によると、中国軍は4~7日、台湾をぐるりと取り囲む6か所の空海域で実弾による演習を行うことを決定。演習を行う空海域の通行を禁止した。

ペロシ米下院議長の訪台をめぐり、バイデン米大統領は当初「今はよい考えではない」として、訪台に懸念を口にして以降、この問題へのコメントを控えてきた。アメリカでは中国を「敵、競争相手」とみなす世論が圧倒的で、バイデンもペロシ米下院議長の訪台に「今はよい考えではない」と反対したものの、その後沈黙しているのは、アメリカ世論の反発を考慮しているのである。

バイデン政権にしてみれば秋の中間選挙を前に、中国の脅しに屈してペロシ米下院議長の訪台をやめるわけにいかなかった。中国側も秋の党大会で習近平の任期延長を果たすために、ペロシ米下院議長の訪台を座視できない。そこで台湾周辺の6か所の空域での実弾演習となった。つまり双方の顔を立てたのである。

重要なことは中国軍の戦力増強で、台湾をめぐる軍事的なバランスが中国軍優位に変化していることだ。重要なのはアメリカ要人の訪台ではなく、台湾軍を強化して台湾をめぐる戦力バランスを回復することであり、現状ではこれは簡単なことではない。それほど戦力バランスが崩れている。しかも台湾の防衛に積極的だった安倍元首相が亡くなったことは、台湾の蔡英文政権には戦慄するほどの大きな打撃である。

岸田首相は親中国派とか媚中派と呼ばれる存在だけに、台湾の蔡英文政権の喪失感が大きい、アメリカはそうした状況を読んだうえでペロシ米下院議長の訪台を演出したといえる。ここで台湾を支えないと、台湾で親中国派の台頭を許すことになる、と考えたのがアメリカ民主党のペロシ米下院議長の訪台なのである。

世界の覇権国としての習近平ファシスト政権の「強国路線」は、西太平洋とインド洋を自己の管轄海域とし、覇権国の地位獲得の野心を持っており、日本の防衛と台湾の防衛は正に「唇と歯の関係」にある。「唇亡べば歯寒し」と表現されるのは、小国が大国の侵攻を防ぐには各個撃破を避けて、お互いが防衛協力する以外に道はないという中国の古くからのたとえである。

ウクライナへのロシア軍の侵攻を見れば、アメリカが中国軍の侵攻で、台湾や日本の防衛に動く保証はなく、ゆえに日本は自分の国は自分の力で守る決意を固めること、同時に台湾との共同防衛の体制を強化することが非常に重要となる。岸田首相は媚中派をやめて台湾との防衛協力関係を強めるよう求めたい。習近平ファシスト政権の凶暴性を甘く見るべきではないのである。しかも日本は北海道に野心を持つロシアの脅威が強まっているのであるから、台湾との防衛協力が不可欠というべきである。中国軍に各個撃破の機会を与えては日本の防衛は成り立たないことを指摘したい。
#日本と台湾の防衛協力
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台湾のTPP加盟申請に激怒した中国の恫喝!

 先に中国がTPP加盟申請をしたことは外交的失敗だったとみられる。なぜなら国営企業への支援を習近平が強化している中ではTPP加盟は難しい。またTPP加盟には加盟国全部の賛成が不可欠だ。しかし中国はオーストラリアと貿易戦争のさなかにある。とても加盟が認められる状況にはない。

そこにきて台湾の蔡英文総統がTPP加盟申請を発表し、日本の総裁候補の政治家がこぞって歓迎した。台湾の加盟には反対する加盟国はない。とすると台湾が先にTPP加盟すると、中国政府は台湾に膝を屈しないとTPPに加盟できないことになる。

こうして習近平ファシスト政権が激怒することとなった。折からアメリカのバイデン政権が国内事情から環境問題で中国の協力が必要なので、習政権との協調という「融和政策」に転換した。これが中国の軍事恫喝行動への歯止めをなくすることとなった。

中国軍東部戦区の施毅報道官は、台湾の南西海空域で「一体的な統合作戦能力の向上」のため、艦艇や爆撃機を含む戦力による軍事演習を行ったと発表した。「台湾海峡情勢と国家主権を守る必要性」に応じて今後も同様の演習を実施すると発表した。また台湾の航空識別圏への中国軍機の侵入が以前と比べ大規模になっている。最近では一日に50機を超える編隊で侵入し始めた。しかも夜間侵入が増えている。

台湾当局の統計によると、今年に入りADIZに進入した中国軍機はすでに延べ約600機で、昨年の約380機を上回っている。中国軍の軍事恫喝を促しているのはバイデンの「融和政策」であるのは明らかだ。ちょうどイギリスのチェンバレン首相がヒトラーにとった融和政策が、ナチスドイツの軍事的暴走を促したときとよく似ているのである。

中国軍のこうした台湾への軍事恫喝は、アメリカの「融和政策」に励まされ、台湾のTPP加盟申請への怒りでもある。中国軍の台湾進攻・尖閣占領が近いことをうかがわせる動きである。台湾は中国の侵攻に対抗するために中国の「三峡ダム」へのミサイル攻撃プランを検討し始めた。台湾は射程1000キロのミサイルの開発を進めており、すでに完成しているとみられる。台湾は中国軍の侵攻への反撃を準備しているのである。日本政府は台湾に学び軍事的備えを急ぐべきである。
#中国軍の軍事恫喝

スパイ事件で露呈した台湾軍首脳の「親中体質」

月刊誌「選択9月号」は、「台湾軍首脳スパイ事件の重症度」と題した記事を掲載している。それによると台湾の法務部調査局(=防諜捜査機関)は8月18日、台湾空軍の退役少将銭氏と、陸軍の退役少佐魏氏を国家安全法違反の疑いで身柄を拘束、取り調べを始めたという。

この2人の上司は軍ナンバー3だった国防部軍政副部長(=筆頭次官)などを歴任した長哲平氏で、同紙は中国人民解放軍政治工作部の工作員と複数回会食していたという。情報によれば、中国軍が欲しがっている情報は、台湾空軍の訓練状況、人員配置、戦闘機の性能、直径30メートルの巨大レーダー(今も米軍の技術者が常駐する探知距離約5000キロのレーダー)台湾南部の秘密基地、台東志航空軍基地(洞窟に150機以上の軍用機を収納できる秘密基地で中国軍が上陸したときの臨時司令部)などの情報を、中国軍は欲しがっているという。

台湾軍の下級将校は本省人(台湾系)が多く、軍上層部は外省人(中国系)勢力が牛耳るという。その軍上層部に未だに強い影響力を持つ元陸軍司令官の陳氏は、昨年9月陸軍士官学校の記念式典で「我々は中国人であることを誇りに思うべきだ。米国や日本の走狗になってはいけない」と語り、物議をかもしたという。それほど台湾上層部には親中派が多いのである。

記事によると、これまで台湾では軍将校による、アメリカが台湾に売却する武器の性能情報を中国に売却しようとしたり、機密情報のデータを中国在中の人物に送ろうとした事件が発覚しているという。中国のスパイに買収されたり、退役後の就職先を提示される例が多いという。

アメリカ政府と米軍は、こうした台湾軍上層部を信用できずに、これまで武器売却を止めてきた経緯があるという。中国軍が本格的に台湾の武力占領に動き出している中で、蔡英文総統が、台湾軍内部の中国のスパイ摘発に乗り出したのは、アメリカや日本政府の信頼を取り戻さなければ台湾防衛はできないと判断したゆえであろう。

今回の台湾軍上層部のスパイ摘発が、今後どのように展開するのか、軍上層部の親中幹部の一掃に発展するのか注目されるところである。軍上層部の親中派幹部を一掃できなければ台湾防衛は難しいと見なければならない。
#台湾軍のスパイ摘発

アフガンは明日の台湾ではない!

アフガン政府の崩壊を受けて、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は17日の社説で「台湾の最良の選択肢は、アメリカに頼って中国大陸に対抗する路線を大幅に軌道修正することだ」と台湾に揺さぶりをかけている。

アフガニスタンからの米軍撤収に乗じたイスラム原理主義勢力タリバンの復権を受け、中国の軍事的圧迫を受けている台湾では「アメリカは信用できない」「きょうのアフガンは明日の台湾」といった議論が浮上し、中国の影響を受けた野党国民党から、アメリカとの関係を重視する蔡英文政権を批判する声が噴出している。

台湾の野党国民党は習近平政権の影響を強く受けており、彼らは中国政府の意を受けてアフガニスタンのタリバン政権復活を、蔡英文政権を批判する好機として利用している。
しかし、蔡英文総統が明言しているように台湾とアフガンは同じではない。

アフガニスタンは部族社会の寄せ集めであり、アフガン政府軍は初めから愛国心などかけらもなかった。タリバンはイスラム原理主義であり、奴隷制時代の女性が男性の従属物であった時代の古典的宗教だ。このような奴隷制の部族社会では資本主義は不可能であり、アメリカは軍事支配ではなく、宗教改革をこそ行うべきであった。

台湾は高度に資本主義が発達し、高度な教育も行われている民主主義の国であり、習近平ファシスト政権の支配など受け入れる余地はみじんもない。ましてやアフガニスタンと違い、海が隔てている。中国軍は歴史的に海戦で勝ったことがない。これは大陸国家の弱点であり、それゆえアフガンは明日の台湾ではないことは明々白々なのである。

むしろイスラム原理主義の矛先は、新疆ウイグルの人民を弾圧している習近平ファシスト政権の方が、その脅威に直面するであろう。習近平ファシスト政権の拡張主義の脅威は、高度な技術と経済基盤を有する台湾と日本が侵略の標的であることは明白であり、それゆえ台湾には日米の軍事的支援が確実に期待できる。我々日本人は台湾と日本は同じ侵略者の軍事的恫喝を受けているのであり、ともに侵略軍と闘うであろう。

「アフガンが明日の台湾」などというたわごとは、習近平ファシスト政権の願望に過ぎず、むしろ「アフガ二スタンの混乱は明日の中国」といい直すべきであろう。習近平ファシスト政権の内的脆弱性は、正にアフガニスタンのような政権崩壊を内包しているのである。彼らは内的脆弱性を外的侵攻で食い止めようとしているのである。
#台湾蔡英文政権

中国の台湾進攻は成功するのか!

1970年代の日米経済摩擦と、今回の米中経済摩擦の違いは、米中経済摩擦が世界の覇権をめぐる対立であること、この点は妥協をしにくいという特徴がある。日本はアメリカの従属国であったが、中国は従属国ではないこと、日本は大きくアメリカ経済に依存していたが、中国は欧州との貿易が一番多く、かっての日本ほどアメリカに依存しているわけではない。

また中国は国内市場を開拓する余地がある。また中国は習近平ファシスト政権であるので、産業の空洞化による国内の階級矛盾の激化を、力で抑えることができる。また国内階級矛盾が激化すれば「台湾の開放」を旗印に、台湾進攻すれば国内の矛盾を押さえることができる。

つまり米中経済摩擦の激化が引き金になり、中国軍が台湾に侵攻する可能性は高いのである、こうした軍事シナリオについて、月刊誌「選択」8月号の情報カプセルは興味深い情報を掲載している。それは以下の内容である。

台湾軍の総合図上演習で、中国軍が台湾進攻で無制限の兵力投入をしても台湾軍を制圧できず、侵攻作戦は失敗するとの結果が出たという。一方米国防総省関係者によると、米軍の介入を前提に台湾進攻をコンピューターで図上演習したところ、台湾空軍が最初の数分で壊滅するとの結果が出たという。この両者の想定には180度の違いが出ている。

最近アメリカが台湾にF16最新型や、ハプーンミサイルや、対空ミサイルを売却しているのは、台湾軍の劣勢を考えての事のようである。米軍のコンピューターでの図上演習は、中国軍の第一撃が中距離ミサイル2000発の攻撃で、台湾が開戦数分で制空権を失えば、あとは中国軍のやりたい放題になる可能性が高い。

台湾には地形状の特徴から上陸しやすい海岸が限られているが、中国海軍は大型の上陸強襲艦数隻による空中機動による上陸地点の確保を想定しており、台湾軍のシナリオは甘すぎる可能性がある。また台湾軍幹部は旧国民党の流れで、中国との統一派支持の幹部がほとんどであることも危惧される点である。有事に米軍が駆けつけるための装備の事前集積も行われておらず、米海軍の空母機動部隊は中国軍のグアムキラーミサイルで台湾に接近できない可能性が高い。アメリカ軍が制空権のない危険な地域に上陸する愚を犯すとも思えない。つまり台湾は軍事的に非常に危険な状態にあるといえる。

台湾進攻に当たり、日本の尖閣を含む、南西諸島も同時に侵攻される可能性は高く、日本がこれら領土の防衛を強化すれば、台湾北部への支援になるので、日本は第一列島線防衛の備えを一層強化すべきである。
#台湾進攻
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