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日産ゴ―ン逮捕劇は国策クーデターだ!

日産自動車を立てなおした1番の功労者であったカルロス・ゴ―ン会長とその側近グレック・ケリー氏逮捕は有価証券取引書の虚為記載という名目だ。しかしこの虚為記載は脱税ではなく、「自分の報酬を大きく見せたくなかった」から年10億円を積み立てて後払いにしたもので悪質なものではない、というのが一般的な見方であり、専門家の間には公判が維持できるのか危惧する向きもある。このことがこの事件の背景を詮索させることになった。

ゴ―ン氏のルノ―CEO職は2018年までであった。ルノーの最大の株主はフランス政府であり、フランス政府はゴ―ン氏のルノ―CEO職を4年延長する条件として、高利益を上げる日産をフランスの会社にするためにゴ―ンに「ルノーと日産の関係を後戻りできない不可逆的なものにする」との条件を付けた。ゴ―ン氏はこの条件を受け入れた。

これを知った日産側がゴ―ン氏の追い出しのクーデターを画策した。しかし9名の取締役の内ゴ―ン派が5人を占めているので日本の政権幹部に相談し、司法取引で検察を巻き込んだというのがあらましの筋書きのようだ。ゴ―ン会長とグレック・ケリー氏は容疑を否認して争う姿勢であるので、今後の焦点は会社の私物化、背任罪が立証できるのかが焦点になる。ルノーは日産の株式を43,4%持ち、日産はルノ―の株を15%持っている。このままでは日産はフランスの会社になるところだった。現在のルノ―は落ち目で日産の利益に依存する側面が強く、ルノ―はフランスで雇用を維持するためには日産を完全支配下に置き、日産の車をフランスで生産するしかない。

日産側にすればルノ―との研究陣を統合し、日産の優れた技術者が次々やめていく中で危機感が強まり、高い報酬を奪うかのような強欲なゴ―ン会長に反発が強まり、今回のクーデターとなったようだ。今後の焦点は臨時の株主総会でゴ―ン会長とグレック・ケリー氏の取り締まり役を解任できるのか?ルノーは日産の株式を43,4%持ち、最大の株主であり、解任には50%以上の株主の支持がいる。またルノーの最大の株主がフランス政府なのであるから、ゴ―ン・ショックは政治問題となる可能性がある。

一部に「ゴ―ン・ショックの後ろにアメリカがいる」アメリカは中国に軍事技術を売るフランスが気にくわない。とりわけマクロンはトランプを批判している、という「アメリカ黒幕説」は今のところ定かではない。
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ドイツ批判を強めるトランプの思惑!

アメリカのトランプ大統領が11日ベルギーを訪問し北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席し、加盟国の国防費に付いて現在の目標GDP2%を倍増させるべきだと発言した。トランプはNATO事務総長との会談でもドイツの支出が少ないとして批判し、ドイツがエネルギー分野でロシアと結びつきを強めているとして「ドイツがロシアと多額の原油と天然ガスの取引をし、何十億ドルと支払うのは非常に残念だ。」として「ドイツはロシアの捕虜だ」と不満をぶちまけた。これに対し、ドイツのメルケル首相は「ドイツは独立国だ」と反論した。

トランプ大統領の発言は、アメリカの国防負担の軽減が狙いとしてあり、またドイツへのアメリカ産天然ガスの輸出が狙いだとも言われている。しかし我々の見るところそれだけではない。トランプは大統領選で対ロシア政策を見直す事を公約に掲げていた。トランプはこれまで公約は全て忠実に実践している。

アメリカが対ロシア制裁を解除すると、現状ではロシア市場は多くをドイツが手に入れる。これはトランプには気にくわない事だ。アメリカ軍がドイツに駐留して守ってやっているのに、ドイツは石油・天然ガスをロシアから買っている。この金はドイツから工業品の輸入に使われることになる。それが気にくわないのでドイツが現在GDP1%の軍事費を4%にすべきだと、そうしたらアメリカ製の武器が売れる、とトランプは考えた。

また北大西洋条約機構(NATO)が最近対ロシア軍の侵攻に対する新しい防衛戦として、バルト3国ではなくポーランドまで引く戦略を打ち出したのは、現状の欧州諸国の軍事力の脆弱性からみて、ポーランドの防衛ですら危ういと見られているのである。ポーランド軍の兵員は13万人でロシア軍の比ではなく、バルト3国とポーランドの軍事力を合わせた数字では飛び地のロシア領カリーニングラードのロシア軍の方が強力だと言われるほど、相対的なNATO軍の弱体が指摘されているのである。ポーランド政府が米軍の常駐基地をポーランドに作るようアメリカ政府に要請した。しかしトランプ大統領は「在外米軍は金がかかる」というのが持論なのでそれは難しい。

ウクライナのクーデターを仕掛けたことでロシアを地政学に目覚めさせたのが、そもそもNATOの失敗で、旧ソ連領へのロシアの巻き返しを、欧州は自力で防げ、というのがトランプの考えなのである。欧州との貿易戦争が激化していることもあり、NATOはアメリカの孤立主義で存亡の危機にあると言える。
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