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南米ベネズエラでクーデターの動き!

反米で有名なチャべス大統領の時代からベネズエラは豊富な石油収入に支えられて豊かな国であった。しかし行き過ぎた政権側のばら撒き政策は働かないでも食えるので、農業を成り立たなくさせ国民は働かなくなった。2代目のマドゥロ政権は原油価格が暴落してもばら撒きを続けたため、ハイパーインフレを招き、国民は働いても食えない状況になり、国外に脱出する騒ぎになった。

10年以上前からアメリカはベネズエラの学生たちを教育し、反政府派の指導者を育ててきた。その反体制派は暫定大統領にグアイド氏を立て、ベネズエラでは2人の大統領が並立する状態が続いてきた。4月30日このグアイド暫定大統領が「一部の軍人が離反し、政権打倒が最終段階に入った」「強権政治の完全な停止が始まった。本日、軍が我々の側に、憲法の側に付いたことを国民に報告する」との動画を発表し、国民に対し蜂起を呼び掛けた。

これに対しマドゥロ政権は「クーデタ―の試みだ」「軍の司令官の忠誠を確認した。我々は勝利する」との声明を出した。ベネズエラにはロシア軍が駐留しており、アメリカはこれに反発しており、グアイド暫定大統領派に肩入れして米軍が軍事介入に踏み切る可能性が出てきている。トランプ大統領はツイタ―で「ベネズエラ国民とその自由を支持する」と投稿し、グアイド暫定大統領を支持した。
今年初めからアメリカ特殊部隊がアメリカ国内で市街戦の訓練を積んでいるとの報道もあり、焦点は軍事的に劣勢にあるグアイド暫定大統領派をアメリカ軍が支持する介入に踏み切る可能性が出ていると見なければならない。ベネズエラには中国政府が油田を担保に多額の資金を政府側に注入しており、事態はアメリカとロシア・中国が反政府側と政府側を支持する内戦に発展する可能性が出来ている。

どの程度のベネズエラ軍がグアイド暫定大統領側に付いたのか定かではないので、蜂起が政権打倒につながるのか不明だが、鍵はアメリカの特殊部隊が介入するかどうかで決まると見なければならない。政府側も反政府派も5月1日に大規模なデモを計画しており、これが衝突につながる可能性もある。グアイド暫定大統領派が劣勢になればアメリカに支援を要請し、これに応えて米軍が軍事介入するという展開が見られるかもしれない。
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アメリカの介入で混乱するブラジルの政治危機!

リオデジャネイロ・オリンピックを前にブラジルが揺れている。対立しているのは白人富裕層を中心とする旧支配層と非白人の左派政権の対立だ。海底油田の収入を国営石油う会社「ペトロブラス」に全て管理させて、その収入を貧困層の支援に使う左派政権に白人富裕層がアメリカの支援を受けて反対し、大統領の弾劾を仕掛けているのである。

白人富裕層を中心とする旧支配層の後ろにいるのはブラジルの巨大な石油資源の権益を狙うアメリカである。エドワード・スノーデン元CIA職員によるとルセフ大統領と国営石油う会社「ペトロブラス」に対する盗聴活動が大規模に行われている。ブラジルの石油資源から締め出されたアメリカの多国籍企業群がブラジルを再び親米国にしようと旧支配層の白人富裕層に働きかけて、ブラジルはオリンピックを前に大混乱となった。

さらに事態を深刻化させているのは麻薬カルテルと治安機関の対立が激化していることである。ブラジルでは殺人が2014年で年間約6万人が殺害された。このうち黒人など非白人層が犠牲者の8割を占めている。治安部隊は白人支配層が握っており、麻薬組織と治安部隊の対立を利用して、旧支配層が暗躍しているようである。

ブラジルは左派政権が13年も続いているのに治安機関を変えることができなかった。無実のルセフ大統領が贈収賄の証拠もなく、不当に弾劾されようとしている。その背後にいるのはブラジルの巨大な石油資源を狙うアメリカの企業群である。ブラジルで左派政権が続く限り旧支配層とアメリカ企業の利権の回復は有り得ない。そこで陰謀で左派政権を追い落としにかけようとしている。

こうしてオリンピックを前に、大政治的混乱がブラジルを巻き込んでいるのである。しかもこれに麻薬戦争まで加わり、白人旧支配層と黒人など多人種派の左派政権の壮烈な対立が激化している。アメリカのブラジルにおける利権の回復がなるのか、その陰謀の結果が注目される。
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