FC2ブログ

アゼルバイジャンとアルメニアの戦争について!

カスピ海沿岸のアゼルバイジャンはバクーなどの産油地帯を持つイスラム国である。アルメニアはキリスト教の国でアゼルバイジャンの中にアルメニア人が多く住む自治区があり、アルメニアの西部にはアゼルバイジャンの飛び地がある。つまりこの二つの国は地政学的・宗教的・歴史的対立関係にある。

この2つの国は100年も前から領土紛争を繰り返している。今回のこの両国の大規模な戦争は戦車や戦闘機まで出動しており、ロシアなどの停戦要求を双方が拒否している。

注目すべきはトルコの動きで、シリア国内でシリア人の傭兵1000人を同じイスラム国のアゼルバイジャンに送り込んでいる。あまりに素早い動きに初めから計画的な動きとみられている。

トルコ政府はもともとNATOに加入しているが、最近ロシアに接近し、シリア侵攻でもロシアと協力している。アメリカ政府は激怒しトルコへのF35ステルス戦闘機100機の売却を中止した。

ロシア政府は、中央アジアの元ソ連の国々(=ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、アルメニア)と安全保障条約を結んでいる。アルメニアはこの安全保障条約に加入しているがロシア政府はトルコとの関係に配慮して、アルメニア支持を打ち出さず、両国に停戦を求めているに過ぎない。つまりアメリカもロシアもこの問題では介入しにくい状況にある。

つまりアゼルバイジャンとアルメニアの戦争で注目すべきは地域覇権主義的な動きを強めているトルコの動きである。トルコは地中海の海底ガス田の開発をめぐりギリシャやキプロスと激しく対立している。トルコにはアゼルバイジャンから石油のパイプラインが伸びており、トルコは明らかに産油国のアゼルバイジャンを支持している。アメリカのシリアやイラクからの撤兵がトルコやイランの地域覇権主義を促すことになっている。

アゼルバイジャンとアルメニアの戦争が示しているのは、コロナ渦が世界経済に重大な打撃を与え、紛争が戦争にたやすく発展する情勢が生まれているということである。すなわちアジアでは米中の貿易戦争・覇権争い、さらにはコロナや洪水などで中国が経済危機を深め、内的矛盾を外的矛盾に転化し、中国軍による台湾や尖閣諸島や南西諸島占領の可能性が高まっている。同じように戦争の危機が世界各地で高まっていることこそが重要なのである。

国家と国家の間の対立を、戦争による解決を目指す動きが普通のことになりつつあることこそが重要な国際情勢の変化なのである。日本は平和ボケから覚めて、対米自立し、中国の侵略戦争への備えを急がねばならない。
#戦争の時代
スポンサーサイト



何が世界の戦略関係を変えるのか!

米ソ2超大国の「冷戦」は、資本主義と社会主義の対立・軍拡競争を招き、それが官僚独裁を産み、やがてソ連は崩壊した。2つの陣営が軍拡を進めた「冷戦」も、双方が核兵器を持つので「熱い戦争」にはならなかったが、やはり戦争であったといえる。戦争は歴史打開力を持つ。冷戦の崩壊は官僚独裁の社会帝国主義のソ連を解体し、西側世界の強欲の資本主義を招き、各国を対立と憎しみの分断された社会とした。

つまり、資本主義世界の戦略関係を変えるのは第一に戦争であり、第二に資本主義の不均等発展である。アメリカがイラク戦争後疲弊し、オバマの平和路線の間に、中国経済が発展し、いまやアメリカを追い越す可能性まで生まれ、結果米中の貿易戦争、覇権争いが始まった。

米中の二超大国の対立も双方が核兵器を持つので「冷戦」となるか、あるいは地域紛争で収まると思われる。米中双方とも国内が分裂するか、もしくは対立を内包している。とりわけ中国は経済危機・コロナ不況・洪水・干ばつの四重苦で一大食糧危機を迎える。

習近平は内的矛盾を切り抜けるために、外に武力紛争を必要としている。産軍複合体の国アメリカも戦争を必要とする経済的危機にある。ゆえに米中の覇権争いは局地的戦争になる可能性が高い。南シナ海か?もしくは尖閣諸島か?あるいは台湾になるかもしれない。この戦争は、中国の一党支配の崩壊を招くであろうことは確実で、その意味でやはり戦争の歴史打開力を我々は認めねばならない。

覇権国が軍事力を背景にした覇権を維持しようとする帝国主義の時代には、戦争は避けられない。平和主義をいくら叫ぼうが戦争は避けられないのである。ゆえに非武装中立はばかげており、防衛力を強化して自国の被害を削減する努力を怠ってはいけない。

今世界は戦略関係激変の時であり、古い覇権国(アメリカ)と新興の覇権国(中国)の覇権争いが激化しつつある時だからこそ、米中以外の諸国も被害を小さくするために防衛力を強化しなければならない時なのである。
#戦争の歴史打開力

世界の火薬庫の中東が戦争の危機にあること!

国際原子力機関(IAEA)は11月11日イランがこれまで申告していなかった中部フォルドゥにある地下施設で核物質の天然ウラン粒子を確認したという報告書を関係各国に公表した。以前からアメリカやイスラエルが、イランが秘密裏に核開発を行っていることが指摘されてきたが、今回の報告書でIAEAがその可能性を認めたことになり、イラン核合意そのものが崩壊の危機に直面することとなった。

またイスラエル軍は12日パレスチナ暫定自冶区ガザでボそう組織「イスラム聖戦」の司令官を殺害したと発表した。この攻撃で司令官とその妻など約10名が死亡し発表したという。この攻撃に対しイスラム聖戦はロケット弾200発で反撃しイスラエル側に25名の負傷者が出ている。事実上の戦闘である。

12日の報道によれば、トルコ政府は「イスラム国」の戦闘員1149名の拘束している戦闘員の内外国人戦闘員の国外追放を開始した。アメリカに続き、フランスやドイツなどの戦闘員を今後も国外追放するという。しかし各国は既に戦闘員の国籍をはく奪しており、受け入れを拒否している。トルコ政府は欧米諸国との外交的取引に「イスラム国」の戦闘員の捕虜を使おうとしているようだ。

このほかにクルド族をトルコ軍が武力攻撃するなど中東は戦争のるつぼの様相を示している。シリアにはロシア軍が居座り政府軍を支援し、シリア政府と反政府勢力の対立が今も続いている。またイランとサウジの宗派対立も武力衝突の可能性を強めている。

このように「世界の火薬庫」である中東が戦乱の様相を強めているのは、世界の油田地帯であるがゆえに、中東が今も戦略的争点の地であり、また中東が王制の諸国が多く、イランに置いては古臭い宗教勢力の支配下にある。しかもパレスチナのように祖国を奪われた亡国の民も多い、それゆえユダヤ国家とアラブ間の対立は根深く、エネルギーの戦略拠点は常に戦争の発火点でもある。豊富な石油資金は、支払い能力のある豊かな武器市場でもある。戦争は武器の消費に他ならないのだ。

日本にとって重要な事は、アメリカ軍がもはや2正面戦争を闘う力を失いつつあることだ。北朝鮮の非核化は、中東・ユダヤ国家優先のアメリカの外交政策から見れば、もはや解決は期待薄と言うことであり、また中東での戦争になれば中国覇権主義が覇権の拡大の好機となる。ロシアと中国の軍事同盟が画策されているなかで、日本は安全保障上の危機に直面していると言える。日本の防衛力増強が急務となっている。
#世界の火薬庫 #国際原子力機関 #イラン核開発 #2正面戦争 #武器市場

米・英・仏のシリアミサイル攻撃の狙い!

アメリカはイギリス、フランスとともに、シリアに対するミサイル攻撃に踏み切りました。シリアは反政府勢力をアメリカ等が支援し、既に内戦が7年間も続き35万人以上が死亡している。アサド政権をロシアが支援し、最近ではロシア、トルコ、イランが結束を強めており、事実上中東ではロシアが「警察官」役を担いつつある。

欧米としては、大量破壊兵器の口実でイラクを侵略し、リビアのカダフ政権を倒し、残る独裁政権はシリアのみで、そのシリアを覆すために反政府勢力を軍事支援しているが、アサド政権の方が優勢になっている。アメリカはシリアの内戦を続けさせることで中東を巨大な武器市場にしているのだが、シリアだけはイラクやリビアのようにはいかなかった。

今回の攻撃は3日前にロシアに通告済みで、事前にシリア側は退避していた。しかも攻撃は1回だけ、と通告するなど、攻撃は形式的であった。今回のシリアミサイル攻撃はロシアを警戒する欧州の意向と、北朝鮮との交渉を前に、核や化学兵器に対する断固とした態度を示し、北朝鮮との交渉を成功させたいトランプ政権の意向が合致した結果と言える。

特に産軍複合体のアメリカは、中東の主導権をロシアに握らせるシリアのアサド政権の存在が疎ましく、なんとか反ロシアの政権に変えたい願望があり、ミサイル攻撃という強硬策はアメリカの共和党の強硬派を中心に支持する傾向が強く、トランプ政権は中間選挙に向け保守派の支持を集めることに成功したと言える。アメリカの世論はオバマ政権の8年間にアメリカの弱腰を、いやというほど見ているので、トランプ大統領の強硬策は国民の支持を集めやすいのである。

世界には、イラク侵略時の「大量破壊兵器」のねつ造で侵略を始めた経緯から、今回もでっち上げと見る人々が多くいる。したがって米、英、仏の3カ国は、アサド政権の打倒でないことをあらかじめ表明して、ロシアとの戦争を回避したのである。つまりシリアでアサド政権の勝利が固まりつつあるので、何もしなかったとの批判をかわすための、形式的なミサイル攻撃となった。トランプ政権は元々シリアから撤兵をしたいというのが本根なのである。

世界は武力がモノいう秩序なき時代へ!

政治家なら世界の流れがどちらの方向に動いているのかを見て、自国の安全保障を図らねばならない。歴史が教えているのは統一政権(王朝)が倒れると戦国時代の勝ち抜き戦が闘われる。日本の戦国時代も中国の2度の戦国時代もそのような無秩序の戦乱の時代であった。それは、それまでのあらゆる秩序が崩壊し、ただ武力だけがモノいう時代の到来であった。

いま戦後世界の秩序と支配を維持してきたアメリカの一極支配が、トランプ大統領の「孤立主義」「自国第一主義」で歴史の支配者としての地位を放棄しつつある。安全保障から外交、経済、環境問題までアメリカは世界から撤退を行っている。その結果世界は武力だけが世界の中で有利な地位を保つことを自覚した独裁国家(中国やロシアやイラン)がほくそ笑み、着々と覇権争いの準備に入った。

つまり、世界は軍事力による国境線の変更の時代を迎えたと断言できる。こうした力の時代には「自由と民主主義」勢力は力を失い、独裁権力を握る軍事国家(中国・ロシア・イラン等)がのさばる時代となることは歴史の教えるところである。

アメリカが世界支配を放棄しつつある時、どの国が地域覇権主義として軍事的台頭をとげるかを政治家は見定めて、自国の国防の備えを強化しなければならない。国際情勢は1930年代のファシズム台頭の時代と酷似した時代へと進みつつあるのだ。

安倍首相が、世界覇権を投げ捨てて「自国第一」のトランプに尻尾を振る愚を指摘しなければならない。今重要な事は、日本が「民主主義と自由」の旗を掲げ、政治・軍事的に自立し、ファシズム勢力と一線を画することが重要なのだ。

世界の支配者の地位から「普通の国」になりつつあるアメリカは、ある意味無責任な国であり、これに自国の安全保障をゆだねることは完全な間違いというべきである。日本は対米自立し小さくとも強力な軍事力を打ち立てて、軍事拡張主義の暴走に備えなければならない。対米従属派の安倍首相にそれを期待すべくもない事は明らかだ。

世界が、武力がモノいう秩序なき時代へ流れつつある時、憲法9条を宝とする法的観念論は「亡国の道」であることを指摘しなければならない。政治家は日本のかじ取りを間違えぬだけの心構えを持つべきであり、軍事力が全ての時代への備えを急ぐべきである。時代は戦乱へと動き始めていることを指摘しなければならない。
       新世紀ユニオン執行委員長 角野 守(かどの まもる)
SEO対策:政治