破綻した安倍首相の地球儀を俯瞰する外交!

安倍首相の外交が総崩れ状態となっている。「地球儀を俯瞰する外交」と言っても、基調はアメリカ追随なのだが、アメリカが「アメリカ第一主義」のトランプになったため、EUがアメリカからの自立へと動き、各国が自国第一の戦略をとる中で、日本外交は自立の戦略がない。あるのはアメリカ追随だけだが、トランプの下ではこれでは国益が成り立たない。つまり安倍外交は現在破綻状態なのである。

北方領土返還問題も、プーチンが懸念を表明しているように、4島を返還すれば米軍基地ができるだけではない?との疑問に安倍ははっきり答えられない。「北島領土振興」で援助をたかられるだけでなんら進展がない。

日本防衛でアメリカ頼りはもはや成り立たない。日本は対米自立を鮮明にして、アメリカとの対等の同盟関係を鮮明にして、4島を返還しても米軍基地が作られない事を宣言すべきだ。日本は自分の力で自国を防衛しなければならない状況にあるのだから、4島返還を先送りしてでもロシアとの関係改善に踏み切るべきである。中国社会帝国主義の軍事的暴走が避けられない状況の下では、2正面に敵を受ける事態を避けるのが日本の戦略のカナメなのである。

ところが安倍は欧米が対ロシア経済制裁をしているのに遠慮してロシアの経済的取り込みに踏み切れない。かっての日ソ不可侵条約が役に立たなかったのは経済的相互依存の関係が条約の背景になかったからであり、対ロシア外交を劇的に改善する外交が今必要なことである。欧米が自国優先外交に舵を切っているのに安倍外交の踏ん切りの悪さは救いようがない。

ロシアと関係改善めざすトランプが、国内の反対で対ロシア外交を転換できない状況を日本が打破できるのである。ロシアは欧米が望むように普通の資本主義にはなれない、元社会主義は元官僚支配の国家資本主義にならざるを得ないのであり、ロシアの民主主義化は時間をかけるほかない。欧米のようにロシアを経済制裁して地政学に目覚めさせるやり方は完全に間違いで、地政学的にロシアを中国の方に追いやる欧米の対ロ制裁は、日本に2正面を強いるとんでもない事態を生んでいるのだ。

安倍首相は欧米のロシアの矛先をアジアに向けるやり方を逆手に取り、ロシアとの経済関係を全面的に改善し、ロシア市場と資源を確保した方が日本経済には利益となる。なりより来るべき中国覇権主義の暴走・侵略を考慮すれば、ロシアを同盟に取りこむ戦略が日本外交の柱にならなければならない。

安倍の対米従属外交は完全に破綻しており、自国優先のトランプが日本を守るわけがない。日本は自国の防衛は自国の力で担うべき国際環境になっている事を理解し、独自の戦略に舵を切らねばならない。
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小国の外交は誠実でなければならない!

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は28日午後のワシントンに到着したが、機中で韓国人記者団に対し、米軍の「高高度防衛ミサイル(サード)」の配備について「米中を同時に満足させる方法はなにか。その方法を見つけるのが我々の課題であり、今回の首脳会談から模索が始まる」と語った。

つまり韓国はアメリカに対してはサード配備の米韓の合意を覆すことはない、としながら、中国には1~2年かけて「配備先の環境影響調査」を行うことで完全配備は阻止する、という2面外交を行っている。これはアメリカにも中国にも疑心をもたせる欺瞞の外交である。

中国が、サード配備で激怒しているのは、サードのレーダーが優秀で中国内陸部まで探知できることを口実にしている。しかしアメリカは精密な偵察衛星で中国の内陸部まで、すでに絶えず探査している。いまさらサードのレーダーで激怒し、韓国を経済制裁するような問題ではないのである。それでは中国が問題にしているのは何か?それは米韓同盟から中韓同盟にのり変えよ、と韓国政府に経済制裁で恫喝をかけているのである。

韓国の輸出先の25%が中国であるので、これを守ろうとして韓国は欺瞞的な外交を行い、アメリカをも欺瞞し、中国をもごまかそうとしているのだ。こんな外交をしていては韓国は外国の信を失うばかりだ。小国の外交は策術を使うのではなく、誠実でなければならない。韓国はアメリカに防衛を依存しているのに、そのアメリカをだますような外交では信は得られないであろう。

ロシアのプーチン大統領が「北方領土を返還すれば米軍基地が作られるであろう」と懸念を語ったことに、安倍政権はなにも答えなかった。何故か、現状の日米安保ではアメリカは日本の何処にでも基地を作ることができるからである。私は韓国のように2面派的策術を使え、と言っているのではない。戦後70年もたっているのだから対米自立して、そののちロシアと領土問題を解決すべきなのである。つまり外交には誠実であろうとするなら優先順位があるのだ。

小国の外交は誠実で、策術的2面派外交をしてはいけないのである。アメリカに従属したままロシアと領土交渉等できないことを知らねばならない。それをやることは不誠実の批判を免れないであろう。日本は対米自立して、そののち誠実な自立外交をすべきで、韓国のように中国の市場欲しさに大国をだますような外交はすべきではない。ロシア市場を得るには、日本がキチンと自立して領土問題を解決すべきなのである。アメリカの軍事基地が作られるような環境(=対米従属同盟)のままロシアが北方領土を返すわけがないのだ。

対米従属では北方領土は返還されない!

安倍首相とプーチンロシア大統領の首脳会談が行われた。その交渉の中身は期待はずれとも言うべき内容だ。日本側の経済協力は8項目の経済協力プラン、60件余りの合意文書、総額3000億円の日本側の経済協力だが、北方4島での特別な制度の下で実施する共同経済活動と、北方領土への元島民の自由な往来ができるような調整を進める、などで成果は乏しい。

ロシア側が欲しかった肥料プラント工場やスベルバンク向け輸出バンクローンの案件は、対ロシア経済制裁の関係で日ロ交渉から除外された。ロシア側は日本の制裁からの脱退を求めている。この点はアメリカの次期大統領のトランプが対ロシア経済制裁をやめる可能性が出ているので、案外早く解決するかもしれない。

重要なことは日米の安全保障条約があり、北方領土を返したら米軍基地ができる可能性があればロシアは北方領土の返還は出来ないということだ。4島の返還には日本がアメリカから自立しないと難しいと言うことである。この点については我々が主張してきた、対米自立なしに北方領土の解決は出来ない、と言うことの正しさが証明された形である。

トランプ次期大統領が、「我々は日本が攻撃されたら守るが、アメリカが攻撃されたら日本はアメリカを守らない。」と言って対等の日米同盟を求めているので、トランプの考えが変わらなければ解決できるかもしれないが、しかし鳩山政権時の「対等の日米同盟」の路線が、アメリカの強い反発を受けた経過から見て、トランプといえども日米の従属同盟を改変することはないと見るべきであろう。

安倍政権はこのままならロシアに経済協力を喰い逃げされる可能性が強い。どうしても対米自立がなければ北方領土4島の返還と平和条約の締結は難しいのである。アメリカが保護貿易主義で内向きを強めている今が対米自立を明らかにする好機と言うべきだ。安倍首相は対米従属一遍倒を改めるべき時である。中国覇権主義の危険性が現実化しているのでロシアを引きつけ、2正面の侵略を回避する意味としても、今回の合意はあまりにも軽すぎる。日本の対ロシア外交の転換を印象づけるには成果が少ないと言うべきだ。

右翼ばねと「反日」バネの共演も終わりか?

日本の右翼政治家が教科書の改悪や靖国参拝等で韓国を挑発すると、韓国の政治家が「反日」で竹島を訪問したり、でっち上げの性奴隷説を海外で吹聴する。これに反発した日本の世論が右傾化し自民党は右翼バネで右翼政権が生まれた。韓国では政治家が「反日」をやればやるほど支持率がアップするのである。

右翼バネと反日バネの共演である。これはある種の相互依存関係なのかもしれないが、両国国民の嫌悪感だけが高まる構図が続いてきた。日本では嫌韓が高まるばかりで在日の人達にその付けが回る。韓国では無能政治家が反日で支持率を稼いだが国内で安全がないがしろにされ、経済は破たん状態となった。双方の政治家は支持率がアップしたが両国関係は最悪状態で「恨みを1000年忘れない」政治家まで出てきた。

この韓日関係に中国が悪乗りし、「反日」統一戦線で韓国にすり寄り、一時米日韓軍事同盟は崩壊状態となった。これを打ち砕いたのは北朝鮮の核開発とミサイル開発だ。中国の影響力で南北統一を夢見た韓国の政治家の夢は破れ、中国は北も南も失う結果となった。

アメリカの仲裁で慰安婦問題を10億円で和解したが、自らが宣伝した反日の影響で今度は韓国大統領が選挙で敗北し、ピンチになった。安倍首相のアベノミクスも中国経済の崩壊などで破綻が明確となり、参院選をダブル選で憲法改悪を企んだのだが、今や人気は下り坂となった。

右翼バネと「反日」バネは日本と韓国の政治家にとっては支持率アップの「打ち出の小槌」であったのだが、皮肉にも双方の関係改善の握手が、自らの政治生命にはマイナスに作用した。選挙に敗北したパク・クネと大地震が経済悪化に拍車をかける安倍には、天の懲罰が下されたように見える。

三流政治家が、国民への思いやりではなく、右翼バネと「反日」バネで欺瞞的な支持率を稼いでも、それは一時的なものにならざるを得ないのである。国家100年の大計のない三流政治家の政治が終わりに近づきつつある。

ロシアとの平和条約締結の好機が来た!


戦後70年以上たっても平和条約すら締結できない日本とロシアの異常な関係を一気に打破する好機が訪れている。これまでの対ロシア関係を阻んでいたのは主にアメリカ政府が反対してきたことであった。またウクライナ問題で欧米が対ロシア制裁を科していることもある。

しかし、アメリカは大統領選で政治空白に有ること、オバマはプーチン大統領の訪日に反対しているが、現在はレイムダック化している。また幸いなことに現在のアメリカの有力大統領候補は皆内向き、孤立主義であり、日本を収奪の対象と見ている。つまり客観的にはアメリカは日本の自立を促しているのである。

また欧州連合(EU)外相会議は近く対ロシア外交を転換することを決めた。ロシアとの限定的な対話を再開する新外交方針は、ウクライナでの停戦維持を求めながら、同時にロシアの孤立化を防ぐとの名目で対話を進めることを14日の外相会議で合意する。

つまり安倍首相が北方領土を引き分けで解決し、日ロ平和友好条約締結の好機が訪れている。日ロ関係を改善しょうとした鈴木宗雄氏はアメリカの反対に合って潰されたが、今はその時とは情勢が好転している。なりより世界経済が中国経済の危機で貿易が縮小する局面がある。この状況下でウクライナの停戦が実現している中で、対ロシア貿易を推進することは世界経済からも意義がある。欧州の後塵を拝してはいけない。

シベリアには資源があり、日本がエネルギーを依存している中東は今戦乱の坩堝に有る。ロシアへのエネルギー代金は、日本の工業製品の支払い能力ある市場となる。日本とロシアには相互に経済的に相手を必要としている。日本には有り余る資金が有り、先進技術があり、ロシアがそれを必要としている。日本はシベリアの資源が必要であり、新しい工業製品の市場が必要だ。

戦略的に見ても近い将来、中国社会帝国主義の侵略の矛先を受けることになる日本は、2正面を回避するためロシアを経済的・政治的に取り込む必要がある。戦前の日ソ不可侵条約が失敗したのは経済的相互依存関係の形成がなかったからであることを忘れてはいけない。既にアメリカが「同盟国の争いに巻き込まれたくない」(オバマ)と語っているのであるから、日本は自立し外交で安全保障を担保しなければならない立場にある。

北方領土はプーチンの言う「引き分け」でいい、ロシア市場を手に入れる方が日本経済にとっては起死回生の策になる。欧米も反対しにくい政治環境がある今がチャンスで、安倍首相が訪ロするか、プーチン大統領を日本に招待して、一気に北方領土問題を解決し、ロシアとの平和友好条約を締結すべきである。戦後70年もたって北の大国ロシアとの友好条約さえ結べない、アメリカの従属外交ではいけない。日本は自立して、自分の力で自国を防衛するためには隣国との平和・外交関係を前進させる以外ないのである。安倍首相は歴史に名を残す決断の時である。
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