世界の戦略的変化が生み出す時代の平和主義の有り方!

かって毛沢東は世界を第1世界(アメリカとソ連)第2世界(欧州と日本など)第3世界(アジア・アフリカの発展途上国)に分け世界戦略を提起した。しかし冷戦の終了でソ連が解体し、ロシアは東欧と中央アジアを失い、普通の国になった。変わって中国が発展し、80年代の世界経済の5%から20%をうかがうまで発展した。アメリカは世界経済の30%から20%に相対的に弱体化した。

つまり世界は資本主義の不均等発展の結果超大国としてアメリカ・中国が世界覇権を争う時代に入っており、トランプの「アメリカ第1主義」の結果、欧州を率いるドイツで核保有論が出てくるまでになり、日本でも対米自立論が広がりを持ってきている。当然の動きである。アメリカが他国の防衛の力を失いつつあるのだから、主要国は自力防衛の方向を目指すほかないのである。

こうして世界はアメリカ・日本・ドイツなど欧州諸国・ロシア・中国・インド等の多極化の時代を迎えた。政治的な反映としてグローバルリズムの逆転現象がイギリスの欧州離脱・アメリカのトランプ政権の誕生で流れは保護貿易主義の強化の時代(=つまり貿易の縮小の時代)に入っている。世界情勢が第一次世界大戦前の状況と似てきている事に政治家は無関心であってはいけない。

グローバルリズムの逆転現象が、世界貿易を縮小に向かわせるなら、世界は同時不況となり各国は軍拡競争で自国経済を支えようとし、外交的には「合従連衡」の時代が生まれるであろう。多極化の時代は国境線の人為的変更の時代でもある。既にクリミヤ半島の併合や中国による南シナ海や東シナ海の取り込みの動き、ISのシリア・イラク領内の支配もこうした国境線の変更と言える。

こうした世界の戦略的変化の中にあって日本はどうすれば平和主義を貫けるのか?日本もドイツのように防衛力の強化と言う意味で核装備を余儀なくされるのは必然である。核を持つ国を侵略することは容易ではない、逆に考えると日本が非核を貫くなら、日本はアメリカの核の傘の下で属国としての存続を図るほかないであろう。アメリカの大統領が「アメリカ第一主義」なのに、そのアメリカが危険を返りみずに日本を防衛することを信じるわけにはいかないのである。すなわち対米自立を掲げない政治家は売国主義者の烙印を押される時代なのである。

日本の政治家は、国際情勢の戦略的変化から政治路線を語るべきであり、紙切れである憲法9条から政治を語る者は、観念的平和主義であり、本質は「亡国の徒」と言うべきなのである。日本は本気で国防力を強化し、対米自立して平和主義を貫けるようにしなければ、いつか中米の覇権争いの捨てゴマにされるであろう。

新世紀ユニオンは「日本は平和主義を貫くべきである」との視点から対米自立の旗を掲げている。戦後70年以上経っても戦略的変化を見ずに、アメリカの従属国であることが正しいと言う論を我々は支持できない。日本は日本人の力で自国の防衛力を保持しなければならないのである。2つの大国中米の将来起きるであろう覇権争いに巻き込まれる戦略は日本は取るべきではないのである。
新世紀ユニオン執行委員長 角野 守(かどの まもる)
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世界大戦前の危機的状況に似てきた国際情勢!

世界の火薬庫と言われている原油地帯中東が内戦と宗教戦争の坩堝となり、アフリカまで内戦が拡大している。アメリカの次期大統領に保護貿易主義のトランプが選出されたことで世界経済は貿易の縮小から大経済恐慌の可能性を強めている。

テロが世界中に拡大し、移民の増加の中で犯罪が拡大し、その結果民族排外主義が先進国全体に拡大している。いたるところで爆弾が爆発し、トラックが市場に突入し、銃が乱射され、大使が警官に射殺される事態まで起きている。

新興の覇権主義である中国社会帝国主義が、自国の管轄権を拡大するため気違いじみた軍拡を行い、拡張主義の本性を隠そうともしていない。世界覇権を握るアメリカは相対的な経済的力を失い、「アメリカ第一主義」で同盟国を守ることも放棄し始めた。ロシア・イラン・中国の地域覇権国が国境線の変更へと動き始めた特徴を見て取らねばならない。

世界は一極支配から、複数の列強が軍事的力を誇示する多極化の時代へと進みつつある。中国に見るように内政面の脆弱性が外への凶暴性となって現出する時代なのである。特に中国社会帝国主義は、その侵略的本質を著しく強めており、国内人民への反日宣伝を強め、「日本軍国主義」への憎しみを煽り、幹部の腐敗による内的矛盾の、外的矛盾への転嫁の矛先を日本に向けている。

国際情勢が示しているのは、日本がノー天気に「憲法9条は日本の宝」だと、観念的平和主義でいるなら、それは「亡国の道」であり、自分の国は自分の力で守らねばならない時代だと認識することが求められている。日本は対米自立し、国防力を強化して中国拡張主義の侵略に備えを強化しなければならない。つまり世界情勢は日本が国を守り、平和を守るには軍事力の強化が緊急に必要な時代である事を教えている。日本は対米自立と国防力強化で初めて平和主義を貫けることを知らねばならない。憲法9条では平和を守れず、それどころか隣国の侵略を招くことを知るべきである。

何よりも情けないのは、日本の政治家たち=政権与党の自民・公明・維新がカジノ法案や年金削減法案で新しい利権作りや、国民への収奪に血道を挙げていることだ。彼らは国際情勢の危機的特徴は把握できておらず、したがって「亡国の徒」に過ぎないと言うことである。

中国の戦略に取り込まれるオーストラリア!

世界最大の資源受け入れ国の中国が、世界最大の資源輸出国のオーストラリアを経済的に取り込みつつある。タンブール・オーストラリア首相は中国ビジネスで成功した人物で、中国寄りの姿勢が目立つという。

中国政府は、オーストラリア北部などで巨費を投じてインフラ整備計画を進め、アメリカ海兵隊が拠点を置くダーウィンの港湾権益を昨年中国企業が落札した。これは明らかにアメリカの戦略配置を崩す狙いを秘めている。

南シナ海の軍事拠点化を進める中国が、オーストラリアのアメリカの軍事拠点化を阻止すれば、インド洋や西太平洋の管轄権を打ち立てる上で中国海軍は優位になる。中国系の個人や企業からオーストラリアの2大政党への政治献金が外国関係では飛び抜けて多くなっており、同国の多くの政治家が中国の招待で訪中して豪華な接待を受けているといわれる。

中国の経済的投資はオーストラリアだけでなく、シンガポールやインドネシアに今年第一四半期に前年同期比4割増の約36億ドル(約3700億円)を投資した。アメリカが内政重視で世界戦略を展開できない内に、中国が「一帯一路」構想という世界戦略を着々と進めている。つまりオーストラリア政府は今や経済力で中国に戦略的に取り込まれつつあるのだ。

中国政府が莫大な経済協力でフィリピンを取り込み、フィリピンとアメリカの軍事同盟さえ危うくなっている事と照らし合わせると、アメリカはオーストラリアと言う最大の戦略的同盟国をも、むしり取られつつあると言える。誰が考えても経済的利益をもたらす方へ靡くことは道理なのである。

オバマ政権のアジア重視は空虚で、実際の戦略的な動きな無きに等しい。戦略的には西太平洋とインド洋の主導権は中国が握りつつあると言える。オーストラリアで中国の地政学的野心に対し警戒感が高まっていることは、オーストラリアへの中国の経済的浸透が半端ではない事を示しているのである。

日本のそうりゅう型潜水艦のオーストラリアへの売り込みが破綻したのはこうした中国のオーストラリアの戦略的取り込みが浸透していた結果なのである。日本政府は戦略的に頼りにならないアメリカだけをいつまでも頼りにできない事態であることを自覚しなければならない。

日本は対米自立して、同時に対ロシア外交を戦略的なものとし、ロシアを取り込み中国覇権主義の侵略の野望への備えを強化しなければならない。自分の国は自分の力で守るほかないことの強い決意と共に、独自の戦略的外交を展開する時期が来ているのである。いまやアメリカ一辺倒は亡国への道であることを忘れてはいけない。アメリカは「アメリカ第一主義」の時代なのである。

パナマ文書が世界を揺さぶる=その狙いは?

パナマの法律事務所から流出したタックスヘイブン(租税回避地)を利用した脱税・資産隠しの可能性が1150万件の流出した文書で明らかとなった。この文書の作成時期は1970年代~2016年で、漏えいした時期は2016年4月で、ドイツの地方紙「南ドイツ新聞」が匿名の人物から2、6TBの文書を受け取った。この文書はワシントンにある国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)に送られ、5月初旬に完全版が公表される予定である。

このパナマの法律事務所は租税回避地のケイマン諸島のサービスを行っており取引相手企業は30万社に上る。総数1150万件の文書には株主・取締役・政治家・富裕層の人々がおり、この文書の政治的影響力は計り知れないものがある。46カ国の政治家とその家族が含まれており、アジアでは中国・インド・韓国・カンボジア・マレーシア・パキスタン・カザフスタンが含まれている。

もっとも政治的打撃が大きいと見られるのが中国の習近平国家主席で。国内で腐敗一掃をしている最高指導者が、親族を使い多額の資産(約1500億円と報じられている)を隠していたのであるから、国内の批判勢力(江沢民派等)が習近平追い落としに使わないわけがない。

ウィキり―クスは、パナマ文書の流出にはアメリカ国際開発庁とアメリカの投資家ジョージ・ソロスが関わっているとツイタ―上で発表している。ソロスは中国が既にハードランディングに入っているとして中国株は売りだと発言している。アメリカの狙いが中国に有る可能性は強いのである。中国の官僚などが多く隠し口座に送金していると言われており、習近平政権は国内報道の抑え込みに必死となっている。

文書を所有する国際調査報道ジャーナリスト連合には日本の報道機関のうち、共同通信と朝日新聞が参加している。この2社が5月に文書全文公表を報道するであろう。日本国内では約400人の個人と企業の情報が含まれるが政治家等は含まれていないとの報道がある。

とにかく流出した文書が多い、約480万件のメール、約215万4000件のPDFファイル、約111万7000件の写真、約304万件の法律事務所のファイル、約32万件の会社の契約書、メール、スキャン文書等が含まれており、全て公表されると影響力は計り知れない。5月に全文書が公表されるので、その時文書流出の政治的狙いが明らかとなるであろう。

はっきりしているのは、全世界的に貧富の格差が拡大し、庶民に増税と搾取強化の中で、一握りの支配層が莫大な金融資産を脱税し、ケイマン諸島などのタックスヘイブン(租税回避地)に隠匿していることである。冷戦崩壊後の強欲の資本主義への批判と共に、世界的な階級矛盾の激化が予想される。とりわけ腐敗一掃の「トラ狩り」を進めている中国の習近平政権への打撃は、党の幹部達が競争のように資金を流出・隠匿していることが明らかになれば致命的なものとなるであろう。

各国が自国の利益を追求する時代!

アメリカはシェールガスでエネルギーの自給が達成できたので中東とロシアの産油国を内戦・騒乱に巻き込み、自国の軍需産業の市場にしつつある。イラクや「イスラム国」やシリヤやリビアやウクライナがそれである。アメリカは中国の民主化問題では意見をことにしながら、新大国間係で中国からの資金逃避地としての旨味を手に入れつつある。

EUは旧東欧を自分たちの市場にし、ウクライナまで食指を伸ばし、ロシアを怒らせた。アメリカに呼応して対ロシア制裁を行い、まんまとアメリカの狙うEUとロシアの分断策にはまっているかに見える。しかしEUはアメリカの対ロシア制裁に一見加担しているかに見えるが、実はその制裁は形だけでロシア市場を彼らは手放す気はない。

中国は欧米の反ロシア姿勢につけ込みロシアから原油と天然ガス及び兵器の購入に成功した。海外の資源開発に失敗した中国は東シナ海と南シナ海の海底資源の獲得に露骨な砲艦外交を展開している。特に国内で農民の土地取り上げに反対する暴動が頻発し、ウイグルとチベットの民族自決を求める闘争が過激化しつつある中で、国民に反日教育を執拗に行い、内的矛盾を外的矛盾に転化すべく尖閣諸島海域での軍事挑発を激化させて、大軍事力増強を進めている。

ロシアのプーチンはウクライナ問題を利用した欧米の反ロシア戦線の構築に直面し、ウクライナを反ロシアの軍事拠点にはさせる気はない。ロシアは経済関係をアジアにシフトする政策を追求している。こうして安倍首相には北方領土の「引き分けでの解決」の好機が訪れているのであるが、アメリカが日本の対ロ関係改善に反対している。

北朝鮮は中国の内政干渉に反発し、自国の対中国人脈を全て粛清した。このため中国と北朝鮮の関係は敵対的となった。安倍は北朝鮮との拉致問題の解決の好機が来ているが、アメリカが安倍の北朝鮮訪問に反対している。

韓国は中国と北朝鮮の関係悪化を見て最大の輸出先の中国との関係強化に踏み出し、安保政策ではアメリカに依存しながら、反日外交では中国と共同戦線を取って捻じれた外交を展開している。日本は中国と韓国のすでに解決済みの、戦争賠償獲得のたかり強請り外交に反対を貫くべきである。

日本が中国拡張主義の脅威に直面している中で、対ロシア・対北朝鮮独自外交ではアメリカの反対に直面している。日本は対米自立して中国を孤立化し対ロシア外交を戦略的に深める好機が来ている。ロシアは技術をパクル中国とではなく、高い技術を持つ日本との関係を強化しようとしている。日本がロシアからより多く資源を買えば、ロシアは支払い能力のある日本の市場になる。

こうして各国が自国の利益を追求するが、大国の横暴がそれを許さない状況が生まれている。日本が独自に日本の安全と経済的利益を追求するなら、日本のアメリカからの自立が不可欠である。アメリカのオバマがが「同盟国の争いに巻き込まれたくない」と考えている時こそ、日本の自立の好機なのである。
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