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トランプ・金正恩板門店での会談の狙い!

大阪でのG20の会談の後韓国を訪問の前に、トランプ大統領が金正恩委員長に板門店で合うことを呼び掛けて、会談が電撃的に実現した。

このトランプのパホーマンスの狙いは、同じ時期に米民主党の予備選のテレビ討論会が行われていたことに対し、同じ時間に外交的成果を誇示するパホーマンスであった。トランプは元々テレビ番組を持っていただけに選挙戦術がうまい。

選挙の道具に使われている北朝鮮はそのこともよく分かっているが、そのパホーマンスが続く間経済制裁が続くことはたまらない。そこで北朝鮮側は米朝協議の「期限は年内」といい射程の短い弾道ミサイルを発射してアメリカをけん制した。

トランプ大統領が会談後の記者会見で「我々が重視する長距離弾道ミサイルは、発射どころか実験にも程遠い。そして、もっとも重要なのは核実験がないことだ」と、自分の外交的成果を誇示してみせた。

トランプはまた「金委員長には、全ての事が上手く行けば、北朝鮮は信じられないほどの繁栄が待っていると伝えた」また「制裁はそのままだ。だが、交渉のある段階で解除するかもしれない」と制裁の解除をほのめかした。

板門店での会談で両首脳が、事務レベルでの協議再開で合意したということは、大統領選のための成果を誇示する道具としてトランプは北朝鮮を最大限利用するつもりなのである。

問題は、北朝鮮が核の全施設のリストを公開し、査察に応じるのか?核を全面放棄を決断できるのか?もしこの点をあいまいにしてトランプが制裁解除すれば、国際世論はその合意を欺瞞的と見るであろう。

北朝鮮が「見せかけの成果」で核放棄を逃れつつ、トランプの選挙利用を逆利用して制裁逃れができるかに焦点が移ることになった。
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北朝鮮の体制転覆に転じたアメリカ!

今年2月末のベトナム・ハノイでの2回目の米朝首脳会談が決裂して以後、アメリカ政府筋から「北朝鮮の金正恩に非核化の意志がないことが確認できた」との指摘が「会談」の成果として語られている。この会談のあとアメリカ政府は、北朝鮮への経済制裁を継続することを指摘し、同時にトランプ大統領と金正恩委員長の関係が維持されていることを指摘している。

北朝鮮側は4月12日の最高人民会議で3回目の米朝首脳会談の意志を表明し「今年末までアメリカの勇断を待つ」として17日には「新型の戦術誘導兵器」の発射実験を発表したほか短距離の弾道ミサイル実験を行うなど挑発行動を激化させている。

こうした中で今年2月22日に「自由朝鮮」という団体がマドリードの北朝鮮大使館を襲撃し、暗号機器等を奪う事件が起きている。この「自由朝鮮」という組織は「世界各国にいる同胞たちと脱北者の組織だ」と自称しており、北朝鮮の奴隷制を打破することを目指している。また韓国にある脱北者の組織によれば「自由朝鮮は平壌の反金正恩組織から海外工作活動を依頼された特殊組織だ」としている。この「自由朝鮮」はアラブの春のような民衆蜂起を起こすことを目指していると見られている。この「自由朝鮮」は暗殺された正男氏の息子の金ハンソル氏を指導者として担ぐ可能性が高い。

また米CIA内の組織「朝鮮ミッションセンター」が(1)米朝融和(2)武力行使とは別の「プランC」のクーデター計画を見据え「自由朝鮮」をコントロールし、資金支援しているとみられている。月刊誌「選択」の5月号によれば、トランプ政権に近い米共和党のリンゼー・グラム上院議員は、2017年9月ごろ、中国が「金正恩氏を殺害してコントロール可能な人物に交代させる必要がある」と提案したとされる。つまり中国側も金正恩体制の転覆を考えていたとされる。つまりアメリカのクーデター計画に中国が条件付きで黙認する可能性が高いのである。

北朝鮮軍の金正恩体制への忠誠は、外貨稼ぎで得た秘密資金をばら撒くことで成り立っており、その資金が国連の制裁で目減りが激しいため、軍内の不満と離反の可能性が高まっており、これを恐れて金正恩委員長がミサイル発射で政治的・軍事的緊張状態を維持することで体制の保全を図っていると見られる。北朝鮮には自由市場が約500か所あるほか、携帯電話も推定で約600万人が持っているので、金一族による奴隷制度を覆すリビア型蜂起が可能とアメリカが判断した可能性が高い。

つまりアメリカも北朝鮮も口先で第3回目の首脳会談の可能性を強調しているが、アメリカの本根は金正恩体制のクーデターによる転覆であるのは間違いないようだ。実質的な奴隷制度の大王である金正恩がクーデターの恐怖に打ち勝ちことができるのか?注目される点である。金一族の奴隷制度の大王としての世襲独裁の地位は、経済制裁がこたえて、外貨のばら撒きが期待できなくなって極めて脆弱化していると見られる。とりわけ軍内の7割が栄養失調という状態では金正恩体制は危ういというしかない。

北朝鮮と韓国の両首脳の地位が危うい!

原子炉の部分的破棄で経済制裁を回避できると読んだのは金正恩委員長と文在寅大統領だ。米朝首脳会談がまとまると読んで、この両者は首脳会談で非武装地帯の廃止=開発を秘密合意していたことが明らかとなっている。月刊誌「選択」4月号の情報カプセルによれば韓国政府筋は南北直結鉄道の敷設、自然保護エリアの設置、交流センターの建物等が検討されているという。

この非武装地帯の廃止を国連軍(米軍)に内緒で、廃止で南北首脳が秘密合意していた事は、アメリカなど国連軍関係者を激怒させることで、米朝首脳会談の不調の原因の一つになったのかもしれない。明らかに文在寅のやり過ぎで、文大統領の地位も揺らぐことになりかねない。この南北首脳の秘密合意が米朝会談の決裂で意味をなさなくなるのは明らかである。

米朝会談の決裂で北朝鮮の経済は破滅的な危機を迎えている。中国との貿易が90%以上減少し外貨不足が深刻で、金正恩委員長は大会あいさつの書簡で「今日わが党にとって経済発展と人民生活向上よりも差し迫った革命任務はない」と強調した。これまで核開発を第一としてきた支配層が、人民の生活を最大の任務としている事を言わないと支配が揺らぐ可能性があるのだ。

昨年末、百花園招待所の幹部や護衛隊の幹部など4人が処刑されたのは、自宅で多額の外貨が見つかったのが理由だという。これらの外貨は幹部達の老後の資金であるだけでなく、突然の最高指導者の命令に備えた「忠誠資金」であったのだが、それすら処刑の理由になる。当然幹部達の金正恩への不満が高まっているであろう。何故なら「独立採算」を言い始めたのは最高幹部自身なのである。金正恩委員長の現地指導の時の、幹部達に配る外貨が目立って減少しており、幹部達の不満が高まっているといわれる。

幹部達が「不正蓄財」している外貨を取り上げるほど北朝鮮は外貨不足なのである。労働新聞は3月10日の最高人民会議(国会)の代議員選挙が投票率99,99%で100%が賛成票を投じたと「絶対的支持」を誇った。また3月31日付けの労働新聞には「水と空気だけあれば生きていける」という表現まで出ている。こんな表現が出るのはまさに弱さの表れ以外何物でもない。こうした表現が何を狙いにしたものか?注目される点である。北朝鮮の最高指導者の統治が危ないということかもしれない。

北朝鮮が得点上げた南北軍事合意!

19日に韓国の宋国防相と北朝鮮の努武力相の間で結ばれた南北軍事合意書が要旨が明らかになった。報道によれば、軍事的な緊張緩和策として、非武装地帯の1キロ以内の11の監視所を12月31日までに試験的に撤収することや、大規模軍事演習についても南北で協議するとなっている。また航空機の飛行禁止区域を設定したり、黄海での船舶の浸入を規制する「平和水域」を設ける、など22の細目があり、韓国軍関係者によれば米韓軍事同盟や韓国軍の国境地帯での弱体化を懸念する声が出ている。

国民の支持率が急落している文韓国大統領は明きらかに北朝鮮に足元を見られているようだ。軍事境界線付近の戦力は明らかに韓国軍の方が多い、軍事合意は韓国側が弱体化される内容だと言われており、韓国軍内に不満が高まる可能性がある。また大規模軍事演習についても南北で協議する、となっている点は、アメリカ軍の反発を呼ぶ可能性が高い。

国民の支持率が急落している文大統領は南北対話で譲歩し、支持率を回復しょうとしており、明らかに北朝鮮に足元を見透かされている。今回の文大統領と金委員長の合意も、アメリカに休戦協定を破棄させて戦争体制を終結させ、北朝鮮に核放棄を餌にアメリカ軍の半島からの撤退につなげようとする魂胆がありありで、中間選挙でトランプが成果を欲しがっているのにつけ込み、非核化の見返り援助を先に手に入れようとしていることが見て取れるのである。

今回の南北軍事合意は、非武装地帯周辺での緊張を緩和することで、南北の合作で、トランプを半島の戦争状態の「終結宣言」へと、巻き込む狙いがうかがえる。肝心の非核化については一部しか言及せず「アメリカが先に対応」すれば核施設を破棄するかのようにいい、先に成果を獲得する外交は、北朝鮮のしたたかさを示すものである。アメリカのトランプは金のかかる米韓軍事演習に否定的であることを、南北の首脳は明らかに計算して付け込んでいる。

これではアメリカ議会が警戒するのも当然で、トランプは単純なので大喜びしているが、文韓国大統領の支持率欲しさの焦りが、アメリカの「始めに非核化ありき」の路線を破壊していることを指摘しなければならない。北朝鮮が段階を踏まえることで、見返りを得るだけ得て、最後まで非核化の実行を先延ばしするのは避けられない。北朝鮮の金正恩委員長は2年以上時間をかけて非核化を進めることを表明している。これでは、その間に北朝鮮は大量の核兵器を生産・隠匿できる。半島の非核化はさらに難しくなった。

南北合作でトランプを終戦宣言に取り込み狙う!

韓国の文在寅大統領は平壌を3日間の予定で訪問し、北朝鮮の金正恩委員長と会談し19日「平壌共同宣言」に署名した。共同記者会見で金正恩委員長は「朝鮮半島を核兵器と核の脅威の無い平和な土地にするために、積極的に努力することを確約した。」と初めて肉声で非核化に言及した。

また「平壌共同宣言」には「米側が相応の措置をとれば寧辺の核施設の永久的廃棄のような追加的措置を引き続き取っていく用意がある」と明記された。また北朝鮮がエンジン実験場とミサイル発射台を関係国の専門家らの参観のもとで永久に破棄することも盛り込まれた。

北朝鮮の金正恩委員長は、トランプ大統領の任期の終わるまでに時間をかけて段階的に見返りを得ながら核廃絶を進めることを表明している。したがって今度の南北会談は南北首脳が平和体制確立に向け努力していることをトランプ大統領に見せつけ、緊張緩和を演出することで、トランプに朝鮮戦争終結宣言を受け入れさせる狙いがある。

アメリカが、朝鮮戦争終結宣言を受け入れれば、北朝鮮は次のカードである在韓米軍の撤兵を切り札に、核廃絶のカードを切る計算であることは明らかだ。つまり今回の南北会談のカナメは「米側が相応の措置をとれば」次の段階に進めます、ということであり、南北合作でアメリカ政府に朝鮮戦争終結宣言を受け入れさせる狙いがある。つまりアメリカが非核化に向け検証可能な非核化のプログラムを求めていることに対し、韓国の文大統領は北朝鮮の段階的な「米側が相応の措置を」を取ることで共闘しているかのようである。

韓国の文在寅大統領一向には、サムスンの幹部など財界人が同行している。金正恩委員長が米朝会談でさらに非核化に進めば、どのような経済援助ができるかを提示するとが狙いと見られる。なお署名されたという、軍事分野の合意文書の内容は公表されていないので、文大統領がアメリカに先駆けて何処まで踏み込んでいるのかはわからない。

この南北首脳会談はトランプ大統領に報告され、その後2回目の米朝首脳会談が計画されるようだ。トランプ大統領が中間選挙を前に成果が欲しいという足元を読まれているので、この南北会談に乗せられる可能性が強く、南北合作の「朝鮮戦争終結宣言」への、アメリカ政府の反応が焦点となる。
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