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破綻し始めた中国の高利戦略融資!

「一帯一路」の経済支援は、実は高利の戦略融資で、債務を払えなくなった国から建設した港を奪い取る「債務の罠」であった。スリランカがハンバントタ港の運営権を中国に99年間譲渡する羽目になったのは、経済支援が実は罠であり、中国がインド洋に軍港を獲得する戦略的目的のためのものであったことを示している。

アフリカではアンゴラがこの罠にはまり、推定250億ドル(2兆7500億円)の債務を抱え、算出する石油で返済する羽目になった。ケニアでは朝日新聞の報道では日本政府の巨額の途上国援助で拡張工事が進むモンサバ港が中国の債務がとどこった場合の担保とされている可能性が出ている。複数の地元紙が報じ、中国による融資の拡大や、不透明な債務状況に懸念の声が上がっている。この担保契約は中国側の承諾なしに内容を開示出来ないと定められているという。

中南米ではベネズエラが中国からの5兆円の債務で原油で支払うはめに陥った。現在2人の大統領が生まれて、アメリカと中ロをそれぞれの支援を受けて混迷している。既に300万人の国民が国外に脱出している。途上国の経済的困難は中国の高利戦略融資による債務の罠の餌食となる。

中国はパキスタンを通りインド洋に出るための「中国・パキスタン経済回廊」協調委員会を作り、パキスタンを債務の罠にかけようとしている。とりわけ債務を膨張させるラヒム・ヤカ―ン火力発電所やディアマーバシャ・ダム等2つのダム建設が「融資条件が厳しすぎる」としてパキスタン政府は中止を決めた。
現在のカーン政権になって中国の債務の罠の事業は厳しくなり、「中国・パキスタン経済回廊」の建設そのものが危うくなり始めた。

中国は東シナ海と南シナ海が戦場になる事を想定し、インド洋からのエネルギー輸送路として3つのルートを建設しようとしている。一つはミヤンマールートであり。2つ目はチベットからバングラデシュへ出るルートで、3つ目は中国・パキスタン経済回廊である。しかしアメリカと中国の覇権争いが激化し、また「一帯一路」の経済支援が実は中国の高利戦略融資による戦略拠点としての軍港の獲得であることが明らかとなって、習近平の覇権戦略がつまずき始めた。

中国政府の失敗は、イギリス帝国主義の香港獲得の手口をまねた帝国主義的手法を駆使した事である。中国には地球上最後の植民地としてのチベットや新疆ウイグルがあるように、その戦略手法はあまりにも強欲で、援助とは名ばかりで、実際には前世紀のイギリス帝国主義と変わらぬ手法を取ったことが失敗であった。中国政府の弱点は、その官僚独裁・個人独裁の野蛮な権力の性格から、アメリカのようなソフトパワーを駆使できない点にある。彼ら走資派指導部は経験主義で、自分たちがイギリスから学んだことを繰り返しているにすぎない。
「一帯一路」の戦略の破たんは明らかで、彼らはいずれ共産党を解散することで、アメリカに膝を屈することになるであろう。
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金正恩訪中の持つ戦略的意味!

今回の金正恩訪中は習近平主席の招待と報じられている。北朝鮮の非核化を具体化することを優先するアメリカと、核廃絶に向けた各段階での相応の措置、すなわち見返りを求める北朝鮮の駆け引きで、米朝交渉はこう着状態となった。北朝鮮の核兵器を放棄せずに対話ポーズで見返りを手にしようとの思惑は外れた。

金正恩の最大の誤算は、アメリカと中国の貿易戦争や技術支配をめぐる戦略的対立が激化したことだ。これによって北朝鮮カードが中国にとっての外交的戦略価値を持つようになった。国連の経済制裁が北朝鮮経済に与える打撃は大きく、北朝鮮はアメリカが核放棄の具体化を要求しているので、核を放棄したくない北朝鮮が生き延びるには、韓国や中国の人道支援や制裁の例外措置に頼るほかない。
民族和解による「核保有の統一朝鮮」を夢見る文在寅大統領の、南北鉄道連絡のための調査で、燃料を満載した試験走行用の列車が韓国から北朝鮮に向かったように、韓国は北朝鮮への人道支援に極めて熱心だ。韓国では非政府組織(NGO)を中心に北朝鮮への人道支援の動きが出ている。北朝鮮を南北から経済的に支えているのは韓国と中国だ。今回の金正恩訪中はアメリカとの核放棄の交渉の打ち合わせと人道支援を得るのが目的であることは明らかだ。

中国の習近平主席が4日中央軍事委員会の軍事工作会議で演説し「予測困難なリスクが増えている」との危機感を示した上で「軍事闘争の準備をしっかりと行い、強軍事業の新局面を切り開くよう」指示したのは、アメリカの中国への圧力が貿易・技術・金融だけでなく中国共産党の解散を狙っていることが明らかなので、軍事闘争の決意を示すことで交渉中の米中貿易交渉での妥協を得ようとしているのである。習近平にとって北朝鮮の核放棄は唯一アメリカと利害を同じくする問題であり、北朝鮮カードの価値が上がり、米中の覇権争いの駆け引きのカードとなった。

つまり北朝鮮の核放棄の課題をダシに米中から利益を引き出そうとした狙いは外れ、米中の覇権争いに巻き込まれ、経済制裁の圧力を凌ぐために中国の人道支援にすがるしかないことになった。こうした局面では、金正恩の核放棄でアメリカに接近し、段階的に経済的利益を得ることは極めて難しくなった。ここでいう段階的に、という意味は核放棄をせずに、経済的利益だけを獲得する、いつもの「やらずぼったくり」の詐欺的手法の事である。

中国と北朝鮮というアメリカと交渉中の2国の接近は、北朝鮮の核放棄を唯一の外交成果としたいトランプ大統領の思惑も、また困難にしているのである。

支持基盤が揺らぎ始めた習近平の危機!

昨年12月13日に中国国営中央テレビの政治局会議のニュースが外国人記者たちを驚かせたという。その内容は2点あり、1点は「反腐敗闘争は既に圧倒的な勝利を手にした」と反腐敗闘争を総括した事、2点目は「強大な国内市場を形成し、経済の全体的な水準を高める方針を固めた」という点である。

つまり習近平の独裁的な権力を固めてきたのは反腐敗闘争で政敵を失脚させてきた故であった。その反腐敗闘争が終わったということは習近平政権の弱体化であり、権力構造の変化を示している。また経済政策で内需拡大政策への転換は、アメリカとの貿易戦争での強硬姿勢を改め、妥協もしくは屈服への転換の可能性がある。

中国共産党の幹部達の親族は特権を利用してビジネスを展開し、巨大な利益を手に入れ、巨額の資産を欧米に隠している。習近平の対米強硬姿勢は幹部達のビジネスが打撃を受け、資産が凍結される可能性もあり得る。昨年夏の北載河会議で習近平下ろしの動きがあったが、習近平派が対米強硬姿勢を転換することを条件に妥協が成立したと見られている。

習近平にとっての困難は、アメリカのトランプ政権が妥協をするどころか、戦線を貿易戦争から技術覇権・ハイテク戦争、さらには為替操作に反対する金融戦争へと拡大する動きを示していることだ。アメリカの強硬姿勢をみて在中国の外資系企業が撤退やリストラを発表しだした。石炭・鉄鋼業で180万人のリストラが不可避と言われ、シャープを買収したホンハイ精密工業が昨年10万人のリストラを発表した。同社は年内に34万人のリストラを行う計画といわれる。また多くの企業がアメリカの高関税を避けるため工場を東南アジアへ移転しつつある。こうして高度成長を続けてきた中国経済は大量失業時代へと入り始めた。

習近平政権は党の長老達に求められてアメリカと妥協し始めると、軍や対米強硬派の反対に直面し、失業労働者たちの強い不満にも直面している。中国の経済危機は深刻で、内需拡大策も成功するとは思われない。何故なら毛沢東が集団化を推し進めたため、輸出基地にならない内陸部・特に農村部は自給自足経済であるので、内需拡大策は失敗する可能性が極めて強いのである。

中国における経済危機は、政治的変動へとつながる可能性もありうるであろう。アメリカが狙っているのはまさにこれであり、中国共産党を旧ソ連のように解散へと追い込むことであると見るべきであろう。中国の内政すなわち経済危機と政治危機から目を離せなくなった。

一国二制度を捨てた習近平が香港の独立運動招く!

2014年9月末から始まった香港の民主化運動は、警察官が発射する催涙弾から身を守るために、デモ参加者が傘を楯にしたことから「雨傘運動」と言われた。このデモの「呼びかけ人」達9人が起訴され、早ければ12月にも有罪判決が下されるという。

当初香港は「一国二制度」の見本として台湾の統合を睨んでいた。ところが習近平は香港の統治を中国本土並みへと、民主化を制限し始めた。学生たちの「雨傘運動」は民主派候補が立候補できない行政庁長官選挙の制度改革を訴えたものであった。習近平政権は中国国内でも民主派を力で弾圧しており、香港の民主化を許すことはできない。

「雨傘運動」の指導者たちはその後香港独立運動へと転じている。国内に多くの少数民族を抱える習近平政権は、この香港独立運度を許すわけにいかない。しかし「雨傘運動」の指導者「9人に反対する裁判は言論の自由に対する弾圧だ。」と世界最大の人権団体のアムネスティ・インターナショナルが非難声明を出した。過酷な判決は国際世論を敵に回すことになる。

学生リーダーだった陳浩天氏は香港民族党を発足させ、香港立法会(=議会)に立候補しようとしたが「香港独立を主張する人の立候補は認められない」として却下された。それ以降彼らは実質的に中国共産党の管理下となった香港への経済制裁を呼び掛ける活動を展開している。

今年11月14日米議会の超党派諮問機関の米中経済安全保障再考委員会は「香港は既に他の中国の都市のようになりつつある」として香港を優遇するための香港政策法の「特別な立場を再考するよう促す」報告書を出した。今後、トランプ政権が香港政策法の廃止を決めると習近平政権には打撃となる。

香港における「一国二制度」の放棄は、今後台湾の統一問題に影響をあたえるのは確実だ。今のところ中国政府は、台湾の野党国民党に資金を投入して先の地方選では独立派の現政権を打ち破ることに成功した。しかし緊迫している米中貿易戦争と覇権争いが、台湾の中国との統合派に打撃となることが予想される。一度民主主義を経験した香港と台湾の市民を中国の厳しい官僚支配下に置くことを目指す方が無理がある。習近平政権が香港と台湾の独立派に反対すればするほど、彼らは独立運動の高まりに直面することになるであろう。そうなると中国軍の台湾侵攻という事態もありうるかもしれない。

モラルのない中国が対外進出するとどうなるか?

中国は「一帯一路」の戦略で発展途上国に高利貸しのような投資をやらせて、未払い債務の変わりに建設した港を99年間借りるという、かってのイギリス帝国主義の手口をまねて、世界中のひんしゅくを買っている。いまや発展途上国は、中国の勧めに軽率にのった開発計画を見直しつつある。

中国は、最近では欧州連合加盟国の政治家を買収し、チェコ首脳は「我が国は中国の浮沈空母になる」と言い出した。イタリアの政権にも中国が金をばら撒き「投資協力」を進めている。今年は国連人権理事会でEUから「中国の人権批判」が提案されなかった。中国側のばら撒きの成果である。イギリスのキャメロン前首相は英中合同の一帯一路推進のための基金の総裁になり、フランスのピエール・ラファラン元首相は仏中関係団体の要職に就いたという。欧州の政界の重鎮が、いま金に引かれてたやすく中国に取り込まれている。

アフリカでは中国産のニセ薬が大量に輸出されている。西アフリカのコートジボワールは、いま世界のニセ薬取り引きの中心地になり、同国保健省は過去2年間に偽クスリ400トンを押収した。これらの偽クスリは中国から輸出されており、ニセ抗生物質、ニセマラリア予防薬や、できそこないの医薬品が流通している。これらのニセ薬は世界の7割がアフリカで消費され、その結果アフリカでは年間10万人が命を落としていると言われている。

モラルのない国(=中国)が世界市場にのりだすと、目先の金儲けの反作用で世界中の信頼を失いつつあることを指摘しなければならない。安倍首相は最近中国側と関係改善し、世界のインフラ開発で中国と協力することを発表し、「一帯一路」の推進役になったが、中国側の狙いは世界中に信頼されている日本を利用して、中国の商売の「隠れ蓑」に利用しようとしている事を指摘しなければならない。安倍首相も中国側のばら撒きを受け取ったのか、とまでは言わないが、安倍外交は軽率に過ぎることを指摘しなければならない。
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