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北方領土解決する上での問題点!

ロシアの首都モスクワで、日本にロシアの島を引き渡すことに反対する集会が20日行われた。22日には安倍・プーチン会談が行われる。両首脳は6月に行われるG20サミットまでに平和条約の締結での大枠合意を目指すことになる。しかし北方領土解決する上でのハードルは極めて高い。問題点は以下の通りである。

①ロシア国内の反対をどのように説得するか?見返りを与えるのか?

②ロシアは島を変換したら米軍基地ができるのではないか?と心配している。日米安保条約ではアメリカは望むところに基地を作れる。基地を作らないことにアメリカが賛成するのか?

③ロシア政府は日本が北方領土が第2次大戦でロシア領になったことをまず認めよ、と言っている。しかし、日本がボツダム宣言を受け入れた(=敗北した)後でロシアが不可侵条約に違反して侵攻・占領した事実があり、日本はこの点は譲れない。

④安倍首相は4島返還論から2島先行論に転じたが、日本の国民にはキチンと説明していない。2島先行論は、結局2島しか帰ってこないのではないか?との疑問がある。

以上の問題点のうち②はトランプは対等の同盟論であるので自立を認める可能性がある。とりわけ中国との覇権争いにアメリカが勝つにはロシアを取り込むことが必要な事を安倍首相は説明すべきだ。④は戦後70年経って日本国民の意識が変化してきており2島先行論を半数の国民が支持しているので難しくはない。

問題は①のロシア国内への訴えだ。この点ではアジアにおける日本の友好国がいずれも経済成長している事を指摘し、日ロ友好条約でロシア国民の生活の向上が見込める点を、安倍首相はロシア国民に直接訴える機会を持つべきであろう。③は、ロシア国民は北方領土を終戦後にロシアが不当に占拠した事実を知らない、それゆえ日本国民のロシアへの不信感が高いことを知らせるべきである。ロシア国内への訴えが最大の課題である。安倍首相は直接ロシア国民に呼びかける機会を作るべきである。
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安倍首相の北方領土2島返還論の問題点!

安倍首相は14日、訪問先のシンガポールでロシアのプーチン大統領と会談し、1956年の日ソ共同宣言を基礎に3年以内に平和条約の交渉を結ぶことで合意した。安倍首相が2島返還先行論に転じたのは間違いなさそうだ。しかしロシアは2島返還で平和条約を結ぶと、これで終わりと解釈するであろう。つまり今回の「2島先行論」は事実上2島返還論となる可能性が強い。

外交は妥協だから4島にこだわらないでもいいのかもしれないが、それならプーチン大統領が2012年に領土問題を「引き分けで解決しょう」と呼びかけた時に応じていれば、北方領土を面積で半々に分ければ3島が返還されたであろう。

今回はプーチンが先手を打って「無条件で平和条約を結ぼう」と呼びかけたのを、その場で反論もせず、後から2島返還を対置するのはいかにも遅い。プーチンは他の諸国との領土問題を面積で半々で合意している。安倍首相には面積論で3島返還を言って欲しかった。今なぜ1956年の日ソ共同宣言を解決の基礎にするのか理解出来ない。

またプーチン大統領が、返還する2島にアメリカが基地を作らない保障を取って欲しい、と言ったことは対応が難しい、日米安保条約に北方2島を適応除外地域とすると、アメリカが尖閣諸島を適応除外にしてきたらどうするのか、トランプ大統領は同盟国を守りたくない、と語った人物なのだ。だからプーチンの要請は日本には安全保障上のリスクが大きいのである。国会決議で2島には基地を作らないことを決め、アメリカの了承を得るしかない。しかしこれも適用除外になる。

2島返還で平和条約を結びロシアの経済発展に協力したら、残りの2島は諦めると言うことになるのではないか?安倍首相は国会でキチンと説明してほしい。自民党は選挙公約で4島返還を約束していたのであり、国民にきちんと説明すべき義務がある。北方の領土問題で譲歩すると南の尖閣諸島も半々に、と中国が言い出しかねないことも指摘しておきたい。いずれにせよ2島返還で国民的な合意ができるのか注目される。先行論でゆくゆくは3島になるのか?その約束をロシアがするのか?安倍首相の説明を聞きたい。

プーチンの平和条約締結先行論は信用できない!

10月18日、ロシアのプーチン大統領は日本との平和条約を「年内に締結しよう」という自身の提案について、「平和条約の締結は、領土問題をゴミ捨て場に捨てることを意味しない」と条約締結後も領土交渉を続ける考えを示した。また先月安倍首相に年内の平和条約締結を提案した際、直後に安倍首相から「受け入れられない」と拒否されたことを明かした。

日ソ不可侵条約を破り、日本に参戦した経緯や、戦争が終わった後のどさくさに北方領土を占領したソ連を日本人は全く信用していない。また旧ソ連の体質を引き継いだロシアが、いま世界でやっている事は、ロシアの連邦情報機関「参謀本部情報総局」が世界各地で「闇工作」を展開して暴れまくっていることはよく知られているし、ロシアのサイバー攻撃、ハイブリッド戦争、政治関与、民間軍事会社の戦争ビジネスなど、中東やアフリカでロシアがやっている事はまさに凶暴な帝国主義的覇権主義の姿である。

ロシア政府が、日本国民の信頼を得るには、無条件で北方領土を返還し、その後に平和条約の締結を行う他ないことを安倍首相はきちんと伝えることが重要だ。同時に、戦後日本の経済支援を受けたアジアの国々が急速に経済成長し、国民の生活レベルも向上している事実を、ロシア国民に政府はきちんと伝えるべきである。つまり日本との領土問題を解決すればロシア国民はすぐに先進国の生活レベルを獲得できるであろう、ことを説明すべきである。

月刊誌「選択」10月号によれば、安倍首相は北方領土を2島返還で決着するハラであるようだが、交渉前からそのような弱気では2島すら取り戻せないであろう。ロシアの政府と国民は違法に占領した北方領土を無条件で返還しない限り日本国民の不信は払しょくできないことを、外務省はロシア側にキチンと伝えるべきである。言うべきこと、説明すべきことをキチンと相手政府と国民に伝えるべきであり、領土問題を解決せずにいかなる経済支援もロシアに与えるべきではないことを指摘したい。

プーチンの平和条約締結提案に安倍首相は答えず!

12日午後、ウラジオストクで開かれたシンポジウムでロシアのプーチン大統領が突然「ここで思いついたのですが、条件を付けづに、年末までに平和条約を締結しましょう。」と安倍首相に提案し、会場は拍手に包まれた。この直前に安倍首相が平和条約について「今やらないでいつやるのか」とスピーチしたのにプーチンが答えたものであった。その時テレビカメラは安倍首相をアップで捉えたが、安倍首相は何も答えなかった。

北方領土の返還の見返りを先によこせ、というプーチン大統領提案だが、安倍首相はそれに応えるべきであった。日本の経済援助でアジア地域が急速に経済発展をしているのをロシアはよく知っている。先に果実を与えれば北方領土が帰ってこなくなる。安倍首相はなぜ「領土問題の解決なしに先に見返りは有り得ない」と発言しないのか?

かってロシアのプーチン大統領は「北方領土を返還すれば米軍基地ができるだけだ。」と答えたことがある。ロシアがそのような危惧を持っているのなら、日本政府はキチンと対案を提起しなければならない。「日本が対米自立するまでは北方領土は日本領とはせず、日本管理地とし、米軍基地は作らせない」と答えればよいではないか?それでなら平和条約を締結できる。ロシア側の提案や危惧に、いつも安倍首相は黙っているだけで、即答するだけの器量がない。

安倍首相のハラの中は、アメリカの顔色を見るだけなので、プーチンの提案を逆手に取ることができない。これでは北方領土のロシア側の支配の既成事実が積み上がるだけである。プーチンは日本との平和条約締結で経済関係を緊密にしてアジアの繁栄にロシアも参加したがっているのであるから、ロシア側が呑める提案を考えるべきである。いたずらに会談だけを繰り返しても意味がない。安倍首相は相手の弱みをついて北方領土返還までの間に「日本管理地」として北方領土にアメリカ軍の基地は作らせない約束をすれば、経済制裁で打撃を受けているロシアは平和条約締結を呑むほかない。

安倍首相は、アメリカのトランプ大統領の顔色を見るだけでなので、外交的駆け引きなどできるわけがない。支持率の高いプーチンが大統領である間にこそ領土問題が解決できることを安倍首相は認識して、「アメリカファースト」の国の顔色をだけ見るのは止めるべきだ。

独と露が接近する戦略的変化について!

トランプ大統領はドイツがロシアから天然ガスを輸入することを「不適切」「ドイツはロシアのとらわれ人だ」と批判した。G7の会議NATOの会議でもトランプはメルケルを批判し、激しく衝突し、2人は笑顔を交わすこともない。他方ロシアのプーチンはアメリカの経済制裁が続きルーブルの価値は制裁前の半分以下で、経済がピンチだ。

このドイツ首相のメルケルとロシアのプーチンが急速に接近している。メルケルは東ドイツ出身でロシア語が話せる。プーチンはKGB出身で東ドイツに派遣されていたからドイツ語が話せる。だからこの二人の8月のベルリンでの会談は通訳抜きで3時間にも及んだらしい。この会談内容は報道によると、ロシアとドイツを直接結ぶバルト海海底ガスパイプライン建設問題のようだが、そのほかにもウクライナ問題やシリア、イラン核合意など広範囲の話しをしたと見られている。

報道では、ドイツの政治家の間で、アメリカが孤立主義ではロシア抜きに欧州の安全保障問題はかたずかない、という機運が高まっているらしい。つまりトランプ外交が世界の戦略関係を急速に変えつつあるのだ。つまりドイツとロシアが接近する、この変化は互いにアメリカに嫌われた両者が、互いの利害の一致点を探るという、実務的な姿勢の産物だというのだ。

かつてソ連に対する反共同盟を崩すためにスターリンはナチスドイツとソ連の不可侵協定で、ナチスの矛先を西(英・仏へ)に向けたように、昨日の敵とも同盟を結ぶのが外交戦なのである。とりわけアメリカが同盟国を守らないようになった下では、アメリカの同盟国は自分の外交で安全保障を構築しなければならなくなる。

ドイツとロシアの接近はあまりにも影響が大きいので、メルケルとプーチンの間で何が話されたのか、具体的には一切漏れてこない。ただロシアはエネルギーを売り付け、ドイツはロシア市場を手に入れるという、両者の利害が一致している事は疑いなく、トランプの孤立主義が世界の戦略関係を大きく動かし始めた事に注目しなければならない。これは日本のアメリカ追づい一辺倒の安倍外交への疑問を高めずにはおかぬであろう。
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