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ゼレンスキーのクリミア奪還は核戦争を招く!

最近ウクライナのゼレンスキー大統領が「クリミア半島奪還」を口にし始めた。クリミア半島には今でもロシア語を話す人が80%以上を占める。ロシア革命の時代には白軍が拠点にしていた。第二次世界大戦ではナチス・ドイツが占領し、ソ連軍が奪還した歴史がある。

クリミア半島にはロシア海軍黒海艦隊の基地もある。2014年にアメリカが右派クーデターを画策しウクライナを西側に取り込むと、プーチンはすぐさまクリミア半島を占領した経緯がある。15年にはプーチンはクリミア半島とロシア本土を結ぶ橋を総工費2300億ルーブル(4350億円)をかけて建設した。このクリミア半島占領でプーチンの支持率は80%を超えた。プーチン大統領にとってクリミアは特別な意味を持つのである。

今年1月の北大西洋条約機構(NATO)本部は、ウクライナへの戦車支援で大揺れに揺れた。ドイツやアメリカが主力戦車供給を渋ったのは、ウクライナ軍が強化されすぎると、戦争がいつまでも続くからである。もともとロシア軍が占領したウクライナ東部はロシア人が多く住む地域であり、またウクライナ軍がクリミア半島奪還を目指し攻撃するとロシア軍は戦術核兵器を使用することが明らかだからである。

報道によると、イギリス軍参謀本部総長を務めたデビット・リチャーズ卿はウクライナがクリミア半島奪還に動いた場合、プーチン・ロシア大統領が「戦術核兵器を使うこともあり得る」と述べたという。ドイツが最新戦車デオパルト2の援助を決めたが14両にとどめたのは戦争の拡大を怖れたゆえである。

ウクライナ軍を強化しすぎると核戦争に繋がる可能性が強く、さりとてウクライナが敗北すると、NATOのバルト3国やポーランドが危うくなる。この妥協の産物として今回のNATOのウクライナへの戦車支援が決まったのである。しかしこのことでウクライナ戦争が延々と続けば、台湾への中国の侵攻を招くことになりかねない。

戦略的泥沼にはまったのはロシアだけでなく、アメリカの方が戦略的に深刻で、バイデン米大統領はジレンマに陥っているのである。次期大統領選の対抗勢力となる共和党トランプ派は、ウクライナへの軍事支援をやめるよう求めている。ウクライナ戦争は米中の覇権争いで、中国の側に戦略的に有利に働くのである。

NATOはウクライナ東部ラインでの停戦を望んでいるが、ゼレンスキー大統領が「クリミア半島奪還」を口にして、停戦を拒否しているのである。したがってウクライナ戦争はロシアとウクライナ双方に厭戦気分が生まれるまで泥沼の戦争が続くことになる。
#ウクライナ戦争
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コメント

戦争を拡大してはダメです

  ゼレンスキー大統領は戦争を拡大したくて仕方が内容ですね。
   私は早く停戦したほうがウクライナにも良いと思います。
    このままではウクライナが廃墟になります。

No title

 早く停戦したほうがいいです。
 いつまでも続けると戦争が拡大します。
 核戦争もありえます。危険極まりないです。

アメリカや欧州は停戦したい

 しかしウクライナはしたくない。この戦争は長期戦になりますね。
下手をすると戦争が拡大しかねません。武器私怨でコントロールするつもりでしょうが、予測不能のことが起きるのが戦争です。危険ですね。

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