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米の対中「デカップリング」が台湾侵攻を早める

中国の習近平政権は、外国の技術者・科学者を呼び集め「現代的産業システムの構築」で製造強国の先頭に立つ目標を掲げている。その具体化が世界の技術者1000人以上を高給で呼び集める「中国製造2025」であり、この計画の最重点目標が半導体の自給率を2025年に70%に引き上げるという目標である。

この習近平の産業戦略に対抗したのがトランプ前大統領で、先端産業での「デカップリング」であり、5G通信基地技術で世界のトップに立っていたファーウエイへの半導体供給を停止させ、この結果ファーウエイのスマホ事業は衰退した。

バイデン政権はトランプ政権の対中「デカップリング」(切り離し)政策を継承し、半導体製造設備と技術の対中供給を厳しく制限した。このため半導体回路の微細化の技術である微細紫外線露光措置を中国メーカーは購入することができなくなった。またアメリカ商務省はアメリカ国籍の技術者の対中国協力禁止を打ち出し、結果米欧日韓の「シリコン・デカップリング」を実現した。

ロシアメディアが伝えたところによると、9月に中国から輸入された半導体の40%が不良品で、半年前の2%から跳ね上がったのはアメリカの「シリコン・デカップリング」の打撃の大きさを示している。中国の半導体メーカーで働いていたアメリカ人技術者はアメリカ国籍を捨てざるを得ず、また「対中協力者」とみなされると世界の半導体産業に復帰できなくなるので、中国から脱出せざるを得なくなり、その結果中国の半導体の不良品が激増しているのである。

こうして習近平の「中国製造2025」計画の破たんが明白になった。つまり習近平政権の「現代的産業システムの構築」による「製造強国」建設は文字どおり夢となりつつある。習近平がそれでも先の党大会で「現代的産業システムの構築」で製造強国の先頭に立つ目標を掲げたのは、半導体生産で世界一の台湾の武力による占領(=統一)が念頭にあるからに他ならない。

つまり経済戦略的要請から中国の台湾進攻が切迫したものになりつつあることを指摘しなければならない。すでに中国軍の参謀本部では台湾を「宝島」と呼んで侵攻計画を策定しつつある。ウクライナを侵攻したロシア軍が半導体不足で誘導ミサイルを生産できなくなって軍事的劣勢に立たされていることは、中国には人ごとではなく、台湾の侵攻はウクライナや朝鮮半島での軍事的緊張が中国軍には好機なのである。最近の北朝鮮のミサイル発射での挑発の裏に中国の戦略的意図が隠されていると見た方がいい。中国軍の台湾進攻が迫っているのである。
# 中国軍の台湾進攻
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コメント

No title

 確かに中国は台湾を自分のモノにしないと、産業強国は無理ですね。
  半導体の40%が不良品とは深刻だ。
   台湾進攻は来年にももあるのでは?!そう思います。

No title

 戦争の可能性は高いですね。
  
備えはできているのですかね。
 
今の中国は危険です。軍事力への自信がおごりになっています。

No title

 中国は先端産業の発展がこのままではできませんね。
 確かに戦争が近づいているように思います。
 困ったことですね。

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