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世界情勢の激変と危険な傾向について

ロシアのウクライナ侵攻で、対ロシア経済制裁が花盛りだ。そのくせ侵攻されているウクライナへの軍派兵はない。せいぜい携帯ミサイルの供与ぐらいだ。ウクライナを捨て駒にすることでアメリカはNATO加盟諸国をまとめられる。NATOは存在意義を失いつつあったが息を吹き返した。

ウクライナのNATO加盟でロシアを挑発し、侵攻を促したアメリカの陰謀はあまり語られない。アメリカがキューバへの核ミサイル配備を許さなかったように、ロシアも許すはずがなかった。

ウクライナをめぐる情勢で注意しなければならないのは対ロシア経済制裁をやりすぎると世界の不況を招くだけでなく、核兵器の使用につながることである。戦前の日本軍国主義はアメリカの経済制裁で開戦(真珠湾攻撃)に突き進んだ。独裁的権威主義は、経済制裁を攻撃として受け止め理解する傾向がある。ウクライナでの侵攻が抵抗を受ければ受けるほどプーチンはかたくなになり、戦術核兵器の使用を決意する可能性がある。いまでも核兵器は核を持たない国には使える兵器なのである。

ドイツやポーランド、日本などは核攻撃の可能性を考えて経済制裁は控えめにした方がいい。ロシアを追い詰めることは二重の意味で危険なのである。一つは世界の主要な矛盾が世界と中国ファシスト政権の矛盾であり、対ロシア経済制裁は中国に漁夫の利をもたらすこと。二つ目はプーチンをいたずらに追い詰めることは欧州全域への戦争の拡大を招きかねないこと。

我々はウクライナ政府がNATO加盟をやめるか、もしくは中立を選択すればウクライナ問題は平和的に解決すると認識していた。しかしウクライナ政府はそのような柔軟性がなく、それが亡国を招いたといえる。ウクライナの抵抗は犠牲を増やすだけの効果しかない。地政学的にウクライナ派兵はどこの国であれ難しいのである。ロシアは長期化しようが作戦を断固追行するであろう。アメリカのミサイル基地を作らせないためにはそれしか選択枝がないと、プーチンは考えている。

戦争が長引けば長引くほど、ロシアは中国への依存を強める。アメリカがやるべき戦略外交はロシアと中国を分断することであった。アフガニスタンを守れなかったものが、ウクライナでクーデターを引き起こしたのが間違いであった。この両国を切り捨てたアメリカの権威はひどく傷ついている。もはや同盟国はアメリカを頼りにはできないのである。

アジアの各国は中国とロシアを同時に敵としなければならなくなった。インドは反中国だがロシアを中国の方へ追いやったアメリカの戦略への疑問を深めている。ドイツは軍事費を2倍以上にすることを決めた。もはやアメリカは頼りにならないと決断したことの意味は大きい。世界はこれまでになく流動化したといえる。
#世界情勢の流動化
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コメント

アメリカの権威喪失

 ロシアも打撃だが、アメリカの信用がなくなるのも大きい。
 一番中国が得をする。まさに漁夫の利だな。

日本は自立すべきだ

 いつまで属国で居るのか。多額のアメリカの国際を買わされて貢ぐのはやめにすべきだ。

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