秋の党大会に向け政争激化する中国
習近平ファシスト政権に政治的逆風が吹き始めた。習近平の権力基盤である浙江省の若手有力指導者が不正疑惑で失脚したほか、習派が掌握する河南省が豪雨対策の不手際で多数の死者を出したことから、李克強首相率いる国務院(内閣)の調査対象となった。
党内主流派の習派は、習氏がかつて首脳ポストを務めた福建、浙江の両省と上海市の党・政府機関出身者が多く、中でも「之江新軍」と呼ばれる浙江人脈が派閥の中核を成している。その浙江省の省都・杭州市の党委員会書記を務める周江勇氏について、党員の不正を取り締まる党中央規律検査委員会が8月21日、「重大な規律・法律違反の疑いで調べている」と発表した。周氏は汚職の疑いで拘束されたとみられる。
習派はこれまで、反腐敗闘争で非主流派である江沢民元国家主席派や胡錦濤前国家主席派(共産主義青年団派=団派)などの有力者を粛清してきたが、今回は逆に非主流派から弱点を突かれた。
河南省では7月20日の豪雨で300人以上が死亡したが、その大半は省都の鄭州市だった。市当局が安全対策を怠ったため、冠水したトンネルや地下鉄駅の構内で多くの人が水死したのだ。国務院は8月2日、この件について調査チームを設け、関係当局者の職務怠慢などの責任を追及すると発表した
一方、中国共産党の中央規律検査委員会の副書記劉金国氏が行方不明になり、失脚したとの報道もある。中国では公安省幹部の失脚が続いており、公安省の江沢民派の「反習近平グループ」が粛清されていると報道されている。
また月刊誌「選択」2月号によれば、江沢民派の「大番頭」の曾慶紅が、17年秋の党大会で王岐山が党規律検査委員会と政治局常務委員を退任した背景で暗躍していたことが明るみにでた、という。曾慶紅が王岐山の汚職摘発で再選を阻止したというのである。その狙いは王岐山を外して、習近平を孤立させる点に狙いがあったという。
昨年の夏以来の習近平派と江沢民派・団派との人事をめぐる争いの表面化が示しているのは、習近平派がかなりの打撃を受けていることである。もっとも、第20回党大会は今年秋に開かれるので、今後も習近平政権と江沢民派・団派の人事や政策をめぐる駆け引きは、秋の大会の直前まで激化することになる。
特に北京オリンピックが成功するかどうか、と今後中国経済が「厳冬期」を迎えるなかで、習近平派には経済が分かる幹部がいないといわれている。習近平ファシスト政権の国有企業重視、内需重視、「戦狼外交」には厳しい状況となる。習近平一強体制は動かないとはいえ、習近平支持勢力に広がりはなく、両派の今後の力関係が秋の人事に影響するとみられている。注目点は習近平の任期延長が一期となるのか?永世主席となるのか?李克強国務院総理の人事がどうなるのか?誰が次の総理になるのか?である。
#激化する中国の政争
党内主流派の習派は、習氏がかつて首脳ポストを務めた福建、浙江の両省と上海市の党・政府機関出身者が多く、中でも「之江新軍」と呼ばれる浙江人脈が派閥の中核を成している。その浙江省の省都・杭州市の党委員会書記を務める周江勇氏について、党員の不正を取り締まる党中央規律検査委員会が8月21日、「重大な規律・法律違反の疑いで調べている」と発表した。周氏は汚職の疑いで拘束されたとみられる。
習派はこれまで、反腐敗闘争で非主流派である江沢民元国家主席派や胡錦濤前国家主席派(共産主義青年団派=団派)などの有力者を粛清してきたが、今回は逆に非主流派から弱点を突かれた。
河南省では7月20日の豪雨で300人以上が死亡したが、その大半は省都の鄭州市だった。市当局が安全対策を怠ったため、冠水したトンネルや地下鉄駅の構内で多くの人が水死したのだ。国務院は8月2日、この件について調査チームを設け、関係当局者の職務怠慢などの責任を追及すると発表した
一方、中国共産党の中央規律検査委員会の副書記劉金国氏が行方不明になり、失脚したとの報道もある。中国では公安省幹部の失脚が続いており、公安省の江沢民派の「反習近平グループ」が粛清されていると報道されている。
また月刊誌「選択」2月号によれば、江沢民派の「大番頭」の曾慶紅が、17年秋の党大会で王岐山が党規律検査委員会と政治局常務委員を退任した背景で暗躍していたことが明るみにでた、という。曾慶紅が王岐山の汚職摘発で再選を阻止したというのである。その狙いは王岐山を外して、習近平を孤立させる点に狙いがあったという。
昨年の夏以来の習近平派と江沢民派・団派との人事をめぐる争いの表面化が示しているのは、習近平派がかなりの打撃を受けていることである。もっとも、第20回党大会は今年秋に開かれるので、今後も習近平政権と江沢民派・団派の人事や政策をめぐる駆け引きは、秋の大会の直前まで激化することになる。
特に北京オリンピックが成功するかどうか、と今後中国経済が「厳冬期」を迎えるなかで、習近平派には経済が分かる幹部がいないといわれている。習近平ファシスト政権の国有企業重視、内需重視、「戦狼外交」には厳しい状況となる。習近平一強体制は動かないとはいえ、習近平支持勢力に広がりはなく、両派の今後の力関係が秋の人事に影響するとみられている。注目点は習近平の任期延長が一期となるのか?永世主席となるのか?李克強国務院総理の人事がどうなるのか?誰が次の総理になるのか?である。
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