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コロナ禍での米中覇権争いは混迷!

歴史が教えているのは覇権国家と覇権に挑戦する新興国家の間では戦争が不可避だ。しかし双方が核兵器を持っている場合、冷戦という形で軍拡競争が長期化する。米中の場合は、経済の相互依存関係の中での「競争」なので、なおさら長期化、混迷する。

アメリカの覇権に挑戦する中国はコロナ禍を最大限自国の影響力拡大に利用している。8月5日習近平主席は国際ホーラムで今年中に世界に対してワクチン20億回分を提供することを明らかにした。覇権国のアメリカが自国のワクチン接種に急ブレーキがかかり国民の43%が未だに接種を受けていない。トランプ支持州ではとりわけ接種が進まないでいる。つまり覇権国としての国際的役割を果たす点では中国が先行している。

中国のワクチンはアジア・アフリカを中心に約100か国に供給されている。インドネシアでは中国のシノバック製ワクチンを2度接種した人が次々新型コロナで死亡する事態となった。ワクチン接種をした医師が6月に50人、7月は中旬までに110人が死亡した。インドネシア全体の死者は10万636人となった。インドネシア政府は米モデルナ製ワクチンを「3回目ワクチン」として導入することを決めた。

同じようにタイでは、中国のシノバック製ワクチンを2度接種した医療従事者が約600人コロナで死亡し、タイ政府は英国アストラゼネカ製ワクチンを「3回目ワクチン」として使用することを決めた。つまり中国は覇権国としてのワクチン供給でアメリカに先行したが、ワクチンの効果が皆無と分かって、事実上ワクチン外交は失敗しつつある。

米CNNテレビは5日、米情報機関が新型コロナウイルスの起源解明に向け、中国武漢のウイルス研究所が扱っていたウイルスのサンプルの遺伝子情報を含む膨大なデータを入手したと報じた。ウイルスの起源を巡り、バイデン大統領が今年5月下旬に、研究所漏えい説と動物介した感染説があるとして、情報機関に90日以内に調査報告を上げるよう指示していた。

アメリカ政府が資金を出し、中国の武漢研究所にウイルスの兵器研究を依頼していたことが分かっており、中国政府は武漢研究所のデータ提供を拒否している。アメリカ情報機関がデータを入手したのが事実なら、新型コロナ感染症の起源が解明される可能性が出てきた。報道では関係者がハッキングの可能性を入手の根拠として挙げたという。

多極化の時代は、一国で覇権国としての国際的役割は果たせず、コロナをめぐっても大国は自国優先であり、当面コロナ禍は長期化を避けられない事態となっている。問題は予想されているコロナ後の経済金融危機、通貨危機だ。これが世界の覇権争いの武力衝突を誘発する可能性を見ておくべきであろう。
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コメント

コロナのあとで経済危機が来ますか?

米中対立が避けられないとすると日本は戦争に巻き込まれるのは確実ですね。
困ったことに平和主義ばかりですから、備えが難しいです。

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